2014年07月13日

モバP「ヒモになりたい」


杏「いきなり何さ」



P「そのまんまだよもう働きたくない」





杏「へープロデューサーも杏のステージに上がったのかな?」



P「月月火水木金金、俺に休みは無い」



杏「こんだけの人数担当してればそりゃね」



P「休日もアイドルと付き合ってる事がほとんどだし365日仕事してる気がする」



杏「割と人権無視されてる労働環境だよねー」





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P「ただお仕事自体は楽しいからがんばれた…けど、さすがに疲れたんだ」



杏「ふーん」



P「時間にもスケジュールにも追われず過ごしてみたい…」



杏「で、ニートになりたいと」



P「違うヒモだ」



杏「どうしてヒモ?」



P「そりゃお前堂々とゆっくりできるからに決まってるだろうが」



杏「じゃあニートでもいいと思うんだけど」



P「ニートが許される環境が俺には無いんだよ一人暮らしだし、もし実家帰ってそんな事言ったらぶっ飛ばされる」



杏「世知辛いね」



P「だがヒモなら問題無いだろ?養われるのが仕事みたいなもんだし無問題だ、風当たりもニートと違って強くない」



杏「ヒモのが違う意味で風当たり強いと思うけど」

P「という訳でヒモになりたいんだよ」



杏「…でもヒモってどういう物か知ってる?」



P「え?何するかってそりゃ女の人に食わしてもらうだけの存在だろ?」



杏「うん単純に言うとそうだけどさ、てか改めて言葉にすると酷いね、最低だね」



P「ほっとけ、それでもなってしまえばこっちのもんだ」



杏「───無理」



P「え?」



杏「プロデューサーじゃ無理だね、ヒモは甘く見ちゃ駄目」



P「…???」

P「ええっと…そんな真面目な顔して言われてもな」



杏「……………………」



P「そりゃ簡単になれる訳では無いとは思うぞ、でも働く事に比べたら」



杏「甘い甘い、杏のなめてる飴よりずっと甘いね、そういう問題じゃない、ヒモは特殊な技術が必要なの」



P「…そこまで言うか、ひょっとしてヒモの知り合いでもいるのか?」



杏「そんな知り合いはいないけど杏は元ニートだからね、この類の事は詳しいんだよ」



P「ほう、じゃオレの何処が甘いのか是非ご教授願いたいね」



杏「いいよ暇だし、じゃ早速シュミレートいってみようか」



P「…シュミレート?」

杏「そ、何事もイメージからだよ妄想でもいいけど」



P「そういうもんかな」



杏「そーいうものだよ、それでヒモ生活の想像だけどヒモの場合当然相手が必要だよね?」



P「そりゃな」



杏「なので今回その相手は適当なアイドルで想像する事、OK?」



P「え゛っ…そ、それはまずいだろ、想像とはいえアイドルをヒモの相手にするとか」



杏「駄目、リアリティが必要なんだから、それにその方がプロデューサーも想像しやすいでしょ?」



P「それはそうだが論理的にもだな」



杏「…それに、そうしてくれた方がちゃんと絶望してくれそうだしね」

ボソッ



P「?」

杏「じゃ、いってみよーかプロデューサーのヒモライフ妄想を」



P「いえーい………ホント言葉にすると酷いな」



杏「まだ苦行は始まってもいないよ?さて、朝だよ、今日も憂鬱な朝がやってきたよ」



P「爽やかと言え」



杏「さてヒモプロデューサー、そんな朝にまず何をするの?」



P「そうだな、ヒモでやる事無い訳だし………」





………

……







コポコポコポ…ジュージュー





P『よし、朝食の用意は終わったな』



P『後は起きてくるのを待つだけか』



P『今日はまゆの好物の







杏「ぶっぶーしゅーりょー」



P「おい、まだ三行も進んでないぞ」



杏「プロデューサーアウトー」

ペチン



P「(ケツ叩かれた)」



杏「間違えるたびに叩くからね、覚悟してよ」



P「痛くないけどな、ていうか今の何が悪いんだ?悪い所など何処にある?」



杏「駄目全然駄目全部駄目、そもそもヒモの癖に何で相手より先に起きてんのさ」



P「…?ヒモって相手より先に起きたら駄目なのか?」



杏「そうヒモとはそういう物なの」



P「良く解らんルールがあるんだな」



杏「(ルールというか先に起きて準備という発想の時点で向いちゃいないんだけどね)」



杏「じゃ、答え合わせいくよ、ヒモの朝は………」





………

……









まゆ『……Pさぁん』



P『zzz』



まゆ『ちゃんとご飯作ったから食べて下さい…』



P『zzz』



まゆ『お掃除も洗い物もしましたから…』



P『zzz』



まゆ『じゃ…行ってきますね…うふふ…』



P『zzz』



まゆ『大丈夫です…まゆはちゃんとPさんの気持ちわかってますからぁ…愛されてるって知ってるから平気です…』





ガチャ……バタン





杏「ってのが基本かな」



P「酷すぎィ!?」

P「いやいやいや今から仕事に行く相手にソレは無いだろ!?」



杏「それくらいでヒモはいいんだっての、女に黙って全部準備させるの」



P「えぇ………」



杏「こんらいで引いてちゃ先は長いよ?はい、じゃプロデューサーはしばらくして惰眠から目覚めました、お昼からやる事は?」



P「え、そうだな、昼からは結構長い訳だし」





………

……





P『あ、この牛乳安い、後で買いに行くか、レシートもちゃんと貰って計算しないとな』



P『…よし布団干したし、これで帰ってくるくらいには丁度いいだろう』



P『凛は今頃何してるかなあ?俺のために頑張ってるって思うと嬉し」







杏「ぶっぶー」

パチーン



P「またかよ」



杏「プロデューサーアウトー…今回の答えはコレ」





P『あー良く寝た…ん?』



書置き

凛『おはようプロデューサー、あ、それともこんにちわとか?あんまり寝坊してると体に悪』



P『っち、めんどくせえな、3文字でまとめろや』





杏「と、まずは可愛らしい字で書かれた書置きを少し読んで放り投げます」



P「いきなり飛ばすな」



杏「そして」







P『さて…今日は…ッチ、野口かよシケてんな』

カサッ







P「ん?どういう意味だコレ?」



杏「書置きと一緒に置いてあったお昼ご飯代にご立腹してるんだよ」



P「」



杏「ちなみにコレは一緒に食べたかったろうラップのかかった朝食のお皿を文鎮代わりに札が挟まってます」



P「もう言葉が出ない」

杏「でも諭吉さんじゃないと駄目でしょヒモ的には」



P「何をそんなに食うってんだよ!?」



杏「そりゃ金額分は食べないよ、その後のパチンコ用だから」



P「さ、最低すぎる…そんな発想人間じゃない…」



杏「時間あまってるからね、パチンコやめたら退屈で死んじゃうよぉー」



P「ウシジマ君はやめてくれ…いかん頭痛がしてきた」



杏「ヒモはそういう生き物なの」



P「ヒモって最低だな!」



杏「そうだね」

P「くそ退屈で死ぬとかふざけてんのか…!家でもやる事は幾らでもあるだろ、掃除に買い物に料理の仕込みに家事全般色々と!」



杏「…プロデューサーさぼりたいんじゃないの?何もしたくないんじゃないの?」



P「しょうがないだろ何もしないだけだと逆に疲れるし、動いた後休めるからこそ休みの価値が出るんだよ」



P「そのために家事諸々全部やるのは効率的じゃないか、適度に動けて相手の手助けもでき一石二鳥だろ?」



杏「(だからその発想がヒモやニートと違う人種なんだよねー)」



P「そしてその後はサボるさ勿論、やる事やった後のお昼寝だ!それも1時間はな!」



杏「……………」



P「いや、寝入る時間やおきてまどろむ時間も合わせて2時間は欲しい…ああ贅沢だ…!」



杏「もう突っ込んでても話進まないし次いくね」



杏「最後だよ、ヒモの夜は?」



P「そりゃ…うーん、何はともあれ連絡からだな、相手の子が帰ってくるにしても残業するにしても連絡を聞かないと始まらんから…」



………

……







プルルルル

P『あ、もしもし?今大丈夫か?』



P『そうか、今日は早く帰ってこれるのか、じゃあ今日の夜は外食でも…ん?家でいい?」



P『そう言ってくれるのは嬉しいけど…ああ、うん解った、お前の頼みなら断る理由もないさ、待ってるから安全運転で』







杏「ぶっぶー」

ペチペチペチペチ



P「俺のケツでドラミングするな」



杏「ある意味予想通りの回答をありがとう」



P「へいへい解ってましたよ、で、今度はどんな最低ぶりだ?足代わりに使って外食か?」



杏「…ふっ」



P「ん?」



杏「───ここからがヒモの本番だよ?」

………

……







ガチャ





凛『ただいまプロデューサー』



凛『ごめんね、待たせちゃってすぐご飯作る…?あ、いないんだ…』



凛『……………』

ピポパ



プルルルルル プルルルル プルルルルル





凛『…繋がらない、か』



凛『一回以上続けてかけると怒られちゃうし…』



凛『うん待ってよ、今日は帰ってきてくれるよね』



凛『だって今日は付き合って1年目の───』









杏「と、プロデューサーは外出中です」



P「おい今すぐ帰って来い」



杏「さて何処に行ってるかと言うと」







………

……









P『…ふふ、相変わらずお前は可愛いな』



まゆ『あはぁ…嬉しいですPさん…』

P『いやー俺みたいな奴にこうしていてくれるのが勿体無いよ』



まゆ『あ、駄目ですよぉそんな言い方は?』



P『はははありがとよ、でも実際…なあ?まゆには悪い事してるじゃないか』



まゆ『…平気ですよぉ、だって凛ちゃんは事務所の誰よりもトップアイドルに近くて…お金も稼いでますから…これが当然ですから…』



P『ごめん、俺がもっとお前を輝かす事ができていたらこんな真似しなくてもすむのに…』



まゆ『そ、そんな事は無いです!Pさんがいたからまゆはアイドルをやれているんです!Pさんが悪い訳が…!』



P『まゆ…』

スッ



まゆ『あ…っ……♪』



P『………………』



まゆ『……っ………んふ……』



P『こんな事しかできなくて本当にすまん…でも、今は…な』



まゆ『う…ふふ、まゆはこうして…Pさんに愛してもらえるだけでどれだけでも羽ばたけますからぁ…』



P『ったく、可愛い奴だなホント』

ガバッ



まゆ『はいぃ…今日もいっぱい愛して下さ』

















P「うぎゃあああああああ!?」



杏「あ、流石に限界だった?」



P「お前は何考えてんだあああああ!??!」



杏「まあまあ落ち着いて、妄想妄想」

P「あああばばばばばばっばばば」



杏「あ、ちなみに凛ちゃんのフォローだけど」



杏「その日は記念日ってのを覚えてるから深夜には帰ってちゃんと相手するからね、それで凛ちゃんは大満足だよ」



P「」



杏「そういう細かい所まで全部気配りしてこそのヒモだからね」



P「いっそ殺せ」

杏「その時のほだす会話とか仲直りのアレの会話も用意してあるけど、聞く?」



P「いい、俺の負けだ」



杏「はい了解、それじゃこれにてプロデューサーのヒモシミュレーション終わり、お疲れさまでしたー」

ペチペチペチペチ



P「…ケツ、気に入ったのか?」



杏「ちょっぴり」



P「…………………」



杏「随分くたびれたみたいだね」



P「当たり前だろ…なあ…ヒモってそんなに酷いのか?そこまでしないと駄目なのか?」



杏「そうだよ、何度も言うけどヒモってそういうものだから」



杏「(ただかなりオーバーに表現はしたけどね、ここまでヤバいのはまずいないだろうし)」



P「でもな…」



杏「だってさー働かずに食べさせてもらう金をせびるって、普通じゃないでしょ?}



P「そ、それはまあ」



杏「ちょっと難しい話だけどヒモと貢ぐ女の関係ってちょっとした共依存の関係なんだよね」



P「共依存?」

杏「そ、詳しく言うと長くなるから簡潔に言うけど…相手がダメであればダメであるほどハマっちゃうみたいなのがヒモの女なの」



P「えぇ…?」



杏「そういう人を世話する自分とかそういう駄目な人に愛される事に満足しちゃうんだって」



P「…理解できんな」



杏「理解できない異常な状態だからこそ、さっきいったみたいな関係が続くんじゃないかなあ?」



P「そう言われると変に説得力あるな、やっぱり解らんが」



杏「そうだねー杏もこんな奴を支えるとかあり得ないよ」



P「俺だってこんな奴になるくらいなら働いたままでいい…」



杏「うんうん、お人好しのプロデューサーじゃ仕組みが解ってもやれっこない」



P「ああ…」



杏「今説明したみたいな事が女相手にできちゃうのもひとつの才能だからね」



P「成る程な…」





P「どうやら俺の野望は崩れ去ったみたいだな」



杏「初めっから砂上の楼閣だったと杏は知ってたよ」



P「ふ、いいさ、今のを聞いて悟った、俺は働いてるのが一番気楽だ」



杏「………………」



P「俺のプランに合うような子がいないんじゃどうしようもない」



杏「………………ねえ」



P「ふふふ、いいさ、燃え尽きるまでプロデューサーするのもまた一興…」



杏「ねえプロデューサー」



P「なんだ…?まだ何かあるのか?」



杏「私ならいいよ?」



P「うん?」



杏「杏ならヒモにしてあげてもいい」



P「……………え?」



杏「杏だったら、ろくにヒモもできない駄目駄目なプロデューサーでも養ってあげる」



P「新手のギャグか?」



杏「いいから」

ズイッ



P「お、おう?近いぞ…」



杏「ふふふ…」



P「ま、待てってば、第一俺じゃ出来ないのはもう解ったんじゃないのか?」



杏「普通のヒモならね、てか杏もヒモとか無理だって言ったじゃん」



P「ううん?ならどういう意味だ?」



杏「………杏はさ、どーせアイドルからは逃げられないでしょ」



P「え?」



杏「…答えて」



P「それは、まあ当然だ、逃げても絶対俺が捕まえるからな」



杏「プロデューサーの魔の手からは絶対逃げられない!」



P「…だからなんだよ?」



杏「そういう事」



P「???」

杏「どうせ、働くしかないもん…プロデューサーを養うのも有りかなー…ってね」



P「ああ…それは」



P「(なんだかんだで結構な有名アイドルだからな杏も、今はもう金の心配も無いだろうし人一人くらいは養えるか)」



杏「そしてプロデューサーみたいなヒモなら悪くない、むしろ家事何もしない杏だから嬉しいかも」



P「…!た、確かに、何も問題が無い!良心を痛めずヒモができる!!」



杏「ふっふっふ」



P「……………いや、でも、待て大事な問題がある?」



杏「何?」



P「妄想では妄想だから流したが…担当アイドルでヒモは無理だろ」



杏「…………………」



P「それにいきなりヒモになったら仕事の引継ぎとかだって…」



杏「…くくく」



P「何故笑う?」



杏「本っ当にお人好しだよね…予想しやすいや…まあだから好きなんだけど」

ボソッ



P「…?」



杏「大丈夫、全部解決できるでもいい方法がある」



杏「───それはね」

………

……





後日





ガチャ

凛「…ただいま」



ちひろ「あ、お帰りなさい凛ちゃん」



凛「……………」



ちひろ「……………あれ」



凛「……………」

スタスタスタ ボスン



ちひろ「あ、あの凛ちゃん?ご機嫌斜めかしら?」



凛「…別に、仕事だって完璧だった、そんな訳無いよ」

ピリピリピリピリ



ちひろ「(怖い)」



まゆ「そうですよねえ、まゆ達仕事はしっかり出来てますから」



ちひろ「!?」



まゆ「…ただいま帰りました…うふふ…」



ちひろ「お、お帰りなさーいまゆちゃん…いつのまに私の後ろに?」



まゆ「ねえちひろさん、今日もですかぁ?」



ちひろ「え?」



凛「…最近毎日聞いてるよねまゆ、いい加減止めたら?」



まゆ「…聞かないと気がすみませんから。それでどうなんです?」



ちひろ「え、えーと…まゆちゃんが毎日聞く…例の件ね、うん、えーっと」



ちひろ「プロデューサーさんなら、今日も杏ちゃんの専属として付きっ切りですよ」



凛「……………」



まゆ「……………」

『皆ベテランとは言わずとも結構アイドルにも慣れてきた』



『勿論大事なお仕事や必要な時もありますけど』



『少なくとも俺が一日走り回って常に誰かと一緒にいる必要は無い』



『それより今は』





ちひろ「人気アイドルと呼べるくらいになったのに逃げ出す杏ちゃんに専属したい…と」



凛「別に専属にする必要は無かったんじゃない?」



ちひろ「それは私も思いましたが、ただでさえプロデューサーさんは過労気味だったのもあったので、誰か一人だけにすれば多少は仕事も減ります」



ちひろ「過労死して貰っても困りますしね、それに専属になってからは杏ちゃんは逃げ出したりサボったりする事が無くなりました」



まゆ「それはそうですよ…ずっと一緒にいるんですからぁ…!」



ちひろ「だ、だから本当に問題は無いんですよ、むしろこうなった事でプラスになる事が多いくらだから」



凛「そうなんだよね…」



まゆ「ええ…」



ちひろ「ただ筋が通って、問題も無くて、上手くいって、何も口出ししようが無い、というのが…」



ちひろ「いきなりの専属もそうだし…少し違和感があったり………して」



凛「………………」



まゆ「……………」

ちひろ「な、なーんちゃって!冗談ですよ冗談!」



ちひろ「まさか裏で何かとか、まさか杏ちゃんがだとか」



ちひろ「そんなのは考えすぎ…あれ?凛ちゃん?まゆちゃん?」









凛「先を取られたかな?」



まゆ「…かもしれませんねぇ」







………

……







杏「今日もヒモを養うために頑張る杏は健気な女だよね」



P「待て、普通に働いてるぞ俺」



杏「あ、そうだったね」



P「…やれやれ、ま、楽になったのは確かだけどな」



P「(杏の入れ知恵で専属にして貰ってから実に楽になった)」



P「(もともとヒモは冗談の話だったしこうして実際に仕事の形が変わる何て夢にも思わなかったな)」



杏「でも杏は忙しい…ああ辛い辛い…」



P「元々の仕事を普通にやってるだけだろうが」



杏「うう…やっぱりちょっと後悔だったかも…」



P「あのなぁ…なら専属止めるか?」



杏「止めない」



P「お、以外だな」



杏「………………」



P「そんなに俺の専属が恋しいのか?ははは憂いやつめ」



杏「ん?そうだよ?」



P「えっ」



杏「この私が、この杏が、働かざるを得ない状態(どっちにしろプロデューサーから逃げられないのもあるけど)にわざわざしたんだよ?」



P「あ、ああ」



杏「…どういう意味か解ってるよね?」



P「…………………」



杏「ふふふ」



P「あ、あはは」

杏「それと駄目駄目なヒモでもいいって言ったけどね、やってくれないと駄目な事もあるよ」



P「まだヒモじゃないっての」



杏「いいから、前借りって事にしといて」



P「は、はい」



杏「ヒモとして、一番大事な事をまだ言ってなかった」



P「一番…大事な事?」



杏「そう、ヒモが絶対しないといけない事」



P「なんだよ…もったいぶるなよ…怖いだろ」



杏「だいじょーぶ、コレはプロデューサーなら出来るから、いやプロデューサーじゃないと駄目かな」



P「…うん?」



杏「…んっ」

クイッ



P「っ!(ネクタイ引っ張られた)」



杏「………………」



P「(近い)」



P「ま、まずいって杏!」



杏「駄目なの?」



P「そりゃ…お前の気持ちは解ったけど、俺はプロ」



チュッ



P「っ!」



杏「…もう杏のヒモでしょ?」



P「(ほ、頬か…セーフ…)」



杏「口はプロデューサーからしてくれるまで待っててあげる」



P「」



杏「まだ途中だったね、ヒモの一番大事な事、それはね…相手の女の子を満足させる事」



P「…えっ?」



杏「うん今日の分はこれくらいで満足してあげる、プロデューサーの間抜けな顔も見れたしね」



P「今日…」



杏「ほら行こ?実に珍しくやる気が出てきたよ杏」



P「…………あ、ああ」





杏「これでも杏は本気出せば出せば凄いんだから」



杏「今はプロデューサーを私の専属にするのが精一杯だけど…その内本当にヒモにしちゃって愛してもらって…」



P「あ、杏…おいトリップしてないか?」



杏「ふっふっふ…プロデューサーが語ってくれたお人好しな主夫してくれるの…楽しみだなぁ」



P「っ!?」



おしまい



おまけ、その後の二人





P「おらっ起きろや!」



杏「ぐごごご…我を起こすのは誰だ…あれ?プロデューサー?」



P「おはよう、いい朝だぞ」



杏「あ、そうか…昨日は家に泊まっていったんだったね…」



P「ったく、専属とは言えここまで面倒見るハメになるとはな」



杏「とか言って役得とか思ってるんじゃないの?ほらほら朝一番の無防備な杏だよー見蕩れちゃう?」



P「お前はいつでもそんな感じだろ」



杏「うがー」



P「はいはいさっさと着替える」



杏「…ぶーなんだかつまんなくなったよ、初めて家来た時はもっといいリアクションしてくれたのに」



P「むしろいつまでもテンパってるままじゃいかんだろ」



杏「杏はああいうプロデューサーも可愛くて好きだけどねー」



P「…お前ってなんだかんだでヒモを養う素質あるかもな」



杏「んーどうかな?プロデューサーだけだよこんな杏は」



P「……………………」



杏「ふっふっふー?」



P「ふっふっふ…おらっ!着替えないなら剥いてやる!!」



杏「きゃー襲われるー」



P「ふはははははは」





おしまい



23:30│双葉杏 
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