2015年08月21日
P「……」カチッ あずさ「!?」ビクビクッ!
竜宮小町、事務所にて取材中。
記者「まずは竜宮小町の皆さん、そしてプロデューサーの秋月さん、新しい曲も発売されて勢いに乗ってますねぇ?」
律子「はい、ファンの皆様の熱烈な支持もあって、竜宮小町の新曲は初登場20位にランクインしました!」
記者「まずは竜宮小町の皆さん、そしてプロデューサーの秋月さん、新しい曲も発売されて勢いに乗ってますねぇ?」
律子「はい、ファンの皆様の熱烈な支持もあって、竜宮小町の新曲は初登場20位にランクインしました!」
亜美「っかー!これも亜美達を応援してくれるみんなのおかげだね!」
伊織「ファンのみんな!本当にありがとうございます!竜宮小町はこれからもドンドン駆け上がって行くからね!」
あずさ「ウフフ♪皆さん、これからも私達の事を」
カチッ。
あずさ「あうぅっ!?」ビクビクッ!
記者「えっ!?」
亜美「あずさお姉ちゃん!?」
伊織「ど、どうしたのあずさ!?」
律子「あずささん!大丈夫ですか!?」
あずさ「ご、ごめんなさい……何でもないんです……」
P「……」
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数日後。
春香「え?あずささんの様子がおかしい?」
律子「そうなのよ……何か心当たりとか無い?」
真「具体的には、どんな風におかしいんだい?」
律子「んー、まずは現場とかでも時々ぼーっとしてたりとか……」
千早「……それはある意味、いつも通りとも言えるんじゃないかしら?」
律子「いつものあずささんみたいなぽわぁっとした感じじゃなくって、もっとこう、心ここにあらずみたいな……」
小鳥「ふむふむ」ポリポリ
律子「あと、何か急に体がビクッって震えたりとか」
春香「ビクッて?」
律子「ビクッて。たまにビクビクッてなる時もあるわ」
千早「……悪寒とか?あずささんって霊感とかあったかしら?」
律子「そういうのともまた違うっぽいのよ。その謎のビクッがあった後は、何か顔が赤いし」
真「竜宮小町が最近忙しいから、風邪でもひいたとか?」
律子「いえ、それ以外の時は至って普通よ。特に体調が悪い様子も無いわ」
小鳥「ほうほう」ポリポリ
千早「それっていつ頃からなの?」
律子「えっと確か……一週間くらい前、事務所で取材受けてた時が最初だったかしら?それからは1日2、3回くらいはあるような……」
真「うーん……あずささん本人は何て言ってるのさ?」
律子「いくら聞いても『何でも無いんです』『大丈夫です』ってそればっかり。まぁそれ以外は特に目立った変化も無いから、私の取り越し苦労なら良いんだけど」
小鳥「なるほどなるほど」ポリポリ
春香「小鳥さん、さっきから何食べてるんですか?」
小鳥「ん?しば漬け」ポリポリ
千早「まぁでも、あずささん本人が大丈夫だって言っているのなら、考え過ぎじゃないかしら?」
真「そうそう。これで春香みたいに仕事中に転んで、機材を全部オシャカにしちゃったぁ!とかなら問題だけどね」
春香「わ、私そんな大規模な転び方しないもん!」
千早「そうね。小規模な転び方なら日常茶飯事だけれど」
春香「千早ちゃん!?」
律子「うーん……まぁ考え過ぎなのかしら?」
小鳥「あ、しば漬けもう無いや……ところで、その渦中のあずささんは?」
律子「今日は私の代わりに、プロデューサー殿が竜宮小町を率いて、バラエティー番組の収録に行ってます。そろそろ戻ってくる頃ですけど……」
ガチャッ。
亜美「たっだいまー!」
伊織「ふぅ、今帰ったわよ」
あずさ「お疲れ様?」
P「ただいまー」
春香「あ、プロデューサーさんおかえりなさい!」
千早「お疲れ様です。コーヒーいれましょうか?」
P「悪い、頼む」
千早「いえ」
律子「すみませんプロデューサー、急に仕事を振ってしまって」
P「良いよ。帰りに晩めし奢ってもらってチャラにするから」
律子「はいはいww」
律子「……ちょっと伊織」ヒソヒソ
伊織「うん?なぁに?」ヒソヒソ
律子「今日はあずささんどうだった?例の謎の震えは?」ヒソヒソ
伊織「……あったわよ。本番収録中に、司会者の目の前で急に前屈みになってたわ。その後に何故か司会者も前屈みになってたけど」ヒソヒソ
律子「そう……」
千早「はいプロデューサー、コーヒーです」
P「あぁ、ありがとう千早」
カチッ。
あずさ「はうぅぅっ!!」ビクビクッ!
真「へ?な、何?」
亜美「あずさお姉ちゃん、また?大丈夫?」
あずさ「だ、大丈夫よ亜美ちゃん……すぐ治まるから……」
伊織「ねぇあずさ、アンタ本当に大丈夫なの?病院とか行かなくて平気?」
あずさ「ご、ごめんなさいね……でも大丈夫だから……」
律子「でもまた顔赤いですよ?ひょっとして熱とかあります?」
あずさ「ほ、本当に大丈夫ですか」
カチッ。
あずさ「らああぁぁぁぁんんんっっ!?」ビクビクッ!
春香「だ、大丈夫じゃなさそうなんですけど!?」
あずさ「はぁ、はぁ、はぁ……だ、大丈夫、だから……」ピクッピクッ
春香「……」ゾクッ
千早「……」ゾクッ
真「……」ゾクッ
P「……あずささん、今日は俺が家まで送ります」
あずさ「え?で、でも……」
P「律子、良いよな?」
律子「え、えぇ。すみませんけど、お願い出来ますか?」
P「あぁ。このままあずささん1人で帰らせるのは不安だしな。それじゃあずささん、帰る準備をしましょうか」
あずさ「は、はい……じゃあみんな、今日はお先に失礼しますね?」フラフラッ
P「おっとっと、気をつけてくださいね」
あずさ「す、すみません……」
小鳥「……?」
P「……」
あずさ「……」
P「……」
あずさ「あ、あの、私の家この辺ですので……」
P「あ、そうですか。よかったら家の前まで送りますけど?」
あずさ「だ、大丈夫です!もうすぐそこですから!」
P「解りました。じゃあおやすみなさい」
あずさ「は、はい。それじゃあ……失礼します」
P「……」
カチッ。
あずさ「ふわあぁぁっっ!?も、もう!プロデューサー!!」ビクビクッ!
P「あっはっは。ほんじゃ俺も帰りまーす!」タッタッタッ
あずさ「……もう」
翌日正午。765プロ本社前。
あずさ「あら、音無さんおはようございます」
小鳥「あれ、あずささん今出社ですか?」
あずさ「えぇ。今日は私単独でグラビア撮影ですから、スタジオに行く前に事務所に顔を出しておこうかなって。音無さんは買い出しですかぁ?」
小鳥「あ、はい。お茶っ葉とトイレットペーパーが切れてましたから」
あずさ「そうなんですかぁ」
小鳥「……そう言えばあずささん、今日は体調どうですか?」
あずさ「え?え、あ、はい!ぜ、絶好調ですよぉ!ウフフ♪」
小鳥「そうですか。でも竜宮小町って本当に最近ハードスケジュールですし、あんまり無理しないでくださいね?」
あずさ「えぇ、ありがとうございます」
ガチャッ。
小鳥「ただいまー」
あずさ「おはようございまぁす」
響「ぴよ子おかえりー」
雪歩「おかえりなさーい」
高木「おや、三浦君も一緒かね」
P「あずささん、おはようございます」
カチッ。
あずさ「ふうぅぅぅんんっ!?」ビクビクッ!
雪歩「ふぇっ!?」ビクッ!
高木「ど、どうしたのかね三浦君!?」
あずさ「あ、す、すみません……何でも無いんです……」
高木「そ、そうかね?」
小鳥『さっきまで何ともなさそうだったのに、事務所に入ってから突然……?』
P「あ、そろそろ昼飯の時間か……」
雪歩「今日もたるき亭ですかぁ?」
P「いや、今日はコンビニで弁当でも買うよ」
小鳥「あら、そうなんですか?それなら私に言ってくれれば、買い出しのついでに買って来てあげたのに」
P「いえ、悪いですから。すみません社長、すぐ戻って来ますんで」
高木「あぁ、構わんよ。気をつけて行って来たまえ」
P「……弱、と」
カチッ。
あずさ「んっ!んんんっ……ふぅっ……!」ピクピクピクピクッ
P「そんじゃ、ちょっと行って来まーす」
響「いってらー」ノシ
雪歩「行ってらっしゃーい」
あずさ「んんっ……ふあぁぁぁっ……」ピクピクピクピクッ
あずさ『プロデューサーさん……スイッチ入れたまま行っちゃったわ……』
あずさ『さっきより刺激は弱いけど……いつもはすぐ止めてくれるのに……!』
あずさ『これって、もしかして……プロデューサーさんが帰って来るまでこのままなのぉ!?』
雪歩「あずささん、何だか顔が赤いですけど……大丈夫ですかぁ?」
あずさ「え?あ、だ、大丈夫よ!何でもないの!」
響「うん?あずさ風邪ひいたのかぁ?」
高木「大丈夫かね三浦君?悪化する前に病院に行きたまえよ?」
あずさ「あ、はい。心配して頂いて、ありがとうございます……」
小鳥「……?」ポリポリ
響「ん?てかさっきから何か変な音がしてるよなぁ?」
雪歩「変な音って?」
響「何だろ……ほら、あれ、携帯電話のマナーモードみたいなあの音。ンーッ、ンーッ、みたいな?」
高木「んん?気のせいではないのかね?」
響「……いや、気のせいじゃないぞ。確かにさっきからンーッ、ンーッ、て鳴ってるぞ!」
あずさ「……」ピクピクピクピクッ
小鳥「………………!?」ポリポリポリポリ
雪歩「って言うか、小鳥さんはさっきから何を食べてるんですかぁ?」
小鳥「これ?キュウリのキューちゃん」ポリポリ
響「てかあずさ、さっきからビミョーに前屈みになってないかぁ?」
あずさ「そ、そうかしら?」
響「そうだぞ。おっぱいの谷間がチラチラ見えてて、社長が目のやり場に困ってるみたいだぞ?」
高木「……うぉっほん!」
小鳥『考えてみると、不自然なところばかりが目立つわ……』
小鳥『あずささんのあの謎の震え、上気した顔、潤んだ瞳、悩ましげな吐息……』
小鳥『そしておそらく、あずささんの様子がおかしくなる時には、必ずあの人があずささんの近くにいる……』
小鳥『プロデューサーさん……あの人は何か知っている。いえ、あずささんに対して何かをしているんだわ!』
小鳥「……」ポリポリ
高木「音無君、漬け物をつまみながら事務仕事をするのは、妙齢の女性としてはどうなのかね……?」
小鳥「そうですねぇ、そう言えばお昼ご飯がまだだったんですよね。確かジャーの中に白米が……」
高木「……またライスの上にキュウリのキューちゃんを乗せてかぶりつくのかね?」
小鳥「あら、女の子はそれくらいのカロリーで大丈夫なんですよ?」キャピルーン☆
響「いやぁ、ぴよ子くらいの年の女の人がその昼飯はダメだと思うぞ?女捨ててるって感じで」
小鳥「……美味しい物を美味しく調理して食べて何か問題でも!?」
響「それは調理って言うのかぁ?」
小鳥「なら雪歩ちゃんが淹れてくれたお茶もぶっかけて、お茶漬けにするわよ!これで文句無いでしょ!?」ズゾゾゾゾー
雪歩「ふわぁ……」
高木「音無君……」
響「ひくわー……」
あずさ「ふぅっ……あうっ……!」ピクピクピクピクッ
あずさ『プロデューサー、さん……は、早く、帰って、来てぇっ!!』
小鳥「お茶漬けうめえwwwwww」ズゾゾゾゾー
響「ぴよ子……」
響「……ん?何だこれ?」
雪歩「響ちゃん、どうしたの?」
響「いや、プロデューサーの机に置いてあるこれって何か知ってるか?」
雪歩「どれぇ?」
響「ほら、これ。このリモコンみたいなの。何かの調節ツマミがついてるぞ」
あずさ「!?」
あずさ『な、何でアレがそこに!?』
あずさ『プ、プロデューサーさんってば、忘れて出かけちゃったのぉ!?』
雪歩「何だろう……プロデューサーがお仕事で使う小道具じゃないかなぁ?」
響「うーん……てか、これ何に使うヤツなんだ?」
響「このツマミで、強弱を調節するみたいだぞ?」
あずさ「ひ、響ちゃん!それ触っちゃダメぇっ!!」
響「え?」
カチッ。
MAX↑↑↑↑
あずさ「うひいいいぃぃぃぃいっっ!!」ビクビクビクビクウゥゥッ!!
響「うえぇっ!?」
雪歩「あ、あずささん!?」
高木「み、三浦君!?どうしたのかね!?」
あずさ「と、と、と、とめてへえええええええ!!」ガクガクガクガク!!
響「え?な、何?じ、自分何かやっちゃったのかぁ!?」
あずさ「あ、あ、あぁあぁあぁあぁっっ!!」ガクガクガクガク!!
高木「だ、誰か救急車を呼んでくれたまえ!!」
雪歩「は、はいですううぅぅぅっ!!」
ガチャッ。
P「ただいま戻りましたーっと」
P「やっぱ昼時は弁当売り切れててダメだなぁ」
P「お陰でおにぎりしか買えなかっうおおおおおおおおおおっ!?何じゃこりゃあああああ!?」ガビーン!
あずさ「プ、プ、プロデューサーああああぁぁぁあっっ!!」ガクガクガクガク!!
P「あ!おい響!そのリモコンに触るな!」
響「え?こ、これ?」
P「早く返せ!」
カチッ。
スイッチOFF
あずさ「ふわああぁぁぁぁぁ……」ビクビクッ!ビクビクッ!
P「あずささん!大丈夫ですかあずささん!?」
あずさ「ら、らいじょぅうれすうぅ……」ビクビクッ!ビクビクッ!
高木「君、これは一体……?」
P「い、いや、大丈夫です!何でもないんですマジで!」
高木「何でもないワケがないだろう!どういう事なのか説明したまえ!」
P「本当に大丈夫です!あずささんは疲れてるだけなんです!」
高木「そりゃ疲れてるだろう!こんな痙攣してヨダレ垂らして白目剥いてるんだからな!」
小鳥「大丈夫ですよ社長!まだ両手でピースサイン出してないから、まだ余裕はありそうですよ!」
高木「君も何を言ってるんだね音無君!?ワケが解らな過ぎるぞ!?」
小鳥「とにかくソファーで横にしましょう。プロデューサーは足を持ってください。ほら、社長も手伝って!」
高木「あ、あぁ……うむ」
小鳥「雪歩ちゃんはタオルを水で濡らして来て!響ちゃんは毛布持って来て!」
響「わ、解ったぞ!」
雪歩「き、救急車は呼ばなくても良いんですか?」
小鳥「大丈夫。心配無いわ。ほら早く!ハリーハリーハリー!」
雪歩「は、はいですぅ!」
小鳥「さて、と……」
あずさ「ふにゃあぁぁ……♪」ピクッピクッ
P「……っべーなこれ」
社長室にて。
高木「さて……では君、今回の事について君から直接聞かせてもらおうか?」
P「……と、申しますと?」
律子「この期に及んでまだシラを切るつもりですか!?」
律子「最近のあずささんの様子がおかしいのは、全部アナタが原因なんでしょう!?」
P「あ、いや、あの、私は、何も、知りません、ですよ?」
小鳥「プロデューサーさん、往生際が悪いですよ?もうこうなったら正直に何もかも話した方が身のためだと思いますけどぉ?」
P「……」
小鳥「私にはもう解ってますよ?最近のあずささんの不調の原因も、それを仕組んだのは誰かという事も!」ドヤァ
高木「それは本当かね、音無君?」
律子「小鳥さん!教えてください!」
小鳥「結論から言うと……」
小鳥「おそらく、プロデューサーさんはあずささんにとびっこを着けさせています」
P「!?」ギクゥッ!
高木「……?」
律子「……?」
高木「律子君、とびっことは何の事かね?」
律子「え?えっと……確か、トビウオの卵の事だったと思いますけど……寿司ネタにもあったと思います」
高木「……何故に三浦君に魚卵なんぞを着けさせるのかね?」
律子「さぁ……?」
小鳥「あ、いえ、それは多分とびこです。まぁ地方によってはとびっことも呼びますけど……とにかくトビウオの卵の事ではありません」
小鳥「とびっこっていうのは……えっと、口では説明しにくいので、このホームページを見てください」
高木「何かねこれは?」
律子「え……これって……ア、アダルトサイト!?」
小鳥「そして、これの使用例の動画がこちらに……」
<ヴィィィィィィィィィッ!
<アーッ!イグイグイグウウゥゥッゥゥッッ!!
高木「んなっ……!?」
律子「な、ななななななああああっ!?」
小鳥「……これが、今回の事件の全容です」
P「ま、待ってください!誤解だ!みんな絶対に誤解している!」
律子「く、くくくくクビよ!今すぐこの事務所から出て行きなさぁい!!」バンバン!
高木「お、落ち着きたまえ律子君!まずは彼と三浦君に詳しい話を聞かないと……」
律子「話なんか聞く必要はありません!これが事実なら、大スキャンダルですよ!?今すぐこの卑劣漢を業界から干さないと、我々の身も危なくなりますよ!?」
高木「いや、しかしだな……例えそうだったとしても、彼も三浦君も成人なのだから、大人同士の恋愛という事になるワケだし……我々が過剰に介入するのもなぁ……」
律子「その前にアイドルとプロデューサーという立場でしょうが!!しかもあずささんは我が竜宮小町の一員なんですよ!?これで黙っていられるようなら、私はプロデューサー失格になります!!」
律子「プロデューサー!アナタに人としての心が残っているのなら、即刻辞表を書いて765プロから出て行きなさい!」
P「あ、いや、だから!俺の話を……」
小鳥「プロデューサーさん、さすがにこれは言い訳出来ませんよ?」
小鳥「状況証拠が揃い過ぎてますからね。あずささんの様子がおかしくなる時には、必ずプロデューサーさんが近くにいる時だったし」
小鳥「それに、さっき響ちゃんがプロデューサーさんの机に置いてあったリモコンをいじった時の、あずささんの反応が決定的でしたね」
律子「もう言い逃れは出来ないわよ!荷物をまとめて今すぐ出て行きなさい!!」
P「だから俺の話を……」
バタン!
あずさ「待ってください!」
高木「三浦君!もう大丈夫なのかね?」
律子「安心してくださいあずささん!もうすぐこの変態好色野郎を追い出してあげますから!」
あずさ「違うんです!プロデューサーは悪くないんです!全部私がお願いした事なんです!」
律子「えぇっ!?」
高木「な、なんと!?」
小鳥「ピヨォ!?」
P「あ、あずささん……」
あずさ「私、いつも悩んでたんです!でも恥ずかしいのを我慢して、思いきってプロデューサーさんに悩みを打ち明けたんです!」
あずさ「そうしたら、プロデューサーさんは私の悩みを解決してくれました!プロデューサーさんは私の事をすごく気持ち良くしてくれました!」
あずさ「だからプロデューサーさんを責めないでください!お願いします!」
高木「いや、だがしかし倫理的に……」
律子「あ、アイドルとプロデューサーがそんな関係だなんて、絶対に許されるワケ無いじゃないですか!」
小鳥「はぁ、はぁ……ピヨォ……」(妄想中)
P「あずささんは悪くないんです!あずささんの悩みだって、他の解決方法があったのに、俺が自分の欲望を優先させてこんな方法を取ってしまったから!」
あずさ「で、でも!私もすごく気持ち良くって、身体も楽になって、仕事もプライベートもメリハリが出るようになったんです!」
あずさ「それに、今回の事はそんなに責められなきゃいけない事なんでしょうか!?」
あずさ「確かに最近はちょっと悪ノリしてたかも知れませんけど……でも、あの気持ち良さを知ってしまったら、もう後戻りは出来ないんです!」
律子「あ、あわ、あわわわわ……」
高木「お、落ち着きたまえ三浦君!まずは冷静に話し合おう!」
小鳥「ピヨォ……ピヨピヨォ……」(更に妄想中)
あずさ「大体皆さんどうしてそんなにプロデューサーさんを責めるんですか!?私が低周波治療器を使うのがそんなにいけない事なんですか!?」
高木「だから落ち着いて……ん?」
律子「あわわわ……え?」
小鳥「ピヨォ……はい?」
あずさ「でも仕方ないじゃないですか!昔からずっとひどい肩凝りで、でも毎日整体に行くような時間もなくて!」
あずさ「そんな時にプロデューサーさんから、低周波治療器をお借りして試してみたら、すごく気持ち良くて楽になって、仕事にもメリハリがついて頑張れるようになったんです!」
あずさ「だからプロデューサーさんを責めないでください!確かに仕事中に急にスイッチを入れられたり、強弱を調節されたりみたいなイタズラはされましたけど!」
律子「……えっと、プロデューサー?」
P「……どうもすみませんでした」
高木「つまり事件の全容はそういう事で、我々が追及したようなセクシャルな事実は全く無いという事かね?」
P「はい……」
小鳥「え?じゃああの時響ちゃんが聞いたっていうあのバイブ音は?」
P「それは多分、あの時机の中にしまってあった俺の携帯電話のバイブ音だと思います。携帯は常にマナーモードにしてあるんで」
律子「ほ、本当に低周波治療器なんですか?と、とびっことかいうアレじゃなくて?」
あずさ「はい……私、どういうワケか子供の頃から肩凝りがひどくて……どうしてなんでしょう?」
律子「いや……」
高木「それは……」
小鳥「まぁ……」
P「ねぇ……?」
あずさ「?」ドタプーン
高木「まぁとにかく、今回の件は不問にするがね、今後こういう事は無いようにしてくれたまえよ?三浦君もな?」
P「はい……」
あずさ「すみませんでした……」
律子「まったくもう!変に焦って損したわよ!プロデューサー!今度フランス料理でも奢ってもらわないと許しませんからね!?」
P「解りました……」トホホ
小鳥「なぁんだ……いっその事、そういうアブノーマルな事件が起きてくれてた方が面白かったのにぃ……」ブツブツ
律子「……何か言いましたか?」ギロリ
小鳥「い、いえいえ!別に何も!!」
P「……あの人本当に芸能プロダクションの事務員なのかな?」
あずさ「……うふふ」
その日の夜。
P「さて、と……もうひと踏ん張りかな」
小鳥「あの、プロデューサーさん……今日は本当にすみませんでした……」
P「あ、いえ。疑われるような事をしてた俺も悪いんで」
小鳥「もしかしたら、プロデューサーさんとあずささんがそんな高度なプレイをしてるかもって考えたら、もう現実と妄想の区別が曖昧になっちゃって……」
P「はぁ……」
小鳥「そんでもって、外でそんな大胆な事が出来るんだから、2人っきりの時はどんな超絶プレイをこなしてるのかなぁって想像したら……もうそれだけでご飯何杯イケちゃうのかなぁって!うふ、うふふ、うふふふふふふ……!」
P「うわぁ……」(困惑)
小鳥「あ……ゲフンゲフン!と、とにかく誤解が解けて良かったです!他のアイドルの子達には刺激が強過ぎるんで、律子さんと相談して箝口令を敷く事にしました!」
P「あ、はい。そうしてくれると助かります」
P「……よし、仕事終わりっと。あー疲れた!」
小鳥「はいお疲れ様。私はもうちょっとかかりますんで、戸締まりは私がやっておきますね」
P「あざっす。そう言えば律子は?」
小鳥「さっき帰りましたよ。今日はあれからずっとプリプリしてましたね」
P「まぁ仕方ないか……あーあ、給料日前にフランス料理は痛いなぁ」
小鳥『でもちゃっかりプロデューサーさんとフランス料理を奢らせるという名目のデート権を手に入れた律子さんなのでした……良いなぁ』
P「よっと、じゃあお先に失礼しまーす」
小鳥「お疲れ様でしたー」
ガチャッ。
小鳥「……ふぅ」カタカタ
小鳥「……それにしても」カタカタ
小鳥「コードレスタイプの低周波治療器があるってのは知ってるんだけど……」カタカタ
小鳥「それって、リモコンで強弱とか調節出来るんだっけ……?」カタカタ
小鳥「まさか本当に……って、そんなワケ無いよね」ッターン!
同時刻、たるき亭前。
あずさ「プロデューサーさん、お疲れ様です♪」
P「お待たせしました。寒かったでしょう?」
あずさ「いえ、大丈夫です。これからすぐに帰ります?」
P「うーん……その前に、おしゃれなバーで軽く飲みませんか?」
あずさ「えぇ、お付き合いしますね♪」
P「じゃあ……」
カチッ。
ヴゥウゥゥゥゥン。
あずさ「あん!?」ビクビクッ!
P「行きましょうか?」ニッコリ
あずさ「は、はいぃ……」トローン
こうして2人は、夜の街に消えて行ったのであった。
果たして2人が使っていたのは本当にただの低周波治療器だったのか?
それとも別の何かだったのか?
その答えは、2人だけが知っているのでありました。
終わり。
23:30│三浦あずさ