2015年11月12日

的場梨沙「あれ、ハートさん太った?」 佐藤心「」

心「」イジイジ





飛鳥「無邪気な子供の一言が、大人の心を簡単に傷つける。言葉の針とは恐ろしいね」





梨沙「わ、悪かったわよ……」





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心「いーのいーの、事実だし……さっき衣装合わせしてたら前に着た服が腰回りキツくなってたし……」



心「最近コンビニ大好きっ子がコンビニのお菓子大量に持ち込んでくるから、ついつい一緒にバリボリいただいてたのが仇となったんだね……」



梨沙「なんかアンタのせいみたいにされてるわよ。コンビニ大好きっ子」



飛鳥「ボクはただ食料を持ってきただけで、それをどれだけ食べるかは自己判断に任せたはずだが……」



心「ずーん」



飛鳥「……あそこまで落ちこまれると、少しばかり責任を感じないわけでもない」



心「」ピク



飛鳥「彼女に悪魔の果実を与えたのがボクであると言うなら、救済の一手を与えるのもまたボクの役割――」



心「じゃあ一緒にダイエット手伝ってくれるね♪」ガバッ



飛鳥「え?」



心「太ってしまったことはしゃーないから、スタイルを元に戻さないとらめなの♪」



心「でも一緒にやる人がいないとくじけそうだから、ヨロシク☆」



梨沙「急に元気になったわね」



飛鳥「ボクの言質をとるために、わざと落ち込んだフリをしていたのか……」



心「すまんな☆独りでやるのは寂しい年頃なの♪」



心「ま、ちょうど今は運動の秋♪身体を動かすにはもってこい☆」



梨沙「もう冬になりかけだけど」



飛鳥「最近めっきり冷えてきたし」



心「………」



心「スポーツの秋☆」



飛鳥「表現を変えても同じだよ」



心「………」



心「細かいこと気にするオンナは男にモテないぞ☆」



梨沙「その言い方はちょっとずるくない?」



心「それに……飛鳥ちゃん! キミははぁとのこと笑ってられないんじゃないかな?」



飛鳥「え?」



心「今は若いからいいけど、歳をとって代謝が落ちてきたら……ポテチがそのまま脂肪になるに違いない」



飛鳥「……そうなれば、食生活を改善すればいいだけのことだ」



心「フッ……笑っちゃうくらいにスウィーティーだな!」ドン!



飛鳥「っ!」



梨沙「なにその言い回し」

心「人間、染みついたモノは簡単に変えることができないのだ。すでにコンビニストに染まりきった飛鳥ちゃんは、大人になってもコーラとポテチから逃れることはできない!」



心「事実、最近キミは体重を気にしてかファーストフードを控えていた時期があったが、ものの半月で元の食生活に戻っていた!」



飛鳥「うぐっ」



心「今のうちに自主的に身体を動かす習慣を身につけておかないと……地獄を見るぞ?」



飛鳥「やれやれ仕方ないなそこまで言うなら運動に付き合ってあげなくもない」







梨沙「ハートさんのマジ語り……ひねくれ者の飛鳥が簡単に言いくるめられるなんて」



ありす「すごい論破力です。私も見習うべきかもしれません」



晴「いや……見習うべきなのか? それ」



翌日





心「もっと速く疾走れー☆」



飛鳥「はぁ……己の丈に合わない速度で走っても……持続はしない……はぁ」ゼーゼー



心「周回遅れになったらペナルティでグラウンドプラス1周だぞ♪」



飛鳥「なっ……そういうルールは先に言っておくものではないかなっ!」ダッ



心「おお、スピード上がった♪やっぱり罰なりなんなり用意しないと本気出せないよね☆」



晴「おー、やってるやってる」



梨沙「ハートさんのほうが速いか……まあ、飛鳥って運動得意そうじゃないし」



ありす「インドア派ですからね」



晴「見てたらオレも走りたくなってきたなー。混ざるか」



梨沙「いいわね、それ。勉強じゃ飛鳥に勝てないから、運動でぎゃふんと言わせてやるわ♪」



ありす「(どうでもいいけど、ぎゃふんって実際に言った人、見たことないな……)」



晴「橘もどうだ?」



ありす「私は遠慮しておきます。秋は読書の季節です」



梨沙「そんなこと言って、負けるのが怖いだけだったりして」ニヤリ



ありす「ふふん、そんな軽い挑発に乗るほど子どもじゃありません」



梨沙「むむっ、やるわね」





晴「そっか、嫌か。たまにはお前と一緒に運動したかったんだけど、残念だな……」ショボン



ありす「………」



ありす「し、仕方ないですね。今回は付き合ってあげます」



梨沙「(軽っ!)」



みんなでグラウンド走った結果







心「フハハ! まだまだ未熟な子どもには負けないぞ☆」←1位



晴「くっそー、もうちょっとで抜かせたのになあ」←2位



梨沙「あと2年もしたら、アタシの脚が伸びてハートさんなんて……」←3位



飛鳥「ふう、なんとか年上の矜持は守れたかな」←4位



ありす「年下2人に負けている時点で守れていないと思います」←5位



ありす「……得意分野ではないとはいえ、負けるのは少し気分が悪いですね」



飛鳥「なんなら一緒に走る練習でもするかい。ボクも抗う姿勢は嫌いじゃない」



ありす「……付き合います」



1週間後





心「昨日体重計に乗ってみたんだけどね」



飛鳥「ほう」



心「なんと!」



梨沙「おっ」



心「体重が!」



晴「おおっ」



心「ついに!」



ありす「ついに?」





心「ほとんど変わってませんでしたー♪」



梨沙「変わってないんかい!」



晴「鋭いツッコミだな」



飛鳥「梨沙は自他ともに認めるツッコミ担当だからね」



心「ま、1週間で成果がでるわけないよね☆」



ありす「ダイエットは続けてこそ意味がある、とネットでも言われています」



飛鳥「積み重ね、ということか」



心「人生なんだってそんなもんだよ♪小さい頃からいろんな経験を繰り返して、それが積み重なった先に今の自分があるんだぞ☆」



心「だから、将来が凝り固まらないように、若いうちはいろいろやっとけってね♪」



晴「なんか、急にためになりそうな話になったな」



梨沙「積み重なった先の自分かあ……」



心「そ♪だからはぁとは今の自分に後悔なんてしないのだ☆」



心「好きなように生きてきた結果の今だから☆」



ありす「(ちょっとかっこいいかもしれない)」



飛鳥「己を曲げない強さだね、彼女の」



飛鳥「たとえ常識が否定しようと、自分自身が肯定してしまえば、それだけでセカイは形を変えるのさ」



晴「よし! オレもいろんなことに挑戦してみるぜ!」



梨沙「アタシも。いろいろできたほうがパパも喜ぶだろうし!」



ありす「見聞を広めるという意味では、いいのかもしれません」







ガチャリ



P「晴、ここにいたのか」



P「新しい仕事なんだが、菜々さんと一緒にウサミミをつけてバニーガールを」



晴「またウサミミかよ! カッコいい仕事は?」



P「次、次はそうするから」



梨沙「いろんなことへの挑戦ね」ニヤニヤ



晴「んぐっ……しょ、しょうがないな。次はちゃんとカッコいい衣装着られるようにしろよな!」



P「ありがとう。今回はすぐに引き受けてくれたな」



晴「ま、たまにはこっちがオトナになってやらないとな」



飛鳥「やれやれ、晴も様々な需要があって大変だね」



ありす「Pさんも、世間の要望に合わせて仕事をとってきているだけですからね」



P「あ、それと飛鳥とありすと梨沙。今度心さんと一緒にスウィーティー4姉妹としてステージに登ってもらうから、しゃべり方の練習しておいてくれ」



飛鳥「え」



ありす「え」



梨沙「え゛」





心「まあ、ちょっとした冒険だな☆」





おしまい





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