2015年08月05日

モバP「やんでれちえりん」

智絵里「いつからだろう」



智絵里「わたしは、プロデューサーさんに恋をしてしまった」



智絵里「あの人のそばにいたい。あの人とずっと一緒にいたい。そう強く思うようになった」





智絵里「でも、わたしは気弱で、あまりいいところもなくて……こんなんじゃ、プロデューサーさんにひとりの女の子として見てもらえないんじゃないかって」



智絵里「不安になったから、いろいろとインターネットで調べた結果」







智絵里「ヤンデレになれば、好きな人と一緒にいられるらしいとわかった」





SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1434011378



智絵里のハウス





智絵里「がんばろう。がんばってヤンデレになろう……おーっ」



智絵里「まずは、ヤンデレのお手本をネットで検索して……えっと」



智絵里「第一に……自分だけを見てくれるようにする?」



智絵里「他の女の子と話しているのを見たら、『他の子と話して楽しい?』と怒る」



智絵里「………」

智絵里「……他の子と話して楽しいと、何がいけないのかな?」



智絵里「わたしも、他のアイドルの子達と話していると楽しいし……プロデューサーさんも、きっとそうだよね」



智絵里「楽しいこと、プロデューサーさんだけ禁止にするのはよくないよね。じゃあ別に怒らなくてもいいような」



智絵里「……それより、プロデューサーさんに楽しんでもらえるようなお話をしたいなあ」



智絵里「次は、料理? ええと……想い人のために作った料理に、隠し味として自分の血を入れる、かあ」



智絵里「………」







智絵里「血って、おいしくないよね?」



智絵里「おいしくないものを料理に入れたら、味が落ちちゃう……そんなもの、プロデューサーさんに食べてほしくないなあ」



智絵里「何か血以外では……あ、文章に続きがある」



智絵里「血ではなく愛液でも可……って、ええっ!?」カアァ



智絵里「だ、だめだよそんなのっ。だいたいあれも多分おいしくないし、恥ずかしすぎるよぉ」



智絵里「それ以外は……書いてない」



智絵里「うーん」



智絵里「あ、そうだ」



智絵里「自分の体の一部の代わりに、声を入れてみればいいんじゃないかな」



智絵里「おいしくなあれ、おいしくなあれって……うん。これなら隠し味になりそう」



智絵里「プロデューサーさんはわたしの歌声褒めてくれるし、きっと喜んでくれるよね……」



智絵里「次は……愛しい人を自分の管理下に置くこと」



智絵里「えっと……彼が逃げられないように、足を不自由にする」



智絵里「彼は歩けなくなっちゃうけど、仕方ないよね……と」



智絵里「………」







智絵里「え、仕方なくないんじゃないかな……?」



智絵里「歩けないって絶対ストレスになるよね。わたし、プロデューサーさんにそんなことしたくないよ」



智絵里「他には……あ、もう少し程度の低いのがあるんだ」



智絵里「監禁して外に出さないようにする。他の子と会わせたくないから……」



智絵里「外に出て陽の光を浴びないと、不健康になっちゃわないかな?」



智絵里「どこに行くか事前に伝えてもらっておけば、それで十分安心できるよね」



智絵里「携帯にGPS機能とかつけておけば、何かあった時にすぐ警察の人に助けてもらえるし」



智絵里「便利な世の中になったよね」



智絵里「えっと、次は……包丁さばきを磨きましょう。想い人を周囲の脅威から守るために」



智絵里「………」









智絵里「わたしは、プロデューサーさんに守ってもらえるから……」ポッ



智絵里「で、でもいつまでも甘えっ放しじゃだめだよね」



智絵里「包丁さばきを磨くっていうのはよくわからないけど、わたしも自分の身はできるだけ自分で守れるようにがんばろう」



智絵里「うん、がんばろう!」



智絵里「だいたいこれで調べ終わったかな」



智絵里「まとめると……」





①プロデューサーさんに楽しんでもらえるよう、話術を磨く

②手料理の際、愛情をこめた歌声を隠し味に

③プロデューサーさんの身の安全を考えて、携帯のGPS機能の活用を提案する

④守ってもらうだけじゃなくて、強くなる!





智絵里「なんだか元の文章と結構違う気がするけど……」



智絵里「でも、なかなかいいヤンデレなんじゃないかな」



智絵里「明日からは、これを目標にやってみよう」



後日





智絵里「それでですね、その時卯月ちゃんが――」



P「はははっ、卯月らしいなあ。……うん、智絵里と話してるとなんだか楽しいよ」



智絵里「本当ですか? うれしいです。練習したので」



P「ほう」



P「(自主的にトークの練習とは、アイドルとしての自覚がある証拠だな)」



P「えらいぞ」ナデナデ



智絵里「ありがとうございますっ」テレテレ



智絵里「最近、朝にジョギングを始めたんです」



P「ジョギング?」



智絵里「はい。プロデューサーさんのために、強くなりたいと思ったので」



P「そうか」



P「(アイドル活動には基礎体力が不可欠。フィジカル面に不安があるという自身の欠点を克服しようと頑張っているんだな)」



P「(確かに、それはプロデューサーである俺のためにもなる)」



P「えらいぞ」ナデナデ



智絵里「ありがとうございますっ」テレテレ



智絵里「ぷ、プロデューサーさん」



P「智絵里? ん、その両手に持った風呂敷は」



智絵里「お、お弁当を作って来たんです。よかったら、食べてくれませんかっ」



P「おお、そうか! もちろんいただくよ」



智絵里「では、どうぞ」



P「どれどれ……おっ、おいしそうじゃないか」パカッ



P「まずはから揚げを一口……うまい! うまいぞ智絵里!」



智絵里「そ、そうですか。よかった〜……お口に合うかどきどきしました」



P「俺好みの味つけだよ。どんな感じで作ったんだ?」



智絵里「お料理の本を読みながら作っただけですけど……でも、ひとつだけ隠し味を入れたんです」



P「隠し味? なんだそれ」



智絵里「それは……」



P「それは?」



智絵里「わ、わたしの愛情、です……」



P「………」



P「智絵里」



智絵里「は、はい」



P「トップアイドルになったら、結婚しよう」



智絵里「………」







智絵里「ふ、ふつつかものですが、よろしくお願いします」







ヤンデレ(闇(「や」み)が消し飛「んで」いくほどかわいいから結婚してく「れ」)END





11:30│緒方智絵里 
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