2016年04月11日

仁奈「かまくら、崩れちゃったでごぜーます……」

【モバマスSS】です





――――プロダクション、敷地





仁奈「もう雪もほとんど残ってねーでごぜーます……」ションボリ



麗奈「ここ最近あったかかったし、しょーがないわね……むしろよく保ったほうだと思うわよ」



紗南「そうだね、溶けてなかった雪を掻き集めてなんとか形残してたわけだし」



仁奈「でもせっかくプロデューサーと作って、みんなとぎゅうぎゅう……わぷっ!?」ギュー



麗奈「ならほら、これでいいでしょ! いちいち暗くならないの! ぎゅーってことするくらいこのレイナサマがいつでもやってあげるわよ!」ギュー



仁奈「麗奈おねーさん……えへへー♪」ギュー



紗南「流石レイナちゃん。こういう時本当に優しいよね♪ やっぱり悪役なんてやめて魔法少女とか専門にしたら?」ニヤニヤ



麗奈「専門は千佳だけで十分よっ! それにバカなこと言ってないで、紗南アンタもぎゅーってやるの!」



紗南「え!?」





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仁奈「紗南おねーさんもぎゅっとしてくれるでごぜーますか!」パァァ



麗奈「ほら早く」チョイチョイ



紗南「あ、いや、あたしはその……」タジタジ



麗奈「なによ、今更恥ずかしがるんじゃ……いや待った、たしか紗南は少し前まで……なら……ふぅーん……?」ジロッ



紗南「な、なに?」



麗奈「仁奈、ちょっといい?」



仁奈「なんでごぜーます?」



麗奈「どうも紗南のやつ、抱きつくのに慣れてないみたいよ。だから仁奈から思いっきり強く抱きついてみなさい!」



仁奈「わかったでごぜーます!」



紗南「え、ちょ、ちょっとまって!」





仁奈「いくですよ紗南おねーさん!」



紗南「ま、まっててば……きゃー!」ギュムー



仁奈「うわぁー紗南おねーさん、麗奈おねーさんよりあったけーでごぜーます! ……あ! それにちょっと汗の匂いもするですよ!」スンスン



紗南「か、嗅がなくていいよ〜!」



麗奈「クク……やっぱり。さっきまで外でランニングしてて汗かいてたから抱きつくの嫌がったのね!」



紗南「あたしが外で走ってたのは、トレーニングルームのランニングマシーンをいたずらで壊した人のせいじゃん! もー!」



麗奈「アタシそれですごい怒られたんだからこれくらいしても許されるわよ!」



紗南「理屈になってなーい! もう……! あ、仁奈ちゃんごめんね? これ以上はその、キグルミ汚しちゃうかもしれないし……」ギュー



仁奈「このキグルミは汚れてもすぐに洗えるから大丈夫ですよ!」



紗南「それは良かった……あ、でもやっぱり良くない……! うう、どうしよー……!」ギュー





麗奈「アーハッハッハ! 紗南の面白い顔が見れたわ! ならもういいわね、仁奈! 流石に紗南が困ってるから一旦離れてあげて」



仁奈「あ、紗南おねーさん困ってたですか? なら謝るでごぜーます……」ススッ



紗南「い、いやいいよ! 仁奈ちゃんあったかかったし! むしろ困ってたのはレイナちゃんのやり口にだし……」



仁奈「そうなんでごぜーますか?」



紗南「そうそう。だから仁奈ちゃんもレイナちゃんの言葉簡単に信じちゃだめだよ? レイナちゃんはゲームでいうと中ボス位のワルなんだから」



麗奈「そこはラスボスにしときなさいよ! まぁでもこれで分かったと思うけど、アタシを優しいなんて言ったら恥ずかしい目に遭うわよ、覚えておきなさい!」



仁奈「……? でも麗奈おねーさんが優しいのはみんな知ってるでごぜーますよ?」



麗奈「なんですって……!?」





紗南「アハハッ、レイナちゃん一本取られた。やっぱり悪役としては最後が全然締まらないね」



麗奈「くぅぅ……! 言い返せない……!」



紗南「さて、レイナちゃんに反撃出来たところでこのかまくらだったものどうしよっか? まだちっちゃい雪だるまくらいには出来そうだけど……」



仁奈「雪だるま! 仁奈作りてーでごぜーます!」



紗南「よし、じゃあ残った雪なんとか丸めてみよっか!」



仁奈「はーい!」



麗奈「……あ、もしかしてこれアタシも手伝う感じなの?」



紗南「当然!」





――――10分後



仁奈「できたーっ!」



ちっちゃい雪だるま「……」



紗南「掻き集めた雪だと一体だけかー……」



麗奈「もう氷みたいになってるのもあったから仕方ないわよ。むしろ一体完成させれただけでも喜ばないと」



紗南「うん。仁奈ちゃんも嬉しそうだし、いっか」



仁奈「えへへ、雪だるま今度はもっとたくさん作りたいでごぜーます! 早く次の雪降りやがれです!」



紗南「次の雪かー、レイナちゃん今週の天気予報ってどうなってたっけ?」



麗奈「えーっとちょっと待ちなさい。携帯で……」ピッ



麗奈(……あ)





紗南(どれどれ……って、見事に晴れマークだらけ……)



麗奈(あと下になにか書いてるわね。ええと『今後南から吹く風によって全国的に気温は上昇していくでしょう』……なんですって?)



紗南(どう見たってもう雪降そうな天気じゃないよ……!?)



仁奈「麗奈おねーさんも紗南おねーさんもどうしたですか? もしかして、もう雪が降る日が分かったでごぜーますか!?」パァ



麗奈「そ、それは」



紗南「ええと……」



仁奈「…………わかってやがります、もう雪は降らねーですよね……」ションボリ



麗奈「き、気付いてたの……?」



仁奈「もうすごいあったけーでごぜーます。それに久しぶりに会ったママに言われたです。この前の雪はすごかったけど、今年はもう心配ないって……」



紗南「仁奈ちゃん……」





仁奈「ママはこの前の雪でお仕事行くの大変だったって怒ってやがりました……だから、雪が降らないって分かってすごく嬉しそうでごぜーました」



麗奈(確かにあの時は電車やバスが大変なことになってたわね……アタシ達も歩くの大変だったし)



仁奈「ママが嬉しそうなら、仁奈は雪が降らなくてもいいでごぜーます! だから……あ」



ちっちゃい雪だるま「……」



仁奈「……ほんとにごめんでごぜーます雪だるま……一人だけなんて、仁奈は……」ジワッ



紗南「あ、ちょ、仁奈ちゃん、そんな泣きそうな顔しないで!」



仁奈「で、でも雪だるまが! 仁奈が一人しか作れなかったんでごぜーますよ! そんなの……!」グスッ



麗奈(な、なんか悪い方向にスイッチ入りかけてない!? ど、どうすればいいのよ……! どうすれば……!)



ちひろ「あら、こんな所に3人でどうしました?」



麗奈「うわぁ!? ち、ちひろ!? びっくりしたじゃない! いきなり現れないでよ!」





ちひろ「そ、それは失礼しました。でも今回はちゃんと向こうから歩いてきていたんですが……」



紗南「え、全然気が付かなかった……」



ちひろ「皆さんお話に夢中のようでしたから仕方ないかもしれませんね。それにしてもどうしたんですか? なにか、雰囲気が……」



仁奈「ちひろおねーさん……」グスッ



ちひろ「あら、仁奈ちゃんどうしました? またどうしてそんな悲しそうな顔を……」



仁奈「雪だるま……仁奈、一人しか、作れなくて……」



ちひろ「雪だるま?」



ちっちゃい雪だるま「……」



ちひろ「これは可愛らしい、よく出来てるじゃないですか。もう少なかった雪でこれだけ作れるのはすごいと思いますよ?」



麗奈「アタシもそう思ったんだけど、これ以上雪だるま作れないって分かってそれで仁奈は……」





ちひろ「そういうことですか……かまくらの残骸もありますし、なるほど……」



仁奈「仁奈は、もう雪降らないって分かってたでごぜーます……でも、麗奈おねーさんと紗南おねーさんが一緒に遊んでくれるのが楽しくて……!」



紗南「た、楽しくていいんだって! 仁奈ちゃんなにも悪いことしてないんだから!」



仁奈「だけど……このままじゃこの雪だるま、一人ぼっちにしちゃうでごぜーます……」



麗奈「うーん、そうなんだけど……なにか手はないのちひろ……ちひろ?」



ちひろ「……から……で……とするなら……カバー……撮影……」ブツブツ



紗南「な、なんかすごい考えこんでる……」



ちひろ「……場所……時間……影響……利益…………まぁ、どうとでも出来ますね。よし、仁奈ちゃん!」



仁奈「ふぇ?」



ちひろ「どうしてその雪だるまを一人ぼっちにしちゃうなんて思いました?」





仁奈「だ、だってもう、雪は今年降らないって……ママが……雪がないと、雪だるまは作れねーです……」



ちひろ「やっぱりそういうことですか。だったら、少しだけ待ってほしいの。具体的には明日までね?」



仁奈「え、ど、どういうことでやがりますかちひろおねーさん?」



ちひろ「明日になったら、きっと仁奈ちゃんにとって嬉しいことが起きてるってことですよ」ニコッ



仁奈「ほ、ほんとーでごぜーますか……?」



ちひろ「ええ! 今まで私が嘘を言ったことがありますか?」



仁奈「ねーです! ちひろおねーさんが言うなら信じるでごぜーます!」



ちひろ「ありがとう。それじゃあ、明日を楽しみにしててね」ナデナデ



仁奈「分かったですよ!」ニコニコッ



麗奈「ちょ、ちょっとちひろ。大丈夫なの? この状況で仁奈にとって嬉しいことっていったらそれって……」



ちひろ「心配しないでください。丁度今月のカバーガールの撮影をプロダクションの敷地内で行ってもらおうと考えていたところなので」





紗南「え? 今月のカバーガールって、たしかウィンタースポーツが似合うアイドルってやつじゃ……」



ちひろ「ええ、だからですよ。撮影場所を作る方法をどうしようか悩んでいたので、タイミングが良かったんです」



紗南「??? あの、話がよく……」



ちひろ「明日になれば分かりますから、麗奈ちゃんと紗南ちゃんも楽しみにしてて下さい。それでは私は準備があるのでここで失礼します」



仁奈「ちひろおねーさん! がんばってくだせー!」



ちひろ「ええ、頑張ります。あ、あと、その雪だるまは明日までに溶けないよう私が冷蔵庫に入れておきましょうか?」



仁奈「お願いするでごぜーます!」スッ



ちひろ「はい、お預かりますね。では、また明日」ペコリ スタスタスタ……



紗南「どうするつもりなのかなちひろさん……分かる、レイナちゃん?」



麗奈「レイナサマでも分からないことはあるわよ……けど、ほんとになにするつもりなんだか」



仁奈「ちひろおねーさんなら、きっと大丈夫ですよ!」





――――次の日、女子寮



麗奈「……くぅ……くぅ……」スヤスヤ



ドタバタ バタンッ!



紗南「レイナちゃん!!」ハァハァ



麗奈「うわぁ!? び、びっくりした……なによ紗南! こんな朝早くから!」



紗南「い、いいから! 早く外見て! あたしはテレビつけるから!」ピッ



麗奈「はぁ? テレビくらい自分の部屋の使いなさいよ……いつもアタシの部屋に来るんだから……第一外なんて見て――うそぉ……」



TV『信じられません! ご覧下さい! この雪景色! 現在都内は雪によって真っ白に――』ピッ



TV『今回の雪は不思議な事に交通機関に影響する線路や道路には積もっておらず、ビルの屋上や公園などの人が広く空間を使える場所に集中しており――』ピッ



TV『この季節外れの雪は……なんといいますか……気候条件が東京だけ深夜に突然真冬のものへ変化したとしか――』ピッ



TV『現在雪が確認されているのは東京都のみであり、関東の他の県では見られないことから、一種の大掛かりないたずらである可能性も――』ピッ



TV『だからね、やっぱりここ最近の異常気象はなんやかんやで地球温暖化と結びついていて、それが今回の突然の降雪になったというわけで――』ピッ





麗奈「……雪が積もってるわね……」



紗南「うん……」



麗奈「どう考えてもこれが昨日ちひろの言ってたことよね?」



紗南「多分……」



麗奈「いやどうやったのよッ!?」



紗南「あたしだって知りたいよッ!?」



麗奈「……そ、そういえば仁奈は?」



紗南「さっき寮の管理人さんに聞いたら、朝早く出かけてるの見たって」



麗奈「じゃあ事務所に行ったってことね。こうなったらアタシ達も急いで事務所に行くわよ、紗南!」



紗南「だったらレイナちゃん着替えて! 寒そうだから暖かくしたほうがいいよ!」



麗奈「言われなくてもそうするわよっ!」





――――20分後、プロダクション、敷地



麗奈「……テレビでも言ってたけど、本当に道路とかには雪積もってなかったわね」



紗南「電車も普通に動いてたの見たし、でもちょっと視線動かすと普通に雪が数センチ積もってる場所もあるし……ゲームの世界みたい」



麗奈「紗南、もしかして興奮してる?」



紗南「むしろすっごいワクワクしてる! だって、こんな不思議な景色そうそう見られないよ!?」パァァ



麗奈「そうね、でもこれが仮にちひろのやったことだっていうならホントどうやって――」



里奈「お、二人共ちょりーっす☆ もこもこした感じがちょーキュートじゃん! かわいー♪」ザクッザクッ



麗奈「……なにやってんの里奈?」



里奈「見てのとーりスコップで雪掘って集めてるぽよー。いやー、朝起きたらすっごい雪で興奮しちゃって、たくみん引きずって事務所に来たらー」ザクッザクッ



拓海「ぜぇ……ぜぇ……」ドサドサッ





紗南(あ、ほんとだ拓海さんも雪集めてる)



里奈「ちひろちゃんにばったり会って『外の雪がすごいのでこれで指定した場所にある程度雪を集めてて下さい』とか言われちゃってー♪」



麗奈「それで……というか、アンタすごい量の雪台車に載せてるけど、それ運べるの?」



里奈「これくらいよゆーよゆー☆ たくみんもいるしー……よっと!」グイッ ゴロゴロ



拓海「里奈ァ! しゃべってないで手動かしやがれッ! ……って、うお……滅茶苦茶運んでんなオマエ……」ゼーゼー



里奈「アタシこういうの慣れてるしー? むしろたくみんもう疲れちゃった系? 休む? 休んじゃう感じ?」



拓海「ッ……ハァ!? 何言ってんだよ、アタシはまだまだ余裕だっての! ……里奈に負けてられるかよ! オラアアア!!」ザクザクザクザクッ



麗奈「……た、単純……!」



里奈「でもたくみんのああいうとこホント頼りになるぽよ♪ ところで2人はなにしに来たんだっけ?」ドサドサッ



紗南「えーと、里奈さん、仁奈ちゃん見てない?」





里奈「仁奈ちゃん? そーいえばさっき事務所に――」



ダダダッ



仁奈「うわーっ! ほんとに雪がいっぱい集まってるでごぜーます!」



麗奈「そんなこと言ってたら仁奈のほうから来ちゃったみたいね」



仁奈「あ、麗奈おねーさんに紗南おねーさんも来たでごぜーますか!? おはよーですよ!」



紗南「おはよう……おっと、その手に持ってるのってもしかして?」



仁奈「昨日作った雪だるまでごぜーます! ちひろおねーさんが冷蔵庫に入れてたの貰ってきたですよ!」



里奈「お、ちっちゃくて可愛いぽよ♪ もしかして、仁奈ちゃん今日はそのお仲間作っちゃう!? だったらアタシとたくみんも手伝っちゃうよー?」



拓海「あ、里奈てめぇまたそんな勝手に!」



仁奈「ほんとーでごぜーますか!? でもまず最初に作りてーのはでっけーかまくらでやがります! みんなも雪だるまもいっぱい入れるくらいの!」





里奈「お、いいねいいねー☆ かまくらならアタシも前につくったことあるしたくみんも手伝うからー、もっとすっごく任してちょー♪」



拓海「だからなんでアタシまで巻き込むんだよッ! 一応今日はのんびり休むつもりで――」



仁奈「うわーっ! すっごく嬉しいでごぜーます! ありがとーですよ里奈おねーさん! 拓海おねーさん!」ニコニコ



拓海「うっ……ああもうこうなったらヤケだ、でけぇかまくらでも大仏でもなんでも作ってやらァ! いくぜ仁奈ッ! 里奈ッ!」ザクザク



仁奈「はーい!」ペタペタ



里奈「ほーい☆」ペタペタ



拓海「待て里奈はアタシと一緒に雪積み上げろよ! 最初っから仁奈と一緒に形作りしようとすんじゃねえ!?」ドサドサ



ワーワーギャーギャー



紗南「……なんかこれ、すごいの出来そう」



麗奈「拓海にはちょっと同情するけど……でも仁奈が楽しそうで良かったわ」





ちひろ「本当ですね♪」



麗奈「……いつからいたの」



ちひろ「しいて言えばつい先程からでしょうか。おはようございます、お二人とも」



麗奈「おはよう。で、ちひろ、拓海や里奈はアンタが呼んだの?」



ちひろ「いいえ。今日はプロデューサーさんが地方に出張でいませんから誰か呼ぼうかとは思っていましたが、そしたら2人のほうから来てくれて」



紗南「そういや里奈さんもそんな風に言ってたっけ」



麗奈「アタシは仁奈のためこの雪だけじゃなくてかまくら作る人員までちひろが用意したんじゃないかと思ったわよ」



ちひろ「まさかそんな。流石に私もそこまではしませんよ、この雪だって仁奈ちゃんためだけじゃなく、いくつか必要な理由があって用意したんですから」



紗南「でも仁奈ちゃんが一番の理由だったりするんだよねっ!」





ちひろ「……コメントは控えさせてもらっても?」



麗奈「好きにしていいわよ。でも一つだけ聞きたいんだけど」



ちひろ「なんでしょう?」



麗奈「こんな無茶苦茶な雪の降らせ方どうやったのよ?」



ちひろ「どうやったの、と聞かれましても……アシスタントたる者この程度の事ができなくてどうします? としか答えられませんよ♪」



紗南「そっかー」



麗奈「もういいわ、聞いたアタシがバカだった……」



ちひろ「ふふっ、それよりも、ほら仁奈ちゃんが呼んでますよ」



仁奈「麗奈おねーさんと紗南おねーさんも手伝ってくだせー!」ブンブン





紗南「すごい手を振って呼ばれてるし、あたし達も手伝いに行こっかレイナちゃん!」



麗奈「しょーがないわねッ! ちひろはどうするのよ」



ちひろ「私は少しやることがありますので」



麗奈「んじゃ、ちひろのやることが終わった頃にびっくりするくらい大きいかまくらを仁奈と一緒に作っといいてあげるわ!」



紗南「楽しみにしててよ!」



ちひろ「ええ、そうさせてもらいます……仁奈ちゃんもいっぱい楽しんでくださいねー!」



仁奈「任せてくだせー♪」



――こうしてプロダクションの敷地内に人が十人は簡単に入れる巨大なかまくらと大量の雪だるまが作られ、しばらくの間

仁奈だけでなく多くの人々を楽しませるのであった。



〈終〉





08:30│市原仁奈 
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