2016年06月30日

松原早耶「みくちゃんは、不安になったりしませんかぁ?」

アイドルマスターシンデレラガールズより、可愛くあろうと頑張る松原早耶ちゃんと、可愛いねこチャンアイドルみくにゃんのお話です



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――事務所





ガチャ



みく「おっはようにゃー!」



早耶「あ、みくちゃんおはようございまぁす♪」



みく「早耶チャン、おはようにゃ。早耶チャンだけかにゃ?」



早耶「ええ、さっきまでちひろさんもいたんですけど、用事があるみたいでお留守番を任されましたぁ」

みく「あっ! 早耶チャンが読んでるのって……」



早耶「うふふっ、みくちゃんのウェディングドレス姿が載っていたんでさっきから読んでたんですよぉ☆」



みく「な、なんだか照れるにゃ」



早耶「照れることなんてないですぅ! みくちゃんとぉっても可愛いですよぉ♪」



みく「にゃ、にゃあ〜///」

早耶「ウエディングドレスは女の子の夢ですよねぇ、早耶もいつか着てみたいなぁ……」



みく「早耶チャンなら絶対似合うにゃ!」



早耶「そうですかぁ? みくちゃんありがとぉ、なでなで〜♪」



みく「にゃあ〜♪」

早耶「……あっ! 今回のみくちゃん、猫耳なしだったんですねぇ?」



みく「その通りにゃ。花嫁の前川みく役だから、猫耳と猫しっぽはお休みしたのにゃ」



早耶「でもぉ、なんだかねこチャンみたい? いつものみくチャンみたいな可愛さも感じられて素敵ですぅ♪」



みく「ふっふっふ、みくは何もなくても可愛いねこチャンなのにゃ! だから当然だもん♪」



みく「……とはいうものの、やっぱりそう言ってもらえるのはとても嬉しいんだ。ありがとね、早耶チャン♪」



早耶「うふふっ、早耶は感じたままのことを言っただけですよぉ」

早耶「……振り返ってみるとぉ、みくちゃんが猫耳なしでお仕事してる姿って、あまり見たことないですねぇ」



みく「確かにほとんどないにゃ。みくが可愛いねこチャンになるためには必須のアイテムだし、猫耳をつけるイコールお仕事、みたいなとこもあるからね」



早耶「ということは、みくちゃんにとって猫耳はぁ……変身アイテム?」



みく「お仕事のためのスイッチ、って意味ではそうかも?」



みく「……でも、みくにとってはね、大事なお守りって意味合いが強いんだ」



早耶「お守り、ですかぁ?」

みく「そう、お守り。みくが可愛いねこチャンでいるためのお守りにゃ」



早耶「……じゃあ、今回の撮影はその「お守り」なしで怖くなかったんですかぁ?」



みく「まったく怖くなかった、っていったら嘘になるけど……いつも通りお仕事出来たよ!」



みく「猫耳も猫しっぽも、いつでもつけられるわけじゃないにゃ。そういう時でもねこチャンらしさを見せられるように、って頑張ってるんだ! だから、ちょーっぴり怖ったけど、みくはいつも通りだったにゃ」



早耶「みくちゃん、素敵ですぅ♪」

みく「それにね……」



早耶「それに?」



みく「Pチャンが似合うって、大丈夫だって信じて送り出してくれたから、そこからはなーんにも怖くなかったにゃ♪」



早耶「素敵な信頼関係ですぅ☆」



早耶(本当に、とっても素敵ですぅ……)



早耶「……ね〜ぇ、みくちゃん」



みく「なに?」







早耶「みくちゃんは、不安になったりしませんかぁ?」







みく「不安?」



早耶「みくちゃんは、早耶がPさんの元でアイドルになるまでの経緯、知ってますよねぇ?」



みく「う、うん」



みく(Pチャンが女の子に付きまとわれてる、と思ったらその子が数日後にアイドルになってたから驚いたにゃ……)



早耶「うふふっ、みくちゃん変な顔してますよぉ♪」



みく「にゃ゛」



みく(か、顔に出ちゃったかにゃ?)

早耶「アイドルにしてくれないって言っても勝手について行きますぅ、って強引に押しかけちゃったからぁ、思い出してみくちゃんがそういう顔をするのも無理はないですよぉ、うふっ♪」



みく「……」



早耶「Pさんに無理やりでもついていったことは正解だってずーっと思ってますぅ」



早耶「でもぉ……」



早耶「早耶はぁ、Pさんに見つけてもらったわけじゃないから……」



みく「!」



早耶「Pさんに選ばれてアイドルになったわけじゃないから……」

みく「……」



早耶「Pさんは、早耶のことも素敵なアイドルにしてくれましたぁ♪」



早耶「Pさんは、早耶のことをよく見てくれて、分かってくれて、信頼も、してくれてるはずですぅ」



早耶「だからこそぉ、出会った時に一目で選んでもらえなかったことや、プロデュースをお願いしたときに渋られちゃったことが、たまぁに気になっちゃうんですぅ……」



早耶「Pさんが見つけてくる子はみーんな可愛いですよねぇ♪ その子たちを見てるとぉ、早耶、ちょっとだけ胸がちくん? もやもや? しちゃうことがあってぇ……」

早耶「早耶、みくちゃんが羨ましいんですぅ。ううん、きっと憧れてるんですぅ!」



みく「あ、憧れ?」



早耶「えっとぉ、みくちゃんもPさんにアイドルにしてくださぁい、って押し掛けたんですよねぇ?」



みく「ま、まあそうなる、かにゃ」



早耶「それでもPさんとお互いにすごぉく信頼しあっていて、素敵だなぁって思うんですぅ」



早耶「早耶もPさんのことは信頼してますぅ。でも、たまに不安にもなっちゃって……。だから、みくちゃんはどうなのか、一度聞いてみたかったんですぅ!」



早耶「……みくちゃん、教えてぇ?」

みく「……」



早耶「……」



みく「……みくも、不安になることあったよ」



早耶「!」

みく「早耶チャンがいろいろ打ち明けてくれたから、みくも正直に話すにゃ」



みく「……実はね、みく、正統派アイドルとしてデビューしようとしてた時期があるんだ」



早耶「え、えええ!?」



みく「ま、まあそういう反応になるよね」



みく「……」



みく「でもね、失敗したにゃ」

みく「みくくらいの可愛さの子はたくさんいたにゃ。その中で輝くだけのものは、あの頃のみくにはなかったの」



みく「でも、もちろん諦めたくはなかったし! だから考えて、考えて、考えて……」



みく「その時に思いついたのが可愛いねこチャンになることだったんだにゃ!」



早耶「……! もしかして、みくちゃんにとって猫耳がお守りっていうのはぁ……」



みく「ねこチャンじゃないと不安なみくにとってのお守りなの。ねこチャンじゃない、魅力がない前川みくを変えてくれるお守りにゃ」

みく「ま、今では、猫耳なしでもねこチャンらしさは出せるんだ、って頑張ってるし、そういうみくも認められるようにはなってきたにゃ」



早耶「Pさんのおかげ、ですかぁ?」



みく「その通りにゃ!」



みく「宣材写真撮るときに猫耳忘れちゃってあたふたしてたんだけどね」



P『……うん、ポーズでカバーしよう。大丈夫。みくは可愛いねこチャンなんだろ? だから、猫耳がなくても可愛いねこチャンに、魅力的な前川みくになれるよ』



みく「って言ってくれたから、それ以来、少しずつね」



早耶「さすが早耶のPさん♪」



みく「み く 達 の !」

みく「……でも、みくは無理言って拾ってもらったから、あくまで猫キャラで拾ってもらったから。ねこチャンじゃないみくを見せたらがっかりされるかも、また捨て猫になっちゃうかも、って不安だったこともあるにゃ」



みく「だから暫くの間はね、Pチャンの前でもなかなかねこチャン以外の前川みくなんて見せられなかったにゃ」



早耶「うふふっ、ねこチャン以外のみくちゃんって、今みたいな真面目モードのことですかぁ?」



みく「もうっ、からかわないでっ!」



早耶「はぁい♪」

早耶「それでぇ、みくちゃんはどうしてねこチャン以外の自分を見せられるようになったんですかぁ?」



早耶「どうやって、不安を乗り越えたんですかぁ?」



みく「う〜ん……」



早耶「ドキドキ……」



みく「分からんにゃ」



早耶「そんにゃあ!?」



みく「口調」

みく「いや、なんていうか、気づいたら、だし。いつの間にか、Pチャンの前でどういうみくでいなきゃいけない、みたいなのはなくなってたにゃ」



みく「ずっとそばにいて、一緒に頑張って、一緒にお仕事して、なーんかそのうちに平気になっちゃった、みたい?」



みく「もちろん、Pチャンが可愛い子をスカウトしてくる度にちょーっとはフシャーってなるけど……」



みく「Pチャンはみくを拾ってくれてから、ずっとずーっと一緒に頑張ってきてくれたから、だから、きっと大丈夫だって思えるようになってたにゃ!」



みく「そ・れ・に〜」



早耶「それにぃ?」



みく「よそ見なんかしたら猫パンチ、お見舞いしちゃうもん☆」



早耶「うふふっ♪」

みく「……にゃっ!? そろそろレッスンの時間だにゃ!」



早耶「あっ、みくちゃんわざわざ付き合ってもらってありがとうございますぅ!」



みく「どういたしまして!」



みく「っていっても、みくのお話ばっかりっだけど、大丈夫かにゃ?」



早耶「はい! 素敵なお話が聞けて、早耶は満足ですぅ♪」

みく「……そうだ! 早耶チャン、これどうぞっ☆」



早耶「わぁ、可愛い猫耳ですぅ♪ いいんですかぁ?」



みく「布教用に持ち歩いているのだから大丈夫にゃ」



みく「ちょーっと不安になったときでも、この猫耳をつければ元気になること間違いなしにゃ♪」



早耶「うふふっ、ありがとうございますぅ♪」



みく「どういたしまして♪ これでねこチャン派がまた一人増えたにゃ!……って、行かなきゃ。またね、早耶チャン」



早耶「はぁい、みくちゃんいってらっしゃい」

早耶「……可愛い猫耳もらっちゃいましたぁ♪」



早耶「折角だし、さっそく着けちゃお☆」



早耶「えっとぉ、こ〜お? 可愛く、なったかなぁ?」



早耶「うふっ、早耶のブログにも載せよーっと♪」



早耶「あっ、どうせならPさんにも見てもらお〜っと♪ 一番可愛い早耶をファンにも見てもらわなきゃっ☆」

ガチャ



P「ただいま戻りましたー」



早耶「あっ、Pさんお疲れ様ですぅ!」



P「おつか――あれ、その格好は? まさか次の流行は猫耳?」



早耶「違いますよぉ! これはぁ、みくちゃんから貰ったんですぅ☆ ね〜ぇ、早耶、可愛い?」



P「あ〜、なるほど。早耶はこういう可愛い恰好が似合うなぁ」



早耶「やったぁ! 嬉しいで……嬉しいにゃん♪」



P(う、上目遣い早耶にゃん! これはいけるぞ……!!)

早耶「うふふっ☆ ね〜ぇ、Pさん?」



P「お、おう?」



早耶「早耶のこともぉ、みくちゃんにしてるみたいに、なでてくれないの、にゃぁ?」



P「……いい、のか?」



早耶「はいっ☆ 早耶のこともたくさん構ってくれないと、だめですよぉ?」

P「よ、よしっ! そういうことなら……なでなで〜」



早耶「うふふっ、気持ちいですぅ♪」



P(あぁ^〜かわいい〜)



P「……」ナデリナデリ



早耶「……♪」

早耶「……ね〜ぇ、Pさん」



P「なんだ、早耶?」



早耶「あ、手は止めたらだめですよぉ?」



P「はいはい」



早耶「うふっ、今は早耶がPさんの猫ちゃんですよぉ♪」



早耶「……」



みく『ちょーっと不安になったときでも、このネコミミをつければ元気になること間違いなしにゃ♪』



P「早耶?」





早耶「早耶はアイドル、ちゃんと出来てる……?」







P「……当然だよ。どうしたんだ、急に?」



早耶「Pさんはぁ、とっても素敵なアイドルの子を見つけてきますよねぇ?」



早耶「早耶、Pさんが連れてきた子を見るたびに、胸がチクチクって……」



早耶「……」



早耶「強引にアイドルにしてもらった早耶も、ちゃんとPさんの目に映ってますかぁ?」



P「…………」





P「松原早耶さん、アイドルに興味はありませんか?」







早耶「ぴ、Pさん?」



P「あなたの努力をずっと見てきました。可愛くなりたい、って強い想いもちゃんと知ってます」



P「そして、その努力の結果もちゃんと出ている。松原早耶さん、あなたはとっても魅力的な女の子だ」



P「……だから、私にプロデュースさせてくれませんか?」



早耶「Pさん……」

早耶「……前もPさんには言いましたけどぉ、早耶は最初アイドルに興味はなかったんですぅ」



早耶「努力を認めてくれて、可愛いって言ってくれたPさんについていきたかっただけなんです……」



早耶「……でもぉ」



早耶「早耶のことを可愛いって言ってくれる人がもっと、もぉっといることをPさんが教えてくれましたぁ!」



早耶「早耶のことを好きって言ってくれる人がたくさんいて、アイドルはその人たちを幸せにすることが出来るって分かったんですぅ♪」



早耶「早耶はもっと可愛くなりたいですぅ! そして、早耶を応援してくれる人たちをもっともっと幸せにしたいですぅ!」



早耶「だから、早耶、アイドルやりますぅっ!」

P「……ふふふ」



早耶「……ふふふ」



P・早耶「ははははは!」



P「いやぁ、ちょっとクサかったかな?」



早耶「Pさんも一緒に演技のレッスンうけますかぁ? うふっ、早耶は大歓迎ですよぉ☆」



P「ははは、よしてくれよ」

早耶「……でも、早耶の言葉は全部本心、ですよ?」



P「ああ、分かってるよ、俺だって同じだ。今まで不安にさせて悪かった」



早耶「いえ、Pさんがちゃんと言葉にしてくれたから大丈夫ですぅっ!」



P「……一応言っておくけどな」



早耶「なんですかぁ?」



P「どんなに強引に迫られたって、魅力がない子をアイドルにしようなんて思わないよ」



早耶「え、それって……?」

P「いきなり、アイドルにしてください、あなたについていきます、って言われて面くらったんだ」



P「それに、早耶が言った通り、最初はアイドルに興味あるのかなぁ、ってのもあったからさ、魅力的だとは思ってもスカウトするのをためらったんだ」



早耶「……」



P「でもさぁ、うちの子のレッスンやお仕事してる姿を見つめている早耶の目を見てたら、大丈夫だろうな、って」



P「早耶は、強引に迫ってアイドルにしてもらった、と思ってるかもしれないけど、違う」



P「早耶も俺が選んだアイドルだよ。……まぁ、見つけたっていう感じではないけど?」

早耶「そう、だったんですねぇ……。うふふ♪」



P「それにさ、早耶言ってただろ。可愛く振る舞おうとすれば誰かに嫌われるかもしれない、それでも可愛くなりたい、って。そして、自分を好きになってくれる人を幸せにしたい、ってさ」



P「それを聞いたら、もうこの子はアイドルにするしかないって思ったよ」



P「この子ならもっと可愛くなれる、絶対素敵なアイドルになれるって」



早耶(うふふっ、やっぱりPさんは早耶のことをちゃんと見ててくれたんですねぇ♪)

早耶(Pさんが早耶が頑張っているのを分かってくれる)



早耶(Pさんが早耶のこと可愛いって認めてくれる)



早耶(Pさんが一緒に頑張ってくれる)



早耶(Pさんが、早耶のことを見てくれる)



早耶(早耶は、Pさんが応援してくれるなら、絶対に大丈夫ですぅ♪)



早耶(これからも、Pさんと一緒なら絶対に……)





早耶「ね〜ぇ、Pさん。早耶のこと、ずーっと大好きでいてくださいねっ♪」







終わりミュを是非! この点、みくや幸子と相性がよさそう、と思うのは僕だけでしょうか?



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