2015年12月25日

渋谷凛「朝チュンの衝撃……」


※キャラ崩壊





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モバP「あ゛〜……卯月、しりとりでもしない?」



島村卯月「……いいですけど、なんでまた」



モバP「たまにあるんだよ、何時間か仕事待ちで暇なときって」



卯月「手持ち無沙汰というやつですね」



モバP「寝てもいいんだけど、そのまま爆睡しそうでな」



卯月「なるほど。では負けたほうは罰ゲームでもしましょうか」



モバP「簡単なもので」



卯月「ですね!」



モバP「ね!」



卯月「……ねー!」



モバP「……ねー!」



卯月「これはプロデューサーさんの負けでしょう!これじゃ、ねー!の無限ループですっ!」



モバP「えー?卯月の、ですね!も、審議対象じゃん」



卯月「……このしりとり、ルールがよく分かりませんよぅ」



モバP「俺もよく分かんないから、この勝負引き分けっ!」



卯月「……それじゃ、二人に罰ゲームですね」



モバP「なにそのバラエティー思考……何するの?」



卯月「それはですね……ちょっと、近くのレンタルビデオ屋に行ってきます!すぐ戻るんでっ!」ダッ



モバP「え?……行っちゃった……」





卯月「ただいまです!これを一緒に見ましょう!!」



モバP「何それ?」



卯月「小梅ちゃんお勧めの、とんでもなく怖いホラー映画です!怖いだけじゃなくお話も凄く面白いという珠玉の一品です!!」



モバP「小梅のお勧め……ガチじゃん……」



卯月「だからこその罰ゲームですっ!ほら、隣に座ってください!一緒に罰を受けますよ!!」



モバP「……罰を受けるのに、なんでニコニコなのよ……」



卯月「細かいことは気にしちゃいけません!それじゃあ、再生します!!」



モバP「なんでそんなテンション高いんだ……。うわぁ……オープニングから雰囲気あるなぁ……」



卯月「そうですね……。あの、プロデューサーさん。手を……」



ヴヴヴ ヴヴヴ



モバP「うおぅ!ビックリした!すまん、電話だ。俺に構わず見ててくれ」スク



卯月「あ……はい……」







卯月「うわ……うわわ……プロデューサーさん、まだですかぁ……」



モバP「卯月」ポン



卯月「ひゃあ!」ビクン



モバP「わ、悪い。社長に呼ばれたから少し出るな」



卯月「え!?」



モバP「しょーもない世間話みたいだから、適当に切り上げてすぐ帰ってくるよ」スタタ



卯月「え、え……えぇ!?」







――――――





モバP「すまんすまん。あのおっさん、中々解放してくれなくて……って!顔真っ青だぞ!?」



卯月「――――――」



モバP「全部一人で見たのか……停止しとけば良かったのに」



卯月「……目が、離せなかったんです」



モバP「そう言えば、ストーリーも面白いって言ってたな」



卯月「うぅ……計画通り、ベタなドキドキシチュエーションだったのに……結局一人で……」



モバP「ベタなドキドキシチュエーション??」



卯月「好きな人とホラー映画を見ながら、手を握ったり、どさくさで抱き付いたり、あわよくばキッスをしたりすることです……」



モバP「……あれ?俺、告白されてない?」



卯月「あ……そうですね」



モバP「そうですねって……」



卯月「だってこの映画怖い……他の事に気が回らない……」



モバP「なら、仕方ない……のか?」



卯月「あの……家まで送ってもらえませんか?ちょっと一人じゃ無理です……」



モバP「そんなにか」



卯月「はい。出来れば手を繋いでください……。下心じゃなく、本心です。純粋に怖いんです……」



モバP「りょ、了解」



卯月「ありがとうございます……。今日は、明るいうちに寝るようにします……」



モバP「そうだな。明日は朝早くから仕事だもんな」



卯月「いえ、暗いと怖いんで……」



モバP「相当だな……。それじゃ、帰るか」



卯月「はい……」ギュ



モバP「小梅セレクト、凄いなぁ……」







――――――





モバP「やれやれ……」カチャ



宮本フレデリカ「あ!おかえり〜!」



モバP「おー、お疲れ。仕事終わったんなら迎えに行ったのに」



フレデリカ「スタッフからタクシーチケット貰ったんだー」



モバP「そっか」



フレデリカ「それでね、運転手さんに『島村卯月です!346プロまでよろしくお願いします!』って、言ったら『承りました。宮本様』って、言われた!フレちゃん身分を偽れないくらい人気者みたい♪」



モバP「偽ろうとすんなって。今日はもう帰るのか?」



フレデリカ「ん〜、家族も旅行でいないし、家にいてもつまんないから、まだここに居るよー」



モバP「家族旅行に置いて行かれる子……くっ!泣けるっ!」



フレデリカ「今日と明日の仕事がなければアタシも行けたのに……くっ!泣けるっ!」



モバP「…………急な仕事も快く引き受けてくれるフレちゃんに、心からの感謝を」



フレデリカ「明日のロケ地が旅行先だから、そりゃ引き受けるよね〜。旅費浮いちゃった♪」



モバP「なん……だと……」



フレデリカ「ふふふ……って、ホントは知ってて頼んだんでしょ?フレちゃんそこんとこお見通しだよっ!」



モバP「なにぃ!?貴様エスパーかっ!!」



フレデリカ「……どしたん?さっきから様子がおかしいよ?」



モバP「……急に冷静になるなよ。ちひろさんの書類待ちで暇なんだよ」



フレデリカ「あ〜、それなら机に置いてあるよ!」



モバP「あれ?ちひろさん帰って来てたんだ」



フレデリカ「うん。また出てったよー。今日はそのまま直帰するって」



モバP「そっか。了解。……じゃあ、仕事しましょうかね!」



フレデリカ「え?アタシの相手は〜?」



モバP「現代っ子らしく、スマホでゲームでもしてな。……このファイルか」



フレデリカ「ガラケーだから、む〜り〜」



モバP「そうなん?いいね、ガラケー女子。俺の中で好感度高いよ。フレちゃん株急上昇。……また分厚いなぁ。今日は残業かな」



フレデリカ「実はスマホなんだけどね!」



モバP「実はスマホなの?すごいねぇ。何を隠そうおじさんもなんだ。……新プロジェクトの立ち上げかぁ」ペラ



フレデリカ「……書類とにらめっこするより、フレちゃんとにらめっこした方が楽しいよ?でも、見つめ合うとチューしたくなっちゃうか♪」



モバP「なっちゃうなー。奏に調教されたからなー」ペラ



フレデリカ「……奏ちゃん、キスさせてくれないってぼやいてたよ?」



モバP「あ、そう?前世の記憶だったのかなー」ペラ



フレデリカ「思い……出した!」



モバP「昨日なー」ペラ



フレデリカ「……ダメ。ゼッタイ。適当」



モバP「そーだなー……おわっ!予算こんだけ!?ちひろさん、ちょろまかしてないだろうな……」



フレデリカ「ちゃんと相手してよー。フレちゃんがテキトーを否定してきたんだよー?」



モバP「仕事中はむ〜り〜。あっちで漫画でも読んどきな」



フレデリカ「え〜?つまんな〜い……ん?レンタルDVDだ」ヒョイ



モバP「あー、卯月が借りてきたやつだ。返すの忘れてたな」



フレデリカ「ふ〜ん。面白かった?」



モバP「俺はチラッとしか見てないから、何とも言えんけど……見ないほうがいいぞ?」



フレデリカ「なんでー?」



モバP「小梅のお勧めホラー映画でな。それ見た卯月が、この明るい中一人で帰れなかったんだ。いくらお前でもショックを受けると思う」



フレデリカ「卯月ちゃんはカヨワイからだよ。アタシは大丈夫でしょ♪だってアタシだし!ラブリー小悪魔フレデリカだしっ!」



モバP「だってアタシだしの説得力は凄いけど……止めとけ?わざわざ怖い思いをすることもないだろ」



フレデリカ「フリ?」



モバP「違うって、ホントに止めとけ。絶対思った以上に怖がるハメになるから」



フレデリカ「ん〜……フリにしか聞こえないから、見てくる♪」



モバP「……止めたからな?」



フレデリカ「ヨユーヨユー♪所詮は作り物なのだぁ!プロデューサーはお仕事ガンバレー!」スタタ



モバP「……まぁ、あいつなら大丈夫か」







――――――





モバP「ん〜……菜々さんと佐藤さんを組ませるのは賭けだよなぁ……。個人的には凄い見たいけど」



フレデリカ「アタシも見たいかも。愉快なコントが見れそうだよね」スス



モバP「コント言いなさんな。って、見終わったのか。どうだった?」



フレデリカ「普通だったよ。怖くはなかったね」



モバP「……ホントに?」



フレデリカ「うん」



モバP「……そっか」



フレデリカ「そうだよ」



モバP「言葉が固い気がするけど?」



フレデリカ「……気のせいだね〜!フレちゃんほど柔軟な言の葉使いは、そうそう居ないよ?」



モバP「まあ、そうだとして……近くない?」



フレデリカ「……何が?」



モバP「俺とお前の距離」



フレデリカ「こんだけ気が合うって嬉しいことだよね」



モバP「精神的な意味じゃなくて、物理的に」



フレデリカ「……心の距離と、体の距離は比例してるからね。仕方ないね」



モバP「…………怖かったんだろ?」



フレデリカ「だから、怖くなかったって〜。このアタシが怖がるわけないでしょ〜」



モバP「……そうだな。ん〜……よしっ!便所っ!」ガタ



フレデリカ「……テレレレレレレレ〜!ズチャズチャズチャズチャ!フレデリカがあらわれた!」バッ



モバP「……プロデューサーは逃げ出した」ダッ



フレデリカ「しかし、まわりこまれてしまった!」バッ



モバP「いや、マジで漏れるから!」



フレデリカ「……仲間になりたそうにこちらを見ている。仲間にしますか?」



モバP「……いいえ」



フレデリカ「それを選ぶなんてとんでもない!仲間にしますか?」



モバP「……いいえ」



フレデリカ「それを選ぶなんてとんでもない!仲間にしますか?」



モバP「……なあ。やっぱり怖かったんだろ?あの映画」



フレデリカ「……怖くはなかったけど、フレちゃんも催してきたから一緒に行く」



モバP「わかったわかった。割とギリギリだから、はよ行くぞ」



フレデリカ「ラジャー!」





モバP「男子便所に入ってくんじゃねぇ!!」ググッ



フレデリカ「プロデューサーとアイドルは一心同体!トイレも一緒っ!でも、アタシの時は耳塞いでてっ!!」ググッ



モバP「無茶苦茶言うなっ!!」ググッ









――――――





モバP「……もう暗くなってきたぞ?帰ったほうがいいんじゃないか?」



フレデリカ「普段オールしてるフレちゃんとしては、一日の始まりと言っても過言ではないから大丈夫」



モバP「過言でしょうよ。普段からオールなんてすんなっての」



フレデリカ「ういうい〜」



モバP「まぁ、まだ居てもいいけど。とりあえず離れてくんない?コーヒー淹れに行きたいんだよ」



フレデリカ「シキちゃんの生霊が乗り移ってるから、それは難しい相談だよね〜。クンカクンカ〜♪」ギュ



モバP「……給湯室に行くだけだから」



フレデリカ「……わかった、一緒に行こう!」



モバP「……いい加減認めよう?怖かったんだろ?だから一人になりたくないんだろ?」



フレデリカ「だから怖くなかったって〜。鋼鉄の心を持つ女、その名はフレデリカっ!」



モバP「……そうか」



フレデリカ「そうそう」



モバP「…………」ピッ



パッ



フレデリカ「きゃあっ!!」ギュウ



モバP「…………」ピッ



パッ



フレデリカ「……プロデューサー、それ何?」



モバP「照明リモコンだな」



フレデリカ「……今のはビックリしただけだから。驚く事と怖がる事を履き違えてはいけないよ?」



モバP「……抱き付かれたままじゃ、説得力がないなぁ」



フレデリカ「これはシキちゃんの生霊の所為だから……」スッ



モバP「やっと離れたか。……じゃあ、行ってくるっ!!」ダッ



フレデリカ「っ!」ダッ



モバP「やっぱ一人になるの怖いんじゃねぇか!」ダダッ



フレデリカ「これはカルガモになりきってついていってるの!別に怖くないっ!!」ダダッ



モバP「なんでそんな頑ななんだっ!」ダダッ



フレデリカ「だって怖くないんだもん!」ダダッ



モバP「だもんって!さっきからキャラがブレブレだぞっ!」ダダッ



フレデリカ「プロデューサーがそーゆーふーに誘導してるから!」ダダッ



モバP「しとらんわ!!……ていうか、なんで俺逃げてんだ!?」ダダッ



フレデリカ「プロデューサーが逃げるからでしょー!」ダダッ



モバP「真理だなっ!……真理か?」



フレデリカ「捕まえたっ!ほら、給湯室行くんでしょ!もー!謝って!!」



モバP「ご、ごめん?」



フレデリカ「ん!じゃあ、はい!手を繋いで!」サッ



モバP「え?」



フレデリカ「んっ!」



モバP「……ん」ギュ



フレデリカ「ん。じゃあ、れっつごー」



モバP「……もう突っ込むまい」







――――――





モバP「よしっ!今日はここまででいいだろう!」ッターン!



フレデリカ「おぉ!エンターキーをターンした!出来る男だねっ!島耕作レベル!」



モバP「……大分いつもの適当っぷりになってきたな。もう大丈夫か?」



フレデリカ「大丈夫もなにも、別に問題があった訳じゃないしー。今日も一日、ブレないフレちゃんでした!」



モバP「……フンフンフフーンフンフフー、ブレデリカー♪」



フレデリカ「……必殺!ラング・ド・シャ!」シュ



モバP「おっほぅ!……脇腹を突くとは……」ビク



フレデリカ「またつまらぬものを突いてしまった……」



モバP「おう、つまらぬ言うなや。……さて、ふざけてないで、いい加減帰るか」



フレデリカ「そうだね。ん〜!プロデューサーん家かぁ。楽しみ〜」



モバP「……何を言ってんの?」



フレデリカ「初めて泊まる家って楽しみだよね♪ドキドキワクワク〜」



モバP「誰が?」



フレデリカ「アタシが」



モバP「誰の家に?」



フレデリカ「プロデューサーの家に」



モバP「泊まる?」



フレデリカ「イエス!オトー・マ・リー!」



モバP「……それが許されると?」



フレデリカ「許される!だってアタシはアイドルだからっ!」



モバP「ん?ん?予想外過ぎて、ちょっとおじさんパニックだぞ?」



フレデリカ「今日、宮本家には誰もいません。そんなもぬけの殻に、大事なアイドルを放り込むプロデューサーがいるだろうか。いや、いない」キリ



モバP「え?ドヤ顔?一人暮らしのアイドルなんて山ほどいるぞ?」



フレデリカ「ふぅ……そこらの有象無象のアイドルと一緒にしちゃいけないでしょ?こんなラブリーなフレちゃんを一人にさせる愚かさが分からないとは言わせないよ?」



モバP「どうしたどうした?またキャラがブレてきたぞ?」



フレデリカ「もうー!夜中に一人は危険でしょ!だから一緒にいてっ!!」



モバP「結局一人が怖いだけか。フレデリカをここまで怯えさすなんて、あの映画ホント凄いな」



フレデリカ「……映画は怖くなかったって言ってるでしょー!」



モバP「はいはい。ちゃんと送って行くから安心しろ」



フレデリカ「……そのままアタシん家泊まる?」



モバP「そんな事したら、俺もお前もただじゃすまんだろーが」



フレデリカ「バレなきゃ大丈夫っ!」



モバP「馬鹿なこと言うなって。ほら、行くぞ」



フレデリカ「……わかった。ついていく。ずっとついていく。家に送られたあとも、ついていく。プロデューサーの家までついていく。ずっとずっとついていく」



モバP「お前がホラーになってるじゃないか……。もし、俺ん家に入るところをパパラッチに撮られたりしたら、そこでアイドル終了だぞ」



フレデリカ「アタシは一向にかまわんッッ」



モバP「なんでだよっ!!」



フレデリカ「怖い思いをするよりはいいっ!」



モバP「怖いって認めたな!?」



フレデリカ「だから何!?」



モバP「やべぇ!マジでだから何だろう!?」



フレデリカ「素直になったんだから泊めて!」



モバP「なんの理由にもなってないだろ!」



フレデリカ「一人は怖いの!」



モバP「大人なんだから!」



フレデリカ「まだ十代!子供!」



モバP「女子大生が何を言ってやがる!」



フレデリカ「日本語!」



モバP「子供かっ!」



フレデリカ「子供って認めた!」



モバP「だから何!?」



フレデリカ「泊めて!もしくは泊まって!」



モバP「そこは、『やべぇ!マジでだから何だろう!?』だろっ!」



フレデリカ「知らん!そんなん寒い!」



モバP「ひどい事を漢らしく言うな!」



フレデリカ「で、どっち!?泊める!?泊まる!?」



モバP「泊めないし、泊まらない!」



フレデリカ「もう!わがまま言っちゃ駄目でしょっ!」



モバP「こ、この……」



フレデリカ「むぅ……」



モバP「オッケー……お互い妥協して、今日は事務所に泊まろう。このソファー倒せばベッドになるし、毛布もある」



フレデリカ「一人じゃないなら、それでいいよっ!……一緒のベッド?」



モバP「アホ!俺はあっちのソファー。少し狭いけど何とかなるだろ」



フレデリカ「一緒に寝ればいいのにー」



モバP「その手の冗談は聞き飽きたよ。はぁ……結局押し切られたな……」



フレデリカ「冗談じゃ……」



モバP「ん?何?」



フレデリカ「……冗談かって思うくらい、いいお肉が食べたい!プロデューサーの奢りでっ!お腹空いたー!」



モバP「……わかった。松屋な」



フレデリカ「イイね!」



モバP「……ノってくるのか」







―――――――――



――――――



―――



――― ママ。昨日は一緒に寝てくれてありがとう。理由を聞かずに迎え入れてくれたの、嬉しかったよ。





ホラー映画で怖くなってたなんて言えなかったもん。高校生にもなって恥ずかしいよね……





でも色々話せて良かった。アイドルのこと、友達のこと、そして……好きな人のこと……





その好きな人に、思いがけなく告白してしまったことを、笑いながらもアドバイスしてくれたね。





告白した事実が、時間差で重く圧し掛かってたんだけど、ママに相談して楽になったよ。





そして今……まずはママの教えの通り一番の笑顔で挨拶する為に、事務所の前で深呼吸。





朝の澄んだ空気で弱気を飛ばして、小鳥のさえずりを自分への応援歌に変えて……





今日から変わるだろう二人の関係に、期待とちょっぴりの不安を乗せて、扉を開くと





モバP「んん……ぅぅ……ぅ……」



フレデリカ「すぅ……すぅ……」





好きな人が、金髪美女を乗っけて寝ていました。





失恋です。





どうしてくれようこの感情……。ママ、こういう時はどうすればいいの?もうなんだか、こう……





卯月「な゛あ゛あ゛あ゛!!」



モバP「っ!?」ビクン



フレデリカ「んん!……すぅ……すぅ」



モバP「卯月!?って、フレデリカ!?え?ちょ……ええ!?」



卯月「腕枕ってレベルじゃないですっ!!何をしてるんですかっ!訴えますよ!!」



モバP「訴え!?何を!?じゃなくて、フレデリカ起きろ!なんで俺に乗っかってんだよ!」



卯月「乗るとか何の隠語ですかっ!訴えますよ!!」



モバP「隠語じゃないって!そのままの意味!」



卯月「そのまま!?訴えますよ!!」



モバP「とりあえず卯月は落ち着け!んで、フレデリカは起きろ!」



フレデリカ「ん〜?……なに〜……?」



モバP「なに〜、じゃないだろ!起きたならさっさと……」



フレデリカ「あぁ……おはようのチューね〜……ん〜」チュ



モバ・卯月「「んな!?」」







ドッ





卯月「え?」クル



渋谷凛「……」



卯月「凛ちゃんが膝から崩れ落ちてるっ!」



凛「……」



卯月「凛ちゃん!お皿、お皿は大丈夫!?膝のお皿っ!」



凛「……」



卯月「無言!プロデューサーさんがとんでもないもの見せるから!」



モバP「ほっぺ!ほっぺだからセーフ!!ていうか、俺が見せた訳じゃない!」



フレデリカ「フレちゃんはまだ眠いから〜……動いちゃだめ〜……」ギュ



モバP「ば、馬鹿っ」



フレデリカ「プロデューサーの鼓動……落ち着く……すぅ……」



凛「……」ツー



卯月「あぁ!凛ちゃんが表情を変えずに涙だけを流しました!」



モバP「……頬を伝う一筋の涙。それのなんと美しきものか!」



卯月「詩的にふざけないでくださいっ!凛ちゃんはこんなにもドラマティックなんですよ!?」



モバP「卯月も大概だぞ!?俺もテンパってるんだって!」



卯月「もうもうもう!私だって凛ちゃんと同じシリアスな気持ちなのに、なんでコメディーよりの立場なんですか!?」



モバP「……俺としては助かってるよ?」



卯月「不本意ですっ!」



モバP「ひでぇ!!」



フレデリカ「うるさい〜……んん〜……」ギュ



モバP「うおぅ……こら動けんわ。色んな意味で」



卯月「あ゛あ゛あ゛!!」



モバP「そんな声出したら喉に悪いだろ」



卯月「なんで急に冷静になってるんですか!?」



モバP「自分よりテンション高い奴がいると、逆に冷静になるよね」



卯月「もおお!!そんな事言って、ホントは開き直っただけじゃないんですか!?」



モバP「悟りを開いてると言って欲しいね」



卯月「賢者タイムっていうのですか!?フレデリカさんにアレをアレして!!」



凛「……」ツー



卯月「あぁ!二筋目の涙がっ!プロデューサーさん!!」



モバP「いや、今のは卯月でしょ。あと、アレをアレしてはないよ。ていうか、アレって何?」



卯月「知りません!……良かったね、凛ちゃん!事は済んでないよ!」



凛「……」



卯月「無言!」



モバP「ここに来て一言も喋ってないな」



卯月「事は済んでなかったんだよ、凛ちゃん!!」ユサユサ



凛「……」



卯月「無言!プロデューサーさんがまだフレデリカさんを乗っけてるからっ!!」



モバP「そう言われても、下半身事情で動けん……!?んんっ!?」



フレデリカ「ん……うるさいから、おはようのチュー……唇バージョン……すぅ……」



卯月「」



モバP「えぇ……寝てるし……」



卯月「ア、アウトー!!」



モバP「だよねー……」





ゴッ





凛「……」



卯月「凛ちゃんが気絶したぁ!!」













                                         ハッピーエンド



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