2017年01月24日
モバP「ちひろさんもう三十路ですね」ちひろ「はっ?」
P「えっ?だって今年で29歳ですよね?」
ちひろ「はっ?」
P「ほら、アニバーサリー開催の日はちひろさんの誕生日でしょ?」
ちひろ「はっ?」
P「ほら、アニバーサリー開催の日はちひろさんの誕生日でしょ?」
ちひろ「はい」
P「つまり今日で29歳ですよね?」
ちひろ「…あなたはさっきから何を言っているんですか」
ちひろ「私は今年で24歳ですよ」
P「………」
P「はっ?」
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P「…あのすみません、少し整理させてもらってもいいですか?」
ちひろ「はい」
P「えっと、この事務所を立ち上げたのは…」
ちひろ「5年前ですね」
P「ちひろさんのその時の年齢は…?」
ちひろ「24歳です」
P「それから5年経ちましたよね…」
ちひろ「はい」
P「つまり、ちひろさんは今年…」
ちひろ「24歳ですね」
P「………」
P「あれ?」
P「24歳…そこから5年経ったから24歳…。ん?合ってる?…あれ?合ってるのか…?」
ちひろ「あの、プロデューサーさん」
P「24+5=24…24-5=24…つまり菜々さんの年齢は永遠の…」ブツブツ
ちひろ「プ・ロ・デュ・ー・サ・ー・さ・ん」ズイッ
P「はっ、はい!!何でしょうか!?」
ちひろ「あの今回は特に何も言いませんでしたけど、女性に年齢を聞くのはセクハラになる事もあるので注意して下さい」
P「そ、そういうつもりは無かったんですが…。その、すみません…」
P(つまり俺は菜々さんに毎日セクハラをしてた訳か…。気を付けよう…)
ちひろ「ところで、なんでいきなりそんな話題を?」
P「えーと、よく世間では女性は30歳過ぎたら結婚が難しいとかよく言ってるじゃないですか」
ちひろ「そんな事は無いと思いますが、まあ確かにそんな話は聞きますね」
P「ぶっちゃけちひろさん大丈夫なのかなと思いまして」
ちひろ「余計なお世話だコラ」
ちひろ「というか今の発言も立派なセクハラに該当だぞオイ」
P「いやいや違いますよ!?別にちひろさんに魅力が無いとかそういう意味で言った訳ではなくて…」
ちひろ「懲戒処分食らいたいのかアンタは」
P「だってちひろさんのそういう話題聞かないですし、ちょっと心配だったんですよ」
ちひろ「本当に余計なお世話ですね」
P「…で、実際の所どうなんですか?彼氏とか?」
ちひろ「毎秒セクハラ教育したいのか?」
ちひろ「…はぁ、いませんよそんな人。そもそも出会いとかありませんし…」
P「えっ、でも業界の人とかよく会ってるじゃないですか。あの中から良いなって人とか探さないんですか?」
ちひろ「うーん…仕事の付き合いとして魅力的な方はたくさんいるんですけど、人生のパートナーとなるとまた別ですから」
ちひろ「そもそも、向こうからもそんなお誘いのお話は来いですし…それに、今は仕事が彼氏みたいなもんです」
P「そうですか」
ちひろ「私って隙がないキャリアウーマンみたいに見えてるんでしょうね。だから男性方も敬遠してるんだと思います」
P「いやいや、そんな事はありませんよ!ただ単に周りの人たちの見る目が無いんですって!」
P「こんなに美人で可愛くて仕事に対し前向きなしっかり人、俺がお嫁さんに貰いたいくらいですよ」
ちひろ「………」
ちひろ「はっ?」
ちひろ「あのプロデューサーさん、今の発言は…?」
P「………」
P「あっ」
ちひろ「………」
P「………」
P「な、なんて冗談…言ってみたり?」
ちひろ「…冗談ですか」
P「あ、あはは…」
ちひろ「はぁ、マジ笑えないふざけんなそんな事冗談で言えるとか神経疑います二度と喋るなキモいホモブサイクハゲ死ねよ」
P「そ、そこまで罵倒しますか…」
ちひろ「ていうかアンタはどうなんですか?アンタもいい年してんだから私よりも自分の心配しろよ」
P「えっ、いや俺は…」
ちひろ「ああそういえばアンタは毎日アイドルの皆さんとたくさん会ってますんね。いいですね選択肢の多い人は、幼女から熟女までより取り見取りヤりたい放題ですもんね」
P「いやいやアイドルに手を出す訳ないじゃないですか!それに俺仕事では彼女たちと喋れてますけどプライベートだと全然駄目なんです!」
ちひろ「?」
P「なんか緊張しちゃうんですよね、女の人と一緒にいるって状況が…」
P「だからオフでばったりアイドルに会った時によく言われるんですよ。『いつものプロデューサーと違う』って…」
ちひろ「…」
P「口はどもるし、よく噛むし、終始体が震えちゃって…」
ちひろ「…菜々さん相手でも?」
P「はい」
ちひろ「仁奈ちゃんが相手でも?」
P「…ええ」
ちひろ「それは色々と問題有りですね」
ちひろ「ん?でも私と初めて会った時そんな様子無かったような…」
P「…そういえば」
ちひろ「それに、仕事終わりにちょくちょく一緒に飲みに行ってますけど、そんな様子見せてないですよね?」
P「確かに…何ででしょう?」
グイッ(胸ぐらを掴む音)
ちひろ「それは何だ?私とプライベートで飲むのは仕事という意味か?」ギリギリ(首を絞めてる音)
P「いっ…いえ…そんな事は…」
ちひろ「それとも私は女性として見てないって事か?」ギリギリ
P「ち、違いま……ちょっ…死ぬ…離して…」
パッ
ちひろ「ほんと、社長に報告しようかしら…」
P「ゲホッ!ゴホッ!…理由はよく分からないんですが…落ち着くんですよ…ちひろさん相手だと…」
ちひろ「……まあいいでしょう。今回の件は見逃します」
P「はぁはぁ…死ぬかと思った…。チエリエルのお迎えがそこまで来てた気がする…」
P「という訳で、俺は将来魔法使いになる事は確定してるのでそのような心配をする必要が無いんです」
ちひろ「さらっと童貞発言しましたね」
P「もう割り切りましたからね。こういう事を言うのも慣れてました」
ちひろ「その結果が先ほどまでのセクハラ発言オンパレードですか」
P「それについては申し訳ございません。ダメ男ですよ、俺…」
ちひろ「………」
ちひろ「あまり自分を卑下しないで下さい」
P「…へ?」
ちひろ「あなたは自分自身をすごく過小評価してますが、そんな事はありません」
ちひろ「これだけたくさんのアイドルの性格・特徴を理解して、それぞれに的確な対応をして彼女たちのケア、成長に大きく貢献している。こんな事、並みの人間に成し得ません。」
ちひろ「それが仕事という認識による成果だとしても、そんなあなたを信頼して彼女たちはついて行ってる訳です。自分の評価を下げる事は、そんな彼女たちの評価も一緒に下げる事になります」
P「…」
ちひろ「それに、プロデューサーさんが自覚してないだけであなたに好意を持ってるアイドルはいますよ」
P「えっ!?いや、あんな態度とってしまってるのにそんな筈は…」
ちひろ「じゃあなんで何回もプロデューサーさんは遊びに誘われてるんですか?」
P「…」
ちひろ「そういう事ですよ。あなたは確かにおかしな行動をとってしまうのかもしれない。でも、その様な部分を含めてあなたの事が好きになってしまう女の人もいるんです」
P「そう…なんですかね…?」
ちひろ「そうなんです。現に私もプロデューサーさんの事好きですよ」
P「………」
P「はい?」
P「…あの、ちひろさん。今の発言はどういう意味ですか?」
ちひろ「………」
P「ちひろさん?」
ちひろ「…じ、冗談にきまってるじゃないですか!さっきの嫌がらせのお返しですよ!」
P「…あ、あはは。ですよねー」
ちひろ「そうです。冗談なんです、冗談…」
P「冗談…」
ちひろ「………」
P「………」
ちひろ「そろそろアニバーサリー会場の準備始めましょうか…」
P「そうですね…」
P「………」
ちひろ「………」
P「ちひろさん、ひとつ良いですか?」
ちひろ「はい?」
P「先ほどの冗談の件なんですけど…」
ちひろ「冗談って…私のですか?」
P「俺の方の冗談です」
ちひろ「………」
P「その…本当は冗談じゃなくて本気でしたって言ったら…」
P「どう思います?」
ちひろ「!」
P「………」
ちひろ「………」
ちひろ「ほんと…悪い冗談ですね…」
P「……すみません」
ちひろ「そういう話は冗談じゃなくて…」
ちひろ「真剣に面と向かって話してくれませんか?」
P「!」
ちひろ「そうすれば…こちらも、それ相応の対応はしますから…///」
P「…はい!素晴らしい場所、用意させていただきます!」
ちひろ「…あの、私からもひとつ良いですか?」
P「はい、何でしょうか?」
ちひろ「プロデューサーさんから見て、29歳の女性って…」
ちひろ「どう思います?」
P「…」
P「…そうですね。世間的にBBAとか行き遅れ間近とかあまり良い印象は無いですね…」
ちひろ「…」
P「でも俺は脂が乗ってて良いと思います」
ちひろ「!」
P「確かに若い女性の方が魅力的なのでしょうが、経験を積んでる女性の方が安心というか豊富というか…」
P「なんというか…違った味わい深さがあると思うんです」
ちひろ「…」
P「こんな感じでどうですかね?」
ちひろ「…プロデューサーさん」
P「はい」
ちひろ「言い方がセクハラです」
P「本当に申し訳ございません」
ちひろ「全く…許してあげます」
P「…ていうかちひろさん」
ちひろ「?」
P「やっぱり29歳ですよね?」
ちひろ「…」
ちひろ「内緒です♪」
《終》
21:30│千川ちひろ