2016年05月24日

モバP「心の呼び方」

佐藤心さんのSSです。

 モバP「心」http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1462719781/

 の続編です。



まずはそちらからお読みください。



SS初心者なため、至らぬところもあると思いますが、よろしくお願いします。



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1463273997



 僕とはぁとさんはCDデビューを目指し、全力で仕事に取り組んでいった。

 

 はぁとさんは



 心「徹夜で仕事とかお肌あれちゃう〜 眠い☆寝かせろ☆」



 などと言っていたりもしたが、一つとして手を抜くことはなかった。



 そして迎えた総選挙、結果発表。

 

 P「覚悟できましたか?はぁとさん?」

 

 心「ちょっとまって!まだ心の準備が!」

 

 P「もう10分くらいずっと準備してるじゃないですか。開きますよ。」



 心「まって!おい☆まて☆」



 はぁとさんは総合9位。部門別3位だった。



 P「はぁとさん!CDデビューおめでとうございます!」



 心「これほんとに...まじか☆ うわーん。プロデューサーありがとー!!」



 P「はぁとさん…大泣きじゃないですか。」



 心「そういうプロデューサーだって、泣きそうじゃん」



 僕たちは泣きながら喜びを分かち合った。



 はぁとさんのCDデビューは自分の事のように嬉しかった。



 心「よし!プロデューサー!飲もう!朝まで!」



 P「はい!朝までは無理ですけど、お付き合いします!店予約しときます!」



 P、心「かんぱーい」



 この前と同じ店に僕たちは来ていた。



 心「いやー☆ついに、はぁともCDデビューか♪ここまで長かったような短かったような☆」



 P「おめでとうございます。僕としては、はぁとさんと会ってから、ここまで短かったですよ。

 ですから、この調子であっという間にシンデレラガールになっちゃいましょう。」



 心「そっか☆ これからもよろしくね☆プロデューサー☆」



 最初はCDデビューの喜びやデビュー後の活動のことばかりを話していた。

 

 僕としては、ずっとその話でもよかったのだが、はぁとさんの我慢に限界が来たらしく、ついに聞いてきた。



 心「それで」

 

 P「はい?」



 心「はぁとCDデビュー決まったよ?」

 

 P「おめでとうございます。」



 心「そうじゃなくて! この前!このお店で言ったじゃん! CDデビューが決まったら、教えるって!」



 P「なんかいいましたっけ?」



 心「おい☆物理的はぁとアタックくらわすぞ☆」



 P「・・・どうしても言わないとだめですか?」



 心「言わないとダメです☆ずっと気になってたんだから!聞かないと夜も眠れない!はぁと不眠症になっちゃう♪だから、言え☆」



 P「・・・わかりました。」



 僕は覚悟を決め、話し始めた。



 はぁとさんは、僕の告白ともとれる話を、しっかりと最後まで聞いてくれた。



 いつもは「へー☆、もぉー♪、プロデューサーったら♪」って感じで茶々を入れたりする、はぁとさんが、



 今回は「うん。・・・ うん。」という感じで真剣に僕の話を聞いてくれた。



 僕が話し終えると、はぁとさんは考え込んでしまった。



 心「よし」

 

 しばらくたって、考えがまとまったのか、はぁとさんは小声でそう言い、僕の方を向き、話し始めた。



 心「この前、プロデューサーが、名前が好きだ。って言ってくれた時、びっくりしてさ。私。

 「男みたいな名前ですね」って言われたことはあっても、名前が好き。って言われたことなかったからさ。 

 それですごく理由が気になったの。」



 心「だから仕事も普段以上に頑張った。 絶対CDデビューしてやるぞ!って気持ちで頑張った」



 心「そしてデビューが決まった。決まった時はすごく嬉しかった。でもね。今もあの時と同じくらい嬉しい。

  他の人じゃなくて、プロデューサーが言ってくれたからかな。本当にすごく嬉しかった。」



 心「でもごめんなさい。前話した通り、今はアイドルが楽しくて仕方ない。だからアイドルは辞めない。

  だから今はプロデューサーの気持ちには応えることができない。」

 

 そう言った、はぁとさんの目はアイドルのことを語っていた時と同じくらい強かった。



 P「そうですか・・・そうですよね・・・」



 心「ちょっ!そんな凹まなくてもいいだろ。」



 P「すみません・・・」



 これから、はぁとさんにどの顔で会うかなどを考えると苦しい気持ちで一杯になった。

 心「はぁー・・・ あーっ!もう! おい☆ 聞け☆ さっき、はぁとが言ったことを思い出して☆思い出せ☆」



 P「えっ… 今はアイドルが楽しいから、応えられないって」



 心「そう!はぁとは今って言ったの!」



 P「? というと?」



 心「だーかーらー! はぁとが引退した時!はぁとが心に戻った時! 

 その・・・ 隣で、・・・心って呼んでくれるのはプロデューサーじゃないと….」



 P「? すいません。最後の方、小声で聞こえなかったです。」



 心「わかった! 女心がわからないプロデューサーに、はぁとが簡単にわかりやすく教えてやる!」



 心「はぁとがシンデレラガールになるまでは、私のこと、はぁとって呼んで☆呼べ☆」



 心「シンデレラガールになってからは、私のこと、心って呼べ☆呼んで☆」

 

 はぁとさんは、いつもの調子で、そう言った後、少し小さな声で

 

 心「だからその・・・ 最後まで・・・  最後まで私をプロデュースしてね。プロデューサー」

 と呟いた。





23:30│佐藤心 
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