2016年12月07日

大原みちる「あははー、なにを言っているんですか?」

デレマスSSです。



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オーケー。一回落ち着こう。落ち着こうな。





俺もみちるも落ち着かないといけない。



まさかな。こんなことになるとはな。



まあ、落ち着け。落ち着いてくれ。



俺は落ち着いているからみちるも落ち着くんだ。



俺は大丈夫。全然動揺してない。俺の頭の中はクリアだし、クールだ。



みちるはキュートだ。ああそうだ。

まあ、万が一の場合がある。もう一度みちるの財布を見てくれないか。うん。中に入っているのは……



パン屋のレシート。パン屋のレシート。パン屋のレシート。



……うん。それ以上のものはないな。



……うん。その通りだ。



万が一の場合がある。もう一度俺の財布を見る必要があるな。うん。



Google playカード。モバコインカード。Google playカード。Google playカード。モバコインカード。モバコインカード。モバコインカード。



……うん。変わらないな。



いやいやこいつらはもう紙くずだから。実際に残額がある訳じゃないんだ。



まあ、大人の秘密ってやつだ。



……いや、すまない。みちる。



悪いのは俺の方だ。みちるは悪くない。



だから謝らないでくれ。さっきみたいに俺の形をしたパンとか言わなくていいから。



……うん、そうだ。俺はPでもパンじゃないんだ。分かったな。



オーケー。そこまではオーケーだな。



じゃあ次の話をしようか。今の話だ。



今なにが起こっているか。みちるは分かるな。



……うん。そうだ。宇宙空間に投げ出される状況よりまずい状況だ。



なにがまずいのか。今みちるも俺もお腹が空いている。そして……



そう。このにおいだ。まずい。非常にまずい。



ああ分かってる。いい匂いだってことが非常にまずい。



美味しそうだからまずいんだ。

うん。そうだ。ここはパン屋だ。



そして俺が手に持っているのはトレー。そしてその上にはパン。



分かるな。みちる。トングをカチカチ鳴らさなくていいぞ。



それで二人の財布は空。最後に俺たちは空腹。



ここから導き出される結論は分かるよな。なにがまずいのか分かるよな。うん、そうだ。やばいんだ。





オーケー。もう一度今やるべきことを確認しようか。



……うん、そうだな。パン食べるんだよな。



塩パンの焼きたての香り。外側はかりかりして中はふんわり。



さらに上質なバターと岩塩。何個でも食べれそうなパンだ。



オーケー。間違いなく一級品のパンだ。いい店を見つけたな。



だがな。そうじゃない。そうじゃないんだ。いいな。



いや、メロンパンの話もしてない。



メロンの果汁を練りこんであるからメロンのいい香りがするんだ。



そしてメロンの果肉を贅沢になかに包み込んで焼いてある。



うん。オーケー。その気持ちすごく分かる。



美味しいよな。これ絶対美味しいメロンパンだよな。



食べ終わったらため息が出るほどの美味しさだな。



……うん。そうだ。



どんなにお腹が空いてもお金がなければ無銭飲食。犯罪だ。



あー、ツケは……流石に無理だろ。うん。



だからみちる。ここで待っていてくれないか。



トレーを渡すから向かいのコンビニまで行って俺はお金をおろす。



なあに、五分も掛からない。



だからちょっと待っていてくれ。頼んだぞ。



……うん。無理か。



その五分間でみちるはいくつのパンを食べれるのかってことだよな。



みちるの理性は吹き飛んじゃうもんな。



ここはみちるの餌場。そしてみちるにとってパンは魂だ。



だからな。そんなことは無理。うん。分かった。その通りだ。



無理なことは無理ってちゃんと言ってくれる子は大好きだ。



食欲の秋は最高にパンを食べていたもんな。



オーケー。美味しいものは期間限定だもん。



その気持ちすごく分かる。例えば温泉のこととかな。



そして俺たちには寒い冬が来るな……



パンの耳も買えないようなそんな冬が……





いやいや、なんでもない。話を元に戻そうか。うん。大丈夫だ。きっとな。解決策があるんだ。



それはな。みちるがコンビニに行ってお金をおろすんだ。



分かるな。そうでもしないとみちるは自我を保てない。



こんなに美味しい匂いのする場所にいると気が狂ってしまう。



分かるな。そういうことだ。



俺の口座の暗証番号を知っていても全然大丈夫だ。



もう口座なんて握られているようなものだしな。うん。



あー。成程。こんな状態で外に出たら、みちるは倒れる。



オーケー。それは盲点だったな。



前にも言ったが俺は無理なことを無理だって言える子のことが好きなんだ。



嘘じゃない。本当なんだ。



じゃあ、状況を整理しよう。



みちるを置いて俺がコンビニに行くとみちるは我慢が出来なくなる。そうだよな。



そして俺が残りみちるがコンビニに行こうとするとみちるは倒れる。



オーケー。解けない謎はない。どうすればいいと思う。

……正直俺にはどうしようもない。



なにか出来ることと言えば、パンの神様に祈ることだろう。



分かるな。もう打つ手なしなんだ。この状況を変える第三者が現れない限りな。



残念ながらスイーツファイブは来ない。事務所にいるからな。



……取り置きをして二人でコンビニに行く?



まあいい手段だろう。店が混んでないとするならばな。



だけど、みちる見えるだろ。うん、そうだよな。列が見える。



そうここは人気のパン屋だ。こんな中で取り置きを頼めるはずがない。



そして同様にこのトレーを置いてどこかに行こうにもそもそも置き場がない。



いや、今回は俺の責任なんだ。



俺が格好つけてパンぐらい奢ってやるって言ったんだよな。



謝らなきゃいけないのは俺だ。すまん。



俺の口座を握っている悪魔の元に行ってみちると俺の給料の前借をしておけば良かったんだ。



すまない。本当にごめんな。みちる。もうこのパンは戻そう。戻しているうちに売れる。



きっと美味しく食べてくれる人はいる。



だから今日はコンビニのパンでも食べよう。



コンビニのパンも中々美味し……うそだァァァァァじゃない。



今度必ず俺が金ある時にパンを奢るから。



なっ、ここは一度帰ろう。うん。オーケー? 事務所にはドーナツがあるさ。きっと法子が買ってくれたやつがな



やあ、偶然だな。



いやー、まさか同じパン屋にいるとは思わなかった。



うんそうだ。ちょっとお金貸してくれないかな。



すぐ返すからな。



具体的に言うとパン屋を出てコンビニに行って……



まあ、五分ぐらいだろう。ちょっとだけだからな。無理?俺は無理って言える子は大好きなんだ。





森久保ぉぉぉぉぉ!!!!!



17:30│大原みちる 
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