2015年08月24日

モバP「アイドル専用車両に乗ってしまった……」




P「うう、焦っていたとはいえ、やってしまったなぁ」



ざわざわ ぼそぼそ





P「視線が痛い……早く別の車両に」







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渋谷凛「あれ、プロデューサー。同じ電車だったんだ」



P「凛! こ、これは間違えて乗っただけで」



凛「……別に焦らなくていいよ」



凛「専用車両って言っても、アイドルの乗車が優先されるだけなんだから」



P「それはそうだが……やっぱり、車両は移動しないと」



凛「もう電車は動いてるんだから、今移動したら危ないよ」



P「けど」



凛「危ないよ」



P「はい」









P(結局、車両に残ってしまった。せめて、隅の方に行っておかないと)



凛「……プロデューサー、やましいことをしてるんじゃないだから、堂々としなよ」



P「いや、みんなも気にするだろうし。それに、まかり間違って痴漢を疑われたら」



凛「みんなはそんなに、自意識過剰じゃないから。ほら、こっちに来て」



ぐいっ



P「お、おい、凛……!」









P(な、なんだってこんな混んでる場所に引っ張るんだ!)



P「凛、やっぱりまずいよ」



凛「いいから」



P「いいからって――ひっ」



P(尻を撫でられてる!? いや、なにか荷物が当たってるだけだ。とりあえず、手を回して)



がしっ



P「ぬわぁ! り、凛、俺の手が誰かに!?」



凛「……プロデューサー、ここにはアイドルしかいないんだよ」



凛「そんな痴漢まがいなこと、する人がいると思う?」



P「そ、それもそうだ。……すまん、取り乱した」



凛「ん、いいよ」









P(凛の言う通りだ。手を掴まれてるのも、なにか勘違いがあるに違いない)



P(ちょっと振り向けば、相手もわかってくれるはず)



サッ



佐久間まゆ「うふっ」



サッ



P「なんで笑ってるんだよぉ!」









凛「もう、プロデューサー! ここは公共の場だよ?」



P「だって、後でまゆが笑いながら手を」



凛「そうなの、まゆ?」



まゆ「ごめんなさい、Pさんが何を言ってるのか、まゆもちょっと……」



P「え、でも……いや、すまない。俺がどうかしてたみたいだ」



まゆ「いいんですよぉ……Pさんがまゆを想ってくれただけで、嬉しいですから」









P(ちょっと意識し過ぎなのかもしれない。落ち着こう)



P(――あ、あれ? 今度は尻と同時に、両腕も触られてる!?)



P「ま、まさかな……」



サッ



凛「……ん」



まゆ「うふっ」



緒方智絵里「えへへ」



サッ



P「増えてるし、お前まで触るなよ!」



タッタッタ



凛「あ、プロデューサー、電車内で走ったら危ない――行っちゃった」









P「ふぅ、思わず別の車両に来てしまった」



P(しかし、ここもアイドル専用車両のようだ)



P「けど、なんだか雰囲気が緩いな……」



P(アイドルしかいないから、みんな気が緩んでいる? よく見ると、ちょっとした化粧直しをしている人も)



十時愛梨「あー、なんだか暑いかも……脱いじゃお」



P「緩み過ぎだろ」









愛梨「え、Pさん!? あ、でも、Pさんなら別に見られても」



P「よくないわ」



愛梨「でも、ここ、暑いですし……」



P「車内は弱冷房だ」



イヴ・サンタクロース「そうですね。ちょっと寒いくらいです〜」



P「お前はなんで脱いでんの!?」









P(目のやり場に困って、また車両を移動してしまった)



P(ここも専用車両のようだが……)



ざわざわ 



P(他の車両の比じゃないくらいに混んでるぞ!?)



P(これは下手に進むと、痴漢冤罪の可能性だってある)



P「ん?」



P(よく見ると、この車両が専用車両の終わりだ。つまり、ここを抜けさえすれば、気まずい思いをしなくてすむ!)



P「……いくか」









P「すみません、通してください。すみません……」



ぎゅうぎゅう



P(良い匂いがするなぁ……いやいや、早く抜けないと)



「きゃ!」



がしっ



P「え?」









和久井留美「今、この人が私のお尻を……!」



P「え、わ、和久井さん!? 誤解です!」



留美「とぼけないで。この掴んだ手が証拠よ」



P「そんな!」



留美「P君がまさか、アイドル専用車両に乗り込んでまで、痴漢をする人だなんて……」



P「違うんですよ! これは間違って乗ってしまって」



留美「言い訳は聞きたくないわ。事実を認めないなら、この書類にサインをしてもらうわよ」



P「婚姻届け!? これじゃあ、既成事実を認めることに……!」









三船美優「待ってください。Pさんは無実です」



留美「美優……どういうことかしら」



美優「私は見てました。Pさんは、留美さんを触っていません……」



P「三船さん!」



美優「私を触ってたんです」



P「三船さん!?」









美優「怖くて言い出せなかったけど、留美さんが言ってくれたおかげです……」



留美「そう。そういうつもりなわけね」



美優「なんのことでしょうか。……Pさん。次の駅で一緒に降りてもらえますか」



P「そんな、俺は絶対にしてませんよ!」



美優「ふふ、今後のことを、じっくり話し合いましょう」









片桐早苗「ストップ! 目の前で痴漢冤罪をされちゃ、黙ってるわけにはいかないかなー?」



美優「冤罪……早苗さん、Pさんが痴漢をしたことを認めたくないのは分かりますが……」



早苗「それなら、美優ちゃんが触られた部位を、P君はどっちの手で触ってたの?」



美優「え、あ、それは……」



留美「あら、答えられないの? 私はもちろん分かってるわ。左手よ」



美優「わ、私も左手です!」



P「あの、俺は荷物を左手で持ってたんですけど」



美優「え!? ――そう、ですか。瑠美さんは、私ごと……」



留美「悪いわね、美優。この勝負、引き分けにさせてもらうわ」



早苗「決まりね。次の駅で降りるのは、留美ちゃんと美優ちゃんよ」



早苗「お酒の出る場で、詳しく話を聞かせてもらうわ♪」



P「いや、仕事がありますからね!?」









P「ふぅ、危なくいわれのない罪を被るところだった……」



P「けど、これでアイドル専用車両は抜けたし、もう安心だな」



P(見渡す限りアイドルばかりでない……こんなに落ち着くことだったのか)



P(あと少しで降りるけど、一息がてら座りたいな。――お、ちょうど一席空いてるぞ!)



すとんっ









安部菜々「あっ」



P「え」



菜々「あ、あー……な、なんでもないですよ!? 菜々はJKですから、あと数駅くらい余裕」



P「どうぞ」



菜々「すんなり譲らないでくださいよ〜!?」











P「はぁ……あの時は大変だったなー」



P「とはいえ、今日から通勤には困らないぞ」



P「なんとプロデューサー専用車両ができたからな! これで間違ってもアイドルとトラブルは起きないはず……」









ピンポンパンポーン



『ただいま、プロデューサー専用車両は、数百万人単位で大変込み合っています』



『プロデューサーの方々は別の車両もご利用になるよう、ご協力をお願いいたします』



P「ええ!? でも、どこも満員だし……しかし、この電車に乗らなきゃ遅刻してしまう!」



凛「プロデューサー、こっちの車両は空いてるよ。乗らないの?」



P「おお、本当だ。ありがとう、凛!」



P「――って、この車両は」



凛「大丈夫だよ。みんな、気にしないから」



ざわざわ うふふ えへへ



P(今日もまた、アイドル専用車両に乗ってしまった……)









                                      おしまい





20:30│モバマス 
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