2015年07月30日

李衣菜「あ」泰葉「つ」加蓮「い」




―――事務所







加蓮「暑いね」



李衣菜「夏だからね」



加蓮「涼しいところ行きたいなぁ」



泰葉「たとえば?」



李衣菜「んー、海とか山とか?」



泰葉「どっちに行っても加蓮、倒れそう」クスクス



加蓮「た、倒れないよ!」



李衣菜「あははっ」





李衣菜「ちらっ」



泰葉「ちらっ」



加蓮「ちらっ」





P(この『どこか連れてって』の視線、もう慣れたなぁ)



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1437840493



P「仕事、レッスン。以上」



李衣菜「まだなにも言ってないじゃないですか」



P「『目は口ほどに物を言う』と昔の人は言いました」



泰葉「ではPさんの目は『どこかに連れて行ってあげよう』と言っています」



P「そうきたか。まぁ言ってないんだけどな」



加蓮「Pさんは優しいからね。そんなふうに言ってても実は……?」



李衣菜「実はー?」



泰葉「ふふっ、実は?」



P「…………水着グラビアの仕事がきてるんだけど、遊ぶ時間はそんなにないと思うぞ?」

李衣菜「おぉー! さっすがPさん分かってる!」



加蓮「んも〜、もったいぶっちゃって♪」



P「あーもー、暑いからくっつくなって。遊ぶのもいいけど、仕事は仕事でしっかりやってくれよ?」



「「はーい♪」」



泰葉「ふふ、ありがとうございますPさん」



P「ああ。……こら、泰葉までくっつこうとしないの」



泰葉「……えへ♪」

李衣菜「そのグラビア撮影っていつなんですか?」



P「んー、まだ返事してないから分からないけど、すぐに連絡するよ」



加蓮「うん、よろしくねPさん! ってことで、今からみんなで水着買いに行こっ!」



李衣菜「いいね、行こ行こー」



P「あぁ、水着は向こうが用意してくれるはずだ。大丈夫だよ」



加蓮「そうじゃなくて、プライベート用。やっぱり自分で選んだのも着たいじゃない?」



P「へぇ、そういうもんか?」



泰葉「はい、そういうものですよ。ふふっ」

李衣菜「へへ、Pさんにはお仕事とはまた別の私たちを見てほしいですし!」



P「俺にか?」



加蓮「うんっ、セクシーな私たちをPさんが独り占め♪」



P「セクシーねぇ……はは、うん。期待しとくよ」





泰葉「……セクシー……」ジーッ



李衣菜「加蓮め……」ジトー





加蓮「え、なに2人とも?」



「「ふんっ」」プイッ



加蓮「えぇー! なんでなんで、私なにかした!?」

泰葉「あんなにモクドナルドやモフバーガー行ってるのに……!」ツンツンツン



李衣菜「どうして太らないんだ……絶対におかしい……!」ツンツンツン…!



加蓮「ちょ、いたっなになに!? なんでつつくの痛いってばぁ!」



李衣菜「このこのこのっ」



泰葉「えいえいえいっ」



加蓮「ひゃぁぁあ!? Pさん助けてー!」



P「ははは、楽しそうだな加蓮」



加蓮「楽しくなーい!」





―――





加蓮「ひぃ……ひぃ……! し、死ぬかと思ったぁ……!」グデー



李衣菜「どーだ参ったか加蓮!」



加蓮「い、意味が分かんないよぉ……はひぃ」





泰葉「……痩せるなら胸も痩せればいいのに……」ブツブツ…



P「いかん泰葉がダークサイドに堕ちている……とうっ」ペシー



泰葉「――はっ!? 私はなにを」



P「よし」

李衣菜「うんっ、鬱憤も晴らしたことだし水着買いに行こう!」



泰葉「ええ、行きましょう♪」



加蓮「鬱憤晴らされる身にもなってよぉ……。と、とにかく行ってくるね」



P「うん、気をつけてな。外はだいぶ暑いし、途中で具合が悪くなったら……」



加蓮「大丈夫だよ。えへへ、今は心配してくれて助けてくれる友だちが――」





李衣菜「…………」ツーン



泰葉「…………」フイー





P「……今日は助けてもらえそうか?」



加蓮「……ダメかも。ぐすん」

李衣菜「あはは、冗談だよ加蓮! 具合悪くなったらすぐ言ってよ?」



泰葉「遠慮なんてしないでね。……加蓮、すぐ意地張っちゃうんだから」



加蓮「張らないよ、もう……ふふっ」



李衣菜「えへへ。……さっきはごめん、加蓮」



泰葉「まだ脇腹、痛い? 加蓮、ごめんなさい……」



加蓮「ううん、もうへーき。……2人には、なにされたってへーきだよ。ほんとにひどいことはしないって分かってるし――」





加蓮「なにより私……李衣菜と泰葉のこと、大好きだもん♪」





泰葉「…………あぅ」



李衣菜「……おぉ……」



P「おおー……言うなぁ」



加蓮「あれ? 2人とも顔赤いよ――はっ、まさか熱中症!? 大変Pさんっ、氷、氷持ってきてたくさん! ありったけ!」



P「おおお、とりあえず落ち着け加蓮」



加蓮「これが落ち着いて――!」





李衣菜「そ、それじゃ行ってきまーすっ!」ピューッ



泰葉「か、加蓮っ、先に行くからね……!」アタフタ





加蓮「あっ!? どこ行くの李衣菜、泰葉ぁ! しっかり冷やして水分摂って、安静にしてないとダメだってばああああ――!!」





ばたーんっ





P「あんなに素直に言われたら恥ずかしいよなぁ……気をつけてな〜、聞こえてないだろうけど」





―――





P「――さて、結局独りか……寂しい」カタカタ





P「クーラーも俺だけじゃもったないし……ちひろさん、どこ行ったんだろ」



P「『ぴよぴよさんと真夏の祭典について重要な会議を』ってなんだろ? ……そもそもぴよぴよさんって誰だ?」





P「まぁいいか……あ、アイス食べたいなぁ。加蓮たち、買ってきてくれないかなぁ……」カタカタ…







―――





???「ぴっへへへへ……! 楽しみですねぇ!」



ちひろ「ちっひひひひ……! まったくですねぇ!」





「「東京ビッグサイト!!」」







おわり



12:30│岡崎泰葉 
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