2015年12月10日
前川みく「読書が出来ない秋」
デレマスSSです。
秋の夜長に会話を連ねて遊んでみようかと…
そんなわけで、今回は脚本式で書いてみます。
秋の夜長に会話を連ねて遊んでみようかと…
そんなわけで、今回は脚本式で書いてみます。
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礼子「あら、みくちゃん。読書中?」
みく「?…あ、礼子ちゃん!お疲れ様にゃ。学校の宿題で読まないといけないのにゃ…」
礼子「ふぅ〜ん…どれくらい読んだの?」
みく「とりあえず1周はしたにゃ。今は問題に出されそうな場所をチェック中」
礼子「じゃあ、お姉さんと雑談しても大丈夫ね」
みく「……その理屈はよく分からないにゃ」
礼子「そう?」
みく「みくはお勉強中って言ったはず…」
礼子「でも、目途は付いてるんじゃないの?」
みく「まだ1回読んだだけにゃ」
礼子「1回読めば十分よ。ちょっと雑談相手になってくれないかしら?」
みく「えぇ…志乃ちゃんはどうしたのにゃ?」
礼子「今日はワインバーに行ってるわ」
みく「一緒に行かなかったの?」
礼子「私はワインに詳しくは無いのよね」
みく「お酒なんて全部同じじゃないの?」
礼子「あら、失礼なこと言うじゃない…じゃあ、お姉さんがお酒の雑学を教えてあげるわ」
みく「……なんかやぶへびしちゃった気分にゃ」
礼子「うふふ♪可憐な子猫に雌豹の飼育をしてあげるだけよ」
みく「みくは可愛い子猫ちゃんで十分にゃ!」
礼子「まぁ、知っておくだけでもいいじゃない」
みく「……お勉強」
礼子「これもお勉強よ?大人の…ね」
みく「……で、ワインと他のお酒で何が違うの?」
礼子「あら、意外と素直に聞くのね」
みく「ちゃっちゃと聞いて終わらせればいいんでしょ?」
礼子「そう簡単にいくかしら?」
みく「いいから、話しを進めるにゃ!」
礼子「しょうがないわねぇ…。単純に言うと完全に分けられるわけじゃない話ではあるんだけど…ワインは歴史で他は地理なのよ」
みく「歴史?地理?」
礼子「ワイン好きは何年にはどういうことがあって、凶作か豊作かとか歴史を楽しみながらワインを嗜むの」
みく「何かめんどくさそうにゃ…」
礼子「そうでもないわよ?この年代はここが豊作だったとかそういう裏話を楽しむのはいい肴になるの」
みく「さかな…」
礼子「ここで言う『さかな』は魚類じゃなくて、おつまみって意味よ?」
みく「それくらいわかってるにゃ…けど、何となく反応しちゃったにゃ…」
礼子「鰈の煮付け?」
みく「うっ…」
礼子「まぁ、いいわ。話しを続けましょうか」
みく「そ、そうしてくれると嬉しいにゃ」
礼子「他のお酒なんだけど、これは『どこ』で『どういう手法』で作られたかを知っておく地理学に近いのよ」
みく「全部同じにしか思えないにゃ」
礼子「確かにこればっかりは味わって違いを堪能しないと分からないことね…」
みく「日本酒とかでも違うの?」
礼子「そうね。味や香り全然違うわ」
みく「へぇ…」
礼子「たまにはこういうお勉強も楽しいんじゃない?」
みく「それはそうだけど…今は真面目にお勉強したいにゃ…」
礼子「でも、まだ逃がしてあげないわ」
みく「……何かめんどくさい時ののあちゃんみたいにゃ…」
礼子「あら?あの子がそんなことするの?」
みく「のあちゃんは普段は普通なんだけど…」
礼子「けど?」
みく「……言うと怒られそうだからやめとくにゃ」
礼子「あら、言わないならお姉さんが怒っちゃうけど?」
みく「…何で今日はそんなに積極的なの?」
礼子「いろいろ事情があるのが大人ってものよ♪」
みく「これ、ツッコんだら負けなヤツにゃ…みくはここで退散s…」
礼子「あら、話を聞いてくれるんでしょ?逃がしてあげないわよ?」
みく「にゃー!抱き着くのは反則にゃ!」
礼子「子猫ちゃんの耳が敏感か試してあげようかしら?」
みく「え、遠慮しとくにゃ!話聴くから話すにゃ!!」
礼子「分かればいいのよ」
みく「……何でこんなに勉強以外で疲れなきゃいけないのにゃ…」
礼子「何か言ったかしら?」
みく「な、何でもないにゃ!…で、何があったにゃ?」
礼子「昨日ね、仁奈ちゃんが本を読んでたのよ」
みく「本くらい読むと思うにゃ」
礼子「……」
みく「あ……つ、続きをどうぞ…にゃ」
礼子「…ちょっと覗いてみたら全部ローマ字だったのよ…」
みく「ローマ字でそんなに早く習うんだったっけ?もう覚えてないにゃ…」
礼子「私もそうね…覚えてないわ。それで…呼んでる途中に封筒が出てきたのよ」
みく「封筒?」
礼子「ちょっと気になって仁奈ちゃんに聞いてみたら、本をくれたのが美優らしいの」
みく「美優ちゃん…何て言うかもう仁奈ちゃんのママにゃ……」
礼子「全くよ…で、その封筒の中の手紙には、ちょっとした問題が入っていたのよ」
みく「問題?」
礼子「『づえそけ』と『お母さんは2つとなり』分かるかしら?」
みく「づえそけ?」
礼子「こういう時は礼が居れば…って思ったんだけど、なぞなぞじゃないから意味ないかしら?」
みく「礼子ちゃんは分かったの?」
礼子「もちろんよ。みくちゃんには分かるかしら?」
みく「……ちょっと待つにゃ」
礼子「え?猫耳を取って…眼鏡?」
みく「私のマジメモードです」
礼子「そ、そう…」
みく「えっと…仁奈ちゃんのローマ字の本に…『づえそけ』と『お母さんは2つとなり』…」
礼子「……」
みく「そういうことですか…美優さんって、なかなか奥ゆかしい方なのですね」
礼子「そ、そうね…」
みく「この答え…仁奈ちゃんには教えてあげたのですか?」
礼子「私はヒントを出しただけよ?」
みく「それなら、いいのかもしれませんが…もしかしたら美優さんは、教えて欲しいってまた来て欲しかったのでは?」
礼子「そこまでは考えてなかったわね…でも、分かった方が嬉しいかもしれないわよ?」
みく「そうですね…それもまた良い雰囲気になるかもしれないですね」
礼子「ね、ねぇ、みくちゃん…そろそろ猫耳付けてみない?変装が必要な場所じゃないし…」
みく「分かりました…そうですね。ここでは学生ではなくアイドルですしね…」
礼子「……」
みく「くあぁ〜、ちょっとマジメになると疲れるにゃ…」
礼子「そういう芸なの?」
みく「ん?何が?」
礼子「何でもないわ…」
みく「そういえば…何となく礼子ちゃんがみくに絡む理由が分かったにゃ…」
礼子「え?」
みく「仁奈ちゃんと美優ちゃんみたいな関係が羨ましかったんでしょ?」
礼子「…うふふ♪どうかしら?」
みく「とぼけでも無駄にゃ!」
礼子「……じゃあ、そういう関係を楽しみましょうか」
みく「ひ、開き直ったにゃ…でも、仁奈ちゃんと美優ちゃんは17歳差にゃ…」
礼子「私とみくちゃんだって、16歳差よ?大差無いわ」
みく「う…」
礼子「どっちも高校で仕込んだって言えば大丈夫なレベルね」
みく「あ、アイドルが仕込む何て言っちゃダメにゃ!」
礼子「私はアダルトなアイドルよ?これくらい許容範囲じゃないかしら?」
みく「ダメにゃ!大人だからとかじゃなく、女の子としてダメにゃ!!」
礼子「生真面目でちょっと騒がしい子猫な娘…ありね」
みく「無しにゃ!!」
礼子「そんなにお姉さんに歯向かうなんて…教育の方法を間違えたかしら?」
みく「礼子ちゃんに育ててもらった覚えはないにゃ!」
礼子「お、親の恩を忘れるだなんて…」
みく「親じゃないにゃ!勝手に関係を作らないでほしいにゃ!」
礼子「……うふふ♪」
みく「…な、何にゃ」
礼子「そんなにお姉さんに厳しいことを言うなんて…お仕置きが必要ね」
みく「お、お仕置きって何を言いだすにゃ」
礼子「今日はお姉さんのお部屋に連れて行ってあげるわ」
みく「い、嫌にゃ!」
礼子「逃がさないわよ?若い果実にジューシーな夜を教えてあげるわ」
みく「じゅーしーとかいらないにゃ…みくを寮に帰してほしいにゃ…」
礼子「じゃあ、みくちゃんのお部屋に泊まってあげる」
みく「来ちゃダメにゃ!」
礼子「あら…何で?」
みく「そ、それは…」
礼子「ポスター…ヘッドホン…鰈の煮付け…」
みく「そ、それは関係無いにゃ!!」
礼子「…ふぅ〜ん…しょうがないわね…今日はここまでにしておいてあげるわ」
みく「……お疲れ様にゃ」
礼子「お疲れ様。勉強、頑張りなさいな」
みく「勉強?…あ!!……本の内容…全部忘れちゃったにゃ…もーー!!礼子ちゃんのバカーーーー!!!」
終わり