2016年09月07日

李衣菜「北条加蓮」泰葉「南国の姿」




―――夕暮れの浜辺







ざざーん



  ざざーん……





加蓮「……はぁ。綺麗……」





加蓮(燃えるような夕焼け……。打ち寄せる波も、砂浜も、目に映る全部が夕陽に染まってる)





加蓮「2人にも見せたかったなー……」





加蓮(こんな素敵な景色、都会じゃ見られないよね……。まるで夢の中みたい)





加蓮「……夢」



加蓮「…………」ツネッ





加蓮「……痛い。ふふ、夢じゃない……♪」



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1470550580



P「――加蓮。ここにいたのか」ザッ…





加蓮「あ……Pさん。もしかして探してた?」



P「ホテルの部屋にいなかったからな。もうすぐ日も落ちるし、迎えに来たんだよ」



加蓮「ふふ、ありがとね。帰る前にこの風景を目に焼き付けようかな、って思って」



P「そっか。たしかに綺麗な――」





P「いや、水着に着替える必要あったか?」



加蓮「え、……あ、あはは。ほんとはちょっとでも泳げるようにって……えへ」

P「まったく、こんな時間に1人で……。潮風も強いんだから、波に揉まれて溺れるぞ?」



加蓮「う、うん……さすがにヤバいと思ったからやめたよ。だからこうして夕陽眺めてるの」



P「賢明だな。良かった、見つけたのが海面にぷかぷか浮いてる加蓮じゃなくて」



加蓮「もーやめてよ〜、シャレになってないからそれー。ふふふ♪」



P「今度2人と一緒にプールに行くんだろ? 焦ることないって」



加蓮「うん、浮き方からなにから全部教えてくれるって。楽しみー」

P「泰葉には気をつけろ……あの子はきっと指導に熱が入るタイプだ」



加蓮「あー、ぽい……」



P「いきなり『目標は50m』とか」



加蓮「そしたら李衣菜を盾にして逃げるから大丈夫!」



P「逃げ回ってるうちに泳げるようになったりしてな?」



加蓮「ふふっ、それはそれで理想的かも♪」

P「まぁ遊びなんだし、堅苦しく考えないで楽しめばいいさ。泳げる泳げない関係なくな」



加蓮「うん。今まで水着着る機会なかった分、これからたくさん思い出作るよ」



P「ん……そうか」



加蓮「……えへへ。この水着だって一緒に選んだんだよ。ショッピングも楽しかった」



P「うん」



加蓮「今回の撮影もね。まさか南の島だなんて……ほんとにありがと、Pさん」



P「……うん」ポフ ナデ…

加蓮「んっ……幸せだなぁ、私……♪」



P「まだまだ。ずっと続くよ、加蓮の幸せは」



加蓮「もちろん。せっかく手に入れたんだから、簡単には手放さないよ。……一生の宝物にするんだ」



加蓮「李衣菜に、泰葉に……Pさん、ちひろさん。みんなと出会ってから、今までのこと……全部。ぜーんぶね」



P「欲張りだな」



加蓮「欲張り上等。このサンセットビーチだって私のものっ♪」

P「ふふ……今度は3人一緒に来られたらいいな」



加蓮「そこはPさんの手腕次第でしょ? 待ってるから」



P「ああ。必ずまた連れてくるよ」



加蓮「うん、よろしく♪ ……早くて3日後かな? それとも1週間後? 少し我慢して1ヶ月っ?」



P「む、無茶言うなよ!? さすがにそれは無理だっ」



加蓮「あははっ♪ ウソウソ、1年でも2年でも待つよ。それまでもっともっと他にも思い出作るんだから!」

P「ったくもう……。ほら、そろそろホテルに戻るぞ。明日には帰るんだから」



加蓮「はーいっ。――あっ、見てPさんっ」



P「ん? どした」



加蓮「あっちは夕焼けで……こっちはもう星空が見えてる。李衣菜と泰葉みたい!」



P「どんなたとえだ……はは、加蓮の頭の中は李衣菜と泰葉でいっぱいだな」

加蓮「褒め言葉だよ、それ♪ さ、帰ろPさん。ちひろさんにもお土産買ってってあげないとね」



P「ああ、そうだな。なにがいいかな……」



加蓮「南国限定のカエルのマスコット売ってたよ。ゲコ太って言ったっけ――」





加蓮(夕焼けのオレンジと、星空の濃紺。大好きな2人の色……。2人を連れて、もう一度来るんだから!)





―――



――









―――後日、事務所





ちひろ「――長旅お疲れさまでした、プロデューサーさん♪」



P「あはは、結構楽しんで来ましたよ。ちひろさんも留守の間、ありがとうございました」



ちひろ「いえいえ♪ ふふ、ちょっぴり日焼けしました?」







李衣菜「泰葉、こっちは?」



泰葉「どれ? ……お尻が強調されすぎ。李衣菜、もう少し健全なのは無い?」



李衣菜「健全……んー、どれもセクシー過ぎなんだよねー。男子が黙ってないよこんなの」



泰葉「むー……。これは谷間が……さっきのはアングルが……」ピラッピラッ



李衣菜「うーーーん難しいなー……」ピラッピラッ…



加蓮「……なんでアンタたちが写真の選別してんの。私のグラビアなんだけど……ちょっと、ねぇったら」

ちひろ「李衣菜ちゃんたちに選ばせていいんです?」



P「ええ、良い写真を選んでくれるでしょう。加蓮の良いところは2人もよく知ってますから」





李衣菜「よっし、決めた! 泰葉、これならどう?」



泰葉「ん――うん、私もそれが一番素敵だと思う♪」



李衣菜「表紙だって飾れるよ、絶対!」



加蓮「はぁ、もー……。見せて、どれに決めたの?」





「「これ!」」

加蓮「…………いいじゃん。分かった、それでいいよ。2人がそこまで推してくれるなら」



李衣菜「へへ♪」



泰葉「ふふっ♪」







加蓮「――えへへっ。選んでくれてありがとっ♪」







おわり



22:30│岡崎泰葉 
相互RSS
Twitter
更新情報をつぶやきます。
記事検索
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計: