2015年08月25日

晴「へいパス!」アッキー「くぅ〜ん」

晴「(試合は既に33−4。だけど諦めきれるかよ……せめて最後に一矢くらいは報いてやりたい!)」タッタッタッ



まゆ「うふ。通しませんよぉ」ザッ



藍子「もう一点もらうね!」ザザッ





晴「(くそっ、またこの鉄壁コンビに囲まれた……! ――だが何度も同じ手は食わないぜ!)」



アッキー「くぅ〜ん」ピョンピョン



晴「作戦通りだ――へいパス!」ボシュッ



まゆ「あぁっ!」



藍子「しまった!」



晴「(よしこれで33−5――!!)」



アッキー「くぅ〜ん――」バゴォッ





晴「アッキいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!」



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晴(キャプテン&FW)「くそ……くそ!オレの所為でアッキーが……!」ガンッ



優(マネージャー)「晴君の所為なんかじゃないわぁ……あんな無茶をしたのは、アッキーも、諦めたくなかったのよぉ……」



晴「なら尚更だ……オレはアッキーの勝ちたいって気持ちに応えることが……出来なかった……」



のあ(監督)「それは違う……最も罪深いのは杜撰な采配を下した傲慢……裁かれるべきは、私ね……」



優「監督ったらぁ……」



裕美(OB)「――皆そんな顔してちゃ駄目よ!アッキーが戻ってきたとき、笑顔で迎えてあげないでどうするの!?

今日の試合が駄目だったっていうならそれを活かして、次の勝利に繋げましょう、ね、皆!?」



ブリッツェン(FW)「ブボホッ」コクコク



ヒョウ君(DF)「……」シュジュペロッ



ハナコ(MF)「ワンワン!」ピョンピョン



ウサミンロボ(DF)「ピーガガガ」ギギギ



晴「皆……!」



ヘレン(GK)「ふっ……このメンバーならワールドカップをひっくり返すのも、無理じゃないと私は確信してるわよ」



晴「世界級……!!」



夏美(CA)「晴君。あなたは一人じゃないわ。たとえ十一人いなくても、皆でサッカーをやっているのよ……次の試合、絶対に勝ちましょうね!」



晴「――おう!!」

ガラッ



晴「よぉ、アッキー」



アッキー「くぅ〜ん」



晴「……今日の試合は、ごめんな……オレの所為で」



アッキー「くぅ〜ん」



晴「……そんなことないよ。アッキーはよくやってくれた。だからこそ五点も取れたんだ」



アッキー「くぅ〜ん」



晴「……! そうだよな……サッカーって、そういうもんだもんな……」



アッキー「くぅ〜ん」



晴「うん……裕美姉ちゃんにも、言われたよ……へへっ、やっぱアッキーにはなんでもお見通しなんだなっ」



アッキー「くぅ〜ん」



晴「おう!アッキーも早く怪我治せよ!! それじゃぁ、コートで待ってるぜ!」



アッキー「くぅ〜ん」





優「(強くなったわねぇ……晴君……アッキー……)」ジーン

晴「(それからオレたちはそれまで以上に激しい特訓に励んだ)」



晴「よしコンビネーションいくぞ!ブリッツェン!!」



ブリッツェン「ブボホッ!」ドゴッ



ハナコ「ワンワンッ!」ズズズ



ヒョウ君「……」スィー



晴「ナイスだ!!」





のあ「晴……あの子の熱意が激しく昂ぶっているのを感じる……それが皆に伝わり、チーム全体を更なる高みへと誘おうとしているのを……」



優「アッキーも負けてられないわよぉ!」



アッキー「くぅ〜ん」



のあ「えぇ……でも今は……安静にすることね……それが貴方の試練なのだから……」



アッキー「くぅ〜ん」



のあ「……ヘレン? ヘレンなら……今頃夏美と裕美と一緒にスペシャルレッスンを受けているわ……」



優「バッティングセンターで素手受けよねぇ? 大丈夫かしらぁ?」



のあ「彼女もまた……チームの一人……案ずることなど何もない……それに、もしもの時の為にウサミンロボが付いている……

あとは帷幄の中で朗報を待つだけ……」



??「あ、あの!」



のあ「……何かしら?」



??「わ、私も仲間に入れてもらえませんか!?」



のあ「……!! ふっ……えぇ、構わないわ……貴女もあの子に誘われた一人ということなのだから……

そうね……名前を聞いておこうかしら……」



愛梨「愛梨……十時愛梨です!」





晴「(こうしてオレたちはメキメキと力を付けていった。新しい仲間、アッキーの復活。そしてウサミンロボとの別れ……

その全てを糧として練習に励んだ。そしてようやく試合を三日後に控えた日……アッキーに呼び出された)」

晴「どうしたんだよ急に」



アッキー「くぅ〜ん」



晴「……オレは、勝ちたいよ」



アッキー「くぅ〜ん」



晴「じゃぁなんで呼び出したんだよ? ――あ、星が……!」



アッキー「くぅ〜ん」



晴「……これを、オレにか……?」



アッキー「くぅ〜ん」



晴「……相変わらず、キザッたらしいな、お前は……」



アッキー「くぅ〜ん」



晴「……! 馬鹿、何言ってんだよ!? 次同じ怪我をしたらサッカーが出来なくなっちまうんだろ!?

そんな約束……出来るかよ……!」



アッキー「くぅ〜ん」



アッキー「くぅ〜ん」



アッキー「くぅ〜ん」



晴「……解かった。オレも一人のサッカープレイヤーだ……だから、同じプレイヤーとして、お前の勝ちたいって

気持ちに応えるよ……――だけど!!」



晴「オレはアッキーとサッカーが出来なくなるなんて……絶対に……絶対に嫌だからな……!」



アッキー「くぅ〜ん」





晴「(星はまだ無数に流れ続けている。アッキーはそれを黙って見上げていた。オレも見上げて、そして願った。

アッキーと、皆といつまでもサッカーが出来る日々を……何処からともなく流れてきたサックスの音色が、二人の沈黙を繋いでいた)」

愛梨「此処が……私達の舞台……!」



ヘレン「えぇ。此処から始まるのよ……私達のザ・ワールドが」



晴「……勝とうぜ、皆!!」



ブリッツェン「ブボホッ」コクコク



ヒョウ君「……」シュジュペロッ



ハナコ「ワンワン!」ピョンピョン





アッキー「くぅ〜ん」





晴「よし――いくぞっ!!









晴(キャプテン&スモールフォワード)「(試合は既に33−4! だけど諦めきれるかよ!!)」



ブリッツェン(ポイントガード)「ブボホッ」



ヒョウ君(シューティングガード)「……」



ハナコ(センター)「ワンワン!」







愛梨(ベンチ)「頑張って―!」



ヘレン(ベンチ2)「……」コクッ





晴「(約束したんだ、勝とうって!!)」ダムダム





渚「此処は通さないよ!」



きらり「にょわー!きらりんガードだにぃ☆」



晴「(くそっ、囲まれた……!)」





アッキー(パワーフォワード)「くぅ〜ん」ピョンピョン





晴「アッキー……流石だぜ、オレの相棒!」バシュッ



渚「しまった!?」



きらり「うきゃー!」



晴「(さぁ此処から始まるんだ――オレたちの、バスケットボールが!!)」





アッキー「くぅ〜ん――」バゴォッ





晴「アッキいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!」





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20:30│結城晴 
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