2016年10月27日
野々原茜は挫けない
彼女、野々原茜について今日は語ろうと思う。
彼女はただの可愛い美少女アイドルではない。
時には暴れ馬のように、時には人形のように、時には鎹のように。
彼女はただの可愛い美少女アイドルではない。
時には暴れ馬のように、時には人形のように、時には鎹のように。
彼女は今日も挫けない
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「ねぇねぇプロちゃん!特に理由はないけどなでてなでてー!」
野々原茜は単純だ。行動原理は至ってシンプル。
自分が楽しいこと、やりたいことをやりたいだけやるのだ。
そこに遠慮などはなく、距離はなく、意味もない。
「お!プロちゃん、あっちで写真撮ってるから入ってくるね!」
野々原茜はその小さな体躯に大きな活力を秘めている。
あちらで騒ぎを起こせば、こちらで嵐を引き起こす。
彼女のバイタリティーは人並みではない。
「仕方ないなっ!プロちゃんは茜ちゃんがいないとダメなんだから!」
野々原茜は多才である。
踊れば魅せて、歌えば響き、描けば惹き付け、笑えば輝く。
彼女のアイドルとしての素質、才能は煌めいている。
「どうも〜!ニャンぷかプリンの小さいプリン!茜ちゃんだよ!」
野々原茜は笑顔を作る。
くだらない理由こそ、くだらない内容こそ、くだらない笑顔こそ大切なのだ。
それを理解し、それを重宝し、それを伝播する。
彼女はこれからも笑顔を届け続けるだろう。
「……ご、ごめんなさい。茜ちゃん…ちょっと失敗しちゃったみたい………」
野々原茜は挫けない。彼女とて失敗もする。
しかし、それを糧にして彼女は次を目指すのだ。
何度でも挑戦し、何度でも失敗し、何度でも成長し、何度でも乗り越える。
彼女は挫けない
「ぷ、プロちゃん……こんな時に撫でないでよ……///」
野々原茜は小心者だ。
彼女は場の空気を読む。流れを読む。
求められているか否かを瞬時に判断し、やりたいようにやる。
時としてそれは致命的である。
彼女は今日も虚勢を張る。
「プロちゃん!茜ちゃんがもっと活躍するから、彼女なんて作る暇ないね!」
野々原茜は色恋沙汰に興味深々だ。
年頃なのも相まって何かにつけ他人にこういうことを言う。
ちょっと辛いのでやめてください。
「かつては迷惑かけたけど、あえて!高いとこからの攻撃に挑戦するよ!」
野々原茜は克服する。
彼女のサービス精神は周りの迷惑を顧みない。
その時出来ることに全力を注ぐのだ。
それは時として思わぬ結果を生むこともある
「プロちゃん。プロちゃんは……さ」
「なんで茜ちゃんをプロデュースしようと思ったわけ?」
「そりゃあ茜ちゃんはプリイティーでキュートだよ?」
「そんな茜ちゃんだって失敗するし、迷惑もかけちゃうし」
「アイドルとしてどこを買ってくれたの?」
「上手くアイドル……出来ているかな?」
「みんなを笑顔に出来ているかな?」
「正直に答えて、プロデューサー」
「私は、アイドル続けるべきかな?」
野々原茜はまだ16歳の少女だ。彼女なりの不安もあろう。
自信満々に振る舞っているが、彼女とて完璧ではない。
彼女は周りを振り回し、周りを巻き込んで、それでも前を向いてやってきた。
後ろを振り返れば過去の自分がいつも問いかけてきたのだろう。
『本当にあなたはアイドルとして上手くやっているの?』
『ここをこうすればもっと上手く出来たのでは?』
『あなたはアイドルの素質があるの?』
彼女の問いに答えるのは容易い。
彼女を納得させるのは容易い。
果たして俺の容易い答えは彼女を勇気づけることが出来るだろうか。
これからも続くであろう彼女のアイドル生活を支えられるだろうか。
彼女に言葉を贈ろう。
彼女のようにシンプルに
彼女のように活力を込め
彼女のように輝きに満ち
彼女のように笑顔で
彼女のようにあきらめず
彼女のように虚勢をはりながら
「茜、お前は俺がトップアイドルにしてやる」
23:30│野々原茜