2015年08月15日
P「そろそろバレンタインデーだな」
P「事務所に向かうのがこんなに緊張するのは久しぶりだな、入社したての頃みたいだな」
P「あぁ分かってるさ、同事務所のアイドルだ。変なことは考えてない」
P「あぁ分かってるさ、同事務所のアイドルだ。変なことは考えてない」
P「ただ、やっぱりこういうイベントは少し気にはなるんだ」
P「さぁ、行くか」
ガチャ
P「おはようございます」
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春香「いよいよ明日だね」
響「春香は誰かにチョコあげたりするのか?」
P「おっ、早速例のイベントについて話してる奴らがいるな、近くで聞いてみるか」
春香「私…うーん、これといってあげる人はいないんだけど…」
響「そうか…そうだよな。自分達アイドルだし、ファンが一番だもんな」
春香「あっはは、そういうこと。でも、本当なら1人あげたい人は居たんだけどね」
響「……そうか」
P「いない…のか。嬉しいやら悲しいやら…っと、誰か来たな」
やよい「あっ、おはようございまーす!」
春香「やよいーおはよ」
響「おはよう」
やよい「何の話をしてたんですか?」
春香「バレンタインデーだよ、明日誰かにチョコあげるのかなって」
響「誰かあげたい人とかいるのか?」
P「やよいか…やよいはどうなんだ?」
やよい「うーん…私は特に…。長助たちの面倒を見ないといけないし、あげる予定は無いです」
P「そうかやよいもなんだな。俺の事務所のアイドルは皆真面目だな」
春香「やよいもかー。はぁ…私達女の子なのに誰にもチョコをあげないなんて」
響「うっ、それを言うなよ」
春香「あ、そうだ!」
P「…ん、どうかしたのか」
春香「ねぇ、耳貸して」
やよい「はい?」
響「…うん」
春香「……」
やよい「……」
響「……」
P「なんだ、聞こえないな…俺も混ぜてくれよ」
春香「……」
やよい「……」
響「……」
P「……」
春香「皆で一緒にチョコ作ろうよ、一人一人混ぜたいものを持ってきて、それを全部混ぜて一つのチョコを作るの」
やよい「なんか楽しそうです」
響「一つ…の大きなチョコを作るのか?」
P「何でそんな物を…」
春香「うん、大っきいチョコレートを作るの」
やよい「うー、私そういうのやってみたかったんです」
響「それを…誰にあげるのか?」
春香「それは…」
響「……」
P「何だ、また声が小さく…」
春香「……」
響「……春香」
美希「ふわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあふぅ」
P「っと、なんだ?」
美希「ふぅ…よく寝たの」
春香「何だぁ、美希も居たんだね」
響「うぅ、そういえばいつも寝てるんだったな、つい忘れてたぞ」
やよい「ぐっすりですー」
美希「そうだよーミキ、ぐっすり寝たの。んー、集まって何してるの?」
P「全く、美希は相変わらず居眠りか。皆変わらないなぁ」
春香「明日のバレンタインデーのことについてなんだけど…」
響「誰かにチョコあげるのかってね」
美希「ふーん………ミキは…」
美希「……」
やよい「…うー?」
春香「あっ…美希」
P「おい、どうしたんだ?」
美希「えと…あっはは、ミキはいいの。それじゃあまたね」
やよい「え?」
響「そっとしとくんだ」
春香「……」
春香「いや、ダメだよ」
美希「……え?」
春香「美希も一緒にチョコ作ろうよ。皆で大きなチョコをひとつ」
響「お、おい…春香」
P「な、なんだ…一体何が」
俺は765プロのプロデューサーだ。
その事は忘れたくない。
俺は仕事()をやるために事務所に向かった。
その途中での出来事だった。
「ウッヒョーーーーー!!!!」
俺は、信号を無視して走ってきた車に跳ねられーーーーーー
帰らぬ人となってしまった。
今目の前で話している春香達がとても懐かしい。
ーーっはは、どれぐらい見てなかったか
1ヶ月、2ヶ月…10年くらいか?
全く変わってないんだな、春香。
やよいも響も、それから幹も。
俺は見守ってるからな
ーー〜エンディング〜ーー
こぼれ落ちた鼻水が
そっと膝を潤わせ
クラクラする光を
踏みしめるように立ち上がる
今あなたは何処で
今あなたは何を
見ているのだろう鼻水が
また膝元を通り過ぎ
眩い光が柱になり
そっと抜け殻を包み込む
意識だけが糧になり
またいつかこの場に降りるのだろう
今あなたは何処で
今あなたは何を
思ってるのだろう一目だけでも
消える前に見てもいいですか
濃いわだかまりを包む光
薄い宝を照らす光
永遠に続く線の一
今あなたは何処で
今あなたは何を
見ているのだろう鼻水が
膝元を通り過ぎたら
今あなたは何処で
今あなたは何を
思ってるのだろう一目だけでも
消える前に見てもいいですか
またいつか会いましょう
完
11:30│アイマス