2013年11月08日

モバP「のあさんの実家を訪問」

――奈良、某所

P「ここがのあさんの家か…」ウーン


P(ある日、俺はのあさんに誘われて、彼女と共に実家を訪問することになった)

のあ「そう、ここが出自の源。……私の軌跡の原点よ」

P(目の前には東京では考えられない程の敷地面積を有する日本家屋が建っている)

P「かなり大きいな…」

のあ「そうでもないわ…アイドルと同じ、偶像の誇示に過ぎない」

P「いや、素晴らしい家だよ。挨拶もしっかりしておかないとな」

P(彼女には謎が多く、私生活すら謎に包まれている。両親とのコミュニケーションも全く不明だ)

のあ「好き者ね、P。……さあいらっしゃい…貴方に運命の片鱗を垣間見せてあげる」ガララッ

P(今回を通じて理解したいと思う。さて、ミステリアスな彼女の両親は一体どんな人物なのか――)

のあ「ただいまー。お母さんいるー?」

のあ母「あらおかえり! ちょっと早かったやんな?」トトト

のあ「ごめんごめん、Pと話してたら早まったん連絡すんの忘れてたわ。Pも入って入って」






P「」






  *


 ――遡ること数日前、事務所


のあ「…プライベート、知りたい? 何の為に?」

P「今後のプロデュース方針の参考にしたいと思ってな。駄目か?」

P(ミステリアスな雰囲気というのは支配力が強いが、一方で場に溶けこむのは難しい)

のあ「……今のままでは不満、そう考えているのね、P?」フリ

P「不満とまではいかないけどな。もう少し手広くやってみたいんだよ」

P(主にバラエティ方面に強みを見出すために、俺はきっかけが欲しいのだった)

のあ「……わかったわ。そこまで言うのなら、貴方に私の時間をあげる。……来なさい、私の故郷へ」

P「お、おお、わかった。予定が空いてる日を確認するから待っててくれ」サッ






 ――実家、居間

P(そういう訳でのあさんの家に来た訳なのだが……)

のあ母「こちらがのんちゃんの担当プロデューサーなん? 流石東京やね、イケメンやわ!」

P「え、えと、ありがとうございます……というかのんちゃんって?」タジタジ

のあ母「ああ、私はこう呼んでんねん。可愛いやろ?」

のあ「がっつき過ぎやでお母さん。ごめんなP、お母さん東京行ったことないんよ」

P「は、はは、確かに奈良からはそこそこ遠いですからね……」

のあ母「やろ? そうそうのんちゃん、前言うてたネズミーランド連れてってやー」

のあ「今仕事結構忙しいねんて! 空いてる連休なんて…P、わかる?」

P「え、ああちょっと待ってくれ」

P(何がどうしてこうなった)






P(のあさんはミステリアスのあさんはミステリアスのあさんはミステリアス……)

のあ「…うわ、あそこ潰れてイ○ンできたんかー。最後に見ときたかったなー」ヘー

のあ母「私は行ってないけどな。近くにマ○ダイあるし」

P「…ん? マン○イって?」

のあ「そういやPは奈良は知らんのやったね。一応大阪にいっぱいあるスーパーやで」

のあ母「近所にあるから便利で昔から使ってたんよ。のんちゃんもあそこのコロッケ好きやったしね」

のあ「あー、好きやったなあ。東京に無くてびっくりしたわ」

P「そんなに美味しいんですか?」

のあ「いや、そうでもないけどね。でもずっと食べてるから味に慣れちゃって」

のあ母「アンタ帰ってくるって聞いてたから、コロッケ買ってきたで。Pさんもどうや、食べてみたら?」

のあ「あ、そういやもうすぐ昼ごはんか。んじゃ準備するわ、Pはそこで待っててな」

のあ母「いやアンタ達はやらんでええよ、せっかく帰ってきたんやし」

のあ「ええねんて、久しぶりの家なんやからやらせてや」

のあ母「しょうがないなあ……ごめんなさいねPさん、すぐに準備するからね。あ、テレビ点けよか」ポチ

P(もう無理だろミステリアスとか。いや別の面を見たかったんだけどさ)







 ――昼食後


のあ「普通やったやろコロッケ?」

P「ん、美味しかったですよ。万人受けする味で」

のあ母「食器は私がやっとくからね。そんで昼からは何かすることあるん?」

P「あー…、特に決めてませんでしたね」

P(何か色々考えてた気がするけど全てぶっ飛んでしまったとは言えない…)

のあ「んー…大阪行くぐらいしかないしなあ」

のあ母「そうだPさん。奈良公園の方に行ったことある?」

P「奈良公園ですか? 多分昔に修学旅行で行ったきりですね」

のあ母「なら行ってきいや。せっかく奈良にきてくれたんやしな」

のあ「やって。行く?」

P「…そうですね。今日と明日はオフですし、行きましょうか、のあさん」

のあ母「『のあさん』やって! 姿勢ええなあのんちゃん!」

のあ「だからPに食いつきすぎやって! あーもう、私の部屋行くでP!」グッ

P「え、うわっ!?」ダダッ





 ――のあの部屋



P「…随分と簡素な部屋だな」ガラーン

のあ「そりゃあ奈良出る時に整理したし。多分私物はほとんど残ってないで?」

P「確かに、狭い合板床に古い机と立てかけられたテーブルと布団のないベッドしかないしな…何だか寂しい気もする」

のあ「スカウトしてきたんはPの方やん。私はその時東京で寮暮らしするって決めたし。もしここに色々置いてきてたら気持ちも入らんやろうと思ったんよ」

P「色々考えてたんだな」

のあ「本気の証拠やって」フッ

P「そういう姿勢で居てくれて俺も嬉しい……と、棚に何か本があるな。なんだこれ、卒業アルバ――」スッ

のあ「うわっちょっ待ってやこれ!?」バッ

P「素早いっ!?」

のあ「え、なんで? 確か押入れになおしてるはずの卒業アルバムが…ってお母さんか! わざとやろこれ!」ムキー!

P「ちょ、ちょっと待ったのあさん! 落ち着いて!」ワタワタ

のあ「久しぶりに帰ってきたと思ったらこんなことしてるとかマジでなんやねん……」ハァ






P「まあまあ。…それより、卒寮アルバム見てもいいか?」

のあ「いやいやいや無理に決まってるやんそんなん!」

P「まだ時間も十分あるし、暑い中奈良公園でずっと居る訳にはいかないだろ?」

のあ「そりゃ…そうやけどさぁ、恥ずかしいやろ?」

P「確かに、昔の写真って誰かに見られるの恥ずかしいよな」

のあ「やろー? だから押入れにしまっといたってのに…だからこれはなおしとくで」

P「しかしそれを見るのがプロデューサー!」サッ

のあ「素早いっ!?」ビクッ

P「へーなになに、あ、これがのあさんか、うわーすげー笑顔」ペラ

のあ「止めてやほんま! ほんまに恥ずかしいから!」バタバタ

P「引かぬ! 引かぬぞぉぉ!!」





 ――十数秒後


P「すいませんでした」セイザ

のあ「最っ悪…ほんまに恥ずかしいわ…」

P「いや、でも昔ののあさんは可愛かったぞ」ムクリ

のあ「誰にでもいうてる癖に、白々しぃわ。はあ、もう疲れた……」ハァ

P「別に道行く人誰にでも言ってる訳じゃないぞ。本当にそう思った人だけだ」

のあ「……それは知ってるし」プイ

P「まあ、アルバム無理に見たのは謝る。すまん。でものあさんの昔の姿が見られて俺は嬉しいと思ってるよ」

P(喋り方変わった時点でもう既に俺ののあさん像は崩壊したんだけどな)

のあ「…じゃあ見る? アルバム」

P「いいのか?」

のあ「もう見られたし。この責任はいい仕事もらってくることで果たしてもらうわ」

P「はは…仰せつかった。約束する」

のあ「じゃあテーブルと座布団出すわ」






P「それにしても、のあさんってこんな表情もできたんだな。ほら、こんな顔なんて凛々しくも可愛げがあっていい」ペラ

P(キュート路線でも十分に売り出せる程のはじけっぷりだよなあ、これは)

のあ「なんでそこまで言えるんか不思議やけど……嬉しぃわ、ありがとう」

P「今でもこんな感じの笑顔は出せるか?」

のあ「いや私ももう大人やし、こんなんは無理やと思うわ」ハハ

P(見てみたいんだけどなあ)

P「なら仕方ないか……お、水泳大会の時の写真かこれ」ペラ

のあ「うわ、反応しよった。プロデューサーって変態なん?」ゲッ

P「違うからな!? 単純に純粋にのあさんのプロデュース計画を考えてたんだよ!」

のあ「ちひろよく心配してたで? Pさんがウチの年少組に手を出すんじゃないか、って」

P「」






P「――全くあの事務員は何を言っているんだ…そんなことあるわけないだろうが」

のあ「そういう風に見られるような行動してる方が悪いねんで」

P「まあ、スカウトしてる時点でそう言われる可能性は十分考えてたけどな……と、もう結構時間経ったな」チラ

のあ「あー、意外に盛り上がったからなあ。それじゃ、そろそろ出かける?」

P「だな。そういえば何で行くんだ? 電車か?」

のあ「いや、お母さんの車借りるわ。ソッチの方が涼しいやろ」

P「なら俺が運転するよ。慣れてるしな」フム

のあ「保険は私の家族だけやから私が運転するって」

P「あー、それもあるのか。じゃあお願いしようか」

のあ「おっけ、行こ行こ」トタトタ

P(確か軽自動車だったような……のあさんが軽を運転する姿が想像できない)






 ――奈良市、近鉄奈良駅前


P「パーキングも空いててよかったな」テクテク

のあ「満車になることは滅多に無いよ。奈良マラソンとかは別やけど」コツコツ

P「あー、マラソンかあ。のあさんは運動は得意?」

のあ「あんまり。できそうに見られるけどね。静かーしてるほうが好きやわ」ハァ

P「本とか?」

のあ「そう、本とか」フフ

P「俺は最近本なんて読まないからな、なんかオススメでもあったら教えてくれ……っと、こっちでいいのか?」テクテク

のあ「あってるよ。この道進んでったら奈良公園に着くわ」

P「そっか、じゃあそのまま行くか」






 ――奈良公園


P「結構外国の人も居るんだな」

のあ「奈良唯一といっていいほどの観光場所やからね」

P「それって威張っていうことなのか…?」

のあ「ある意味諦観してる節はあるね。…ほら、勝負相手が大阪と京都やし」

P「…三重とか滋賀とか和歌山は?」

のあ「そこらへんには勝てるんじゃないかと思ってる」

P(どんな基準なんだ…?)

のあ「まあ、奈良公園自体はええもんよ。うるさいけど、雰囲気はのどかやしね」

P「流石都市部というか、交通量は多いからな」

のあ「休日になるとバイクが結構ここ通り過ぎててそれが一番うるさかったりするんよね」

P「…なんで?」

のあ「わからん」






P「鹿に餌やるのって、普通の動物とか違う感覚なんだよなあ」パク

のあ「なんかこう…食いつき方が違うやろ?」

P「ああそうか、柵とかないから」グイ…

のあ「やろうね。餌売り場の周りでスタンバってる鹿もいるし」

P(のあさんがスタンバってるとかいうと新鮮だな)

P「学習してるんだな、鹿も」ハハ

のあ「相変わらず紙も服も食うけどね」

P「そこは変わらないんだ」

のあ「あと鹿せんべいもってる人が逃げると結構追いかけてくる」

P「野生を忘れないのはいいことじゃないか」

のあ「でも夏場は木陰で殆ど倒れて人間を完全に無視してる」

P「適応してんなあ…」






 ――なんやかんやで


P「しかし暑いな…」ジリジリ

のあ「日差しここ強いからねえ。ちょっと店寄ってこか」

P「昼ごはんはもう食べただろ?」

のあ「そういうんじゃないよ。ここを真っ直ぐ行けば…ほら、あそこの」

P「あれはなんだ……夢風ひろば?」

のあ「東大寺門前夢風ひろば。都市部のほぼ東端にあるショップとレストランの複合施設やね」テクテク

P「レストランか…まだそこまで腹は減っていないんだけどな」

のあ「がっつり食べるのもアリやけど、それだけちゃうよ。美味しいのあんねん」

P「のあさんのオススメか。楽しみだな」

のあ「期待しといて」







 ――施設内


P「駐車場は2000円以上で二時間無料か…家族連れ向けだな」

のあ「Pがいっぱい食べれば二人でもいけるね」

P「そういえばアイドルと二人でこんなトコ来ていいのか俺…」

のあ「最近Pも忙しかったやろし、気分転換ってことでいいやん」

P「むしろのあさんを心配してるんだけど」

のあ「大丈夫、もしもの時はハイパージャマー使うし」

P「…冗談だろ?」

のあ「当たり前やん」

P(ひょっとしたらのあさんなら、と考えてしまった自分が悔しい)

のあ「まあ仕事と違ってラフな私服やし大丈夫やろ」

P「そういうのでいいのか…?」





のあ「それでや。オススメはこれね」

P「これは……大仏プリン?」

のあ「そ。一応有名なんかな? すいませんこれと…あとこれください」ユビサシ

店員「はい、ありがとうございます。どうぞ」サッ

P「ありがとうございます。へえ、瓶の中にプリンを入れてるのか」

のあ「ちょっと珍しいやろ?」

P「そうだな。蓋に大仏とか鹿とかプリントされてるのも可愛いな」

のあ「大仏は可愛くないけどね。じゃ、店の外のベンチで食べよか」

P「ああ、飲み物買ってくるから先に行っててくれ」トコトコ

のあ「わかった、なら先行っとくわ」





 ――店の外、ベンチ


P「うん、結構濃い味だな」モグモグ

のあ「普通のプリンが好きな人は味キツく感じるかもしれんね」

P「でもなんだろうな、はっきりとプリンってわかる味で印象に残る」

のあ「他にこんなんもあるで」ドサッ

P「ビニール袋に結構…って俺が買いに言ってる間にまた買ったのか」

のあ「お母さんにも頼まれてるからな。Pには…これ」

P「これは…さくらプリン? って、中に何か変なものが入ってるんだけど」

のあ「吉野の桜の蕾やで。桜味のプリン、滅多にないやろ?」

P「おー、そうきたか…意外にやるな、奈良も」

のあ「別の味でさくらんぼ味のもあるよ。桜のほうが好きやけど」








 ――帰り道、夕方


P「食べたあとはお寺にも寄れたな。この筋がメインストリートなのか、奈良市では」テクテク

のあ「大体はね。一応細い道にも結構美味しい物があったりするけど、大きいのはここ」

P「そっちにも行きたかったけど…もう夕方なんだな」

のあ「まあ昼からこっちに来たし、仕方ないわ」

P「そうかー…。楽しい時間ももう終わりだな」

のあ「……」ポツン

P「お、パーキングに着いた。……って、のあさん?」キョトン

のあ「…P、今日はまだ時間あるん?」

P「え、今日?」

のあ「もう一つ、見せたいものがあんねん。夜にならなあかんねんけど…」

P「それなら…明日もオフだし、今回のはのあさんのオフでもあるからな。問題ないぞ」

のあ「そっか。じゃあ少し車の中でお喋りでもしとこか」

P「ところで、夜じゃなきゃ駄目って何なんだ?」

のあ「まだ秘密。向こうについたらわかるわ」






 ――???

P「都市部を抜けて寂れた道へ…ちょっと怖いんだけどここは?」ブゥゥゥゥン

のあ「若草山ドライブウェイ。有料やけど、ここから山に登れんねん」

P「山!? まさか峠道をこれで行くのか!?」

のあ「そんな大層なもんちゃうよ。一応観光スポットやしね…と料金所に着いたわ」ウィーン

おっさん「おう、のあちゃんか。今日も…ってか隣の男はまさか恋人!?」

P「ち、違います、違います!」ブンブン

のあ「なんや勢い良く。まあちゃうねんけどな、はいこれ」チャリン

おっさん「いやあ隣に男が座るのを見るのは初めてだからてっきりな。いってらっしゃい」フリフリ

のあ「ども。いつもありがとね」フリ

P「…顔見知りみたいだけど」

のあ「よく一人で来るからね。まあ楽しみにしとき」




 ・ ・ ・

P「ちょ、楽しみっつたって道怖っ! ガードレール無いぞ!?」クワッ

のあ「まあ夜のここは結構怖い時あるからね。私はもう慣れたけど」ブゥゥン

P「通りで落ち着いてると思ったわ!」

のあ「Pって案外ビビリやねんなあ…しゃあないからゆっくり行くわ」

P「そうしてくれ…心臓に悪い」フゥ

のあ「確かに上りなのに上下に結構動くし周りは森で明かりもないし、初めての人は怖いかもなあ」

P「さっきの男の人も言ってたけど、どのくらい来てるんだ、ここ」

のあ「そうやなあ…。昔子供の頃連れてくれたのが最初で、車に乗れるようになってからPにスカウトされるまで来てたから、100は超えてるんちゃう?

P「そんなに凄いところなのか」

のあ「私は好きなんよ、ここがね。もうすぐ着くからもうちょっと我慢してな」

P「了解。のあさんの運転なら信用できるよ」

のあ「ありがとな」





 ――若草山頂上


P「駐車場もちゃんと作られてるんだな。流石観光スポット」バタン

のあ「今日は…まあそこそこ居る方やね」

P「他の人か?」

のあ「そう。駐車場がら空きやけど、2割埋まってれば居る方やからね」

P「穴場ってことか」

のあ「そうでもないよ。ただ料金取られるからこーへんだけやろ」

P「…ああ、なるほど」

のあ「駐車場から自販機の横の道を通り抜ければ、私の見せたいものがあんのよ」

P「ここからもう少し上るんだな」

のあ「いうても傾斜はほんのすこしやで。そこまでの道のりにある小さい外灯もおしゃれやろ?」カツカツ

P「…そうだな。なんだかロマンチックだ」

のあ「いきなりどうしたんよ。変なPやわ」ハハ

P「仕方ないだろ。そう思えるんだから」

のあ「私が隣やから?」

P「かもしれないな」

のあ「…そういう所、プロデューサーやわ」





 ・ ・ ・

のあ「さあ、着いたで」

P「ここから見えるのは――おお!」

のあ「私の見せたいもん。これやで」

P「上から見る夜景か……これは滅多に見れない景色だぞ」

のあ「高い建物があんまりないしここもそこまで高くないから、光の平面がよく見えるやろ」

P「確かにその通りだな。筋があって、纏うような小さな光があって…」

のあ「今日はPのために天気も味方してくれたみたいやしな」

P「どういうことだ?」

のあ「ここから京都市内まで見えるんよ。生駒山…奈良の山も見えるしね」

P「へええ……夜景なんて今まで来たこと無かったから、驚いたよ」

のあ「私が初めての相手ってことやね」

P「のあさんはどうなんだ?」

のあ「初めてやで。家族以外やとね」

P「…何だか照れるな」

のあ「大丈夫。…暗くて何も見えんから」

P「俺は見えるぞ、のあさんの赤い顔」

のあ「うそっ!?」

P「…そうなのか?」

のあ「Pって時々酷い事言うなあもう」






P「空気もおいしいし、美味しいものもあるしこんな夜景も見れる。奈良って案外面白いな」

のあ「インパクトは薄いけどね。それでも色んな良い所はあるし、それをPに知って欲しかったんよ」

P「ありがとう。仕事にも生かせそうな気がするよ」

のあ「……う意味じゃ…けど」ボソ

P「それにしても、こうしてるとデートみたいだよな」

のあ「っ!」

P「ああ、いや、ごめん。周りにもカップル多いし、こうして二人で出かけたことなんて今までなかっただろ?」

のあ「…そうやね」

P「今日をのあさんみたいな綺麗な人と過ごせて、一人の男として幸せに思うよ。…違うのあさんも見れたことだしな」

のあ「もう……そういうのって、あかんわ」

P「どうした?」

のあ「なんでもないわ。…じゃあそろそろ帰ろか」






P「ああ、ちょっと待って」ゴソゴソ

のあ「何してるん?」

P「いやな…あったあった。念の為に持ってきたんだけど良かった」バッ

のあ「カメラやんか。持ってきてたん?」

P「せっかく来たんだからな。素人だし夜だから上手く取れないけど…撮らないか?」

のあ「…そやね。せっかくやし」

P「よし、じゃあタイマーをセットして、この石の上に置いて…と、あと10秒だな」ポチ

のあ「…今日は楽しかったなあ」フゥ

P「そうだな。また行けたらいいな」テクテク

のあ「行きたい?」

P「勿論」

のあ「待ってるよ」フフ

P「任せとけ。…じゃあ、今日という日に――」

のあ「――ありがとう、やね」ヨリカカリ


 ――パシャ






  *



 ――東京、事務所



P「うおおおお忙しいいいいい!!」バババ

ちひろ「Pさんのオフの間にばんばん書類溜まってますからねええええ」バババ

凛「忙しそうだね、プロデューサー達」

加蓮「私達が頑張ってるのにどこいってたんだろうね?」

P「手伝ってもらってすみませえええええん!!」バババ

ちひろ「お題は高級和菓子でお願いしまああああす」

P「了解しましたあああああ――」

のあ「……騒がしいわね」ガチャ

P「あ、おはよう」ピタ

ちひろ「おはようございます、のあさん。今日もよろしくおねがいしますね」

のあ「ええ、最善の道へ……そうでしょう?」

P「その通りだ、のあ。今日も頑張ろう」

のあ「…それが歩みだものね。……すぐ出かけるわ。またここで」ガチャ

ちひろ「あれ、まだ仕事まで時間はあるんですが……行ってしまいましたね」フム

P「のあも仕事熱心で嬉しいことじゃないか」ウンウン

ちひろ「まあそうですけど―――」




ちひろ「……のあ?」



 おわり



最後の最後でやらかし。
最後の直前でもやらかし。

>>34五行目
取れないけど→撮れないけど
>>35七行目
お題→お代


というわけで以前雑談スレであった方言ネタよりのあさん。
>>1の地元だからね。
リアルに書くとこうなるよね。ちかたないね。


うん、のあさんごめん。


一応補足。
マ○ダイは奈良にも一応数店舗出店してます。少ないけど。
というか>>1の近所には結構あります。何故か。

奈良は微妙に大阪弁が薄い。片すよりもなおす派。

後半は地元トーク。
大仏プリンは本当に甘い。
ちなみに若草山からの夜景は日本三大夜景に選ばれたことがあります。
春とか秋にいくのがオススメです。

お疲れ様でした。
>>40

のあ「え、そうなん?」

P「らしい。知らなかったのか?」

のあ「まあ奈良市ってラウワンかまねきねこかジャンカラ行くぐらいやし」

P「え、えー…そういうものなのか?」

のあ「奈良市民は残念やろうけど、私みたいな他所から来る人にはあんま関係ないなあ」

P「スーパーに行く人は近場の人だけだろうからな」

のあ「まあジュース買うと安いから利用する時はするけど。つーか百貨店なら高の原イオンとかのがええやろ」

 とのこと。
地元民が居て草不可避。
あぶり出し成功やね(ニッコリ


奈良ファはガチで忘れてた。その程度だったり。

西の京…は確かに近い。あんまり用ないけどさ!



今回は奈良市限定ですけど、宇陀とか桜井とかも寺院好きにはオススメ。

あと十津川あたりは夏のレジャーにどうぞ(マーケティング)

13:25│高峯のあ 
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