2016年04月14日

小鳥「ぶらり旅」


─── 箱根 ───









小鳥「私は今、ひとり、箱根に来ています」



小鳥「765プロの大きなライブが無事に終わり、全員にまとまった休暇が与えられたからです」



小鳥「せっかくの機会なので、温泉にでも浸かりながら、ゆっくりしたいと思います」



小鳥「箱根は小学生の時以来なので、とても楽しみです!」







子供「ねえママ! なんであのお姉ちゃんはひとりで喋ってるの?」



母親「しー! 見ちゃいけません!」











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小鳥「そして、私の前に広がるのは大きな湖!」



小鳥「そう! 芦ノ湖です!」



小鳥「今日は天気も良くて、富士山がはっきり見えますよ!」











小鳥「芦ノ湖といえばラミエルが進入してきた場所で有名ですね!」



小鳥「そしてシンジ君とカヲル君が運命的な出会いをしたところ!」



小鳥「まあ、正確にはクレーターに芦ノ湖の水が流れたところですが……」



小鳥「ですが、今にも、交響曲第9番が聞こえてくるようです!」











「ふんふんふーんふーん♪」







小鳥「あら、綺麗な歌声♪」



小鳥「そうそう。こんな風に歌が聞こえて──」



小鳥「ちょっと待って……どこかで聞いたことのある声のような気が……」











あずさ「あらあら〜?」







小鳥「あ、あ、あずささん!!!!」



あずさ「あら〜、音無さん。奇遇ですね♪」



小鳥「いやいや、どうしてここに!?」



あずさ「お散歩をしてたんですけど、気づいたらここにいまして」



小鳥「また迷子になったんですね……」













あずさ「えっと、ここは何処なんでしょうか?」



小鳥「箱根ですよ!」



あずさ「では今回は近場ですね〜」



小鳥「確かに都内からだと隣の県ですけれども!」



あずさ「それにしても、いい景色ですね♪」



小鳥「そ、そうですね……」











あずさ「あっ、遊覧船がありますよ! せっかくなので乗りましょう!」



小鳥「ち、ちょっとあずささん!」



あずさ「ふふっ、楽しみだわ〜」



小鳥「テンション高い! というか、なんでこんなことに!」











あずさ「まあ、海賊船があるんですね〜」



小鳥「遊覧船とは別の会社みたいですね」



あずさ「せっかくなので、海賊船にしましょう!」



小鳥「そうですね!」











─── 海賊船 ───







あずさ「そういえば、音無さんはご旅行なんですか?」



小鳥「はい。温泉でゆっくりしようかとなぁと。 寂しい一人旅ですけど……」



あずさ「なら、今からは二人旅ですね♪」



小鳥「そうですね。って、ええ!?」



あずさ「ふふっ、旅は道連れって言うじゃないですか?」



小鳥「若干使いどころが違う気がしますが……そうですね! 楽しみましょう!」











あずさ「この船はどこに向かっているんですか?」



小鳥「ゆっくり一周するんですが、途中で降りて、神社にお参りしましょうか!」



あずさ「あらぁ〜。いいですね〜」



小鳥「あと、丁度お昼時なので、ご飯でも!」



あずさ「は〜い」











─── 元箱根港 ───







あずさ「綺麗なところですね〜」



小鳥「先にお昼ご飯にしましょうか。何か食べたいものあります?」



あずさ「有名なものとかあるんですか?」



小鳥「え〜と、あっ! 湯葉丼というのがありますよ!」



あずさ「ヘルシーで良さそうですね」



小鳥「では、湯葉丼にしましょう!」











小鳥「それでは」



あずさ「いただきま〜す」



小鳥「いただきます!」







あずさ「う〜ん!」



小鳥「美味しい!」



あずさ「本当ですね〜」



小鳥「地元の名水『姫の水』で作られているそうですよ」



あずさ「あらぁ〜。若返りそうな名前ですね〜」







小鳥「…………」



あずさ「…………」











小鳥「さて、腹ごしらえもしたし、いざ箱根神社へ!」



あずさ「なんだか気合いが入ってますね」



小鳥「なんでもパワースポットらしいので!」



あずさ「あらあら。それは期待大ですね〜」













─── 箱根神社 ───





小鳥「ここは近辺を全て周ると、出世運・金運・願望実現・縁結び・恋愛運・健康運など、バランスよく全体運をアップ出来るそうですよ!」



あずさ「凄いですね〜!」



小鳥「では早速参拝しましょう! むむむ〜!」



あずさ「むむむ〜!」











あずさ「音無さんは何をお祈りしたんですか?」



小鳥「もちろん、みんなの更なる躍進ですよ!」



あずさ「ふふっ、ありがとうございます〜」



小鳥「あと、縁結びも少々……」



あずさ「きっと、すぐに御利益がありますよ」



小鳥「ですよね! あずささんは何を?」



あずさ「ふふっ、私も音無さんと同じです。運命の人は神様に頼らず、自分の手でと思いましたが……少しだけお願いしちゃいました」



小鳥「大丈夫です! 神様もきっと理解してくれてますよ!」



あずさ「はい♪」











小鳥「では最初の桃源台に戻ってから、ロープウェイで移動しましょうか」



あずさ「は〜い!」











─── 箱根ロープウェイ ───





小鳥「わ〜! 綺麗!」



あずさ「本当ですね〜」



小鳥「でもやよいちゃんが見たら、卒倒しちゃうかも……」



あずさ「高所恐怖症ですからね……」











小鳥「そういえば、あずささんは帰りはどうするんですか?」



あずさ「?」



小鳥「あれ? まさか泊まるんですか?」



あずさ「……ご迷惑でしたか?」



小鳥「いやいや! 迷惑だなんてそんな!」



あずさ「女二人、語り明かしましょう♪」



小鳥「宿はオフシーズンだから、なんとかなりそうですし……そうですね! パーッといきましょう!」



あずさ「あっ、でも下着とかは買わないと……」



小鳥「サイズあるかしら……」













─── 強羅 ───







小鳥「さて、なんやかんやで強羅にやって参りました!」



小鳥「かの有名な、強羅絶対防衛線ですよ! 強羅絶対防衛線!」



あずさ「なんだか強そうですね〜」



小鳥「守りの要ですからね!ここを突破されると第3新東京市の危機ですよ!」



あずさ「あらあら〜。大変だわ〜」



小鳥「…………」



あずさ「?」



小鳥「絶対わかってませんよね?」



あずさ「ふふっ」













小鳥「冗談はさておき、泊まる宿がこの辺なんですよ」



あずさ「なんだか高そうな……」



小鳥「私たちの宿も高いですよ? 一泊数万円の……」



あずさ「あらあら〜」



小鳥「ふふっ……独り身ですから……お金はありますしね……ふふっ」



あずさ「お、音無さ〜ん! 気を確かに〜!」











─── 旅館 ───







あずさ「ほ、本当に豪華な場所だわ〜」



小鳥「部屋に露天風呂も付いてるんですよ!」



あずさ「それは楽しみですね〜」



小鳥「正直、実際に来てみて、ひとりじゃなくて良かったとホッとしてます……」







─────

───









小鳥「はぁ……料理も凄かったわ……」



あずさ「お肉もA5の和牛って言ってましたね」



小鳥「恐るべし……一泊数万円……」









あずさ「さて、せっかく部屋にお風呂があるんですから、入りましょう!」



小鳥「いってらっしゃいませ〜」



あずさ「何を言ってるんですか?」



小鳥「へ?」



あずさ「音無さんも一緒に入るんですよ♪」



小鳥「ええっ!?」











あずさ「合宿の時とかも、みんなで一緒に入ったんですよ?」



小鳥「それとこれとでは話が……」



あずさ「問答無用ですよ? え〜い!」



小鳥「ち、ちょっと! あずささん! 無理矢理脱がさないでください!」



あずさ「うふふっ」











小鳥「シクシク……汚された……」



あずさ「そのままだと風邪を引いちゃいますよ〜?」



小鳥「もう! わかりましたよ! 覚悟を決めます!」











小鳥「うわ〜! お風呂からの景色も素敵!」



あずさ「本当ですね〜」







小鳥(うわぁ! あずささんのお肌スベスベだわ! スタイルもやっぱり抜群だし……)



あずさ(音無さん……スタイル良いし、お肌もスベスベだわ〜)







小鳥・あずさ(う、羨ましい……)











ちゃぽん……







小鳥「はぁ……良いお湯だわ……」



あずさ「それでは、駆け付け一杯ということで」



小鳥「あっ! いつの間に!」



あずさ「うふふっ、律子さんに怒られることもありませんし……ね?」



小鳥「そうですね!」











小鳥「ふぅ……本当に極楽だわ……」



あずさ「そうですねぇ……疲れも吹き飛びます……」















小鳥「あずささん。ライブの疲れとか大丈夫ですか?」



あずさ「う〜ん、身体の疲れは特に感じませんけど……それに温泉パワーで吹き飛んじゃいます!」



小鳥「身体のことでは無くてですね」



あずさ「?」











小鳥「まあ、ライブだけでは無いんですが。あずささんはアイドルの中でも一番年上なので、普段から頑張り過ぎてるんじゃないかと」







あずさ「え? 私なんてそんな……」







小鳥「……たまには甘えても良いんですよ? 私からすれば、あずささんも、まだまだ可愛い妹みたいなものなんですから♪」







あずさ「お、音無さ〜ん!」ギュッ







小鳥「きゃっ!」











あずさ「もう、ずるいですよ〜! そんなこと言われたら私!」



小鳥「ふふふっ、よしよし♪」



あずさ「あの〜?」



小鳥「はい?」



あずさ「……私も“小鳥さん”って呼んでもいいですか?」



小鳥「ふふっ、もちろんですよ!」











あずさ「それじゃあ、小鳥さん」



小鳥「なんですか?」







あずさ「小鳥さんも、それこそ、みんなのお姉さんとして頑張り過ぎていませんか?」







小鳥「え?」







あずさ「やっぱり、私たちも小鳥さんに頼りすぎているのかもしれません……」







小鳥「そ、そんなことは……」







あずさ「だから……私じゃ頼りないかもしれませんが、いっぱい甘えてくださいねっ!」







小鳥「……あずささんもずるいですよ〜!」







あずさ「うふふっ」















あずさ「なんだか、しんみりしちゃいましたね〜」



小鳥「それじゃあ、パーッといきましょう!」



あずさ「そうですね〜!」



小鳥「そして、明日も箱根巡りが待ってますよ! 美術館に、星の王子さまミュージアム! 美味しいものも、たーくさんありますから!」



あずさ「うふふっ、楽しみですね〜!」



小鳥「まあ、その前に景気付けに!」







小鳥・あずさ「かんぱ〜い!」







終わり











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