2014年03月04日

モバP「だりやすかれんの贈りもの」

―――事務所


ちひろ「プロデューサーさん、プロデューサーさんっ」


P「はい? なんでしょうちひろさん」

ちひろ「うふふ、今日はバレンタインですから。はいどうぞ、プレゼントです♪」

P「おおー、ありがとうございます!」

ちひろ「手作りの甘ーいミルクチョコですよ♪ よく味わってくださいね!」

P「ええ、もちろんです! いやー、嬉しいなぁ」

ちひろ「お返し期待してますよ?」

P「あはは、じゃあ奮発していいところに飲みにでも……」

ちひろ「ふふ、よろしくお願いします♪ ところで……」

P「ん?」


李衣菜「…………」ソワ…

泰葉「…………」ソワソワ…

加蓮「…………」ソワソワソワ…


ちひろ「あの子たちは……?」

P「ああ、今日は朝からあの調子なんですよね」

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だりやすかれん「…………」モジモジ


P「少し前に、協力して美味しいチョコケーキ作ってくる! って言ってたんで楽しみにしてるんですけど」

ちひろ「あら、どんなプレゼントかご存知なんですか?」

P「ええ、まぁ。先に期待させて、必ずその期待を上回るものを、って」

ちひろ「つまり、自分たちからハードルを上げたわけですね」

P「そういうことらしいです」

泰葉「……っ」グイ

加蓮「っ」グイグイ

李衣菜「!?」ブンブン


ちひろ「あぁ、李衣菜ちゃんが無理やり押されて……」

P「代表で行ってきなさい、ってことですかね。年長のつらいところです」

ちひろ「ひとつしか違いませんけどね」

P「俺としては、みんな一緒に来てほしいんですけど」

ちひろ「そうですよねぇ」


だりやすかれん「!」


P「せっかく作ってくれたんですし、3人には笑顔でプレゼントしてほしいなー、なんて」

ちひろ「……って言ってますよー?」


だりやすかれん「……!」ビシッ


ちひろ「ちょっと待ってて、だそうです」

P「ジェスチャーがシンクロしてて綺麗ですね」

李衣菜「すー……」

泰葉「はー……」

加蓮「ふー……」


ちひろ「いいですね、深呼吸して気持ちを落ち着かせて……」

P「いよいよ来ますよ、俺の可愛い可愛いアイドルが……!」ドキドキ


だりやすかれん「……!」カァァッ


ちひろ「なに緊張させてるんですか」

P「あ、興奮してつい」

李衣菜「こ、こほんっ」

李衣菜「え、えーっと……Pさん!」

P「ん、はいっ」


加蓮「言ってたとおり、とびきり美味しいチョコケーキ作ってきたよっ」

泰葉「私たちのPさんへの想いも……たくさん込めました……!」

李衣菜「受け取ってくれたら嬉しいです!」


『ど、どうぞっ!』


P「……ふふ」

P「もちろんいただくよ。ありがとう、李衣菜、泰葉、加蓮」

加蓮「よ、良かったぁぁぁ……!」

李衣菜「うわー……緊張したぁ。あははっ」

泰葉「わ、私もう心臓が破裂しそう……うぅ」


ちひろ「ふふっ、お疲れさまでした♪」

P「そんなに緊張するもんか?」

加蓮「当たり前だよ……もう、Pさんは女の子の気持ち全然分かんないんだから」

P「う、ごめん……」

泰葉「でも……本当に良かったです。ちゃんと渡せました……♪」

李衣菜「へへ、味も保証しますよ。何度も味見しましたから!」

P「お、そりゃ楽しみだ」

泰葉「味見しすぎて、クリームが足りなくなりそうでしたけど」クス

ちひろ「あら、ふふふ♪ 大丈夫でしたか?」

加蓮「えへへ……うん、ギリギリセーフだったけどね」

李衣菜「ま、まぁ、Pさんの予想より遥かに上手に出来たことは確かですよ、うん!」

P「ほほう、大した自信だな。じゃあ早速――」

加蓮「待ってました!」ガタッ

泰葉「それじゃ、切り分けるものを……!」

李衣菜「紅茶も淹れてきますねっ!」タタッ


がちゃ ばたんっ


P「……そんな急がなくても」

ちひろ「うふふっ、よっぽど早く食べてもらいたいんですよ。愛されてますね♪」

P「いやぁえへへうへへ」ニヨニヨ

ちひろ「もう、お顔緩めちゃって……ふふふ♪」


―――給湯室


李衣菜「ね、あのさ」


加蓮「ん?」

泰葉「なぁに?」

李衣菜「今度はさ、Pさんに手料理ご馳走しない? どうかな」

泰葉「手料理……か。うん、いいと思う」

加蓮「私も賛成っ。なに作ろっか?」

李衣菜「うーん……なにがいいかなぁ」

泰葉「ふふ、Pさんならなんでも喜んでくれそうだけど……今はこっちに集中しないと」

加蓮「あ、そだね。まずはケーキだよ!」

李衣菜「だね! よっし、私たちの愛情、Pさんに食べてもらおーっ!」


『おーっ♪』


―――その後


P「うっ……ううぅ、ぅぅぅ……っ!」ポロポロ


ちひろ「もう、プロデューサーさん! いい加減泣き止んでください、男の子でしょ!」

P「だっで、だってぇ……! け、けぇき、しゅごく美味かったんだよぉぉ……ぉぉぉぅ……!」グスグス

ちひろ「はぁ……まったく、情けないんですから……」


李衣菜「あはは……一応、喜んでくれたみたい?」

加蓮「喜びすぎな気がするけど」クスクス

泰葉「ふふ……Pさんの泣き顔、初めて見たかも」

加蓮「ふふ、確かに♪」

李衣菜「ケーキでこれなら、手料理なんて作ったらどうなるんだろ?」

泰葉「あ、ちょっと気になるね……」


李衣菜「…………」

泰葉「…………」

加蓮「…………」


『……ふふふっ♪』



P「ひっぐ、ぐじゅぅ……ぐぇ、ぶゎぁぁぁああああ……!!」ピニャアアア…!

ちひろ「り、李衣菜ちゃんたち〜! プロデューサーさんをなんとかしてくださーい!」



おわり



01:30│モバマス 
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