2016年07月06日

モバP「パッションな幼馴染」

企画投稿用に投下

書溜めあり



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1466950209



向井拓海「おい、いい加減に起きろよ、P。明日には出るんだろ?準備手伝ってやるから布団からでろ」





モバP「うん…あとちょい…」



拓海「アンタ朝本当に弱えな。せっかく起こしてやってんのによォ…永眠したいのかテメェ」



P「…悪かった、起きる…しかし親も止めてくれないのか」



拓海「親父さんとの付き合いも長いしな。よく単車の面倒も見てもらってるし。んじゃ着がえろ」



P「おう…毎度ありがと。んじゃ着替えるから外出てくれ」



拓海「気にすんな、今日で終わりだろ。荷造りくらいは手伝ってやるさ。着替え終わったら呼べよ」バタンッ



P「ふぅ、たくみんが起こしてくれるのも最後かと思うと名残惜しいな…」



\聞こえてんぞォ!/



P「…余計なことは言わないでおくか。殴られて喜ぶ趣味は無い」

拓海「そんじゃ、気合入れて片付けっか」



P「そうだな。何かたくみんが欲しいものがあったら持って帰ってもいいぞ」



拓海「たくみん言うんじゃねェ!…ったくよォ…」



P「ぶつくさ言いながらも手伝ってくれるあたり昔っから優しいよな」



拓海「やめろっつってんだろォ!」



P「悪い悪い、おっとそこの棚の中身は持っていくわけにもいかないからやるよ。多分欲しいだろ?」



拓海「ん、ああ。単車の雑誌か。確かにこの量は持って行けそうに無いけどよ…いいのか?これ結構大切にしてたんじゃねーの」



P「いいんだよ。どうせ戻ってくれば読めるんだ」



拓海「それもそうか…東京で就職なんて言ってもたまには戻れるんだよな」



P「まあな。とはいえ最初のうちはあんまり帰れないだろうけど寂しくないか?」



拓海「バ、バカ言ってんじゃねーよ!寂しくなんかねぇよ!」



P「はいはい。心配すんなって」



拓海「だから人の話聞けッ!」

P「これでひと段落か、お疲れさん。なんかメシでも食べに行くか?」



拓海「おお!P、ちゃんと連れてけよ!ツーリング納めだ!」



P「それじゃあ行くか。単車だしてくるわ」



拓海「おう。アタシも準備してくるから財布用意しておけよ」









拓海「くぅー!やっぱ風を切って走るっつーのは最高だなァッ!」



P「だな!久しぶりだけどテンション上がるな!このまま海岸沿いに行くか!」



拓海「オーケー!」



P「どこ行くかは決めてないから適当に流すか!」



拓海「P、お前ちゃんとしたところに連れてけよォ!?」

P「この店、良い感じじゃないか。入ってみるか」



拓海「イタリアンか。まあ悪くないんじゃねぇの」



\イラッシャイマセー/



P「俺は…スパゲッティにするか。たくみんは何食べる?」



拓海「だからたくみんはやめろっつの!…アタシはこのチキンとキノコのグリルピザにするわ」



P「こういうときパパッと決められるから楽だな」



拓海「アタシは待つのが嫌いなんだよ。アンタもそうだろ」



P「まあな。それじゃ注文するな」



P「すみませーん店員さん。このピザとスパゲッティお願いします」

拓海「なあ、P。食いながらで良いんだけどよ、東京に行ってアイドルのプロデューサーになるってのがアンタの夢だったんだよなァ?」



P「ああ、そうだよ。それがどうかしたか?」



拓海「いや、バイクにしか興味なかったPがなんでアイドルのプロデューサーなんか目指すのか気になっただけだ。アタシはアイドルとか詳しくないからな」



P「ん、そうだな……アイドルってさ、夢を振りまくのが仕事だろ」



拓海「まあそうだろうな」



P「そのアイドルを輝かせるプロデューサーってのになら俺でもなれるからさ。そんな仕事に就けたらどんなに良いかって思っててよ」



拓海「ふぅん…そんなもんなのか」



P「どうしてそんなこと聞くんだ?」



拓海「いや、アタシはやりたいことも決まってないから参考に聞いただけだ。バイクは好きだけど仕事とは違うしな…」



P「お前はまだ学生だ。ゆっくり決めるといいさ」



拓海「それもそうだな。何か考えるにしてもまずは腹ごしらえしてからだ」

拓海「なかなか美味かったな。また連れてこいよ!」



P「今度な。そんじゃあ帰るか」



拓海「おう!」



P「今日はありがとな」



拓海「んだよ、奢って貰ったのはアタシだ。礼を言うのはこっちだろ」



P「良いんだよ。そういう気分なんだ」



拓海「わっかんねえなぁ…」



拓海「…さっきの話の続きの続きなんだけどよ、アタシもいずれは働くことになるだろうし帰ってきた時に話聞かせろよ」



P「別に良いけど面白いかどうかは保証出来ないぞ」



拓海「へへッ、アタシもそういうこと考えたい気分なんだよ」

P「おはようございます。本日よりお世話になるモバPです。よろしくお願いします」



ちひろ「よろしくお願いしますね、プロデューサーさん♪アシスタントの千川ちひろです!気軽にちひろって呼んでもらって構いませんよ」



P(面接の時に言われていたことだがまだできてから日が浅く小規模な事務所らしい…とは聞いていたんだが…)



ちひろ「今所属しているアイドルは1人だけで、その娘は社長と営業に行っているのでプロデューサーさんには私から事務所の説明をさせていただきますね」



P(まさかアイドルの娘、自ら面接をしてくれた社長、千川さんしか居ないとは)





〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



ちひろ「以上でだいたいの説明は終わりですね。2人が帰ってきたらしっかり自己紹介しましょうね」



P「ありがとうございます、千川さん」



ちひろ「千川じゃなくてちひろで良いですよ。数少ない同僚なんですし仲良くやっていきましょう!」



P「えっと…よろしくお願いします、ちひろさん」



ちひろ「はい!ところで今日のところは説明と案内だけで良いと社長から言われてるので…この後は親睦会を兼ねて飲みに行きませんか?」



P「良いですね。この辺りのオススメのお店ってどこなんでしょう?」



ちひろ「私達が普段からよく行っているお店があるんですよ。早速行きましょうか♪」

P(それから俺はこの事務所で慣れない事務仕事に追われながらもやりたいことをやれて満足した日々を送っていた)



P(事務仕事、人間関係はうまくいっていた。だが俺の最初の仕事になった新人のスカウトだけはなかなか進まなかった)



P(基本的には街中で声を掛けて名刺を渡して説明をする。ということだがタチのわるい冗談だと捉えられてしまう)



P(そもそもアイドルの原石を見分けることなんてできるとは思えない…社長には君のセンスに一任する、ティンときた娘にするといいなんて言われたが…)



P(どうしてもこれだけはうまくいかず1月ほどが経ってしまった)

ちひろ「今日もお疲れ様でした♪プロデューサーさん。お疲れのようですがドリンクはいかがですか?」



P「ああ、ありがとうございます。ちひろさん」チャリーン



ちひろ「いえいえ♪プロデューサーさんは週末は実家に帰るんでしたっけ?ガチャは大丈夫ですか?」



P「そうですね。1ヶ月ほどになるのでそろそろ一度帰っておこうかと」ガチャガチャ



ちひろ「ゆっくり休んで来てくださいね。最近お疲れだと思いますので…」



P「確かに疲れてはいますが楽しんで仕事させてもらってるので苦では無いですよ」



ちひろ「それなら良いんですけどね。それじゃあお疲れ様でした♪」

P「たった1月とはいえ懐かしいくらいに久しぶりだな」



P「ただいまーっと、誰かいるかー?」



\オッ!Pカ!/



P「ん、拓海?」



拓海「よお!結構久しぶりになっちまったな!」



P「おう久しぶりだな。なんでお前がうちにいるんだ?うちの親はどうした?」



拓海「親父さんとお袋さんは出かけてるよ。Pが帰ってくるときに誰も居ないのも味気ないからってアタシに留守番押し付けてきやがった」



P「それはすまんかったな」



拓海「別に構わねえよ。夜には戻るらしいからゆっくり待ってろ」



P「いやここ俺の家なんだが…」



拓海「気にすんな。昼飯は食うか?」



P「まだ食べてないからまたどこかに食べに行くか」



拓海「オーケー、今度はどこに行くよ?」



P「行き当たりばったり…だな」ニヤッ



拓海「やっぱりそう落ち着くんだな」ニヤッ

拓海「バイクのメンテは大丈夫か?」



P「ああ、しばらくいじってなかった割に綺麗だけど拓海がメンテしてくれてたか?」



拓海「まあな。本当に軽い手入れだけだけどよ」



P「ありがとたくみん」グッ



拓海「お前感謝する気あんのかよォ!」

\ラッシャッセー!/



拓海「ラーメンか。イタリアンよりはアタシにあってる気がするな」



P「そうだな。この間のところは俺にはオシャレすぎた」



拓海「同感だ。どうにもああいう場所は落ち着かねえ」



P「拓海は塩だったよな。頼んでおくから座っとけ」



拓海「はいよ、任せたわ」

\オマチドウサマ!/



P「お、きたか」



拓海「んじゃ食うか。Pは普段から醤油だったな…ん?それ富山ブラックだったっけか?珍しいな」



P「おう、事務所のアイドルの出身地らしくてな。おすすめされたから食べてみようかってな」パキッ



拓海「ほー、アイドルと仲良くやってけてるのか」パキ



P「そこそこに。その娘も本気で取り組んでるから接しやすいんだ。事務所の人数も少ないから関わる機会も多いしな」ズズッ



拓海「アイドルの事務所なんかかなりの人数がいる空間だと思ってたんだけどな…」ズズッ



P「うちみたいな弱小は違うらしい。俺がアイドルのスカウトできてないってのもあるけどな…」ズズズッ



拓海「なんだ悩みか?この後パーッと走って忘れようぜ」ズルズル



P「そうするか。走るのも久々だからいい気分転換だな」

拓海「やっぱり走ってるのは楽しいなァ!P!」



P「そうだな!この時だけは全部忘れられるな!」



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



拓海「ちょっと休憩していこうぜ。そこの公園に留めてよ」



P「おうわかった。そこの自販機で飲み物買ってくるわ」



拓海「任せた。缶コーヒーで十分だ」



P「あいよ」

拓海「んでP、さっき言ってた話だけどよ」



P「スカウトができないって話か?」



拓海「ああ、愚痴くらいなら聞いてやるよ」



P「ありがとな…やっぱり街中でいきなり声をかけても怪しいと思われるだけでさ。それにアイドルになるのは大変なことだしな」



拓海「やっぱりそんなものなのか…」



P「それでも楽しんで仕事してるからな満足感はあるから心配されるほどのことじゃないさ」

拓海「……そんなわかりやすい嘘つくなよ」



拓海「Pのことを一番見てるのはアタシなんだっての…アンタが見た目より大変そうなのなんかわかるっつの」



拓海「Pが辛いならいつでも辞めて帰ってきて良いんだぞ。お前の家のバイク屋でも継げばいい。親父さんだってそっちの方が楽だろ」



P「…それでも俺は続けるよ。これは俺の夢だ」



拓海「…だろうな。アンタはそういうやつだ」



拓海「だからアタシは考えたんだよ」



拓海「おいP、アタシは自分の見た目にはいくらか自信あんだよ。アタシがアイドルやってやるよ」



P「拓海はアイドルとかチャラチャラしたようなのは嫌じゃないのか」



拓海「そりゃあ、苦手さ。あんなニコニコしたのはアタシのガラじゃない」



P「なら無理にやらなくても…」

拓海「でも、アンタは本気なんだろ?アンタがアイドルの話してる時に本気だってのがわかったんだよ!」



拓海「アタシに夢は無かったけど、それならPと同じ夢を見てみたいんだ!なんか文句あるかァ!」



拓海「それに…Pがそれだけ本気な仕事なら悪いってこともねぇと思うしな」



P「く、うううぅぅぅたくみぃ…」ポロポロ



拓海「だあ!泣くんじゃねぇよ!泣くほど辛いなら最初から言えっつーの!」



P「ぢがう”ぅぅ、嬉し泣きだぁ」ボロボロ



拓海「だあもう!しばらくこうしてろ!」ギュッ

拓海「ん、落ち着いたか?」



P「心配かけて悪いな、たくみん」ナデナデ



拓海「やめろっての!泣き止んだと思えば急にニヤニヤしやがって…」



P「まぁたくみんがあんなに想ってくれてるとは思わなかったからな」



拓海「ふん…好きにしろよ」プイッ



P「じゃあ一度帰ってから詳しく話すか」



拓海「おう。うちの親にはなんて言うかな…」



P「あんがとな」ボソ

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



拓海「んじゃ、今日のところは帰るわ。親にはアタシから話しとくよ。明日東京に行くときに顔出し程度についていけば良いんだな?」



P「そうだな。明日の朝も起こしてくれ」



拓海「言われなくても分かってるよ、何年やってきたと思ってるんだ。おやすみ」



P「ああ、おやすみ」

拓海「おい、起きろよ」ゲシッ



P「蹴るな蹴るな…起こしてもらえるのはやっぱり良いもんだな」



拓海「やっとアタシのありがたみがわかったか。オラ、とっとと準備しちまえ」



P「おう。お前のことも事務員さんに電話しておくよ」



拓海「頼んだ。実家の方でスカウト成功だなんてビビるだろうな」

P「電話で紹介した向井拓海です。アイドルになってくれるということなのでよろしくお願いします」



拓海「向井拓海だ。アイドルのことは何もわからねぇけど気合いだけはバッチリだ!夜露死苦!」



ちひろ「美人な娘ですね♪私は千川ちひろです。よろしくお願いしますね、拓海ちゃん!」



拓海「おう。よろしく頼むぜ、ちひろさん!」



ちひろ(見た目はちょっと怖いですけど、元気ないい子ですね♪)

ちひろ「ところで拓海ちゃんは系列事務所の寮の方を使うんですか?」



P「そういえばそのあたり決めてなかったな。どうするんだ、拓海?」



拓海「ん?アタシは勝手にPの家に住み込もうと思ってたんだけどな。まずいか?」



P「俺は構わないな。それじゃあ着替え持ってこいよ」



拓海「それなら帰りに買っていくか」



P「そうしろそうしろ。さすがに女物の服はうちには無い」



ちひろ「ちょちょちょ、ちょっと待ってください!アイドルと同棲なんてダメに決まってるじゃないですか!」



P「え、こいつほとんどうちに泊まり込みでしたよ」



拓海「そうだな。今更そんなこと気にしてないしな」



ちひろ「アイドルになったらそれは問題になるんですよ!おとなしく寮を借りてください!」



拓海「別にばれなきゃ大丈夫だろ?おいP、事務所案内しろよ」



P「分かった。それじゃあちひろさん、そういうことで」



ちひろ「流されないで下さいよ!とりあえずガチャ回して下さいっ!」



P「まだ活動してるわけじゃないですし、しばらく見逃してください」ガチャガチャ ガチャガチャ



ちひろ「…少しだけですからね!」

P「今日はお疲れ様、拓海。慣れない場所は疲れただろ」



拓海「そうでもねぇよ、買い物も終わらせたしさっさと帰ろうぜ」



P「そうするか。ま、アイドルとしてこれからもよろしくな、たくみん」



拓海「たくみん言うなァ!…つってもアイドルなら慣れなきゃいけねぇのか…?くぅ…うまくやれる気がしねぇ!」



P「ははっ、頑張ってくれよ」



拓海「少なくともPは呼ばなくていいだろ!」



P「まあいいだろ。たくみん呼びは気に入ってるんだ」



拓海「チッ、もう諦めてることではあるんだけどよ…」

P「このアパートだ。一応2部屋あるから俺は小さい方使うよ」



拓海「ん、悪りぃな。しかし思ったよりいい場所住んでるな」



P「どんなイメージだったんだよ」



拓海「Pの普段の生活見てたらボロ屋敷もありえるかと思ってたからな」



P「ひどい話だ」



拓海「そう思うなら生活見直せよ」



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



拓海「それじゃあ寝るか。おやすみ」



P「そうだな、おやすみ」



拓海「ん、それじゃ、明日からもよろしくな…プロデューサー」

拓海「おい、朝だぞ!起きろよP!今日からきっちりアイドルやってやるよ!」



P「おう、おはよう。それじゃあアイドル活動プロデューサー活動、張り切ってやっていくか!」



拓海「おう、一番近くで見てろよ、P。あんたの夢も叶えてやるからよ!」



23:30│向井拓海 
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