2016年06月07日

モバP「居酒屋ウサミン」


モバマスSSです。プロデューサーはP表記。

モバPと菜々さんがウサミン星で宅飲みをするだけのお話。

菜々さんは未成年?そんなの関係ない!!









SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1465049156





千葉県 某所



カツカツ



P「…2階の、ここだな」



P「…」



ピーンポーン



『…山』



P「…川」



『…ここがヘンだよ』



P「…日本人」



『キャハッ☆ラブリー!』



P「17歳!」







ガチャ



菜々「Pさんですね。さあさあ、どうぞ」スッ



P「お、おう」



パタン



P「なあ菜々、この合言葉のやり取り必要なのか?」



菜々「もちろん必要ですよ!この場所はまさにウサミン星の深部、ナナに近しい人しか教えていないんです!」



菜々「フォーカスされる恐れだってありますし、そのためにもこの暗号は必要なんですよ!」







P「しかしなあ…『ここがヘンだよ日本人』ってまた懐かしいのをチョイスして…」



菜々「小中学生の時に、好きでよく見てましたからね〜」



P「あの番組、15年くらい前だったと思うけど…」



菜々「うぐっ…い、良いんです、細かいことは!」



菜々「それにしても結構早かったですね?もう少し遅くなるかと思ってました」



P「仕事をいつもより早めに仕上げたからな」



P「それにお酒とかは昨日のうちに買っておいたし」



菜々「そういうことですね。ナナの方もほぼ準備ができてますし、早速始めましょうか!」



P「ああ、そうだな」







菜々「最初はビールでいいですか?」



P「いいぞー。あ、お酒冷やしておきたいから冷蔵庫借りるぞー?」



菜々「いいですよー。ビールも出しちゃってください」



菜々「あと、2段目のラップのかけられた丸いお皿も出しててくれますか?」



P「OK」



菜々「ビール飲む用のグラス要ります?」



P「いや、缶でそのまま飲もう」



菜々「はーい」







菜々「もう一品作るので、ちょっと座って待っててくださいね」



P「今から作るの?」



菜々「はい。でも前もって下準備してたので、後は揚げるだけですからすぐ出来ますよ」



P「そこまで気を使ってくれると、なんだか少し申し訳ないけど…」



菜々「気にしないで下さいよ。揚げ物は出来立てが美味しいですから♪」



P「確かにそうだな」



菜々「そうですよー…よっと」



ジャアアアァ







・・・・・



カシュッ



菜々「よっこいしょっと…それじゃあ始めましょうか!」



菜々「ではっ!今日はナナの単独ライブお疲れ様と…」



P「菜々の総選挙7位を祝して!」



P菜々「「かんぱ〜い!!」」コツン



P「プハッ…ああ〜沁みる〜…」



菜々「あ”あ”〜、美味し…」



P「何かすごい声出てたぞ…」



菜々「お、美味しいものは仕方ないんです!ぴ、Pさんだって出てたじゃないですか!」







P「じゃあ早速、この揚げ物から食べようか」



P「って…これ、何を揚げてるんだ?」



菜々「ふっふっふ…それはですね、落花生を衣にして揚げているんです!」



P「へえ!だからこんな香ばしい匂いがするのか。それじゃあ、いただきます」アムッ



菜々「ちなみに中身は鶏モモですよー」



P「…うんっ、美味い!」



菜々「良かったあ、口に合うか心配で…」ホッ



P「これ本当に美味しいよ。衣が落花生だから、サクサクしてて香ばしいし」



P「何よりビールとの相性が抜群だな」アハハ



菜々「そうなんです!ただでさえ最高にマッチするビールとから揚げという組み合わせに、落花生を飛び込ませることでさらに美味しさが倍増ずるんですよ!」



菜々「この前、瑞樹さんと早苗さんが来たときにも出したんですけど、大好評でした♪」







P「サラダも食べるぞー」



菜々「どうぞどうぞ。ちょっと足りないと思って、急遽作った生ハムサラダですけど」



P「いやいや、作ってくれただけでもありがたいよ」



P「それに飲む時こういうのがあると丁度いいし。アムッ…うん、美味い」



菜々「それじゃあ、私もいただきます」



菜々「この生ハム安くて美味しいんですよねー、アムッ…」



P「どこで買ったの?」



菜々「カ〇ディで売ってますよ、切り落としのパックだから安いんです」



P「カル〇ィよく行くけど気が付かなかったな、今度ちゃんと探してみよう」







菜々「そういえばPさん良かったですね。明日お休みなんですよね?」



P「ああ、そうそう。いやあ、久々の休みだなあ…」



菜々「一体いつ振りなんですか…」



P「いつだったけなあ…んー、忘れた☆」



菜々「お願いですから、倒れたりしないで下さいよ…」



P「大丈夫大丈夫、スタドリがあるから何とかなる」グビッ



菜々「あの飲み物って一体何なんですか、確かに疲れ取れたり効果ありますけど…」



P「無駄な詮索はよしとくんだぞ?昔あれ調べようとした先輩がある日忽然と姿消したとかいう話聞いたし」



菜々「ますます怪しいですよ!?」







P「まあそれは冗談だけど、最近忙しかったから休みが少なかったことは事実だな」



P「でも休めるときにちゃんと休んでるから、大丈夫だぞ?」



菜々「そうだったらいいですけど…」



P「そう言うけど、菜々も明日はオフだろ?俺がこうして菜々の家に来て、菜々の時間をつぶしてるんじゃないかと思うと、逆に申し訳ないよ」



P「それに、7位入賞だったから何かご褒美をって言ってたのに、菜々の家で飲み会で良かったの?」



菜々「それは気にしないで下さいよ、私も一人で過ごすより誰かと過ごす方が楽しいですから♪」



菜々(それに、Pさんと二人きりで過ごせるし…)テレテレ



P「急に黙ってニヤニヤして、どうした?」



菜々「ハッ!...な、何でもないです!!」アタフタ



P「?」







P「プハッ…のど渇いてたから、ビールすぐ開いちゃったな」



菜々「どうします?もう一本ビール飲みますか?」



P「いや、持ってきたお酒を飲もう」



P「菜々はどうする?」



菜々「ナナも、もうすぐ空きそうなのでPさんと同じのを飲みます」



菜々「あっ、茹でた落花生も用意してるので、それ持ってきますね?」



P「OK」







P「よいしょっと…」ゴトッ



菜々「日本酒、ですか?」



P「うん」



菜々「お洒落なラベルですね〜。名前は、えっと…『ちえびじん』?」



P「そうそう、大分の酒らしい」



菜々「九州って何だか焼酎ってイメージありますけど日本酒もあるんですね?」



P「確かに焼酎のイメージ強いけど、結構日本酒もあるぞ?特に福岡と佐賀は結構日本酒の蔵が多いってよく聞くし」



菜々「そうだ、グラスか盃持って来ますね?」



P「ありがとう」







菜々P「「…」」



P「んっ、この酒美味い」



菜々「ホントですね、とってもフルーティーで…」



P「何年も前は、日本酒なんて飲まない酒の象徴みたいなものだったのになあ…」



P「大学の飲み会とかで飲んだけど、美味しくないわ二日酔いするわで散々だったし」アハハ



菜々「あー…確かに、飲み放題の居酒屋とかで飲んでもそんなに美味しくないですよね…」



P「そうそう」



P「よく考えたら、楓さんと会ってからかなあ。日本酒好きになったの」



菜々「楓さん、色んな美味しい日本酒知ってますよねー」



P「だよなー。この『ちえびじん』も知ってそう」







菜々「そういえば、このお酒の名前面白いですね?」



P「ぶっちゃけた話、名前買いしました」アハハ



菜々「やっぱり!ナナも、名前見てすぐに千枝ちゃん思いつきましたよ!」



P「それと、智絵里でもいけそうだな」



菜々「千枝ちゃんと、あと智絵里ちゃんも、成人した時にはこのお酒でお祝いとかしたら良いかもしれませんね?」



P「おっ、それはいいアイデアかも」



P「でも、それなら智絵里は4年後、千枝は9年後か。俺たちいくつなんだろ…」



菜々「ど、どうして、ちょっと夢のあるお話からガッツリ現実に引き戻したんですか…」







P「それでさ、こうやって名前買いして思ったんだけど」



菜々「はい」



P「他にアイドルたちの名前の付いたお酒ってあるのかな?」



菜々「あー、どうなんですかね…?」



P「んー…おっ、『喜多屋』とか」



菜々「日菜子ちゃんですか」



P「日菜子は酔うというより妄想だけどな」



菜々「そうですね」クスッ







P「あとは…」



菜々「そうだ、酒蔵の名前とかならあるんじゃないですかね?」



P「この『ちえびじん』は…」



P「おっ、中野酒造!」



菜々「中野ってことは…有香ちゃん!」



P「有香の作ったお酒か」



菜々「有香ちゃんの作ったお酒ですね」



菜々P「「…」」ポワポワ







___

______

_________





有香『押忍!これより、日本酒の仕込みを始めます!』グッ



有香『えっ、仕込み唄…ですか?』



有香『日本酒を仕込むときに、唄を歌いながら仕込むのですか…』



有香『…コホン』



有香『いーままーでいーじょうーに♪なーれるーかどーうかーなーんてー♪』



有香『しらないー♪きあい♪いれて♪かんがえーてー♪』



_________

______

___





P「かわいいな」



菜々「かわいいですね」



P「そこで自分の歌を歌っちゃうところとか」



菜々「そうですね。でもこれ、Pさんの妄想ですからね」







P「話を戻そう」



菜々「アイドルの名前の日本酒はあるのか、ですね」



菜々「…私の名前のとか?」



P「いやー、流石に無いんじゃないか?」



菜々「とりあえず調べてみよっと。えっと『菜々』、『日本酒』…」



菜々「どれどれ…んっ!?」



菜々「…ぴ、Pさん、ありました」



P「えっ、マジで?」



菜々「ま、マジです、ほら!読み方は違いますけど、菜々と同じ字ですよ!」



P「おお、ホントだ。『菜々(さいさい)』って読むのか…」



P「気になるからポチっとこう」



菜々「はいっ。でも、本当にあるものなんですね…」



P「『プロデューサー』とかいう名前の酒ってないのかな?」



菜々「流石にそれはないと思いますけど…」アハハ







P「お酒大分減ってきたな」



菜々「そうですね、半分…くらいかな?」



P「そういえば、この前楓さんが言ってたんだけど、日本酒って栓を開けて何日か放っておくと、またさらに美味しくなるものもあるらしいぞ」



菜々「えっ、そうなんですか?」



P「だからさ、本当なのか確かめるためにも、この辺で『ちえびじん』はやめにして、もう一本酒を持ってきたから、そっちを飲まないか?」



菜々「それは面白そう、ですけど…」



菜々「ただ単に、もう一本の方をPさんが早く飲みたいだけなんじゃないですか?」



P「あ、ばれた?」



菜々「バレバレですよ!第一、Pさん次いつ来れるかも分からないのに、いつ飲むっていうんですか」



P「まあ確かに…」アハハ



P「あ、でも、2、3日置いておくと風味が変わるっていうのは本当らしいから、確かめてみて」







P「ということで、二本目」ゴトッ



菜々「おー…ん?なんて読むんですか?」



菜々「渓谷の『渓』だから…『けい』?」



P「いや、『たに』って読むらしい」



菜々「けい?」



P「たに」



菜々「…ガチョーン?」



P「…ガチョーン」



P「どうして急に谷啓とかぶっこむんだよ…」プルプル



菜々「分からない…分からないですよ…『たに』と『けい』だったからかな…」プルプル



菜々「い、いやだ…だんだん深夜のテンションになってきている…」







菜々「ん、これはスッキリしてて美味しいですね」コクッ



P「ちえびじんとはタイプの違うお酒だな」



菜々「そうですね。食中酒としてはこっちの方が合いそうな感じで…」



菜々「あ、おつまみは足ります?」



P「んー、大丈夫かな。まだ茹で落花生あるし」



菜々「一応、バタピーも出しときますね」ガサッ



P「うん、ありがとう」







P「落花生って食べ始めるとつい止まらなくなるよなー」



菜々「美味しいですよねー。バタピーもいいですけど、茹でても美味しいですし」



P「他に何かいい食べ方ってないのかな?」



菜々「そうですね…お酒のあてになるというのなら、落花生の味噌和えも美味しいですよ?」



P「味噌和え?」



菜々「はい。落花生を油で炒めた後に火を止めて、味噌と砂糖入れて練るんです」



菜々「お茶請けにもいいですけど、お酒にもぴったりなんです!」



P「それも美味しそうだな」



菜々「今度来た時にはお作りしますよ♪」







<キョウノゲストハ、シブヤリンサンデース!!

<シブヤ リンデス。エット…ヨロシクオネガイシマス



P「お、あの時の凛の収録、今日放送だったか」



菜々「…凛ちゃんってほんとスタイル良いですよねー」



菜々「こう、いかにもスレンダー!って感じで!」



P「かたや夜遅くまで日本酒を飲むアイドル」



菜々「」ピシッ



P「へんじがない。ただのしかばねのようだ。」



菜々「…お、美味しいから、大丈夫なんです」ガタガタ



P「かな子の迷言で正当化するのはやめなさい」







P「もし心当りがあるのなら、マストレさんのレッスン入れるけど」



菜々「だ、大丈夫です、多分…」



菜々「もうあんなレッスンは受けたくない…」



P「あー、去年の水着グラビアの時か…」



菜々「そうです…そうですよ!水着グラビアだって決まったとき、もう少しまともな伝え方なかったんですか!?」



菜々「いきなりやってきて開口一番『菜々、脱いでくれないか?』ですよ!?」



P「いやあ、そういう伝え方の方が面白いかなあと」



菜々「笑えないですよ…てっきりそういう路線に変更なのかと…」



P「ん?どういう路線?」ニヤニヤ



菜々「もう!分かってて言ってますよね!Pさんのバカ!変態!」ポカポカ



P「あはは、冗談冗だ、ってごめんなさい。本当に痛いからそんな強く叩かないで」







菜々「もう…最近特にナナに対する扱いがひどくないですか?」ムスー



菜々「この前あった『不思議の国のアリス』のイベントの時も」



P「ん?ああ、あの時のナナの制服姿、良く似合ってたよな」



菜々「その割にはあの時、『今日はメイクが雑だ』って言ってきたじゃないですか」ジトー



P「あー、あれはだな、その…」



菜々「え?」



P「…あれだよ、あれ」ポリポリ



菜々「いや、あれって言われても分かんないですよ」







菜々「…もしかして、照れ隠し?」



P「…」プイッ



菜々「ふ、ふーん、そうですか〜…へぇ〜…」ニヨニヨ



P「…」



P「…今度、仁奈と薫と千枝と由愛の4人とユニット組んでもらうからな」



菜々「ひどいっ!完全に職権乱用じゃないですか!」



菜々「しかも、みんなウサミン星があるって信じてる可愛らしいピュアな娘たち…」



P「ウサミン星がここにあるって知ったら…」



菜々「夢を失った娘たちの顔しか浮かばないので、マジでやめてください…」







菜々「うう、Pさんがいじめる…」



菜々「最近、マスコミもひどいんですよ!」



菜々「この前、最近世間を賑わせてるセンテンススプリングさんの記事で」



菜々「『あの未成年アイドル、まさかの飲酒!?』って」



菜々「それでいざ記事を見てみると、ナナが楓さんたちと飲みに行った写真で…」



菜々「それに対するネットの反応も『知ってた』とか『定期』とかですよ!」



菜々「ナナのアイデンティティもクライシスですよ…ふえぇん」グズッ



P「だから人のネタを使うのはやめなさい」







菜々「あの、Pさん…」



P「どうした?」



菜々「私、このままウサミンキャラでいいのでしょうか…」



P「え?」



菜々「やっとの思いで編み出したこのウサミン…」



菜々「周りから痛いって、思われてませんかね…」



P「んー…みくだって菜々のこと尊敬だってしてるし、プロ意識の高さはみんなだって一目置いてると思うけど」



菜々「本当にそうなのでしょうか…墓穴掘ってばかりだし…」



菜々「それに17歳のJKだなんて言ってますけど、Pさんより年上だし…」



P「あ、ああ、まあそれは…」







菜々「この前だって、お母さんから連絡があって…」



菜々「『アイドルという立場のことも理解はしてるけど、お母さんとしては身を固めるということもそろそろ考えてほしいかなー』だなんていうんですよ…」



P「そ、そうなのか…」



菜々「分かってます、分かってますよぉ!…でも、ナナは…」



菜々「…」ガシッ!



菜々「…」ゴクッゴクッ!



P「ば、バカ!何を急にラッパ飲みして…!」



菜々「こんなこと…こんなこと思い出して、飲まずにいられませんよぉ…!」ゴクッ



P「だからってそんな一気に酒を体内に入れると…」







_________

______

___



P「当然、こうなるよな…」



菜々「もう!Pしゃん、聞いてますか?」ヒック



P「ああ、聞いてる聞いてる」



菜々「大体、Pさんはナナをもう少し敬うべきです!」バンッ



菜々「最近のPさんはタメ口だし、ナナに対する扱いが悪いし…」



P「い、いや、でもさ最初に『ナナは17歳なんですから、敬語じゃなくてタメ口でお願いします!』って言ったのは菜々の方で…」



菜々「デモもストもないです!」



P「ふえぇ、面倒くさいパターンだよぉ…」







P「だから、みくも言ってる通り、菜々のアイドルとしての意識の高さは皆も尊敬してるし…」



菜々「みくちゃんじゃなくて、Pさんの言葉でお願いします!」



P「お、俺の言葉で褒めろってか…」



菜々「はいっ!」



P「う〜ん、そうだな…」ポリポリ



P「さっきも言ったけど、菜々のアイドルとしてのプロ意識の高さは俺もすごいと思う」



P「まあ、時々ボロが出たり自爆して残念なところはあるけど…まあ、それはご愛嬌ってやつだし」



P「ライブに向けたレッスンとか、準備に対する姿勢っていうのは見てて俺もゾクッてするほど鬼気迫ってる時があって…」







P「だから、ライブの時はあんなに輝けるのかなあ、って思う」



P「だからこそ俺も全力でプロデュースして、菜々の期待に応えたいと思うのかな、って」



菜々「…」



P「あの〜、菜々?恥ずかしいから、何か反応してほしいんだけど…」



菜々「…」



菜々「にゅへへへへ…そうですかそうですか、へへ…♪」



P(ああもうほんとめんどくさかわいいなこのやろう)







菜々「よっこいしょっと…」スクッ



P「どうした?」



菜々「ちょっと、お水を…」フラ…



P「相当ふらついてるけど大丈夫?俺が取りに行くぞ?」



菜々「だ、大丈夫です…」フラフラ…



菜々「きゃあ!」ヨロ



P「お、おい!」ガシッ



ドシーン







菜々「あいたたた…」



P「菜々、大丈夫か?」



菜々「えへへ、よろめいちゃいました…」



P「一歩間違えば大ケガにつながるし、気を付けなさい」



菜々「そうですね…ちゃんとカバーしてくれて、ありがとうございます」



菜々「それでも…えへへ、暖かいですね。上手い具合に膝枕になっちゃって…」



P(よろけて倒れそうになった菜々を引き寄せたら、俺が菜々に膝枕をする形になってしまった)



P「あ、あの〜、離れてもらえると嬉しいんだけど…。ほら、俺も終電が近いし…」



菜々「にゅへへ…♪」ギュッ



P「って聞いてないなこのやろう」



P(一部出てる所が当たってて、色々とヤバい)







菜々「Pさん…」



P「どうした?」



菜々「ありがとう、ございます…」



P「え?」



菜々「ナナは…ううん、これからしゃべることは私、安部菜々の独り言だと思ってほしい、かなあ」



菜々「…最初に会ったときから、ずっとPさんのこと感謝してるんです」



菜々「あのまま、メイドカフェのバイトしながら地下アイドルやってたら、今みたいな大きな舞台で立つなんて夢のまた夢だったと思うから…」



菜々「私たちアイドルってよくシンデレラに例えられるけど、そんな時やってきたPさんは、本当に魔法使いに見えて…」







菜々「だから、今すっごく幸せで…」



菜々「みんなとワイワイおしゃべりしたり、お仕事したり…時々、カフェのメイドのお手伝いもして…」



菜々「ステージに立つと、目の前にサイリウムの海がキラキラ広がってて、すっごく綺麗で…」



菜々「ああ、こんなに私を迎えてくれるファンがいるんだなあって思うと、もっともっと頑張ろう!って思うんです」



菜々「確かにレッスンはキツイし、腰にくる時もあるけど、とっても充実してるし…」



菜々「もう毎日が楽しくて…今日はこんなことがあった、明日はどんな楽しいことがあるのかなあ、って…えへへ♪」



P「…そっか」







菜々「だから、Pさんのこと、とっても感謝してます」



菜々「時々私からボロ出そうとしてイジワルしてくるけど、それはそれで楽しいし…」



菜々「そんなことするけど、私の気持ちを第一に尊重してくれたようなお仕事を取ってきてくれてるってことも、分かってるから」



P「…」ポリポリ



菜々「それに、私の気持ちを一番に分かってくれるから…」



P「…そこまで言ってくれると、プロデューサー冥利に尽きるよ」







菜々「だから、なのかなあ…」



菜々「Pさんが魔法使いじゃなくて、王子様にならないかなって思うときがあって…」



P「…えっ?」



菜々「相変わらずの鈍感…女の子が男の人を家に招く時点で、察してください、よ…」



P「お、おい、それって…」



菜々「…」



P「…菜々?」



菜々「…」スゥスゥ



P「寝てるし…」







P「あ、終電過ぎてる」



P「明日もオフだし、このままでいっか。起こしても申し訳ないし」



P「…」プニプニ



菜々「にゅふふ…♪」スゥスゥ



P「自分の言いたいことばっか言いやがって…」



P「…」



P「…」スッ



P「薬指は大体6号くらいか…細いなあ」



P「…」



P「そろそろ買いに行かなきゃなあ……指輪」











おわり







22:30│安部菜々 
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