2017年02月20日

ありす「フレデリカさんの誕生日です」

ありす「フレデリカさんからのプレゼントが目の前にあります」

http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1469973020/



の設定を引き継いでますが読まなくても大丈夫だと思います





SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1487079356



ありす(どうも、橘です)



ありす(本日は2/14)



ありす(……バレンタインデーですね)



ありす(大切な人にチョコをあげる日……)



ありす(ということで、私もいくつか作ってきました)



ありす(……手作りで)



ありす(……たくさん失敗しましたけど、なんとか形になって……)



ありす(プロデューサーさんや文香さんに渡したらとても喜んでくれました)



ありす(作ってよかった……って思います……ふふ)



ありす(……さて)



ありす(普段お世話になっている人にチョコを渡しているのですが……いよいよ残りひとつになりました)



ありす(……フレデリカさんへのチョコです)



ありす(意図したわけじゃないですけど、最後になってよかったかもしれません)



ありす(……フレデリカさんにはもうひとつありますし)

ありす「……」



ありす(さて……フレデリカさんはどこにいるんでしょうか)



ありす(見つからなければ渡せません……)



ありす(……まあ、置いて渡すという手もないことはありませんが……)



ありす(こういうのはやっぱり手渡しで渡したいですから)



ありす(……きっとみなさんも同じ考えだと思います)



ありす(プロデューサーさん当てのチョコ置き場はほとんど活用されていませんでしたし)



ありす(それに……もうひとつのものこそ、手渡しで渡したいですし)



ありす(色々仕込んでますから……ふふ、反応が楽しみです)



ありす「……」



ありす(……)



ありす(ずっと待ったり、適当に探しにいくよりは……いっそ呼び出した方が早いかもしれませんね)



ありす(少し恥ずかしいですけど……)



ありす(……まあ、渡せないよりかはいいですし)



ありす(……)



ありす「……よし」



フレデリカ「何が『よし』なのー?」



ありす「ひゃぁっ!?」

ありす「ふっ、フレデリカさん……!?」



フレデリカ「イェーッス! アイムフレデリカー♪」



ありす「い、いつから……!?」



フレデリカ「ついさっきかなー?」



フレデリカ「『おっはよー!』って大きな声出して入ってきたんだけど……気づかなかった?」



ありす「えっ、本当ですか?」



フレデリカ「ううん、嘘だよー♪」



ありす「なんで嘘つくんですか!?」



フレデリカ「なんとなくかなー、うふふっ♪」



フレデリカ「本当はありすちゃんを驚かすためにそろーりそろーりって入ってきたんだー」



ありす「もう……」



フレデリカ「うふふっ、大成功♪」



フレデリカ「それで……何が『よし』なのー?」



ありす「……」



ありす「……フレデリカさんを呼ぼうと意気込んだだけです」



フレデリカ「アタシを?」



ありす「はい」



ありす「その……」



ありす「……チョコです。受け取ってくれますか?」



フレデリカ「わお! 本当にー?」



ありす「本当ですよ……私はフレデリカさんと違って嘘をつきませんから」



ありす「はい、どうぞ」



フレデリカ「ふふっ、ありがと♪」

フレデリカ「食べていい?」



ありす「もちろんです……食べてもらうために作ったんですから」



フレデリカ「……手作り?」



ありす「はい、手作りです」



フレデリカ「へぇ……手作り……へぇー♪」



ありす「……なんですかもう」



フレデリカ「ううん、なんでも!」



フレデリカ「それじゃあ中身をー……っと」



フレデリカ「んー……チョコだね!」



ありす「だから、チョコって言ったじゃないですか」



フレデリカ「それじゃあいただきまーっす」



フレデリカ「あーむっ♪」



ありす「……ど、どうですか……?」



フレデリカ「うーん、デリシャス!」



フレデリカ「すっごく美味しいよ、ありすちゃん!」



ありす「そ、そうですか……ほっ」



フレデリカ「今まで食べたチョコの中で一番美味しい!」



ありす「それは言いすぎですっ!」



フレデリカ「そんなことないよー?」



フレデリカ「んー、美味しー♪」



ありす「もう……ふふっ」

フレデリカ「ご馳走様っ!」



フレデリカ「ありがとねっ、ありすちゃん!」



ありす「いえいえ」



ありす「……私こそありがとうございます」



ありす「喜んでもらえて、うれしいです……がんばったかいがありました」



フレデリカ「うふふっ」



フレデリカ「じゃあそんなありすちゃんにフレちゃんからお礼をしよう!」



ありす「お礼ですか?」



フレデリカ「うん!」



フレデリカ「ありすちゃんは今日が何の日か知ってるかい?」



ありす「……」



ありす「……バレンタインデーですよね?」



フレデリカ「そのとおり!」



フレデリカ「ということで、フレちゃんからもありすちゃんにチョコをプレゼント!」



ありす「!」



フレデリカ「はい、どーぞ♪」



ありす「あ……ありがとうございます」



ありす「……それじゃあ、いただきますね」



フレデリカ「うん!」



フレデリカ「フレちゃんの自信作! たーんと、召し上がれ♪」

ありす「……あむっ」



ありす「!」



ありす「あ……イチゴ味……!」



フレデリカ「がんばって作ったんだー」



フレデリカ「どう?」



ありす「……美味しいです」



ありす「すっごく……」



フレデリカ「ふふっ、よかったー」



フレデリカ「三日三晩寝ずに作ったかいがあったー♪」



ありす「徹夜で作ってたんですか!?」



フレデリカ「それだけの愛をこめたからね!」



フレデリカ「ラビュー♪」



ありす「その心は……まあ、あの、嫌いではありませんけど」



ありす「でも、健康だって大事なんですから!」



ありす「ちゃんと寝てください!」



フレデリカ「わお、怒られちゃった!」



フレデリカ「まあ嘘なんだけどねー」



ありす「……さすがにわかってました」



フレデリカ「うふふっ、さっすがー♪」



フレデリカ「フレちゃんのことよくわかってるー♪」



ありす「たくさん話してますから、ふふ」

ありす「……ご馳走様でした」



フレデリカ「お粗末さまー♪」



ありす「……本当に美味しかったです」



フレデリカ「うふふっ、ありがとー♪」



フレデリカ「そんなに気に入ったなら、毎日作ってあげるよー?」



ありす「……虫歯になりそうなので気持ちだけ受け取っておきます」



フレデリカ「歯磨きしたら大丈夫だよー」



フレデリカ「してあげよっか?」



ありす「結構です!」



ありす「子供じゃないんですから……」



フレデリカ「そっかー♪」



ありす「……」



ありす「……あの、フレデリカさん」



フレデリカ「んー?」



ありす「よかったら……これの作り方教えてもらえませんか?」



フレデリカ「これって……イチゴチョコ?」



ありす「はい」



ありす「……本当に美味しかったので」



ありす「よかったら……」



フレデリカ「うふふっ、もちろんオッケー♪」



ありす「わ……ありがとうございます」



フレデリカ「いつ教えよっかー……今からする?」



ありす「いえ、今日はもう遅いのでまた後日……」



フレデリカ「んー」



フレデリカ「じゃあ、二人の休みがあったときにでもしようねー」



ありす「そうですね」



フレデリカ「ふふっ、楽しみにしてよーっと♪」

ありす「……そうだ、フレデリカさん」



フレデリカ「なーに?」



ありす「……その」



ありす「チョコをもらったお礼……ってわけじゃないんですけど」



ありす「これ、プレゼントです」



フレデリカ「プレゼント……アタシに?」



ありす「はい」



ありす「……今日って、フレデリカさんの誕生日じゃないですか」



ありす「なので……」



フレデリカ「……わぁ、覚えてたんだねー」



ありす「当たり前じゃないですか」



フレデリカ「そっかー」



フレデリカ「……んふー、そっかー♪」ポンッ



ありす「ひゃっ!」



フレデリカ「ありがとねー、ありすちゃん♪」ナデナデ



ありす「わっ……も、もう! 言ってることとやってることが違います!」



フレデリカ「そんなことないよー。フレちゃん感謝の気持ちでいっぱいだよー?」



フレデリカ「だからなでなでー♪」



フレデリカ「ありすちゃんありがとー、なでなでー♪」



ありす「ああ、もうっ、お礼はいいですから!」



ありす「とにかくプレゼントを見てくださいっ!」



フレデリカ「イェッサー!」

ありす「はい。これがプレゼントです」



フレデリカ「ありがとねー」



フレデリカ「……わ、結構大きい」



ありす「ふふ、開けてみてください」



フレデリカ「うん!」



フレデリカ「……」



フレデリカ「……箱?」



ありす「箱ですね」



フレデリカ「これも開けて……」



フレデリカ「……わっ、また箱……」



ありす「箱ですね。まあわくわく感が出るからいいんじゃないですか」



フレデリカ「……あ!」



フレデリカ「このマトリョーシカ式プレゼント、ありすちゃんのときの誕生日プレゼントと同じだ!」



ありす「そのとおりです!」



ありす「その仕返しです、ふふっ」



フレデリカ「うーん……これは一本とられちゃったかも……」



フレデリカ「……はっ!」



フレデリカ「もしかしてこの中には小さいフレちゃん型チョコが……?」



ありす「それはありません」



フレデリカ「ないのかー……」



ありす「なんで残念そうなんですか……」

フレデリカ「箱は続くよー、どこまでもー♪」



フレデリカ「開けても箱ー、開けても箱ー、はっこだっらけー♪



ありす「あ、それで最後です」



フレデリカ「およ、終点に着いちゃった」



フレデリカ「んー……だいぶちっちゃくなっちゃったねー」



ありす「フレデリカさんの時と同じですね」



フレデリカ「それもそうだねー」



フレデリカ「さてさて、箱の中身は……」



フレデリカ「……からっぽ?」



ありす「いえ。そこには私の今までの感謝の気持ちが入ってます」



フレデリカ「……?」



ありす「たくさんの感謝の気持ちをその空箱にこめたんです」



ありす「今までの気持ちをすべて……」



ありす「私からのたくさんのありがとう……それが、私からのプレゼントです」



フレデリカ「……」



フレデリカ「……そっか!」



フレデリカ「ありがとねっ、ありすちゃん!」



ありす「……」

ありす「……冗談に決まってるじゃないですか。真に受けないでください」



フレデリカ「!」



ありす「こっちが本当のプレゼントです」



ありす「どうぞ」



フレデリカ「……またマトリョーシカ式?」



ありす「いえ、違います」



フレデリカ「……」



フレデリカ「……わっ、きれいなブローチ!」



ありす「フレデリカさんに似合うと思って……」



フレデリカ「ありがとうっ、ありすちゃん!」



フレデリカ「うふふっ、フレちゃんとってもハッピー♪」



ありす「……気に入ってくれたなら何よりです」



フレデリカ「うんっ、とっても気に入っちゃった!」



フレデリカ「何につけよっかなー……?」



ありす「……ふふっ」

フレデリカ「でもよかったー!」



フレデリカ「ありすちゃんの感謝ってプレゼントも……うん、嫌いじゃなかったけど」



フレデリカ「フレちゃんもう少しで枕をぬらしちゃうところだったかも」



ありす「……本当に信じてたんですね」



フレデリカ「信じてたよー?」



フレデリカ「それに、ちょっと前にありすちゃん嘘つかないって言ってたしねー」



ありす「あ、そういえば……」



フレデリカ「アタシ、ありすちゃんの言葉は無条件で全部信じるから!」



ありす「少しくらいは疑いを持ってください!」



フレデリカ「じゃあ、今度からそうするー」



ありす「……」



ありす「でも、その……」



ありす「普段の仕返しって思って、色々仕込んでたんですけど……」



ありす「……ちょっと過ぎたからかいだったかもしれません」



ありす「ごめんなさい」



フレデリカ「あ、ううん、別に謝んなくてもいいよー」



フレデリカ「フレちゃんが真に受けちゃっただけだから!」



ありす「いえ……それでも、フレデリカさんを傷つけてしまいましたし……」



ありす「……人をからかうのって難しいですね」



フレデリカ「……」



フレデリカ「たしかにちょっと……その瞬間だけフレちゃんしゅーんってしちゃったけど」



フレデリカ「でも、結局それを上回るハッピーがもらえたから大丈夫っ!」



ありす「!」



フレデリカ「うふふっ、ホントにありがとね、ありすちゃん!」



ありす「……いえいえ」

フレデリカ「それに、ありすちゃんだってアタシのからかいでしゅーんってしちゃったことあるでしょ?」



フレデリカ「おあいこ!」



ありす「いえ。そんなことありませんよ」



フレデリカ「えっ」



ありす「あっ」



ありす「……えっと、フレデリカさんにからかわれるの……私、嫌いじゃありませんから」



ありす「……楽しいですし」



フレデリカ「……」



フレデリカ「……そ、そっかー」



ありす「……」



フレデリカ「……」



フレデリカ「……ありすちゃん、ちょっと顔赤いよー?」



ありす「みっ……見ないでください!」



ありす「ちょっと……変なこと言っちゃいました。忘れてください」



フレデリカ「絶対忘れないっ!」



ありす「忘れてくださいっ!」



フレデリカ「うふふっ、かーわいーっ!」ナデナデ



ありす「わぁ! もうっ、やめてくださいっ!」



ありす「……むぅ」



ありす「今日はフレデリカさんの誕生日なんですから、むしろ私が……!」グッ



フレデリカ「必殺の背伸び!」



フレデリカ「プラスガードッ!」



ありす「あっ……もうっ!」



フレデリカ「ふふっ、なでなでするのはフレちゃんだけの特権なのだ!」



ありす「うぅ、ずるいです……っ!」



ありす「むーっ……!」グッ



フレデリカ「よーしよーし♪」ナデナデ



ありす「フレデリカさんだってちょっと顔赤いのに……」



フレデリカ「!」ギクッ



ありす「……ふふっ、動きが止まりましたね!」



ありす「えいっ……!」ポン



ありす「そして、えいっ!」ナデナデ



フレデリカ「あっ!」



ありす「ふふっ、届きました!」



ありす「……ちょっと背伸びが厳しいけど」



フレデリカ「うーん、まさかフレちゃんがなでなでされちゃうとは……」



ありす「ふふっ、お誕生日おめでとうございます、フレデリカさん」



フレデリカ「……うん、ありがとね。ありすちゃん!」











おしまい



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