2016年07月14日
モバP「ホテルにてちょっとした不幸」
カタカタカタ
P「だぁー……首痛ぇ……」カタカタ
P「寝たい……明日早いし……」カタカタ
コンコン
P「んあ?」
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コンコンコン
P「……」チラッ
ほたる「……」ガタガタブルブル
P「こんな時間にどした?」ガチャッ
ほたる「あ、あああああああのっ」ガタガタブルブル
P「オーケーオーケー、落ち着いて。部屋にお入り?」
――――
P「ほら、紅茶飲め」
ほたる「は、はい……ありがとうございます……」
P「で、どした。明日もステージだぞ?」
ほたる「あの、それで早くに寝たんですが、なんだか苦しくて目を覚ましたんです……」
ほたる「そしたら、枕元に……」ブルッ
P「出たか……」
ほたる「……」コクン
P「……はい、はい……。ではまた後日ということで……はい」
ピッ
P「やっぱり曰く付きの部屋か、ったく」
P「色々な偶然が重なった結果の手違いだってことらしいが、まあその辺については後々だな」
ほたる「すいません……本当に、私の招いてしまった事故なんだと思います……」
P「んー、まあ少なくとも今晩はどうしようもない。おかげさまでホテル満室なんだとさ」
P「部屋も変えられそうにないし、とりあえず俺の部屋で寝な」
ほたる「す、すいません……私、えっと、ありがとうございます……」
P「いいよいいよ」
P「じゃあ、鍵」
ほたる「え?」
P「鍵くれ。部屋交代するしか無さそうだからな」
ほたる「そ、そんな……Pさんがあちらになんて……」
P「俺はそういうの慣れてるからなあ。おかしな話だけどさ」ナハハ・・・
ほたる「そ、そうは言っても……」
P「大丈夫だって。ゆっくりお休み」
ほたる「で、でもっ……えっと……」
P「どういうやつ? グロかったりする?」
ほたる「あの、そうじゃなくて……えっと」
P「って、思い出させるワケにはいかないよな」
ほたる「あ、あのっ」
P「ん?」
ほたる「その、一人で……寝なきゃ、ですか……?」
P「あー……」
ほたる「そ、その……いえ、なんでもないです……」
P(……そりゃあそうか、まだ13の女の子か……)
P(ちと発育が良いから忘れがちだが、そうだったな……)
P「……」チラッ
ほたる「……っ」ブルブル
P(ちと発育が良いんだもの……)
P「……無理そうか?」
ほたる「い、いえっ……あの……」
ほたる「…………」ガタガタ
P「……」
ほたる「…………っ」ガタガタ
コクン・・・
P「……そうか」
P「……あー、分かった。こうしよう」
P「眠るまでの間、そばにいる。そんで、しばらくしたら電気消してあっちの部屋に行く」
P「これでいい?」
ほたる「……! はいっ、ありがとうございます……!」パアッ
P「了解、じゃあそうするか。荷物は……」
ほたる「……とりあえず、着替えだけ」
P「ん。他はカバンに詰めてあるか? 朝になったら持って行くよ」
ほたる「すみません、ありがとうございます……」
P「そんじゃあ、明日も早いんだからベッド入りな」
ほたる「は、はい……」モゾモゾ
P「よし。それで、どうすっか。子守歌でも歌うか?」
P「スゥ……ちっちゃな頃から悪ガキでぇ〜〜〜♪」バリトンボイス
ほたる「あの、遠慮しておきます……」
P「そうか」
ほたる「はい……」
ほたる「あの、その代わりに……」
ギューッ
P「手、握っときゃいいのね」
ほたる「すいません……触れてないと不安で……」
P「お安いご用で」
P(手ちっちゃい)
ほたる「……」プルプル
P(震えてる手ちっちゃい)
――――
ほたる「……くぅ……くぅ…………」
P(案外早く寝ちゃったな。安心したか)
P(そんじゃ、そっと手を離して……)ソーッ
ほたる「…………」
ほたる「………………うぅ」
ほたる「うぅ……ぅあぁ……ぃ、や…………」プルプル
ほたる「……ぅ……ぅぁ…………」カタカタカタ
ウーンウーン
P(どうしよう)
ほたる「ぅ……ぁ……ゃぁ……」ウーンウーン
P(手離した途端にめっちゃうなされてる)
ギュッ
ほたる「ぅあ…………」
ほたる「…………」
ほたる「……くぅ……くぅ…………」
P(手繋ぐと治まる)
ほたる「……くぅ……くぅ……」ニヘ・・・
P(どうしよう)
P(参ったぞ。離れらんねえぞ)
ほたる「……くぅ……くぅ……」
P(スケジュール的に寝ておかないとブッ倒れるぞ俺)
ほたる「……くぅ……くぅ…………」ニヘー
P(幸せそうな顔して寝てんぞ)
P(どうしよう)
――――――
――――
P「…………んが?」パチリ
ムクリ
P「……」
P(いつの間にか寝てたか……)
P(やべ、今何時……)
P(…………)
ほたる「……すぅ……すぅ…………」
P(やっべ……)
P(待った、ちょっと待った俺)
P(一気に目が覚めた。そうだ、昨日部屋に来たほたるを寝かしつけて、それで……)
P(それで……)
P(……)
P(いや、その後いつの間に寝たのかが分からん)
P(ただですら疲れてたんだ、ベッドに無意識に入っちまったってのか)
P「と、とりあえず早いとこ部屋を抜けて――」
P「……」
ほたる(ウソみたいに高い位置までずりあがったパジャマ)「……すぅ……すぅ…………」
P(半脱ぎ半ケツ)「」
P「」
P(オーケー、冷静になれ)
P(手は出してない。出すワケない)
P(相手は13歳、記憶が途切れる程の眠気、何事もなく寝たはず)
P(そう、不幸。これはほたるの招いたアンラッキー)
P(アンラッキー、言うなればアンラッキースケベ。間違い無い……はず)
P「だから、何事も無かったように部屋を抜ける」
P「ほたるが起きる前に――」
ほたる「……?」パチリ
P(アンラッキーめ)
ほたる「……?」キョロキョロ
P「ああ、おはようほたる。まず落ち着いてくれ、この格好はだな」
ほたる「……!」バッ
P「ああそうだ、一旦顔を覆うといい。こんなもん見ちゃダメだ」
ほたる「……!」ハッ
P「そうだな、お前の服も乱れてる。でもな、それは俺がやったんじゃあない。信じてくれるな? 俺とほたるの仲だからな」
ほたる「……Pさんと私の……」
ほたる「……」
ほたる「…………」ポッ
P「何故そうなるかな」
ほたる「あ、あの昨晩、私……」
P「ああそうだ、ゆっくり寝たよな?」
P「それでなんだが、自分の体質については十分理解していることだろうと思う」
P「で、あるからしてこれも不運な事故なのであってだな」
ほたる「あの……」
P「俺は決して、神様芳乃様に誓って手は出して――」
ほたる「私、起きている間でも全然大丈夫ですから……」
P「何故そうなるかなちくしょう」
完
21:30│白菊ほたる