2016年06月19日
双葉杏「まゆの家で雨宿り」
ザァァァ……
杏「うえぇ、すごい雨だったね……」
まゆ「ぬれちゃいましたねぇ」
杏「うえぇ、すごい雨だったね……」
まゆ「ぬれちゃいましたねぇ」
杏「ぬれたね」
まゆ「こう……どうでしょうか」
杏「そんなポーズとられても……何が?」
まゆ「濡れますか?」
杏「何が?」
まゆ「Pさんを誘惑する練習を」
杏「プロデューサーのことだと直球過ぎるよね……踏み台になんで杏を選んだ」
まゆ「だって杏ちゃんは信頼できますし……」
杏「うわぁいうれしくない。まったくもー、びしょびしょだしさぁ」
まゆ「びしょびしょですか……女の子への誘惑はばっちりですねぇ」
杏「そっちにとるの? 正気? 大丈夫? 風邪ひいてない?」
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まゆ「まゆは元気もりもりですよぉ」
杏「プロデューサーにもそれくらいぐいぐいいけばいいのに」
まゆ「出来ることといえば家屋に浸入することぐらいで……」
杏「足跡とか残してけば?」
まゆ「そんな、凛ちゃんでもないしなかなか……」
杏「結構ひどいこと言うよね」
まゆ「だから料理を作ってまゆ参上とメモを残しておきました」
杏「変わらないよね? いや、プロデューサーのこととなると頭悪いよね……」
まゆ「今朝はちゃんとプロデューサーさん食べてくれたかしら……」
杏「もう恋人のアプローチっていうか母親みたいになってるし」
まゆ「まぁ!杏ちゃんったら」
杏「え、なんか変なこと言った?」
まゆ「そんな、まるで夫婦みたいって」
杏「いってないいってない」
まゆ「さしずめ杏ちゃんは娘ですね」
杏「厄介なのに組み込まないで」
まゆ「反抗期なんですか」
杏「……案外プロデューサーとお似合いかもね」
まゆ「本当ですかぁ……!」
杏「話聞かないとことか、似てるし」
まゆ「杏ちゃんはどっちに似たんですかね」
杏「話聞いて」
まゆ「うふふ、大丈夫よ……お母さんがなんでも聞いてあげる」
杏「まず普通の会話をしてほしいな」
まゆ「家族の普通の会話……杏ちゃん、学校はどうかしら?」
杏「家族から離れよう」
まゆ「そんな、一人暮らしを……?」
杏「そうじゃなくて」
まゆ「離婚……!?」
まゆ「捨てないで、杏ちゃん……」
杏「おかーさんなんておとーさんと乳繰りあってればいいじゃん!」
まゆ「それもそうですねぇ」
杏「絶対これ娘要素いらなかったよね」
まゆ「女の子が乳繰り合うなんて使うのは感心しませんよ……?」
杏(既にお母さん目線だ……)
杏「実際、プロデューサーとの間に子供ができてもさぁ」
まゆ「子供……」
杏「まゆもプロデューサーもあんまり子守はうまくなさそうだし大丈夫なわけ?」
まゆ「子供……」
杏「ねぇ?」
まゆ「子供……つまり××が○○でズキューンバキューンアハーン……?」
杏「だめだこりゃ」
まゆ「それで、まゆが床上手になるためにはどうしたらいいんでしょう」
杏「そっちに行くんだ」
まゆ「以前Pさんの家でえっちな本を見つけちゃいまして……」
杏「まぁ男だもんね」
まゆ「気が動転して持ち帰ったのがこれです」
杏「あっちも動転してるんじゃないかな……」
まゆ「見てください、これ」
杏「杏が言うのもなんだけどまだ18歳になってないよね」
まゆ「愛があれば関係ないです」
杏「一理ない」
まゆ「それでこの本なんですけど、緊縛大全って」
杏「うわぁ」
まゆ「うまく縛れるかしら……」
杏「縛る側なんだ」
まゆ「……杏ちゃん」
杏「断る」
まゆ「ちゃんとなめしましたから」
杏「そこじゃない」
まゆ「飴あげますから!」
杏「ボールギャグだよねそれ、どこで用意したの」
まゆ「あっ、見てくださいこれ、亀甲縛りって……うふふ、可愛い」
杏「杏そんなにバカじゃないぞ!?」
まゆ「じゃあこれ!これならいいでしょう!」
杏「またボールギャグか!だからダメだってば」
まゆ「口のところがアメですよぉ!」
杏「ベッタベタになるだけでしょ!」
まゆ「……!!」
杏「今気づいたの……?」
まゆ「うふふ、一筋縄ではいかないんですね……緊縛だけに」
杏「まゆってたまに絶望的だよね……というかそのアプローチはやめなよ」
まゆ「難しいですか?」
杏「好きな人を豚呼ばわりして嬉しいなら止めないけど」
まゆ「……ギリギリ、なしです、かな……なしかな……?」
杏「ホントにギリギリじゃんか……」
まゆ「まゆはPさんのためなら何にでもなれますから」
まゆ「……まゆが豚って言われるならいいかもしれませんねぇ」
杏「そっちも考えの中にはあったんだ」
まゆ「まゆには可能性があるって、Pさんが教えてくれたから……」
杏「そういう方向性ではないと思うな」
まゆ「試して見なきゃわかりませんよぉ?」
杏「キメ顔しないで」
まゆ「ほら、試してみましょう、杏ちゃんっ、ほらぁ」
杏「今日はアグレッシブだね、というか杏でいいの」
まゆ「杏さんがいいんです」
杏「……」
まゆ「濡れましたか」
杏「もっと淑女じゃなかったっけ」
まゆ「情欲だって愛です、まゆには否定できません」
杏「いつもなら節操はあったよ」
まゆ「それは……」
杏「……」
まゆ「……このままじゃダメだと思ったんですもの……」
杏「なんかあったの?」
まゆ「何もないんです……」
杏「まゆ……」
まゆ「まゆには何もない……何も……」
杏「……」
まゆ「尾行なんて誰でもできるもん!!」
杏「まゆ、やめよう。やめて」
まゆ「ぐすっ……」
杏「尾行だって誰にでも出来ることじゃ……いや、尾行はだめだよね」
まゆ「杏ちゃんの好きな飴は百円ショップで買ってました……」
杏「あのヤロー……というか安いなぁ杏」
まゆ「どうしたらPさんが振り向いてくれるかなぁ、夜道で」
杏「夜道はやめといたら」
まゆ「じゃあ昼間ですか……?見つからないのが難しく……」
杏「まず尾行をやめよう」
まゆ「つまり……となりを歩けようになれってことですかぁ……」
杏「すさまじいポジティブシンキングだね」
まゆ「アイドルは前を向くものなんですよ」
杏「わぁかっこいい……杏には真似できないなー」
まゆ「簡単ですよ? まずは気配の消し方から……」
杏「アイドルとして前を向く方ね」
まゆ「杏さんは立派にアイドルじゃないですか」
杏「そうかな」
まゆ「そして一流のニートです」
杏「あれ……なんか毒ない?」
まゆ「だってまゆが『帰りたい』って言ったらPさん、すごく心配してくださって……」
杏「まぁそりゃそうでしょ……まゆが言ったら杏だってびっくりするもん」
まゆ「ずるいですよぉ……まゆだって抱っこされたいのに……」
杏「肩に担がれたことを抱っこっていうの? あれお姫様っていうかお米様だよ? 豊作祝う?」
まゆ「抱っこですよぉ……まゆだって、ああやって……ひょいってされたいです」
杏「そんなにお米様抱っこに憧れてるの?」
まゆ「Pさんの力強さを感じたくて」
杏「今度頼んでみなよ」
まゆ「……実は一度頼んでみたことはあります」
杏「あー、ダメだったんだ?」
まゆ「いえ、お姫様抱っこされちゃいましたぁ……」
杏「じゃあお米様抱っこされなくても」
まゆ「で、でも、まゆも全身を任せたりとか、普段よりも近い距離と触れられない肩への接触とか……」
杏「ようするに『あててんのよ』ってこと?」
まゆ「あててんのよ……そう、それです」
杏「あの姿勢でそれするの難しいよ?」
まゆ「やったんですか」
杏「あたったところで素知らぬ顔してたけどね」
まゆ「う、うぅ……ま、まゆのなら……」
杏「失礼なこと言うよね……いや、いってもまゆのもそう変わんなくない?」
まゆ「それは……愛で膨らみますから……」
杏「そんなパン生地みたいな……」
まゆ「し、信じればなんでもできるって……Pさんがぁ……」
杏「だいたい、当てたいだけなら抱きつくなりすればいいじゃん」
まゆ「それはなんだか……恥ずかしくて……」
杏「そのラインがまったくわかんない」
まゆ「そうですかぁ……?」
杏「もっとすごいことしてるじゃん」
まゆ「すごいこと……?」
杏「プロデューサーの部屋のお風呂に乱入したとか」
まゆ「……あぁ、そっちですかぁ」
杏「あっちとかもあるのか」
まゆ「杏ちゃんもきらりさんと入るじゃないですか」
杏「そんなノリで入ってこられると多分プロデューサーやばいよ」
まゆ「ヤバいんですかぁ」
杏「やばい」
まゆ「……にょわー、まゆだにぃ。Pちゃんとはぴはぴすぅー……」
杏「何シミュレーションしてるの」
まゆ「イケますか」
杏「やめときなって」
まゆ「理性をまゆまゆしちゃうにぃ☆」
杏「やめて!」
まゆ「……ククク、まゆ達は愛の絆で結ばれし双星! 見えますか、あの死兆星が!」
杏「蘭子ちゃんでもダ……蘭子ちゃんじゃないよそれ、死ぬやつ」
まゆ「天に滅すにょわ!」
杏「混ざってる上に雑ッ!」
まゆ「うう、それならまゆはどうすれば……Pさんから、Pさんからもアプローチが欲しいだけなんです」
杏「……おせおせじゃなくするとか?」
まゆ「どうすればいいんですか?」
杏「ちょっと距離を取ってみるとか」
まゆ「……まゆに近づかないでくださいねぇ?」
杏「あ、いい感じかも」
まゆ「これを……Pさんに……」
杏「まゆ?」
まゆ「む、むりですよぉ……嫌われちゃう……」
杏「おせおせは大丈夫なの? そっちは想定しない感じ?」
まゆ「まゆから離れないで……離れたら死んでしまいます」
杏「重すぎるでしょ」
まゆ「けれど近づかないでくださいねぇ」
杏「うん?」
まゆ「そう、近すぎずしかし離れてない、その距離感です」
杏「うん……」
まゆ「つんでれです」
杏「違うよ」
まゆ「まゆはあなたに近づきません……」
杏「うん」
まゆ「けど決して離れません……」
杏「うん……」
まゆ「ひっとあんどあうぇーのアウトボクサーですよぉ」
杏「まゆはボクサーじゃなくない?」
まゆ「ボクサー……なりますか……」
杏「ならなくていいから」
まゆ「もう、どうすればいいって言うんですか……!」
杏「だから、離れるだけでいいんだって」
まゆ「はーとぶれいくしょっとですか」
杏「ボクシングから離れて」
まゆ「でもまゆはPさんから半日離れたら衰弱死します……」
杏「それ、休日とかどうしてるのさ」
まゆ「休日は遠くからずっと見つめてます」
杏「よくやるなぁ……出かけてない日とかは?」
まゆ「マンションを眺めてるだけでも幸せなの……」
杏「うわぁ……とてもじゃないけど真似する気にもなんないや」
まゆ「オススメのカフェもあって」
杏「監視用の?」
まゆ「監視って言い方は嫌です」
杏「じゃあ何してるの」
まゆ「Pさんのいつも注文するコーヒーがあるんですよ」
杏(監視してるんだろうなぁ)
まゆ「飲むのに1時間以上かかってしまいます」
杏「砂糖入れなよ」
まゆ「その間にPさんは裏口から出かけてましたし」
杏「……ん?裏口からって」
まゆ「気分転換でやってるそうですよ」
杏「直接聞いたの?」
まゆ「はい」
杏「バレてない? いや、バレてるよね」
まゆ「迷惑かけないならいいぞって言われてますよぉ、合鍵だって持ってます」
杏「合鍵あるの……というかついてこられたり監視されたりは迷惑じゃないのか……」
まゆ「でも、最近流石に迷惑だと怒られてしまって……」
杏「そりゃ、ねぇ」
まゆ「お風呂に入るのはやり過ぎだって」
杏「さっきその下りなかったっけ」
まゆ「それじゃ痴女だ、そそるものもそそらないって」
杏「なんであんなやつのことが好きなの?」
まゆ「恋に理由はきっとないんですよねぇ」
杏「いや……止めないけどさ……」
まゆ「うふふ……じゃあ協力してくださるんですね?」
杏「あー、お米様抱っこしてあげてって言っておけばいい?」
まゆ「それから、まゆのことを襲ってくださいって」
杏「そうだね」
杏「他には?」
まゆ「他には、えーと……ええと……」
杏「ないなら送るね、はい送信」
まゆ「えっ」
杏「えっ」
まゆ「何してるんですか」
杏「伝えろっていうから」
まゆ「……ほ、本当に?」
杏「あ、いや……冗談だったの?」
まゆ「だって……だってぇ……積極的になれってアドバイスを杏ちゃんがくれてたからぁ……」
杏「もともとやってたんでしょ……」
まゆ「そうですけど……」
杏「まぁ、メールぐらいで変わるんだったら最初からやってるよねーって話か」
まゆ「あとメールアドレスって……」
杏「え、なに、持ってないの?」
まゆ「お仕事用だからと、教えてくれなくて」
杏「それ、まゆはパートナーなんだから聞く権利あるじゃん……騙されてるよ……」
まゆ「パートナー……♪」
杏「どうやって連絡とってたの?」
まゆ「ポケベルです」
杏「ポケベル」
まゆ「たとえばこれとか」
杏「なんて読むの?」
まゆ「あ・い・し・て・る。ですよ」
杏「違うよね」
まゆ「……明日のお仕事は10時からだそうです」
杏「よくぱっと読めるね。感心した」
まゆ「うふふ……」
杏「でもアドレス知らないよね」
まゆ「うふぅ……」
杏(目に見えてしぼんだ。面白いなー)
まゆ「……教えてください」
杏「杏はいいけど……」
まゆ「Pさんは勘違いしてます、まゆはPさんの嫌がることはしないのに」
杏「というか合鍵はOKだったのにアドレス知らないって」
まゆ「とんだシャイボーイですよね、ステキ……♪」
杏「合鍵それ大丈夫? 使える?」
まゆ「大丈夫です、先週は使えました」
杏「何度か変えられたことあるんじゃん……」
まゆ「これも愛の試練ですよねぇ」
杏「いや、止めないけどね……」
まゆ「うふふ、なんてメールしようかしら……」
杏「……」
まゆ「うふ、うふふ、うふふふ……」
杏「教えないでおくね」
まゆ「なんでですかぁ……!」
杏「いや、ちょっと申し訳ない気が」
まゆ「それなら杏ちゃん経由でまゆのメール送ってくださいよぉ……!」
杏「絶対やだよ」
まゆ「うぅ……Pさん、大好き……他に色んなメッセージも送りたいです……」ポチポチ
杏「それに、ポケベルで送れてるなら大丈夫じゃない?」
まゆ「足りないんですよぉ……壊れるほど送っても三分の一も伝わりません……」
杏「送信容量とポケベル自身の耐久性の問題だよね」
まゆ「うふぅ……Pさぁん……」
杏「……なんだか可哀相になってきたよ」
まゆ「うっ、うっ……」
杏「杏はこんなにも簡単にやり取りしてるって言うのに……ん」
まゆ「! 返信来たんですか!」
杏「ん、来たよ」
まゆ「まゆのポケベルにはまだ返ってきてないのに……!」
杏「プロデューサーもポケベルはそんなすぐには見ないんじゃないかな」
まゆ「う、うぅ……あっ!」
杏「ん。返事来た?」
まゆ「はい。ほら、愛してるって」
杏「書いてないよね」
まゆ「……文脈を読み取るのが大切なんですよぉ」
杏「まゆがそう思うなら、まぁいいんじゃないかなぁ……」
まゆ「はい……うふ、なんて返事しようかしら」
杏「なんなら杏の携帯使う? まゆからって書いてたらいいよ、はい」
まゆ「いいんですかぁ……!」ババッ
杏(確認取られながら携帯奪われた)
まゆ「うふ、うふふ、Pさんになんて……いえ、その前にさっきのメールは……」
杏「さっきのやつはえーと、これかな」
まゆ「えっと……今度はいつ来る気なの……ついでにラーメンとポテチも買ってきて……」
杏「どうしたの?」
まゆ「ど、どうしたのって……杏ちゃん、こ、これって……」
杏「いやぁ、ご飯とか買いだめすると重いからさ」
まゆ「ず、ずるいですよぉ!まゆも、まゆだってぇ!」
まゆ「こ、こんど、いつ行っていいですか……足りないものはありますか……」ポチポチ
杏「結局そっちからなんだね」
まゆ「……これ、夫婦みたい……」ほわほわ
杏「別居中なのかな」
まゆ「今日はお父さんに会えますよ杏ちゃん」
杏「まだその設定生きてた!」
まゆ「うふふ、お父さんは照れ屋さんだから……」
杏「照れで別居してるの……?」
まゆ「それに、単身赴任で……」
杏「職場は一緒なのに……?」
まゆ「う、うぅーっ」
杏「あ、ごめんごめん。意地悪言い過ぎたってば」
まゆ「うぅ…あっ、メール」
杏「はやいね、なんて?」
まゆ「アイドルが家に来ちゃダメだと……」
杏(普通に怒られてる)
まゆ「来るならメイドさんに変装してやってこいと……後で入金するって」
杏「なんだかんだ仲良いよね、生々しいしアウトだけど」
まゆ「メイド服用意しておきます……と……」ポチポチ
杏「 ……献身的だなー」
まゆ「そうですかぁ?これぐらい、普通だと思ってました……」
杏「いやいや、普通はできないよ。よくやるなぁって思う」
まゆ「うふふ……愛のなせること、でしょうねぇ…」
杏「まあ本人たちが楽しいならいいんだけどね、メイドねぇ」
まゆ「杏ちゃんも着たいのかしら…?」
杏「えー、杏がメイド? ご主人様の方が似合うよ」
まゆ「その自信はどこから……」
杏「伝説の養われし者とは杏のことだからね! どや!」
まゆ「飴欲しいですか」
杏「わぁい」
まゆ「欲しければまゆをご主人様と言ってみてください」
杏「こいつ……!」
まゆ「うふふ、どうしたんですかぁ……?」
杏「……お母さん、アメちょうだい♪」
まゆ「うっ…!」
杏「お父さんにも分けてあげたいから、いっぱいほしいなぁ♪」
まゆ「ううっ…!」
杏「ねっ、いいでしょ〜?」
まゆ「ま、まゆは負けません」
杏「言いながら出すんだ」
まゆ「お父さんには秘密ですよ……?」
杏「大丈夫、お父さんもちょろいから」
まゆ(……今度から飴を買っておきましょう)
杏「くふふ、いーなぁこれ、まゆとプロデューサーの娘も悪くないね」
まゆ「! ……そ、それならまゆに協力してくれますか……!?」
杏「んー、考えてあげなくなくなくなくないよ?」
まゆ「それは、えっと…どっち…?」
杏「えーっと、ん…ふわぁ…あー、だんだん眠くなってきちゃった…」
まゆ「えっ、あ、杏ちゃん」
杏「そろそろ寝ようよー。雨にうたれたし杏は疲れたの」
まゆ「……そうですかぁ」
まゆ「……杏ちゃん」
杏「……」
まゆ「好きですよ」
杏「ごほっ、ごほっ」
まゆ「もちろん、この気持ちはPさんとは違いますけど」
杏「……ぐー、ぐー」
まゆ「……いつかPさんに、まゆも構ってもら……くしゅん!」
まゆ(……タオルだけじゃなくて、お風呂にも入っておけばよかったかな)
杏「……ぐう、ぐう」
まゆ「……うふ、私も」ゴソゴソ
まゆ「お布団、あったかいですねぇ……いつか、家族みんなで川の字で……」
杏「……すう、すう」
まゆ「なぁんて……おやすみ、なさい……」
杏「……ん。おやすみ、まゆ」
まゆ「……Pさぁん……だめれすぅ……」
杏「寝つき良すぎない?」
杏「……もー」
まゆ「……すー、すー」
杏「……」
杏「……」カチカチ
To P
まゆが風邪ひいてるよ
杏「……」ピロリロリン
from P
すぐ行く、どこだ
杏「……」カチカチ
杏「……んー」
杏「そんじゃ杏は、きらりの部屋にでも行ってお昼寝でもしようかなー」
杏「あ。雨やんでる……よい、しょっと」
おわり。