2015年10月26日

モバP「信じて送り出した光が」

モバマスSSです。細部のソースは祖父母なので確実でないところがあります



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1445612895



ちひろ「何いきなりいかがわしいゲームみたいなモノローグから始めてるんですか」





モバP(以下P)「いや、困ったことになったんですよ」



ちひろ「光ちゃんがどうかしたんですか?」



P「この間あいつに地元での仕事取って来たんですよ」



ちひろ「光ちゃんの地元……徳島ですよね?」



P「ですです。三連休の一日目にイベントでライブやらせて残りの2日は実家でのんびり休暇を取ってもらおうと送り出したんですが……それがいけなかったみたいで」



ちひろ「イベントで何か問題でも?」



P「いや、イベント自体は大盛況でした。川辺の特設ステージだったんですけど対岸からでも見たいってファンがごった返したぐらいで。光……よくぞここまで……うう……」グスグス



ちひろ「泣かんでも。で、何かまずいことがあったんです?」



P「そう、それはさっきのことです……」



ちひろ「あ、回想シーン入るんですね」



〜二十分前〜



P「やれやれ、やっと乃々を先方に届けられたわー……お、光。おはよう」



光「おはよ、Pさん!」



P「おう、光。徳島は楽しかったか?」



光「うん!ほんで、お土産のスタドリ、はめとるけん飲んでよ!」



P「は、ハメ!?お前、何を……!?」



光「あかん、レッスンはよ行かな!ほな!」ドタドタドタ



P「おい、ちょ、ま……」

〜回想終了〜



P「――――――というわけでして」



ちひろ「うーん……『行かな』とか『ほな』は笑美ちゃんとかも使ってるし方言じゃないです?」



P「にしても『ハメる』って一体何を……ナニを……」



ちひろ「いやいや、光ちゃんに限ってそういうニュアンスはないでしょ。むしろそういう発想に至るプロデューサーさんが穢れてるんですって」



P「ひでえ言い草だ……(キュポン、ゴクゴク)……うっわ、すっぱ」



ちひろ「何飲んでるんです?」



P「珍しい緑色の瓶のスタドリです。新商品ですか?やたら酸っぱくて効きそうですけど。クエン酸でも入れてるんで?」



ちひろ「ちょっと見せてください……えっと、『スタドリすだち味(徳島限定)』……これ、光ちゃんのお土産じゃないんですか?」



P「えっ!?冷蔵庫に入ってたんですけど」



ちひろ「(カタカタ)あー、なるほど。どうやら、徳島では『入れる』を『はめる』って言うみたいですね」



P「ああ、なんだ、そういうことですか。いやあ、びっくりしましたよ」



ちひろ「これで一安心ですね」



P「全くです……お、内線か。レッスンルームから……(ガチャ)はい、俺だけど。え、光が!?」

ちひろ「どうしたんです?」



P「えっと、よくわからないですけど光が加蓮に暴言吐いてどっか行ったとかなんとか……ちょっとレッスンルーム行ってきます」



ちひろ「はい、私はここで調べ物してるんで何かあったらよろしくお願いします」





〜レッスンルーム〜



加蓮「――――――」



奈緒「おーい、加蓮、しっかりしろ、おーい。この飴食べるか?」



P「と、一体どうしたってんだ」



凛「えっと、トライアドプリムスで新曲のダンスの練習をしてたんだけど、ちょっとレッスンがハードで加蓮がバテちゃって」



奈緒「そこに来た光が変なこと言い出して、それで加蓮が」



P「ううむ、何というか。おーい、加蓮、加蓮」



加蓮「あ……Pさん……私、好きで皆より体力ないわけじゃないのに……なのに、飴置いていくとか、わけわかんないよ……」



P「んー、すまん。誤解があるかもなんだ。何があったか誰か一言一句覚えてないか?」



凛「えっと―――」



〜回想中〜



トレーナー「北条、足がもつれだしてるぞ。小休止だ」



加蓮「は、はい!」



奈緒「加蓮、大丈夫か?」



光「加蓮、せこない?」



加蓮「!?」



凛「ちょっと光」



加蓮「あんた、私が好きで―――」



光「これ、飴あげるけん食べとり。ほな」



奈緒「おい、ちょっと待てよ!どういうつもりだ!?」



光「ちょっとすいぃけど甘いもんは疲れにええけん」タッタッタ

〜回想終了〜



凛「――――って感じかな」



P「……なるほど。確かに、その言葉だけ切り取ったら酷いように聞こえるな。だけど他に気づいたことはなかったか?語尾に『〜〜けん』とかついてたり『ほな』って言ったり……(ピポパ)ちひろさん、阿波弁で『せこい』ってあります?」



ちひろ「えーっと……『苦しい』『しんどい』って意味ですね」



トレーナー「成程。単に北条を気遣っていただけか」



奈緒「でも光って訛ってたか?」



P「こないだ里帰りさせたからその時に何かあったのかも知れん。加蓮、そういうことだからもうあんまり気にするな」



加蓮「……うん。(ヒョイパク)この飴、美味しいや」



P「これで一安心か。だけど本人に話を聞きに行かないとな」



凛「徳島だっけ……他に誰か徳島出身の人は……」



P「実はいないんだよな。隣の香川なら由里子と紗南と真尋がいるんだけど」



トレーナー「とは言え多少似通った表現があっても完全に一致はしないだろうしな」



P「そういうことで光を探して来るんでお前達はレッスン頑張ってくれ。トレーナーさん、あとよろしく」

P「お、茜だ。おーい、茜、光見なかったか?」



茜「(ハムハム)ひはふひゃんはははっひひはひたほ!!!」



P「食いながら喋るな!ってか何食ってんだ」



茜「(ムグムグゴクン)光ちゃんがお土産くれたんです!フィッシュカツって言ってました!!」



P「で、他に何か変なこと言ったりは……?」



茜「これ美味しいですね!今日のおかずはこれに決まりです!!!」



P「こりゃダメだ。次行こう」



P「お、かな子たちがお茶してるな。光見なかったか?」



かな子「ええ、さっきこのチーズケーキをくれましたよ。すっごく美味しいんです」



杏「杏にはすだち飴をくれたよ。いやあ、徳島はいいところだね」



P「(杏ちょろすぎィ!)あと、変なこと言ってなかったか?」



智絵里「えっと、訛ってましたけど……だいたいは言ってること、わかりましたし……」



P「智絵里は三重出身だったっけか」



智絵里「関西弁に近いのである程度は……」



かな子「プロデューサーさんもお一ついかがですか?」



P「いや、早急に光を捕まえんといかんのよ。じゃ」



かな子「じゃあもう一つ貰っちゃおっと。美味しいから大丈夫だよね」



杏「なんでやねん」

P「あれ、ジャーニースターの三人か。おーい、光見てない?」



芽衣子「光ちゃんならさっきお土産くれたんだけど……それでちょっと困ったことになっちゃって……」



惠「帰りは和歌山から汽車で大阪まで行ったって言うんだけど……和歌山出身の芽衣子に聞いてもそんなのないって言うのよね」



美里「SLの旅情とか素敵だと思うんだよねぇ」



芽衣子「だからそんなの走ってないってば……」



P「はあ……とりあえず光に聞いときますよ」



美里「お願いねぇ」

P「あいつどこうろついてんだ……と、あの声は……」



若葉「ちょっと光ちゃん!ダメですよそんなはしたないこと口走っちゃ!」



光「へ……?」



P「おーい、どうした?」



千枝「えっと、L.M.B.Gの皆でお話してたら光さんが『なんしょん?うちもはめて』って言ってきてそしたら若葉さんが……『はめる』ってどういう意味ですか?千枝に教えてください……」



P「(アカン)あー、その、な、阿波弁……要するに光の田舎の方言で『入れる』って意味だ。『うち』はわかるよな。笑美とか美玲とかが使ってる『私』と同じ意味だ」



若葉「そ、そうだったんですね!私てっきり」



美由紀「てっきりー?」



若葉「ななな、なんでもないですっ!」



P「で、だ。光、お前自分が阿波弁喋ってるって自覚あるか?」



光「ほんに?うち阿波弁喋りよん?」



麗奈「めっちゃ喋ってるじゃないのッ!」



P「自覚なしか……あ、そうだ。スタドリありがとな、美味かったぞ。で、連休中何があったんだ?」



光「帰ったら親戚がよーけ来とって、ほんでご近所さんもアイドルなって帰ってきて自慢やゆーて、皆集まって宴会になったんじょ」



P「……それで、周り皆阿波弁だったから染まった、と。ああ、そうだ。惠さんが和歌山から大阪の汽車って何か聞きたがってたけど」



光「汽車は汽車で?」



ありす「(ポチポチ)徳島県は電化されていないので電車ではなく汽車と呼ぶそうですね。和歌山港と接続している南海線ではないでしょうか」



光「ほうで、隣の爺ちゃんはディーゼル言いよった」



P「マジかよ徳島すげーな。それと光、皆にお土産配ってたけどお小遣いは大丈夫なのか?」



光「うん、皆がうちが世話なっとるちゅうてよーけ持たせてくれたけん」



P「そっか、いい人たちだな。また恩返しに何か仕事しに行こうな」



光「うん!」



麗奈「いい話で〆ようとしてるけど、これ、どーすんのよ?」



P「んー、阿波弁の人達に二日ほど囲まれてたらこうなったんだろ?じゃあここで二日ほどいればまた元通りになるんじゃね?一応皆に阿波弁の説明はするし」



若葉「そうですねー。ちょっとびっくりするような表現もありましたから、周知しておくといいんじゃないでしょうか」



光「うちこのままでかんまん?」



P「かんまんかんまん」



麗奈「あんたまで染まってどうすんのよッ!」





〜数日後〜



光「我が名は南条光!闇に飲まれよ!フハハハハ!」



P「どうしてこうなった」



菜帆「うーん、美味しい金長まんじゅうをいただいたお礼に美穂ちゃんと蘭子ちゃんとで熊本のお菓子でお茶会を開いたんですけど〜」



P「……信じて送り出した光が熊本弁にドハマリしてやみのまポーズをキメるだなんて」









おわり







08:30│南条光 
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