2016年01月18日

紗枝「法子ちゃんのドーナツは食べるけど、うちの京みやげはいらんのどすかー」






モバマス・小早川紗枝のSSです。











SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1450976509









紗枝「そうどすかー。残念やわー」



P「いやっ、そのね……」



紗枝「悲しいわぁーせっかくプロデューサーはんのためにー思うて持ってきたんやけど」



P「……そのね、紗枝さん?」









* * * * * 







心「ちぃーっす☆」



比奈「お疲れっスー」



杏「うぃー」







P「〜〜」



紗枝「……」ツーン







心「おっ何だまた拗ね拗ねこんちきちゃんになってるじゃんか。なんかあったんか」



杏「プロデューサーが法子に浮気したって」



心「えぇ……相手どっちも10代半ばじゃねーか、大丈夫かプロデューサー」



杏「その理屈だと大丈夫なワケないよね。まあそれは冗談として」



比奈「アレっスよ、紗枝ちゃん先週実家に帰省していて。昨日こっちに戻ってきたんスけどね」







『連休おおきにでした。これ京みやげどすー。はい、プロデューサーはんの分』



『お、ありがとう。この作業終わったら頂くよ』



『はい〜。生もんやし早めに頼んますー♪』







比奈「で、プロデューサーはすっかり忘れて外回りに出て」



心「んー……、まあ許してやろうや、そのくらい」



杏「いや紗枝ちゃんも『あらぁ〜もう……すっかり忘れたはって〜』みたいに言ってたんだけど」







ガチャッ



ワイワイ







『ねー! この味も結構いけるでしょ?』



『おもしろいな! 納豆ドーナツって聞いた時は何だそれ大丈夫かって思ったけど、いけるもんだな』



『まだまだ美味しいのあるよー!』



『法子はいつも元気でかわいいなぁ』ナデナデ







比奈「それがプロデューサーが戻ってきた時の絵面でした」



心「相変わらず隙だらけだなプロデューサー」



杏「紗枝ちゃんの視線で部屋の温度が少し下がったよね」









* * * * * 







紗枝「……せやから、うちは忘れてたこと自体は構へんかったんどすえ?」



P「あ、えーっとその」







心「どゆこと」



杏「まあつまり、その時に気づいてフォローしてたら紗枝ちゃんも気にしなかったんだけどって話」



比奈「でも机の隅に置いたままの和菓子、戻ってきてもずっと忘れて放置してたんスよプロデューサー」



心「あー」







杏「紗枝ちゃんも気づいてくれないかなーみたいな感じでプロデューサーの方チラチラ見てアピールしててさ」



心「何それちょっと見たい」



比奈「あれ可愛かったっスよね」



杏「言わずとも気づいてほしい、ってところが乙女だよね」







比奈「でもプロデューサーは呑気に『おっ紗枝、お疲れー』とか明るく言ってるし、もう…」



心「地雷は踏んでいくタイプかあいつ」



杏「その後も法子と喋り続けて、ドーナツもぐもぐ食べてたしね」



比奈「挙句に『法子のドーナツのおかげで仕事もバッチリだよ』とか言ってて」



心「脇ガバガバじゃねーか」









* * * * * 







紗枝「法子ちゃんかわいおすからなぁ……それに甘ぁ〜いドーナツってとこがまた女子力、いいますんやろか」



P「や、あのね、紗枝ももちろん魅力的だし、その、和菓子くれたのも嬉しかったしね、その」



紗枝「いーですーそんなお世辞は今聞きとうないですー」







P「聞いてよー紗枝」



紗枝「……」



P「……」



紗枝「べーっ」







心「ブフッ」



杏「えっ何今の」



比奈「紗枝ちゃん……?」







紗枝「……」///



P「い、今の……」



紗枝「ちょっと……うちもたまにはこんなお茶目な感じも……なーんて」



P「かわいかった」



紗枝「……そ、そうどすか。おおきに」



P「すごくかわいかったからもっかいやってk」



紗枝「嫌や」ジロリ



P「あ、うん」







心「何あのかわいい子」



杏「紗枝あんなことするんだね」



比奈「というか何かアレっスね、空気和んできたっスね」



心「たしかに」









* * * * * 







紗枝「……♪」ソッ



P「……紗枝?」



紗枝「先週はずっと実家にいたさかい、久々にこっち戻ってきて」



P「……」



紗枝「事務所のみんなやら、プロデューサーはんやらと話すのがな、なんや楽しみでなぁ」



P「……」



紗枝「いつの間にやら、うちにとってここも実家みたいになってしもうたんやなぁと」



紗枝「うち、プロデューサーはんとこうしてわいわい話すの好きなんよ?」



P「あ、おう。ありがとう」



紗枝「ふふっ。たまーにうっかりしはるけども、仕事はいっつも頑張ってくれて、うちらを素敵にプロデュースしてくれて」







紗枝「日頃の感謝の気持ちに浸りながらこっちに戻ってきたくらいなんやから」



P「お、そんなそんな」



紗枝「……まぁ、戻ってきたらプロデューサーはんは法子ちゃんとドーナツに夢中になったはったわけやけど」



P「いや、あのね」



紗枝「んーなんやろ、これはうちの一方的な気持ちなんかもしれへんなぁ」ツーン



P「いじけないで、いじけないで紗枝さん」







心「……空気が甘ったるくなってきたな」



杏「わかる」



比奈「そっスね」









* * * * * 







紗枝「ふふっ、うちは案外こういう……きゃっきゃするのにも憧れてたんかもしれまへんなぁ」



P「ええー…」



紗枝「あきまへんでしたやろか」



じっ



P「……その眼は反則だろう」



紗枝「ふふっ」



P「そういうとこも含めて、紗枝の魅力なのかもしれないな」



紗枝「あら〜プロデューサーはん、そんなん今さらやおへんか?」



P「そう……なのかな?」



紗枝「うちは生粋の京女どすえ? 迷惑はかけずとも面倒はかけるーいう感じやさかい」



P「あ、うん……頑張ってプロデュースします」



紗枝「ん〜ん〜、そやのうてー」フルフル



P「……?」



紗枝「もうひとこえ〜」



P「え? えーと……」



紗枝「……」



P「……あ、そうだ紗枝、今度の休みって、俺と重なってたよな」



紗枝「はーい♪」



P「……また何か、考えておくよ」



紗枝「おおきに♪」



P「……」ナデナデ











心「飯食いにいこうぜ。辛い料理とかどうよ」



杏「いいねぇ」



比奈「あ、じゃあアタシも」









* * * * * 







紗枝「またどなたかにご執心にならはる時は言うてくださいな?」



P「えっ」



紗枝「うちも目一杯いじけますし、目一杯嫌味言いますから」



P「ちょっと待って」



紗枝「あはは〜♪」











杏「はーとさんオゴって〜」



心「甘ぇこと言ってんなお前の方が金あるだろ」











紗枝「今日もいろいろ、お疲れさんどす♪」





おわり



23:30│小早川紗枝 
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