2015年08月26日

モバP「仕事終わりにアーニャとみくと一緒に花火大会へ行く」




みく「Pちゃん、Pちゃん!お願いがあるにゃあ!今度のお仕事の後にみくとアーニャンを花火大会に連れて行ってほしいの!」



モバP(以下P)「今度の仕事の後に?みくとアーニャで雑誌に掲載する浴衣姿の写真撮影だよな」





みく「そう、撮影現場の近所で花火大会があるにゃ。結構大きな花火大会で、お仕事の終わる時間のちょっと後に始まるから行きたいの!」



みく「その後はPちゃんももうお仕事がないし...ねっ、いいでしょう?」



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P「でもなー、あんまり人が多い場所に行くのはな...二人の事がばれたらパニックになるかもしれないし...」



みく「ンー!前にPちゃんのせいでみくは大恥をかいたから、これくらいのお願いは聞いてほしいにゃ!」



P「う...あ、あの時は緊急処置というか...」



みく「あの後みくのツイッター大変だったんだからね!”芸人みたいなことをして失望しました。みくにゃんのファンやめます”とか」



みく「”年下を甘やかさない美嘉ちゃんのファンになります。お姉ちゃんサイコー!!”とか」



みく「”みくにゃんのプロデューサーのファンになりました。今度事務所にいきます”とか言うのがいっぱい来て、みくの繊細なハートは傷ついたのにゃ」



P「ちょっと待って!?最後の何!?怖いんだけど!」



みく「しらんにゃ!何気にこれが一番ダメージが大きかったにゃ。男性に迫られているPちゃんを想像して....うぇ〜...」



P「こっちが”うぇ〜”だよっ!俺も想像しちゃったじゃないか!」



みく「ともかく!そのお詫びとして、このお願いを聞いてほしいの!」



P「う〜ん、しかしなぁ...」



美嘉「聞いてあげていいんじゃない?」



みく「あっ、美嘉チャン」



P「美嘉?いつから居たんだ?」



美嘉「みくちゃんがツイッターの話をし始めた頃かな?で、話を戻すけど、聞いてあげていいんじゃないプロデューサー?」



美嘉「あの時はみくちゃんに悪い事しちゃったし、素敵な場所を教えてもらったからね。だからアタシからもお願い★」



みく「ふにゃああ〜、美嘉チャン有難うにゃあ〜♪」



美嘉「いいって、いいって★プロデューサーが二人を見守ってあげれば大丈夫だし、プロデューサーにとっても二人にとってもいい思い出になると思うよ♪」



P「そう言われたらなぁ...じゃあ頑張りますか!全く、ウチの事務所のアイドルは俺をその気にさせるのが上手くなったもんだ」

美嘉「へへっ、プロデューサーがアタシたちをその気にさせるの上手くなってるから、お相子だね★」



みく「みくももっとPちゃんをその気にできるように頑張るにゃ!」



P「こらこら、頑張る方向性が違うだろ?」



みく「にゃふふ〜♪分かってるにゃ。花火大会前のお仕事もバッチリ決めて、Pちゃんがみくを褒めずにはいられないようにしてみせるにゃ!」



美嘉「その意気だよみくちゃん★」



P「期待しているからな」



みく「ふふふっ、任せるにゃ☆」

(撮影当日)



-車中-



アナスタシア(以下アーニャ)「ンー、浴衣を着ての撮影楽しみです」



みく「アーニャンは浴衣を着るのは初めてにゃ?」



アーニャ「Да...はい、初めてです。分からないことがあったらお願いしますね、みく」



みく「任せるにゃ!...と言いたいところだけど、みくも浴衣をあまり着たことが無いから、詳しい事は分からないにゃ」



P「まあ、衣装さんに聞けば大丈夫だよ」



アーニャ「分かりました。それにしても海の時と同じで、またのあと別でお仕事なのは、ちょっと寂しいですね」



みく「そうだね。ねぇPちゃん、どうしてのあにゃんは一緒じゃなかったの?折角だからにゃんにゃんにゃんで撮影がしたかったにゃ」



P「うーん...二人がそういうのは分かるんだけど、のあさんの仕事が決まった後に今回の撮影の依頼が来たからな」



みく「のあにゃんはドラマの撮影だよね?」



P「準主役の役割でな。ミステリアスな役だからのあさんが選ばれたんだ」



アーニャ「のあは元々ミステリアスですからね。そのドラマ楽しみです。みんなで一緒に見ましょうね」



みく「そうだねアーニャン。必ず見るにゃ!あっ、あと録画も忘れないようにしないとね☆」



P「で今回の浴衣の撮影はかなり急な依頼でね、高校生二人がメーカーの要望だったんだ。しかも一人は日本人意外がいいっておまけつきでね」



アーニャ「だから私が選ばれたんですか?でも私はハーフですよ?」



P「うん。でもアーニャを先方に紹介したらえらく好評でな、アーニャの儚げな雰囲気が気に入ったんだと」



アーニャ「そうですか。そう言ってもらえると嬉しいですね。そのожиданне...期待に応えられるように頑張ります」



P「宜しく頼むよ。アーニャが参加するならみくが一緒の方が良いと思ってみくも紹介したんだ」



みく「Pちゃん、みくは?」



P「もちろんみくも好評だったぞ。みくの元気一杯で可愛げな感じがいいって」

みく「当然にゃ!可愛らしさで猫にかなうものは無いにゃ!」



P「そうだな。のあさんも今頃撮影で頑張ってるんだし、二人も頑張ろうな」



アーニャ「Да、頑張ります!」



みく「勿論にゃ!」



-その頃のあは-



スタッフ1「はいっ、OKです!休憩に入ります」



スタッフ2「お疲れ様です。高峯さん」



のあ「お疲れ様...どうだったかしら?」



スタッフ1「監督絶賛してましたよ。正にはまり役だって!」



のあ「ありがとう。この調子で頑張っていくわ...」



スタッフ1「はい!宜しくお願いします!」



スタッフ2(本当にクールで格好いい人なんだなー)



のあ(今頃みくとアーニャは一緒の仕事なのよね....一人で寂しい...)

-車中-



アーニャ「それにしても、お仕事が終わった後に花火大会に連れて行ってくれるなんて...いいんですかプロデューサー?」



P「まあ撮影現場の近所だしね。でも二人ともちゃんと変装はするんだぞ?」



みく「大丈夫にゃ。かつらもエクステも眼鏡もネコミミも変装道具は一通り持って来たにゃ」



アーニャ「みく...ネコミミを着けたら変装になりませんよ?」



P「頼むからそれはやめてくれよ!?注目を浴びてばれるから!」



みく「冗談にゃ☆今日はPちゃんにみくのお願いを聞いてもらってるから、自重するのにゃあ♪それにみく達のことがばれたら折角の花火大会も楽しめないにゃ」



アーニャ「そうですね。花火大会楽しみです...ニュースで人が凄いと聞きますけど、はぐれない様にしっかり見ていてくださいねプロデューサー?」



P「迷子になったら大変だからな。二人からは目を離さないから。どちらかと言えば俺はアーニャよりみくの方が心配なんだが」



みく「なんでにゃ!?みくはそんな子供じゃないにゃ!」



P「はははっ、ごめんごめん。どうもみくは年齢よりも幼く見えてな、そんな心配をしてしまうんだ」



みく「まあそれだけPちゃんがみくの事を気に掛けてるってことで、納得するにゃあ」

アーニャ「なるほど...そういう考え方もできますね。プロデューサーにそんなに気に掛けてもらって、羨ましいです」



みく「にゃ!?そう改めて言われると、なんだか恥ずかしくなって来たにゃ」テレテレ



アーニャ「ふふふっ♪やっぱりみくは可愛いです♪」ナデナデ



みく「そうかにゃ?にゃはは☆アーニャンもっとナデナデしていいよ♪」



アーニャ「Да、そうさせてもらいます。ナデナデです♪」



みく「ごろごろ〜♪気持ちいいにゃ〜♪」



P(何これ混ざりたい)

-その頃のあは-



メイク「こんな感じでどうですか?」



のあ「...」



メイク「高峰さん?」



のあ「.....ごめんなさい。少し考え事をしていて反応できなかったの...」



メイク「いえ、気にしてませんから。どうですか?」



のあ「ええ...完璧よ、ありがとう...」



メイク「そうですか!」



メイク(真剣な表情をしてたし、きっと役作りについて考えてたのね)



のあ(何だか今仲間外れにされた感じがした....)

-撮影現場-



みく「にゃは♪Pちゃんどう?似合ってる?」



P「似合ってるぞみく。みくは明るい色が似合うな」



みく「かわいいでしょー☆でもネコミミつけちゃいけないのが残念にゃあ...まあしょうがないよね」



P「あくまで浴衣の宣伝のためだからな。ネコミミを着けて浴衣の印象が薄くなるといけないからね」



みく「でもネコミミだけが猫キャラじゃないにゃ!みくの猫らしい可愛らしさで浴衣の魅力を引き出して見せるにゃ」



P「その意気だぞみく。あれっ?アーニャはどうしたんだ?」



みく「えーとね、アーニャン恥ずかしがってないで出てくるにゃ」

アーニャ「み、みく、ちょっと待ってください。着崩れてしまいます...」



P「アーニャも良く似合ってるぞ。何をそんなに恥ずかしがってるんだ?」



アーニャ「プロデューサー、ありがとうございます。その...私が浴衣を着なれていないせいだと思うんですけど」



アーニャ「少し油断をしたら帯が緩みそうな気がして...」



P「あぁ〜なるほど...初めて来たらそう感じてしまうかもな」



みく「アーニャン大丈夫にゃあ。衣装さんがしっかり着つけてくれたしから、簡単にはほどけないにゃ」



アーニャ「そうかもしれませんが...やっぱり不安になります」

みく「もし緩んだとしても、今回のお仕事は女性のスタッフさんしかいないから大丈夫にゃ。そんなに身構えることないにゃあ」



みく「それにみくとPちゃんが危なそうになったら、ちゃんと教えるから安心してほしいにゃあ」



P「なんかみくの言ってることに違和感がある気がするけど...まあみくの言うとおりだからさ」



アーニャ「そうですね。二人が一緒なら安心ですね」



P「まあ恥らって上目づかいなアーニャもいいけどね。こうグッとくるものが....」



みく「....Pちゃん?」

P「あっ!?なんだ、少し誤解を生む言い方だったけどけして悪い意味じゃあ無いだろ?」



アーニャ「プロデューサー」



P「うっ!ごめんアーニャ。気を悪くさせちゃったか?」



アーニャ「じゃあ...こうしたら、どうですか?」



みく「にゃっ!?アーニャン!?」



アーニャ「こうして傍によって、下からプロデューサーの顔を覗き込んだら...どうですか?グッと、きますか?」



P「こ、これはかなりグッとくる...思わず抱き寄せたくなるというか...」



みく「むー!Pちゃん!それだったら身長の低いみくの方がいいにゃ!」



P「みく!?何を張り合っているんだ!?」



みく「いいから!...ほらっ、みくだったらPちゃんに身体を寄り添わせて、覗き込むことができるにゃあ!」



P「こ、これは...」



みく「にゃふふ...これならみくもPちゃんに寄り添えて甘えられるし、Pちゃんもみくの上目遣いを間近に見れて一石二鳥にゃ♪」



みく「どう?みくの事をギュッて抱きしめたくなったでしょ?」



P「いや...まあ、そうじゃないと言えば嘘になるかな...」



アーニャ「なるほど、流石ですみく!」



P「いやいや、アーニャも感心してないでね」



アーニャ「私もこう体を寄り添わせて....う〜ん、やっぱりみくの様にはいきませんね」



P(十分破壊力があるからね!?いかん...止めさせないと本当に抱きしめそうに)



女性カメラマン「...コホンっ!」



P・アーニャ・みく「「「!!」」」



女性カメラマン「そろそろ撮影に入りたいんですが、いいですか?」



P「あ...すみません。ほらっ、二人とも」



みく「う、うん。行ってくるにゃPちゃん」



アーニャ「は、はい。頑張ってきます」



P(その後撮影は順調に行われていった)

女性カメラマン「いいですねー。アナスタシアさん、もっときりっとした表情をしてもらえますか?」



アーニャ「こうですか?」



女性カメラマン「そうです!そうです!前川さんはもっとあどけない仕草でお願いします」



みく「分かりましたにゃ。どうにゃ?」



女性カメラマン「かわいいですよ〜。この浴衣での撮影はもうOKです!...一旦休憩に入りましょうか?次の衣装も今みたいに宜しくお願いします」



みく「お疲れ様ですにゃ!」



アーニャ「お疲れ様です」

みく「どうだったPちゃん?みく達うまくできてた?」



P「カメラマンさんの言葉通りさ。二人とも素敵だぞ!」



アーニャ「ありがとうございます。いろいろポーズをとっていたから、浴衣にもだいぶ慣れました」



みく「慣れると着心地がいいでしょ?普通のお洋服より涼しいしね」



アーニャ「そうですね。それに浴衣の方が日本の夏を感じれていいですね」



P「確かに雰囲気は大切だからね。浴衣を着ている人を見ると夏だなって感じるからね」

アーニャ「Да。浴衣の良さを分かっていたら、お仕事の後に行くфейерверк...花火大会も、浴衣で見に行きたいと思いますね」



みく「そうだにゃ〜。準備していれば良かったにゃ」



P「ふふふっ、こうなると思っててな?俺が手を打っていたんだよ」



みく「えっ?なになに?サプライズ?」



アーニャ「ひょっとして、プロデューサーが私たちの浴衣を用意してくれたんですか?」



P「まあ、俺が用意したわけじゃないんだけどね。メーカーさんと交渉して今日の衣装を譲ってもらえないか交渉したんだよ」



P「それくらいならとメーカーさんも快諾してくれてな」



みく「おおっ!Pちゃん凄いにゃ!どうやったんだにゃ?」



P「ただ今回の仕事が急な依頼だったから、色を付けてもらっただけさ」



アーニャ「спасибоプロデューサー...今日の花火大会は、私が想像していたものより、素敵な思い出になりそうです」



みく「Pちゃんはいつもみく達の事を考えてくれるにゃ♪えへへっ、ありがとうねPちゃん」



P(ちひろさんにはこのことはちょっと怒られたけど、二人の笑顔を見れたんならこうして正解だったな)



P「二人ともどうしたしまして。花火大会を楽しむためにも、この仕事はやりきって終わらせような」



みく「お仕事で手を抜いたことはないにゃ♪でも素敵なサプライズを用意してくれたPちゃんのためにも頑張るにゃ☆」



アーニャ「見ていてくださいね、プロデューサー。ファンや、読者のみなさんに喜んでもらえる、グラビアにしますから」

P「二人とも宜しく頼むな。これは頑張る二人への前払いってことで」ナデナデ



みく「にゃ〜♪やっぱりPちゃんのナデナデは気持ちがいいにゃ〜♪」



アーニャ「プロデューサーにこうしてもらえると、本当に撫でられている猫、みたいな気持ちになります...にゃあ...♪」



P「ふふふっ...」



P(自分が二人を撫でたいってのがあったけど、二人も喜んでくれているからWIN-WINだよな)



みく「ゴロゴロ、にゃ〜♪」



アーニャ「スリスリです♪」



P「ふふふっ...二人とも本当に猫みたいだな」ナデナデ



衣装「....あの...」

P「.....」



衣装「次の撮影の衣装を持ってきたんですけど...お邪魔でしたか?」



P「あ、ありがとうございます。もう休憩時間終わってましたか?」



みく「あ〜ん...ナデナデはやめなくても良かったのに...」



アーニャ「残念です...」



衣装「いえ、まだ休憩時間なんですが...早めに衣装を見てもらった方がいいと思ったんですけど」



衣装「余計な配慮でしたかね?」



P「そんなことはありませんよ!?助かります」

衣装「そうですか?なら良かったです。仲がよろしいんですね?」



P「えぇ...まあ。他の事務所のアイドルとプロデューサーの関係よりかは仲がいいとは思ってますよ」



みく「Pちゃんはみくのご主人様だからね!たくさん愛情を注がれて、大切にしてもらってますにゃ♪」



衣装「...え?」



P「は、はははっ!ウチのみく...前川は猫キャラですからね!言い方がこうだからよく勘違いされそうになるんですよ!」



衣装「ああ、なるほど。そういう事でしたか」



P「そうなんですよ!」



みく「えへへっ、勘違いさせてすみませんでしたにゃ」

みく「でも仲がいいのはそうですにゃ♪一緒にネコカフェや買い物に行ったり、お昼寝するときに膝枕してもらったりしてますにゃ♪」



衣装「それって...いいんですか?」



P「まあ、他所から見たら、多少仲が良すぎる風に見えてしまうかもしれませんが」



アーニャ「ンー、そうですかね?仲がいい事は悪い事ではない、と思うのですけど...?」



衣装「まあ、確かに...そうですね?」



アーニャ「はい。やっぱり仲がいい事は、嬉しい事ですね。仲がいいと一緒に過ごしていて、素敵な思い出がたくさんできますから」



衣装「ほう、例えばどんな思い出が?」



アーニャ「そうですね...お仕事で一緒に海に行ったこともそうですし、星を見にいって、そのままキャンプをしたこともありますね」



衣装「キャンプって、まさか二人っきり...で?」



P「いや、二人っきりじゃありませんでしたよ。流石に」



アーニャ「あの時は、のあと一緒でしたね。星を見た後に、テントで寝ながら三人でお話したことも、楽しかったです」



みく「ああ〜その時はみくだけ予定が合わなかったんだよね。みくも一緒にお喋りしたかったにゃあ...」



アーニャ「また機会がありますよ。今度はプロデューサーと、にゃんにゃんにゃんの三人で行きましょうね」



衣装「あの...今の話だと三人とも同じテントを使っていたように聞こえたんですけど...」

アーニャ「そうですけど...どうかしましたか?」



衣装「えっ?いやだって...」



アーニャ・みく「「?」」キョトン



衣装「えっと...プロデューサーさん?」



P「あははは、その...みんな一緒のテントじゃないとキャンプらしくないと言われまして...ははは!」



衣装「は、はぁ...」



衣装(アイドルに甘々なんだなこの人....)

衣装「では、次の撮影の浴衣を置いていきますね。まだ休憩時間ですが、宜しかったらもう着付けしますけど?」



P「そうですね...二人はどうしたい?」



みく「次はどんな浴衣か気になるから、とりあえず見てみたいにゃ」



衣装「こちらです」



アーニャ「これ...随分と丈が短い浴衣ですね。これも、浴衣なのですか?裾にフリルがついてます」



みく「アーニャン、これはミニ浴衣って言うのにゃ。みくも初めて着るにゃ」



P「じゃあもう試着しておくか?撮影前に少しは慣れておいた方がいいだろ?」



みく「そうだね。それに確かめたいこともあるからね。試着するにゃあ」

P「確かめる?何を?」



みく「にゃっはっは、ズバリPちゃんの好みにゃ♪」



アーニャ「プロデューサーの好み?どういうことですか、みく?」



みく「この後の花火大会、今日の撮影の浴衣を着ていくでしょ?どうせならPちゃんの好みのを着る方がいいにゃ♪」



みく「だから今のうちに着て、Pちゃんに見てもらって、Pちゃんの好みを教えてもらっていたらどれを着るか悩む必要が無いにゃ」



P「俺の好みじゃなくて、二人が気に入った浴衣を着たらいいじゃないか」



みく「それじゃ駄目なの!Pちゃんの好みに合わせたいのにゃ!ねぇ、アーニャン」

アーニャ「みくの気持ち、私も分かります...一緒に行く人に喜んで欲しいから、その人の好きな浴衣を選びたいんです」



アーニャ「ですから、プロデューサーの好みを正直に、言って下さいね?」



P「そうか、わかったよ。二人の姿をみて好みを正直に言うからね」



アーニャ「はい、よろしくお願いします」



みく「というわけで、今から着ますにゃ。着付けをお願いします」



衣装「あーはいー、わかりましたー(棒)」

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---



みく「Pちゃん、ど、どうにゃ?」



アーニャ「う、うぅ...」



P「二人とも可愛いぞ...どうしたんだ?」



アーニャ「着てみると、思ったよりも恥ずかしくて...」



みく「ミニスカート感覚だと思ってたけど、意外と同じ感覚というわけにはいかなかったにゃ」



アーニャ「スカートと違って、帯でとめているだけですからね」

みく「そうだね。で、Pちゃんは普通の浴衣とこのミニ浴衣、どっちが好みかにゃ?」



P「うーん、今の二人も可愛くていいんだが、やっぱり俺は普通の浴衣が好きかな」



みく「なんでにゃ?」



P「普通の浴衣の方が見ていて日本の夏なんだなって気分になれるし、ミニはちょっと露出が激し過ぎるかな」



P「それに普通の浴衣の方が、二人がいつもより大人っぽく見えるから、俺は普通の浴衣の方が好きだよ」



みく「そう?じゃあ花火大会には普通の浴衣を着ていくにゃ」



アーニャ「実は私も、プロデューサーが言うように、普通の浴衣の方が日本の夏を感じれて、好きです」



みく「アーニャンも?実はみくもそう思っていたにゃ!」



P「なら、俺の好みでも二人の好み、どちらでも結果は変わらなかったってことか」



アーニャ「そうみたいですね。三人の気持ちが通じているようで、なんだか嬉しいですね」



みく「みく達だからね!三人の気持ちはぴったり一緒にゃ♪」



P「そうかもな?はははっ」



アーニャ「ふふふっ♪」



みく「にゃははっ♪」



衣装(...雨降らないかなー、花火大会が中止になるくらいの)

-その頃のあは-



監督「OKでーす!いやー高峯さん!今の演技凄かったですよ!」



のあ「ありがとうございます」



監督「モニター越しでもその場面の悲壮感が伝わってきて、監督なのに魅入ってしまいましたよ!」



のあ「どういうわけか...不意に悲しい感情が湧きあがったんです...本当に不意に...」



監督「なぜそうなったかは分からないと、しかしそれも才能ではないですか?」



のあ「そうなの...でしょうか...?」



のあ(本当に悲しくなったわ...私だけが蚊帳の外って感じがして...みくとアーニャはそろそろ仕事が終わるころかしら?)



のあ(はぁ...)



P「今日はお疲れ様でした。私が御願いしたことですが、本当に頂いて宜しいんですか?」



メーカー社員「ええっ、これくらいの事でしたら。それにわが社の製品で喜んでいただけるならこちらも本望ですし」



みく「有難うございます♪みくは綺麗な浴衣を沢山着れて嬉しかったですにゃ」



アーニャ「私も初めて浴衣を着たんですけど、おかげで素敵な衣装だと知ることが、できました。本当にありがとうございます」



メーカー社員「では、わが社の製品でこの後の花火大会を楽しんで下さいね」



P「はい。そうさせていただきます。頂いた浴衣のおかげで二人もいい思い出ができます」



みく「今日は普段見せない大人っぽいみくを、Pちゃんにお披露目するにゃ♪」



P「おやっ?どうしたんだ急に?」



みく「Pちゃんがさっき、浴衣を着たみく達は大人っぽいって言ってくれたでしょ?浴衣を着た大和撫子にゃ♪」



アーニャ「大和撫子...ですか?ンー私はハーフですから、ちょっと無理ですね...」



みく「そんなことないにゃ。浴衣を着たアーニャンはまるでお姫様みたいだったにゃ♪Pちゃんもそう思ったでしょ?」



P「そうだな、俺は深窓の令嬢って感じたな...まあお姫様と大体一緒だよな。うん、俺もそう思うよ」

アーニャ「Большое Спасибо...プロデューサー、みく。ふふっ、花火大会でもお姫様のようにして」



アーニャ「プロデューサーにもっと、私も知らない私を見てもらって、私の事を知ってもらいたいです」



みく「アーニャンその意気にゃ♪普段と違うみく達で、Pちゃんをドキドキさせるにゃ☆」



アーニャ「はい、みく♪」



P「楽しみにしてるよ。はは...」



メーカー社員「...」



P「はははっ...それでは失礼いたします。お疲れ様でした」



アーニャ・みく「「お疲れ様でした(にゃ)」」

>バタンッ!



メーカー社員・衣装・女性カメラマン「「「....」」」



メーカー社員「あの...この後ご予定は?」



衣装・女性カメラマン「「ありませんね...」」



メーカー社員「でしたら飲みに行きませんか?少しやけ気味に」



衣装「そうですね...少しお酒をあおりたいです」



女性カメラマン「賛成です...」

-その頃のあは-



スタッフ「お疲れ様です高峯さん!これから関係者で飲みに行くんですけど、どうですか?」



のあ「ごめんなさい...今日は事務所の子を私が迎えに行かなければ、いけないのよ...」



スタッフ「そうですか、それじゃあ無理ですね」



のあ「ええ...また今度の機会にでも...」



のあ(迎えに行くのはありす...か...)

-花火大会会場付近の駐車場-



P「会場近くの駐車場に停められてラッキーだったな。ここに停めている人たちもみんな花火を見に来た見物客かな?」



みく「Pちゃん、お待たせしたにゃ♪」



アーニャ「さあ、会場に行きましょう、プロデューサー」



P「ああ、そうしようか...うん、似合ってるぞ二人とも。とっても綺麗だよ」



アーニャ「有難うございます...綺麗だって言ってもらうことは、何度言われても嬉しい...ですね...♪」



みく「えへへっ♪そんな綺麗なみくとアーニャンと一緒で、Pちゃんはドキドキしてるかにゃ?」



P「ああ、とってもね。この状況は男だったら一度は体験してみたい状況だよ」



みく「にゃはは♪じゃあみく達女の子もこういう時に体験したいことがあるにゃ!」



アーニャ「そうですね、みく。こういう時、男性にしっかりエスコートして、もらいたいです...プロデューサー、お願いできますか?」



P「勿論さ...いや、俺の方からお願いしたいかな?今日は俺に二人をエスコートさせてもらえないかな?」



アーニャ「はい...宜しくお願いします...プロデューサー」



みく「勿論お願いするにゃ♪Pちゃんからだなんて、にゃははっ....なんだか照れちゃうね♪でも...嬉しいにゃあ♪」



P「ふふっ、それじゃあ行こうか?」

-花火大会会場-



アーニャ「凄い、数の人ですね...」



P「そうだな...近くの駐車場に停められたから、そう多くはないんじゃないかって考えてたけど、本当にラッキーだったんだな」



みく「だから言ったでしょ?結構大きな花火大会だって」



アーニャ「でもここまでとは、思っていませんでした...うっかりすると、本当にはぐれてしまいますね」



みく「だったらこうすればいいにゃ♪こうやって、Pちゃんと手を繋いでいればはぐれることは無いにゃ♪」

P「え、ちょ...」



アーニャ「そうですね。そうすれば...はぐれる心配は、ありませんね♪じゃあ、私は反対側で...」



P「ははは、二人とも...まあ俺からエスコートをお願いしたしね」



みく「そうにゃ☆だからみくとアーニャンの事をしっかりエスコートしてね、Pちゃん♪」



アーニャ「プロデューサーが、心配していること、わかりますけど....変装しているから、大丈夫ですよ」



P「そうだな...花火の打ち上げまでまだ時間があるし、出店を見て回ろうか?」

みく「みく、綿あめが食べたいにゃ!アーニャンは何か食べたいものあるかにゃ?」



アーニャ「私は、こういうところで何があるか、良く知らないです。プロデューサーとみくで、おススメが有ったら、教えてほしいです」



みく「うーん、そういわれると難しいにゃあ...」



P「とりあえず出店をみて、気になったものがあったら買ってみたらいいんじゃないかな?ここは俺が出すからさ」



アーニャ「さすがにそれは...プロデューサーに、悪いですよ」

P「気にしなくていいさ。今日頑張ったご褒美だよ」



アーニャ「でも...」



みく「Pちゃんがこう言ってくれてることだし、ここは素直に甘えてPちゃんの男をたてるにゃ」



アーニャ「そうゆうもの...ですかね?」



みく「奏ちゃんが教えてくれたんだけどね。男の人がそう言ってくれたときは、素直に好意を受け入れて」



みく「受けた好意は別の時にちゃんとお返しすればいいって、言ってたのにゃ」

P「まあ...そうかな」



アーニャ「ンー、そうなのですか...私たちができる、お返しと言えば...お仕事で成果をだして、プロデューサーに喜んでもらう事、ですかね?」



みく「そうだね、アーニャン。みく達ができる一番のお返しはそれだにゃ」



P「それもお返しかもしれないけど、一番じゃないかな」



みく「んにゃ?じゃあ何が一番なのにゃ?」



P「それは二人が、この花火大会を楽しんでくれることだよ」



アーニャ「私達が、楽しむこと...それが一番のお返し、ですか?どうしてですか、プロデューサー?」



P「二人に楽しんでもらうために来たんだから、二人が楽しんでくれないと意味がないだろ?」



P「二人が楽しんでもらえたら、連れてきて良かったって思えるし、それに楽しんでいる二人を見れたら俺も嬉しいしさ」



P「だから二人が楽しんでくれることが一番のお返しだよ」



みく「えへへ、アーニャン、Pちゃんはこう言ってくれてるにゃ」



アーニャ「なら、プロデューサーに...一番のお返しをしましょう、みく。そのためには...」ギュッ!



P「えっ!?アーニャ?」



P(繋いでいた手を一旦ほどいて、腕を組んできた!?)



アーニャ「ふふふっ♪私達が楽しむためには、プロデューサーが絶対...必要です」



アーニャ「みくと素敵な、思い出を作りたいのは、勿論ですけど...プロデューサーとも、素敵な思い出を、作りたいんです」

みく「アーニャンの言うとおりだね♪みく達が今日を楽しむためには、Pちゃんも楽しんでくれなきゃダメにゃ♪」ギュッ!



P(みくも腕を組んできた!?)



みく「三人で一緒に花火大会を楽しむにゃ!こんな機会は最近じゃあ滅多にないしね!」



アーニャ「みくとプロデューサーをМонополия...独占できることなんて、ありません、からね」



アーニャ「三人で、楽しんで...素敵な思い出を、作りましょうね♪」

P「そうだね。今日は日頃の立場を忘れて一緒に楽しもうな」



アーニャ「それがいいですね...今、このときは...アイドルとプロデューサー、という関係は忘れて、楽しみましょうね♪」



みく「今日は無礼講だにゃ♪」



P「はははっ、そうだな」



P(既に周りの男性のやっかみの視線が凄い事になってるけどね...ばれては無いようだけど、大丈夫かこれ?)



-その頃のあは-



のあ「......」



ありす「あの...のあさん?」



のあ「...どうかしたのかしら...ありす...?」



ありす「...迎えに来ていただいて、ありがとうございます...」



のあ「お礼は必要ないわ...最初からその予定だったのだし...」



ありす「いえ、だとしてもお礼はちゃんと言わないといけません。...ただ...」



のあ「...?」



ありす「どうして私は、のあさんの膝に座らされているんですか?しかもここ、中央線の車内ですよ!?」



のあ「気にすることはないわ...子供は甘えていい存在...なのだから...」ナデナデ



ありす「子供扱いしないでください!それに撫でないで下さい!TPOと言うものが...うぅ...周りの注目を浴びてる...」カアァー



のあ(...私の膝上で小さくなっている、ありす...可愛い...♪)ナデナデ

-花火大会会場-



P「さて、色々あるな...何か気になるものはあるかい?」



アーニャ「そうですね...色々あって、目移りしてしまい、ますね」



みく「あっ、綿あめ売ってるにゃ!アーニャンどうかにゃ?」



アーニャ「実は、私綿あめを食べたことが、無いんです...どんな、食べ物なんですか?」



みく「ふわふわした見た目通り、食べたらふわっとした食感と一緒に、口の中に甘さが広がるのにゃ♪」



みく「食べたことがないなら、是非食べてみるにゃ。きっとアーニャンも気に入るのにゃあ♪」



アーニャ「オー、みくの説明を聞いたら、私も食べたくなりました」



P「じゃあ買おうか。すみませーん!二つ下さい」



店員「毎度!....あれ?」



P「ん?」



店員「いえ、なんでもありません!400円になります!」



P「あっ、はい」



P(何だったんだ?みくとアーニャの事に気付いたわけじゃないみたいだけど)

店員「お客さん、あっちに美味しいお好み焼き屋があるんで、良かったらそっちもどうぞ!」



みく「お好み焼き!?Pちゃん食べたいにゃ!いこいこっ!」



アーニャ「前に、みくが作ってくれましたね。とても美味しかったです...私も食べたいです、プロデューサー」



P「なら綿あめを食べた後に行こうか」



アーニャ「はい。それでは、綿あめ...いただきます」



みく「にゃふふ、どうかにゃアーニャン?初めての綿あめは?」

アーニャ「口ので溶けて、甘さが広がって...みくが言った通り、とっても美味しいです♪」



みく「そうでしょ?にゃはは♪アーニャンの好物が増えて良かったにゃ♪」



アーニャ「はい♪教えてくれて、ありがとうございます、みく」



みく「大したことじゃないにゃ。それにみくも綿あめ好きが増えて嬉しいにゃ」



みく「みくもいただきますにゃっ♪甘くておいしいにゃ〜♪」



アーニャ「甘いのも、いいですけど、このふわふわとした、食感がたまりません♪」

みく「うんうん♪フー、ご馳走様でしたにゃ。さあPちゃん!お好み焼きの出店に行くにゃ!」



P「そんなに急がなくても出店は逃げないよ。でも俺も楽しみかな、同じ出店の人が勧めるんだから」



アーニャ「ふふふっ、プロデューサーも楽しみなんですね...あっ、あれじゃないですか?」



みく「お好み焼きだにゃ!...あ、広島風のお好み焼きだにゃ〜♪」



アーニャ「広島...風...?前にみくが作ってくれたもの、とは違うのですか?」



みく「うん。みくが作ったのは大阪風のお好み焼きにゃ。大阪風は生地と具材を混ぜた物を焼くんだけど」



みく「広島風は焼いた生地に具材を挟むにゃ。あとオソバが入るのも特徴にゃ。どっちも美味しいにゃ♪」

P「へえっ、そうなのか。種類もいろいろあるみたいだな...」



アーニャ「ンー、どれにしましょうか...あれ?店番は女の子、みたいですね?」



みく「本当だにゃ。両親の手伝いなのかにゃ?」



P「そうかもな。すみませーん!....んっ?」



「らっしゃい!何に...おっ?」





巴「なんじゃ、Pやないけ。横の二人は...みくとアナスタシアか」

みく「巴ちゃんにゃ!どうして出店でお好み焼きを焼いてるのにゃ?」



巴「ここいらで出店する的屋のまとめ役は親父の親友での、うちらもその好みで出店させてもろうとるんじゃ」



巴「うちも挨拶と手伝いのために、ここにおるんじゃ。それよりもうちは、Pが女連れて花火を見に来よったのに驚いたのう。しかも両手に」



P「おいおい、女を連れてって、みくとアーニャじゃないか」



巴「だとしても、間違っとりゃせんじゃろ?ところで、何でPとみくとアナスタシアの三人で来たんか?」

みく「お仕事の現場が近所だったから、みくがお願いをして連れてきてもらったのにゃ!」



アーニャ「私も、みくとお仕事が一緒だったので、連れてきてもらいました」



巴「そうじゃったんか。二人とも浴衣がよう似合っとるぞ!しかしなぁ...二人が浴衣を着とるのに、Pがスーツというのはいかんのう」



P「そうかな?」



巴「そうじゃ!二人もそう思うとるんじゃないか?」



みく「え〜と、実は...そう思ってたり、して...」



アーニャ「その...花火大会にスーツは、浮いてますね」

P「えっ、そう?」



巴「当たり前じゃ!周りを見てみい、スーツを着とるもんなんておらんじゃろ?そうじゃ!丁度男もんの浴衣が余っとるけぇ、P着替えや」



P「それはありがたいんだが...着替えた後スーツを車に置きに行くと、花火が始まって...」



<花火の打ち上げ開始ですが、安全確認のため、予定より40分遅らせて頂きます。お越し頂いた...



巴「どうやら問題ないようじゃのう。ほれっ!これにはよう着替えてこんか!二人はウチらでみとくけぇ」



P「分かった。ありがとうな、巴!」

(30分後)



アーニャ「プロデューサー...なかなか、戻ってきませんね」



巴「着付けに手間取っとるんかのう?ウチのもんを一人ついて行かせれば良かったかのう」



みく「あっ!あれPちゃんじゃないかにゃ?おーい!」



P「ごめん、ごめん!待たせちゃったな」



みく「花火はまだ始まってないから、大丈夫にゃ♪それよりも似合ってるよ、Pちゃん♪」



アーニャ「はい...良く似合っています。やっぱり、場所に合った服装は必要、ですね。雰囲気は、大切です♪」



巴「アナスタシアの言う通りじゃ。ここではスーツよりも浴衣の方が男前に見えるぞ」

P「そ、そうかな?三人ともありがとう」



巴「本当の事を言ったまでじゃ。それとウチの若いもんに場所取りはさせといたけ、ゆっくり花火をみれるぞ」



アーニャ「そこまで、してくれていたんですか?...本当にありがとうございます、巴」



巴「なーに、大したことはしとらん。二人がウチが作ったお好み焼きをうまいゆうてくれた礼じゃ」



みく「それだって本当の事をいっただけにゃ♪美味しい広島風のお好み焼きのお礼に、今度はみくが大阪風のお好み焼きをごちそうするにゃ☆」

巴「そうか!楽しみにしとるぞ!これはPの分じゃ、お代はいらんぞ?普段の礼じゃ」



P「それは悪いよ。お代はちゃんと払わないと」



巴「ええから、ええから!こういう時ぐらいウチに華をもたせんかい!それにぐずぐずしとったら花火が始まってしまうからのう」



巴「ここは素直に受け取っとけ?」



P「ああ...じゃあ、有り難く頂戴するよ。このお礼は今度するから」



巴「別に気にせんでもええがのう...まあ...楽しみにしとるぞ、P!」



P「ああ、楽しみにしていてくれ!じゃあ俺たちは行ってくるよ」



アーニャ「今度は、巴も一緒に、花火を見ましょうね」



みく「色々とありがとうにゃ!巴ちゃんも頑張ってね!」



巴「おうっ!楽しんでこいや!」





巴「さて、三人とも行ったか」



店員「あの...お嬢も行って来たらどうですか?店番は俺たちでやりますし」

巴「好みでウチらも出店をやらせてもろうとるのに、娘のウチが遊び呆けとったら示しがつかん」



巴「Pやあの二人もウチの性格を分かっとるから、あえて誘わんかったんじゃ。もし誘われとっても、今ゆうたことを三人に言って断っとったわ」



店員「いや、でも...」



巴「それにPは律儀な男じゃ。だから...今日はええんじゃ」



店員「えっ、それはお嬢は...」



巴「...っ!あっ、いらっしゃい!何にします?」



店員(お嬢、お返しを凄く楽しみにしてるんだな...)



巴「〜〜♪〜〜♪」



店員(明らかに機嫌が良くなってるし...やっぱりお嬢も13歳なんだな)



巴「おい!ぼさっとせんで働かんかい!」



------



---



みく「巴ちゃんのお家の人が場所を取ってくれたおかげで、いい場所から花火を見ることができるね♪」



アーニャ「ここからだと、良く見えますね、花火...それにベンチがあって、座って見れます」



みく「本当にいい場所だにゃ♪出店があった場所から近いのに、他に人がいないのはどうしてかにゃ?」



アーニャ「Удивительный...不思議、ですね。ンー...どうして、なんでしょうか?」



P「そうだな。どうしてだろうな?」

P(まあ巴の関係者の人に案内されている途中に、私有地って看板が有ったんだよな)



P(多分だけど、ここは巴が言ってた巴のお父さんの親友の私有地なんだろう。巴が交渉してくれたんだろうな)



P(...ベンチも真新しいし、今しがた用意されたんだろう)



みく「まあ細かい事はいいにゃ。いい場所なんだから花火を楽しむにゃ♪」



アーニャ「はい♪楽しみです...海でのお仕事の時に見た、花火も素敵...でしたから」



P「あの時よりも規模が大きいからな。お知らせを見たら1万発ってあったし」



みく「一時間以上かにゃ?四部構成プログラムみたいだから、いろんな花火があるにゃ」



アーニャ「楽しみですね♪私は...打ちあがった後に、光がしばらく帯のように残る花火が、好きですね」



みく「分かるにゃ!みくもそれが大好きだよ♪定番の花火だから今日もたくさん上がるにゃ」



アーニャ「フフッ、そうなのですね。そろそろ、始まりますかね?」



P「予定より遅れるってアナウンスがあったけど、そろそろ始まるかな?じゃあ始まる前に、俺は巴に貰ったお好み焼きを食べようかな」



みく「ねぇねぇ、Pちゃん?みくにも一口頂戴?」



P「二人はさっき食べたんだろ?それに来る途中で買ったかき氷があるじゃないか」

みく「そうだけど...ほらっ、隣の芝生は青いって言うにゃ!それにソースの良い匂いがしたら食べたくなっちゃうにゃ」



みく「みくのかき氷と交換で、おねがいにゃ♪」



P「まあみくが言っていることも分かるし、交換ならいいかな」



みく「ありがとうにゃ♪じゃあPちゃん食べさせてほしいにゃ♪」



アーニャ「!?」



P「ほらっ、こぼさない様に気をつけなよ?」



みく「はーい♪...うーん!やっぱり巴ちゃんのお好み焼きは美味しいにゃ♪今回はPちゃんが食べさせてくれたから、一層美味しかったのにゃ♪」



P「そうか?」

みく「そうだにゃ♪今度はみくがかき氷をPちゃんにあげる番だね」



P「かき氷は俺がお好み焼きを食べ終わった後に貰ってもいいかな?」



みく「甘いものは最後に食べたいからね。じゃあPちゃんの分は残しておくにゃ」



P「ああ、よろしくね。じゃあ俺もお好み焼きを...」



アーニャ「....」クイクイ



P「どうしたんだアーニャ?俺の裾を引っ張って?」



アーニャ「あ...プロデューサー、その...」



P「?」

みく「も〜Pちゃん...そこは空気を読むにゃ。アーニャンもPちゃんに食べさせてほしいんだよね?」



P「えっ、アーニャも?」



アーニャ「えっと...そうです。わたしも、一口欲しいです。私のかき氷と、交換...ですね?」



アーニャ「みくが食べさせて、もらったのですから...私もいいですよね?不公平は、いけませんよ?」



P「大丈夫だって、二人で扱いを変えたりしないから。アーニャもこぼさない様に気を付けてな」



アーニャ「はい...♪....」



P「うっ....」

アーニャ「......?どうしかしましたか?プロデューサー...?」



P「なんでもないよ!?はい、良く噛んで食べるんだぞ」



アーニャ「ンー♪美味しいです。ありがとうございました、プロデューサー」



P「そうかな?ハハハッ...」



みく「...なーんか、みくの時とPちゃんの反応が違う気がするにゃ」



P「そんなことないよ!?本当に!」



P(口を開けて見つめてくるアーニャが妙に色っぽく感じたなんて、口が裂けても言えん)

みく「本当にそうかにゃ?なんだか不公平があった気がするにゃ」



P「気のせい、気のせい、さて俺も食べようかな!」



みく「誤魔化されてる気がするけど...まあいいにゃ!巴ちゃんのお好み焼き美味しいでしょ?」



P「うん!うまいな、巴のお好み焼き!二人がまた欲しくなったのもわかるな」



みく「そうでしょ?....でも、それだけじゃないんだけどね」



アーニャ「鈍感...」



P「ん、二人ともどうした?」



みく「なんでもないにゃ!それよりもPちゃん食べ終わったの?」



P「ああ、美味しかったから箸が進んじゃって、もう食べ終わったよ」



みく「じゃあ今度はみく達の番だね☆はいPちゃん、あーんするにゃ♪」



P「いや、自分で食べるか...」



アーニャ「駄目ですよ、プロデューサー。さっきは私たちが、プロデューサーに食べさせて、もらったんですから」



アーニャ「今度は、私達がプロデューサーに、食べさせてあげる、番です。これで...平等ですね、フフッ♪」



P「えー...その、なんだ....」



みく「Pちゃん、そろそろ観念して口を開けるにゃ!」

P「えーい!わかったわかった!あーん....」



アーニャ「あーん、です...恥ずかしがっているプロデューサー、なんだか可愛いです♪」



みく「そうだねアーニャン。Pちゃん頬がほんのり赤いにゃ☆普段みく達がじゃれついてもそうならないのに、不思議にゃ」



P「年下に甘えられるのはともかく、甘えさせられるのは照れるよ」



アーニャ「なるほど...ではプロデューサーは、年下からのそういう、アプロ...行動に、弱いんですね」



P「なんか言い直さなかったか?」



アーニャ「気のせい、です。でも...フフッ、良いことを、聞きました♪」



みく「うんうん♪」

P「なんか引っかかるな...おっ?」



ヒュー....ドーン!!



みく「あっ!花火始まったにゃ!」



アーニャ「綺麗です...見惚れて、しまいます」



P「仕事柄花火は良く見るけど、何度見てもいいもんだよな」



みく「...ここなら誰もいないし、変装を解いてもいいよねPちゃん?かつらと眼鏡があると見づらいにゃ」



アーニャ「Да、私も眼鏡とかつらを外して、花火を見たいです。いいですか、プロデューサー?」



P(まあ、誰も来ないだろうし...大丈夫かな)



P「ああ、そうだな。折角花火を見に来たんだから、窮屈な恰好じゃあなんだしね」



みく「ありがとうにゃ☆後はこうして....へへっ、これで完璧にゃ♪」ギュッ!



P「えーと、みく?何をしているんだい?」



みく「Pちゃんの腕に抱きついて甘えてるのにゃ♪Pちゃんさっき言ってたのにゃ」



みく「”年下に甘えられるのはともかく”って。ならみくが甘えても問題ないよね?」



P「まあ、確かにそう捉えられても仕方のない言い方だったかもしれないけどね?」



アーニャ「では...私も」ギュッ!



P「アーニャまで...」



アーニャ「こんな風に、プロデューサーに甘えていると、心が穏やかになります」



アーニャ「だから、甘えられる時は、甘えさせてくれませんか?私にとって、とても大切な、時間なんです」



P「...二人がそうしたいんなら、いいか。でも場所と場合は...ね?」



みく「ちゃんとTPOは弁えるから心配しなくて大丈夫にゃ☆後はみんなで花火を楽しもうね♪」



アーニャ「ですね。あっ!私が好きな花火が、始まりました!」

-その頃のあは-



のあ「......にゃあ...」



留美「.....突然どうしたの?ネコミミを着けて?」



のあ「...なんとなく、こうして誰かに甘えたくなったのよ...猫のように、愛でてもらっていいかしら...?」



早苗(私の部屋で宅飲みしているんだけど、のあちゃんもう酔ったのかしら?)



早苗「のあちゃん、少し休んだ方が....」

留美「じゃあお言葉に甘えて」



早苗「!?」



のあ「...ごろごろ」



留美「....」ナデナデ



早苗「えっと、留美ちゃんも酔っているのかしら?その...大丈夫?」



留美「大丈夫よ、早苗さん。私はいたって正常だから」



早苗「そ、そう?」



留美(意外と...いけるわね。今度雪美ちゃんにお願いしてみようかしら)



のあ「...にゃ...」

(一時間半後)



みく「そろそろ終わっちゃうね。楽しめたけど、終わるとなると名残惜しいにゃ」



アーニャ「そうかもしれませんね。でも、今日の花火大会は、お終ってしまいますが」



アーニャ「また機会を作って、来年に来れば、いいんですよ。ですよね、プロデューサー?」



P「アーニャの言う通りだよ。俺たちはこれからも一緒に頑張っていくんだから。今日みたいな機会はまた作れるさ」



みく「そうだったね。まだまだみく達とPちゃんで頑張っていくんだからね」



アーニャ「はいっ!一緒に頑張りましょう、みく、プロデューサー」

P「ああ!さて、花火も終わったし帰るか」



アーニャ「でも今は、わたしたちと同じ、花火大会からの帰りの人で、混雑してますよ」



P「ああ、確かにそうかもな」



みく「ならもう少しここでゆっくりしていくにゃ。30分もしたら人も少なくなると思うのにゃ」



アーニャ「そう...ですね。そうしませんか、プロデューサー?」



P「そうだね...で、この体勢は継続なのか?」



みく「勿論にゃ♪このままで過ごすのにゃ♪」



アーニャ「このまま、お話をして、過ごしましょう♪」

アーニャ「今日はまた、思い出が増えました。これも...プロデューサーが私をスカウトしてくれた、おかげです。本当に、ありがとうございます」



アーニャ「アイドルになってから、自分の世界が、広がりました。それは素晴らしいこと、なのです」



みく「みくもそうだにゃ。Pちゃんに移籍を受け入れてもらったから、アーニャンやのあにゃん、他の皆と出会えたのにゃ」



みく「それにPちゃんがみくをプロデュースしてくれているから、今みくが活躍できてるのにゃ。...いつもありがとうございます」



P「どういたしまして。俺も二人が活躍してくれて嬉しんだからな?こちらこそありがとう」



P「でも急に改まって、どうしたんだ?」



アーニャ「三人で、こんな静かな場所だったから、ですね?話題を探していたら、さっきの言葉が、思い浮かびました」



みく「何でかはうまく説明できないけど、アーニャンが言ってくれた理由であってると思うよ」



みく「にゃは...こうして言葉にすると、少し恥ずかしいのにゃ。でも言葉で相手にちゃんと伝えるのって大切だよね?だから...」



アーニャ「まだプロデューサーに、伝えたいことがありますから、このまま続けていいですか?」



P「ああ、勿論だとも。是非続けてくれ」



アーニャ「...最初は、アイドルに成り立ての頃は、知らない世界に踏み込むことに、不安ばかり感じてましたけど、今は違います」



アーニャ「今は、知らない世界に挑戦することで、期待や高揚を感じています」



アーニャ「同じことをしているのに、不安を期待や高揚に変えられたのは、プロデューサーがいつも、支えてくれているからです」



みく「今の事務所に来る前まで、みくは猫キャラのアイドルをしているだけで満足だったのにゃ」



みく「でもPちゃんにプロデュースしてもらって、アイドルをしてるだけじゃあ満足できなくなっちゃった」



みく「だってPちゃんと一緒だと、どこまでも上に昇っていけるって思えたのにゃ。ねっ、アーニャン?」



アーニャ「はい。私もそう思っています。だから、トップアイドルになる、という夢ができました」



みく「それで、みくとアーニャンとのあにゃんで一緒の目標を立てたんだよ。三人でトップアイドルになって、にゃんにゃんにゃんをトップアイドルグループにする目標だにゃ!」



みく「必ず達成するからね!なんてったって猫の可愛らしさは最強だからね♪Pちゃんも楽しみにしているのにゃ」



アーニャ「でも、そのためには、プロデューサーが傍にいてくれないと、駄目なんです。だから」



みく・アーニャ「「これからも、ずっと一緒に宜しくお願いします(にゃ)」」



終わり



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