2013年11月08日
楓「一緒に温泉に行きましょうって言ったのに…」P「え」
楓(ふと、ロッカーの上を見上げた時に見えた丸いもの)
楓(少し背伸びをして、やっと届くくらいの位置にあったその物体は……桶)
楓(そして、その中に詰め込まれた石鹸の入った箱、垢すり、シャンプーのボトル、洗顔ブラシ、そして……髭剃り)
楓(少し背伸びをして、やっと届くくらいの位置にあったその物体は……桶)
楓(そして、その中に詰め込まれた石鹸の入った箱、垢すり、シャンプーのボトル、洗顔ブラシ、そして……髭剃り)
楓(これは……)
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1365958320
楓「プロデューサー」
P「あ、楓さん。レッスンお疲れ様です」
楓「ええ、プロデューサーも。ところで」
P「何か?」
楓「温泉……行きたいです」
P「はぁ……そうですね、またロケとか組めるよう頑張ります」
楓「それも素敵ですけど……前に一緒に行きませんかって言ったこと、覚えてます?」
P「え、アレ本気だったんですか……自分も行きたいですね、温泉」
楓「温泉たまごも美味しいですよ」
P「そうですね。自分は蒸かしたての饅頭とか好きです」
楓「一人で行くなんてずるいです」
P「え」
楓「行ったんでしょう?」
P「いえ?」
楓「じゃあ、あの温泉セットはプロデューサーのでは……」
P「温泉セット?」
楓「ロッカーの上にあった桶の……」
P「ああ、アレですか。風呂道具ではありますけど」
楓「やっぱり行ったんですね……私も行きたかったのに」
P「温泉じゃないですよ」
楓「え?」
P「温泉じゃなくて、銭湯です」
P「一時期大忙しで泊まりこんでたときがあったじゃないですか」
楓「ああ、プロデューサーの寝ぐせが立ってたり……」
P「覚えてなくていいことを……」
楓「ズボンのチャックが開いてたり……」
P「どこ見てんですか」
楓「いつも疲れてそうでしたけど、意外とさっぱりしてましたよね」
P「まあ、外回りもありますし、年頃の女性方の前で何日も風呂に入ってないってのも良くないですし」
P「近場でいいところを見つけたので、何回か行くうちに道具持ち込んだだけですよ」
楓「そうなんですか…温泉じゃないんですね」
P「ええ、残念でしたね。鉱泉とは書いてありましたけど」
楓「…どう違うんでしょう?」
P「……さあ?」
P「うーん、そんな話してたら久しぶりに行きたくなりました」
楓「あら、お仕事は終わりですか?」
P「ええ、キリもいいですし。お湯に浸かりながら営業のアイデア考えると、意外と良い感じに捗るんですよ」
楓「まあ……プロデューサーはお風呂でみんなのことを考えてる、と」
P「確かに考えてますけども」
楓「営業のええ偉業……ふふっ」
P「……では、そういうことで。お疲れ様でした」
楓「はい、お疲れ様でした」
P「えーと…あった、これこれ。さて、久しぶりに銭湯にー」
楓「さあ行きましょう、プロデューサーを先頭に……ふふっ」
P「うおっ、楓さん? どうしたんですか」
楓「私も行きたいです、銭湯」
P「へ? あの、温泉じゃないですよ」
楓「わかってますよ」
P「……お酒飲んだり卵ゆでたり風景楽しんだりはできませんよ?」
楓「おーけー、です」
P「まあ、いいんならいいですけど……あれ、でもアイドルと銭湯ってどうなんだ」
楓「さあ行きましょうプロデューサー。せっけん話でもしながら」
P「……楽しそうだしいいかぁ」
P「そういえば、道具はあるんですか?」
楓「タオルくらいはありますから、後はお風呂屋さんで買おうかと」
P「ああ、それがいいですね」
楓「どんなところなんですか?」
P「そうですね、昔ながらのってのとスーパー銭湯の間くらい…ですかね?
ジャグジーとか、薬風呂とか打たせ湯とかがあって、あと休憩所があるくらいの」
楓「へぇ……ふふっ、楽しみです」
P「温泉かぁ……楓さん、行きたい温泉とかありますか?」
楓「まあ、連れて行ってくれるんですか?」
P「企画とかである程度なら聞いてもらえるかもしれませんよ」
楓「……むぅ」
P「そんな顔されましても」
楓「それじゃあ、プロデューサーのお薦めの温泉は?」
P「おすすめですか……蛍が見られる温泉とか行ったことありますね」
楓「まあ」
P「夕暮れの川辺に、蛍の灯りがちらちらと」
楓「素敵ですね」
P「あとは…正月だったかな。海辺の露天風呂で、星が綺麗に見えるんですよ」
楓「露天風呂の醍醐味ですね」
P「目の前が海で、波の音聞きながら夜空を眺めてみたり」
楓「行ってみたいですね……」
P「あ、でもそこ混浴でしたね」
楓「……プロデューサー」
P「あいにくメガネ外すと見えないもので、おとなしく上むいて星見てましたけど」
楓「……見えたら、みたいですか?」
P「……まあ?」
楓「……ふふっ」
P「と、ここです」
楓「この下駄箱の鍵の仕組みって凄いですよね」
P「同感です。回数券はありますから、石鹸とか先に買ってて下さい」
楓「チケットも自分で買いますよ。エチケットです……ふふふっ」
P「いえ、正直そんな使わないでしょうし。余ってるんですよ」
楓「それじゃあ……お願いします」
P「はい」
楓「ええと、石鹸とシャンプーと…」
P「楓さん、時間大丈夫ですか?」
楓「え? はい、特には」
P「じゃあ、1時間半くらいでいいですか? もちろん早く出てもいいですし、もっと長くてもいいですけど」
楓「プロデューサー、結構長湯なんですね」
P「家じゃそれほどでもないんですけどね。やっぱり足が伸ばせると違います」
楓「わかります。それじゃあ、また後で」
P(はー、やっぱでかいシャワーは気持ちいいよなー)
P(熱めで足の伸ばせる風呂、凝った背中や足を解すジェットバス)
P(ぬるめで全身くつろげるジャグジー)
P「くはー……やっぱ風呂はいいわー……」
P(温泉かぁ……前の収録の時も大評判だったしなぁ)
P(そりゃそうだよなぁ、楓さん美人だしスタイルいいし)
P「……よくよく考えると壁の向こうにはその楓さんがいるわけだ」
P「………」
P(……温泉ロケ、絶対とりつけよう、うん)
楓「ふぅ……」
楓(レッスンの疲れ、ちゃんととらないと…)
楓(寝風呂とか座風呂とか、こういうのもあるのね)
楓(座風呂にざぶー……)
楓(天井が三角形……壁の向こうにはプロデューサーもいるのよね)
楓(……)
楓(体、洗おうっと)
楓「……」
楓「……」←指を広げてジャグジーの泡を集めている
楓「……」←手を持ち上げて泡が割れる様子を眺めている
楓「……」
楓「……」←両手で同じ事をしてみる
楓「……」←どっちが先に全部割れるか予想している
楓「……」
楓「……」←外れた
楓「……」
楓「……」←浴槽のへりの水滴を眺めている
楓「……」
楓「……」←指先から水滴を垂らして成長させている
楓「……♪」←隣の水滴とくっついた
楓「ふぅ……」
P「あ、楓さん」
楓「プロデューサー」
P「フルーツ牛乳ですか」
楓「プロデューサーも?」
P「今日はそんな気分でしたので。どうでした?」
楓「ええ、とても気持ちよかったです」
P「なによりです」
P(湯上りでほんのり朱の入った肌)
P(艶があってふんわりとした髪)
P(くはー)
P(楓さんマジ湯上り女神)
楓「?」
楓「ところでプロデューサー。この後のご予定は?」
P「特に無いですね。強いて言うなら帰って寝るくらいでしょうか」
楓「ふふっ。プロデューサー、私お酒が飲みたいです」
P「いいですね。自分も飲みたいです」
楓「温泉にも行きたいですけど、こうした近場のお風呂もいいかもしれませんね」
P「そうですか?」
楓「そうですよ」
楓(だって、好きな時に来られるでしょう?)
P「あ、その道具どうしましょうか。袋でも貰ってきます?」
楓「そうですね……あ♪」
P「?」
楓「プロデューサーのその桶に入れておいてもらえますか?」
P「へ」
楓「だから」
楓「今度使うときには、誘ってくださいね?」
おしまい。
楓さんと温泉めぐりしたい。
読んでくれた人ありがとう。
おしまいと言ったが、せっかく使わしてもらってるので他にも何人か書きたいなーと思うので暇つぶしにでも見てくれるとうれしいです。
―――後日―――
比奈「きーたッスよプロデューサー。楓さんと湯けむり慕情したって」
P「誰から」
比奈「楓さんッス」
P「どう言ったか知らんが慕情はしてない、と思う」
比奈「アイドルとお風呂行ってる時点でどーかと思うッスけど」
P「ごもっともー」
比奈「それででスね、プロデューサー」
P「ん?」
比奈「私も連れてって下さいよー」
P「待てぃ」
比奈「いいじゃないッスかー、一人も二人も似たようなモンッスよ」
P「どーかと思う」
比奈「楓さんにも許可もらってまスから!」
P「どんな許可だ」
比奈「ロッカーの上のお風呂道具は使ってもいい、って」
P「半分は俺のだよ」
比奈「まあまあ、アタシもお風呂行ってご飯奢ってもらってのリア充ルートしたいんスよー」
P「それが目的か。あと奢ってはいない」
比奈「冗談ッス、ちゃんと自分で出すッスよ。漫画のネタになるかなーくらいの気持ちッスから」
P「……古き良き富士山の絵の銭湯ってわけじゃ無いからな。その辺を期待するなよ」
比奈「わかってるッスよ。それじゃ、行きましょー」
P「漫画のネタって、今度は風呂の話でも描くのか?」
比奈「んー、まあ……そういうのもアリかな、と。ほら、温泉回は基本じゃないッスか」
P「まあ、そうかもしれんけど」
比奈「かのこわしや会社だってその後は温泉回でしたから」
P「あぁ、そうだったな」
比奈「それに、やっぱり人体を描くなら裸の方が練習になりますし?」
P「あんまり他の人をジロジロ見るなよー」
比奈「プロデューサーじゃあるまいし。それにメガネはずしたらそこまではっきりとは見えないッスよ」
P「……そんなにジロジロ見てるか、俺?」
比奈「自覚ないんスねー」
P「ところで、荒木先生的には風呂ネタってどうなんだ?」
比奈「そりゃあもう、色々オイシイッスよね」
P「色々ねえ」
比奈「男同士女同士だったら普段とは違う一面が見れたり、普段話せないこともお風呂の雰囲気にまかせて語り合ったり」
P「ほう」
比奈「男女にしたって、普段は見ることのできないお風呂あがりとか見どころ満載じゃないッスか」
P「ああ、髪下ろしてたり」
比奈「いいッスね」
P「ちょっと火照ってほんのり桜色だったり」
比奈「たまんないッスね」
P「確かに、普段と違う一面ってのは魅力的か」
比奈「そうッスよー」
P「ところで比奈は温泉ロケとか興味あるか?」
比奈「い、いやアタシはそのー、服やらでブーストしないとそういう自信は無いので…」
P「そうか?」
比奈「そういえば、男同士で温泉とかってどんな感じなんッスか? やっぱり覗きやろうとするんッスか?」
P「ああいうのは漫画の中だけだ。社会的に終わる」
比奈「そりゃそーッスよねー。あ、じゃあアレやらコレやら比べたりするのは?」
P「せいぜい高校生くらいまでじゃないか」
比奈「そんなモンッスか」
P「女同士は大きさ比べやらするのか?」
比奈「セクハラッスよプロデューサー」
P「女から男もセクハラに入るからな?」
比奈「むう」
比奈「銭湯やら温泉やらのあの『カポーン』って音、なんなんスかね?」
P「んー……やっぱり桶じゃないか?」
比奈「実際どうなんッスか、聞こえるんスか?」
P「放り投げるくらいすれば鳴るだろうけど、そこまでやると正直うるさいと思うぞ」
比奈「自分で置いて聞いてみるッスかねー」
比奈「そういえば菜々さんもCDデビューッスねぇ」
P「感慨深いな」
比奈「ボーカルレッスンの時にいろんな曲歌ってましたからねー」
P「実はサンプルの中にこっそりラブラブビッグバンを混ぜ込んどいた」
比奈「アンタどこに喧嘩売ってるんスか!?」
P「いっぺん歌ってもらえんだろうか」
比奈「ルートによってはガチじゃないッスか」
P「ひょっとしたら知り合いかも知れん」
P「と、ここだ」
比奈「確かに『いかにも銭湯』って感じとは違うんスね」
P「ところで比奈は長湯するのか?」
比奈「うーん、あんまりしないッスねー」
P「じゃ1時間くらいにしておくか。早く出てもいいけど」
比奈「あ、いやいや。プロデューサーこそ気にしなくていいッスよ」
P「そうか?」
比奈「漫画のネタでも考えてますから」
P「じゃ、後でな」
比奈「はーい」
P「なんだかんだ言ってるけど、比奈もスタイルいいと思うんだがなぁ……」
P「……カポーン、ねぇ」
P「けどあれ以上に合う擬音ってのもないなぁ」
P「よくわからんが偉大だな、カポーン」
比奈「へー、なかなか広いお風呂ッスねー」
比奈(えーと、シャワーは……あ、ここッスね)
比奈(うーん、せっかくだからポーズとってみるッスかね。シャワーシーンっぽく)
比奈「……いやいや、誰得ッスか」
比奈「んぅ〜……いやー、思った以上に足伸ばせるおフロってのはいいッスね〜……」
比奈(軽くマッサージもしときまスかね)
比奈「んんー……っふぅ」
比奈「あ、ジェットバスとかもあるんスね。どれどれ」
比奈「おぉ〜……こ、コレはなかなか強いッスねぇ〜……」
比奈「うぁー、なんかジンジンする……」
比奈(結構入った気になってたけどまだ30分しか経ってないとは…)
比奈(長湯するなら温めの所じゃないとキツそうッスね)
比奈「あ、この薬風呂はぬるめでいいかも……」
比奈「えーと、なになに……玉露?」
比奈(玉露ってお茶のアレッスよね、お高いの)
比奈(……)
比奈(『玉露ってあの高いお茶だよね!どんな味なんだろ』『飲んじゃダメー!?』)
比奈(うーん、ツッコミ不在じゃさせられないッスね)
比奈(おフロで歌うと音が反響して上手くなった気がする、とは言うッスけど)
比奈(さすがに銭湯じゃあできないッスよねー、というか広いし)
比奈(……)
比奈(小声ならいいかな……)
比奈「〜〜♪」
比奈「はー、さっぱりしたッス。いやー、なかなか悪くないモンでスねー」
比奈(さ、ぱっぱと着替えてーっと)
比奈(おー、鏡も結構大きいッスね。あ、ドライヤードライヤー)
比奈(んー、よし。変なとこはないかな)
比奈(えーと、プロデューサーは……あ、いたいた)
比奈(なんというか、スーツ着てると風呂あがりって感じ薄いッスねー)
比奈(……ん? 風呂あがり?)
------------------------------------------------------------------------
「男同士女同士だったら普段とは違う一面が見れたり、普段話せないこともお風呂の雰囲気にまかせて語り合ったり」
「男女にしたって、普段は見ることのできないお風呂あがりとか見どころ満載じゃないッスか」
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比奈(自分が見てるということは)
比奈(プロデューサーもアタシを見ることができるということで)
比奈(普段見られることのないお風呂あがりが、プロデューサーに見られ
P「お、比奈。出たのか」
比奈「うひゃい!?」
比奈「ぷ、プロデューサー。おつかれさまッス」
P「風呂入って疲れたのか? ちゃんと疲れ取らないとダメだぞ」
比奈「いやーアハハー。ダイジョーブッスよーゆっくりできたッスよー」
P「ならいいけど……何でバスタオル被ってるんだ?」
比奈「いやー暑くってでスねー」
P「ドライヤーかけたんだろ? 髪ぺったんこになるぞ」
比奈「いやそのぅ」
P「……実は比奈も結構髪ふわふわしてるよな」
比奈「うぇ!? こ、コレはどっちかっていうとボサボサ」
P「初めて会った時ならともかく、最近はちゃんと整えて綺麗な髪してるじゃないか」
比奈「そ、そうッスか? その、て、照れまス……へへへ」
P「と、何か飲むか? 水分はちゃんと取れよ」
比奈「あ、そ、そうッスね。えーとー」
比奈「ビン牛乳、コーヒー牛乳、スポーツドリンクに……ビールの自販機なんてのもあるんスね」
P「そうだなぁ、風呂あがりのビールってのもうまいしなぁ」
比奈「うーん、アタシは言うほどビールおいしいと思えないッスけど」
P「飲み慣れてないとそんなもんだ。もし興味があるなら、ここで飲むのは我慢して店で頼むのを勧める」
比奈「そんなに違うッスか?」
P「ああ。指の跡がつくくらい冷やしたジョッキに注がれたビールは、缶とはまったくの別物だ」
比奈「むう……ちょ、ちょっと試してみようかな……?」
P「なら、そろそろ行くか? 食事までって話だしな」
比奈「ラジャッス。はー、こうしてまたひとつプロデューサーに変えられちゃうんでスねー、私」
P「えらく語弊がある気がする」
比奈「いーんスよ、だって」
比奈「Pさんが変えてくれたおかげで、こんなにも充実してるんでスから!」
おしまい。
比奈ちゃんと酒飲みながらネタ出しあいたい。
―――またしても後日―――
薫「おつかれさまでー!」
P「ん、お疲れ様。今日のレッスンはバッチリだったな」
薫「えへへ、かおるがんばったよ!」
ルキトレ「今日は特に動きがよかったですね。プロデューサーさんが見てたからでしょうか?」
薫「えへー」
P「それじゃ、送っていくから着替えて来い」
薫「はーい!」
P「ルキトレさんもお疲れ様です。いつもありがとうございます」
ルキトレ「いえいえそんな! 薫ちゃんは飲み込みが早くて教え甲斐がありますよ」
P「そうですね、ここのところの薫の成長は目ざましいものがありますね」
ルキトレ「……ところでプロデューサーさん、薫ちゃんが言ってたんですけど……」ピピピピピ
P「あ、すみません電話が……早苗さん? はい、Pですが」
P「お疲れ様です。ああ、終わりました? それは何よりで……直帰? 構いませんが」
P「はぁ……分かりました、程々にして下さいよ? はい、お疲れ様です」
ルキトレ「どうかしたんですか?」
P「いえ、早苗さんが仕事帰りによさそうな居酒屋を見つけたから寄って行きたいと……で、薫が何か?」
ルキトレ「いえ、そのー……薫ちゃんがですね」
薫「せんせぇ、着替えました!」
P「ん、ああ」
薫「それでね、かおるね、せんせぇとおふろいきたーい!」
ルキトレ「……って」
P「薫もか……」
ルキトレ「も!?」
P「ちなみに薫は誰から聞いたんだ」
薫「ひかるさん!」
P「だよなぁ……とはいえ、もう券無いしな」
薫「せんせぇ、かおるはつれてってくれないの……?」
P「むう……ちょっと待っててくれるか」ポパピプペ
P「……あ、もしもし早苗さんですか? もうお店入って……2杯目?」
P「いえ、いいお店の様で何よりです。なんでもないのでごゆっくりどうぞ」ピッ
ルキトレ「あの、お風呂って、どういうことなんですか!?」
P「……ルキトレさん、この後ご予定ありますか?」
ルキトレ「え!? わ、わたしですか!? ええと、特には無いですけど……」
P「入浴代こっちで持ちますので、薫と一緒に銭湯入ってくれません?」
ルキトレ「え、ええ!? せ、銭湯って……銭湯?」
薫「おっふろー、おっふろー♪ せーんせぇーとおっふろー♪」
P「みんなここまで行きたがるとは思わなかったんですけどねぇ」
ルキトレ「なんと言いますか……みんな楽しいんですよ、プロデューサーさんと一緒にいるのが」
P「なんと言ってよいものやら」
薫「せんせぇー、ルキトレさーん、はーやーくー!」
P「はいはい」
ルキトレ「かわいいですね、薫ちゃん」
P「ですね」
P「薫は銭湯初めてか?」
薫「うん! ママやパパと一緒に入ったりはするけど、銭湯ははじめて!」
P「なるほどそうか……それじゃあ、せんせぇとお約束だ」
薫「やくそくっ!」
P「お風呂に入る前に体を洗うこと」
薫「はいっ!」
P「あんまり大声をだしたり、走り回ったりしないこと」
薫「はいっ!」
P「熱くなったら、のぼせる前にお風呂からでること」
薫「はーいっ! せんせぇと約束しまー!」
P「あと水分はとっておくこと。はいこれスポーツドリンク」ガコン
薫「せんせぇありがとー!」
P「ルキトレさんもどうぞ」ガコン
ルキトレ「あ、ありがとうございます」
P「初めて家族と銭湯行ったのも、薫の歳の頃だったかなぁ」
ルキトレ「そうなんですか?」
P「正直、あの頃は風呂に長く浸かってるだけって退屈で仕方ないんですよね」
ルキトレ「あぁ、確かに。9歳くらいの時にじーっとしてるだけなんて我慢できませんよね」
P「それに、薫ひとりだとさすがに不安ですし。ルキトレさんが来てくれてよかったです」
ルキトレ「いえ、そんな! わたしこそ誘っていただいて」
P「ルキトレさんがいるなら1時間半でいいかな。すみませんが、薫の面倒見てやって下さい」
ルキトレ「ふふっ……ええ、任せて下さい。バッチリ薫ちゃんの疲れもとってあげます!」
薫「とうちゃーく!」
P「よもやまた回数券を買うことになるとは……」
ルキトレ「あの、わたしの分は結構ですよ?」
P「いえ、最初からそういう約束ですしお構いなく」
ルキトレ「えーと、ありがとうございます」
P「……あ。薫は小人だった」
ルキトレ「それじゃあ薫ちゃん、行こっか?」
薫「かおる、せんせぇと入るー!」
P「ダメ」
薫「えぇー!? かおる、せんせぇの背中流してあげるのにー」
P「薫、あれ読めるか?」
薫「えーっと……『七…以上の……はお…え下さい』」
ルキトレ「『七歳以上の混浴はお控え下さい』だよ」
薫「うー……りゅうざきかおる、6さいです!」
P「年齢詐称は早苗さんにおこられるぞ」
薫「ぅー」
P「異論はないな、レディー? ちゃんとルキトレさんのいうことを聞くんだぞ」
薫「はぁーい……」
P「それじゃあ、よろしくお願いします」
ルキトレ「はい、プロデューサーさんもごゆっくり」
P「あ、そうだ。薫、先に出たらこれでジュースでも飲んでなさい」チャリン
薫「はーい! ありがとうございまー!」
薫「すごーい! おふろひろーい!」
ルキトレ「それじゃ、まずは汗を流そっか」
薫「はーい!」
ルキトレ「えーと、シャワーのお湯はこっち…」
薫「えっへへー、シャワーばしゃー!」
ルキトレ(かわいいなぁ)
ルキトレ「それじゃあ、体を洗おっか?」
薫「え、おふろ入らないの?」
ルキトレ「え? 体を洗ってからじゃない?」
薫「かおる、おうちではお湯かけたらまずおふろ入るよ?」
ルキトレ「ああ、なるほど。んー、それじゃあまずは温まろうか」
薫「はーい!」
薫「あったかーい……」
ルキトレ「んー、気持ちいい……」
薫「かおるのおうちのおふろ何個分あるんだろー……」
ルキトレ「薫ちゃんちのお風呂は足伸ばせる?」
薫「うん! あ、でもなんだかだんだん小さくなってる気がする?」
ルキトレ「成長期だねー……薫ちゃんはまだまだおっきくなれるもんね」
薫「ルキトレさんくらい?」
ルキトレ「もっとおっきくなれるかもね」
薫「きらりさんくらい!」
ルキトレ「そ、それはどうかなー……」
ルキトレ「それじゃ、体洗おっか」
薫「はーい!」
ルキトレ「えーと、タオルと石鹸と……」
薫「ルキトレさん、かおるがお背中ながしてあげまー!」
ルキトレ「ええ? うーんと、それじゃあお願いしちゃおうかな?」
薫「ママにもほめられるんだよー。ごしごし」
ルキトレ「そうなんだ……確かに上手」
薫「えへへー」
ルキトレ「ん、ありがとう。それじゃあ、わたしもお返しに薫ちゃん洗ってあげるね」
薫「わーい!」
ルキトレ「かゆいところはありませんかー」
薫「ありませーん!」
薫「ルキトレさん、お外におふろあるよ!」
ルキトレ「へー、露天風呂も……ちゃんと隠れてるのね」
薫「うぅ、ちょっとさむい……はやくはいろ!」
ルキトレ「うん、そうだね。ちょっとぬるいかな」
ルキトレ「あ、ちょうどいいしマッサージでもしようか」
薫「まっさーじ?」
ルキトレ「お風呂でできるマッサージ。お母さんとかにやってあげると喜ばれるかもね」
薫「せんせぇも?」
ルキトレ「お風呂に入らない状態でのマッサージを教えてあげるね」
薫「うぅー」
薫「泡がぽこぽこー!」
ルキトレ「ジャグジーだね」
薫「でもこの泡すぐ消えちゃうね」
ルキトレ「ああ、泡風呂とは違うもんね。あっちは石鹸、こっちはただの空気だから」
薫「へぇー……あ、こうやって手でとめると波立たないよ!」
ルキトレ「だねー……あ、そうだ。薫ちゃん水鉄砲できる?」
薫「みずでっぽー? 今日は持ってきてないよー?」
ルキトレ「こうして、こう」ピュー
薫「ルキトレさんすごーい! かおるにもできる!?」
ルキトレ「できるよー、こうやって手を組んで……あ、手の方向気をつけないと」
薫「はぴゅっ」
ルキトレ「自分にかかっちゃうから、って遅かった」
薫「うぅー、びっくりしたー……」
P「つい早めに出てしまった……ルキトレさんいるから大丈夫だろうけど」
P「……たまにはマッサージ機にでもかかってみるかな」
P「ぁ゛ー………………この足がしびれる感覚が……」
薫「あ! せんせぇー!」
P「おー、薫かー……ちょっと待ってくれなー」
薫「せんせぇ疲れてるの? だったらかおるがマッサージしてあげる!」
P「んー……疲れてるって程でもないが……」
薫「おまかせー!」
P「そうだなぁ、じゃあこれ止まったらお願いしようかなぁ」
ルキトレ「わたしが監修しますから大丈夫ですよ」
P「すいません、わざわざ」
P「いやはや、肩が軽くなりました」
薫「せんせぇ、かおる上手にできた?」
P「ああ、ありがとうな。すごく疲れがとれたぞー」
薫「えっへっへー」
P「さて、晩ご飯何がいい?」
薫「えーっとねー、うーんとねー……あ! せんせぇのおすすめ!」
P「む?」
薫「いい女の子は男の人にえすこーとしてもらうんだって!」
P「なんか色々摩訶不思議な感じがするが。うーん……向かいのファミレス?」
薫「せんせぇーとごっはんー♪」
P「……で、いいですかね?」
ルキトレ「え、わたしですか!? ええと、いいんじゃないでしょうか?」
P「それじゃあ、行きましょうか。薫、デザートも頼んでいいぞ」
薫「ほんとう!? せんせぇだいすきー!」
ルキトレ「ホントにかわいいですねぇ薫ちゃん」
P「まったくですね」
薫「ねえねえせんせぇ、あのね、かおるね」
P「ん?」
薫「えへへ、こんどはせんせぇのお背中ながしてあげるね!」
―――その翌日―――
早苗「ところでP君? 昨日の電話なんだけどね」
P「昨日のですか? ああ、もう済んだのでお気になさらず」
早苗「そうじゃないんだなー。聞くところによると、最近アイドルのみんなとお風呂言ってるそうじゃない?」
P「お風呂というか、銭湯ですね」
早苗「あたしを抜きにそんな談合してるなんて許すと思うかな?」
P「混ざってたら許すんですか元警官」
早苗「で、あたしの番はいつなのかな? P君」
P「生憎と自分から誘ったことは――――」
早苗「ほう?」
P「……一度だけですね。順番とかは特にありませんので」
マストレ「うむ、その節は妹が世話になったようだ」
P「おやマストレさん、お疲れ様です」
マストレ「ああ、お疲れ様。で、だ」
早苗「P君がいたいけな女の子達をいかがわしい所に連れて行ってないかキッチリ確認しないとね?」
マストレ「姉としては妹が下手なマッサージを教えていないか確認しないと落ち着かなくてな?」
P「確認しなくても行きませんよ。あとマッサージはすこぶる楽になりました」
早苗「まあ、そんな訳だから今日の仕事はキッチリ時間内に終わらせるように! じゃないと……シメる♪」
マストレ「なに、ここのアイドルたちはスジが良い。バッチリ時間内に仕上げて見せようとも」
P「聞いちゃいねえ」
早苗「さあ、そうと決まれば張り切って行くわよー!」
P「決まっちゃいねえ」
マストレ「うむ、万事任せておけ!」
P「そうですか。もう二人で行ってきたらいいんじゃないでしょうか」
『お前は何を言ってるんだ』
P「ですよねー」
これにておしまい。
たまには銭湯もいいよね、というお話。
ちょうど明日は菖蒲湯の銭湯も多いだろうから行ってみるのもいいと思うよ。
HTML化依頼は明日風呂に入ってから。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1365958320
楓「プロデューサー」
P「あ、楓さん。レッスンお疲れ様です」
楓「ええ、プロデューサーも。ところで」
P「何か?」
楓「温泉……行きたいです」
P「はぁ……そうですね、またロケとか組めるよう頑張ります」
楓「それも素敵ですけど……前に一緒に行きませんかって言ったこと、覚えてます?」
P「え、アレ本気だったんですか……自分も行きたいですね、温泉」
楓「温泉たまごも美味しいですよ」
P「そうですね。自分は蒸かしたての饅頭とか好きです」
楓「一人で行くなんてずるいです」
P「え」
楓「行ったんでしょう?」
P「いえ?」
楓「じゃあ、あの温泉セットはプロデューサーのでは……」
P「温泉セット?」
楓「ロッカーの上にあった桶の……」
P「ああ、アレですか。風呂道具ではありますけど」
楓「やっぱり行ったんですね……私も行きたかったのに」
P「温泉じゃないですよ」
楓「え?」
P「温泉じゃなくて、銭湯です」
P「一時期大忙しで泊まりこんでたときがあったじゃないですか」
楓「ああ、プロデューサーの寝ぐせが立ってたり……」
P「覚えてなくていいことを……」
楓「ズボンのチャックが開いてたり……」
P「どこ見てんですか」
楓「いつも疲れてそうでしたけど、意外とさっぱりしてましたよね」
P「まあ、外回りもありますし、年頃の女性方の前で何日も風呂に入ってないってのも良くないですし」
P「近場でいいところを見つけたので、何回か行くうちに道具持ち込んだだけですよ」
楓「そうなんですか…温泉じゃないんですね」
P「ええ、残念でしたね。鉱泉とは書いてありましたけど」
楓「…どう違うんでしょう?」
P「……さあ?」
P「うーん、そんな話してたら久しぶりに行きたくなりました」
楓「あら、お仕事は終わりですか?」
P「ええ、キリもいいですし。お湯に浸かりながら営業のアイデア考えると、意外と良い感じに捗るんですよ」
楓「まあ……プロデューサーはお風呂でみんなのことを考えてる、と」
P「確かに考えてますけども」
楓「営業のええ偉業……ふふっ」
P「……では、そういうことで。お疲れ様でした」
楓「はい、お疲れ様でした」
P「えーと…あった、これこれ。さて、久しぶりに銭湯にー」
楓「さあ行きましょう、プロデューサーを先頭に……ふふっ」
P「うおっ、楓さん? どうしたんですか」
楓「私も行きたいです、銭湯」
P「へ? あの、温泉じゃないですよ」
楓「わかってますよ」
P「……お酒飲んだり卵ゆでたり風景楽しんだりはできませんよ?」
楓「おーけー、です」
P「まあ、いいんならいいですけど……あれ、でもアイドルと銭湯ってどうなんだ」
楓「さあ行きましょうプロデューサー。せっけん話でもしながら」
P「……楽しそうだしいいかぁ」
P「そういえば、道具はあるんですか?」
楓「タオルくらいはありますから、後はお風呂屋さんで買おうかと」
P「ああ、それがいいですね」
楓「どんなところなんですか?」
P「そうですね、昔ながらのってのとスーパー銭湯の間くらい…ですかね?
ジャグジーとか、薬風呂とか打たせ湯とかがあって、あと休憩所があるくらいの」
楓「へぇ……ふふっ、楽しみです」
P「温泉かぁ……楓さん、行きたい温泉とかありますか?」
楓「まあ、連れて行ってくれるんですか?」
P「企画とかである程度なら聞いてもらえるかもしれませんよ」
楓「……むぅ」
P「そんな顔されましても」
楓「それじゃあ、プロデューサーのお薦めの温泉は?」
P「おすすめですか……蛍が見られる温泉とか行ったことありますね」
楓「まあ」
P「夕暮れの川辺に、蛍の灯りがちらちらと」
楓「素敵ですね」
P「あとは…正月だったかな。海辺の露天風呂で、星が綺麗に見えるんですよ」
楓「露天風呂の醍醐味ですね」
P「目の前が海で、波の音聞きながら夜空を眺めてみたり」
楓「行ってみたいですね……」
P「あ、でもそこ混浴でしたね」
楓「……プロデューサー」
P「あいにくメガネ外すと見えないもので、おとなしく上むいて星見てましたけど」
楓「……見えたら、みたいですか?」
P「……まあ?」
楓「……ふふっ」
P「と、ここです」
楓「この下駄箱の鍵の仕組みって凄いですよね」
P「同感です。回数券はありますから、石鹸とか先に買ってて下さい」
楓「チケットも自分で買いますよ。エチケットです……ふふふっ」
P「いえ、正直そんな使わないでしょうし。余ってるんですよ」
楓「それじゃあ……お願いします」
P「はい」
楓「ええと、石鹸とシャンプーと…」
P「楓さん、時間大丈夫ですか?」
楓「え? はい、特には」
P「じゃあ、1時間半くらいでいいですか? もちろん早く出てもいいですし、もっと長くてもいいですけど」
楓「プロデューサー、結構長湯なんですね」
P「家じゃそれほどでもないんですけどね。やっぱり足が伸ばせると違います」
楓「わかります。それじゃあ、また後で」
P(はー、やっぱでかいシャワーは気持ちいいよなー)
P(熱めで足の伸ばせる風呂、凝った背中や足を解すジェットバス)
P(ぬるめで全身くつろげるジャグジー)
P「くはー……やっぱ風呂はいいわー……」
P(温泉かぁ……前の収録の時も大評判だったしなぁ)
P(そりゃそうだよなぁ、楓さん美人だしスタイルいいし)
P「……よくよく考えると壁の向こうにはその楓さんがいるわけだ」
P「………」
P(……温泉ロケ、絶対とりつけよう、うん)
楓「ふぅ……」
楓(レッスンの疲れ、ちゃんととらないと…)
楓(寝風呂とか座風呂とか、こういうのもあるのね)
楓(座風呂にざぶー……)
楓(天井が三角形……壁の向こうにはプロデューサーもいるのよね)
楓(……)
楓(体、洗おうっと)
楓「……」
楓「……」←指を広げてジャグジーの泡を集めている
楓「……」←手を持ち上げて泡が割れる様子を眺めている
楓「……」
楓「……」←両手で同じ事をしてみる
楓「……」←どっちが先に全部割れるか予想している
楓「……」
楓「……」←外れた
楓「……」
楓「……」←浴槽のへりの水滴を眺めている
楓「……」
楓「……」←指先から水滴を垂らして成長させている
楓「……♪」←隣の水滴とくっついた
楓「ふぅ……」
P「あ、楓さん」
楓「プロデューサー」
P「フルーツ牛乳ですか」
楓「プロデューサーも?」
P「今日はそんな気分でしたので。どうでした?」
楓「ええ、とても気持ちよかったです」
P「なによりです」
P(湯上りでほんのり朱の入った肌)
P(艶があってふんわりとした髪)
P(くはー)
P(楓さんマジ湯上り女神)
楓「?」
楓「ところでプロデューサー。この後のご予定は?」
P「特に無いですね。強いて言うなら帰って寝るくらいでしょうか」
楓「ふふっ。プロデューサー、私お酒が飲みたいです」
P「いいですね。自分も飲みたいです」
楓「温泉にも行きたいですけど、こうした近場のお風呂もいいかもしれませんね」
P「そうですか?」
楓「そうですよ」
楓(だって、好きな時に来られるでしょう?)
P「あ、その道具どうしましょうか。袋でも貰ってきます?」
楓「そうですね……あ♪」
P「?」
楓「プロデューサーのその桶に入れておいてもらえますか?」
P「へ」
楓「だから」
楓「今度使うときには、誘ってくださいね?」
おしまい。
楓さんと温泉めぐりしたい。
読んでくれた人ありがとう。
おしまいと言ったが、せっかく使わしてもらってるので他にも何人か書きたいなーと思うので暇つぶしにでも見てくれるとうれしいです。
―――後日―――
比奈「きーたッスよプロデューサー。楓さんと湯けむり慕情したって」
P「誰から」
比奈「楓さんッス」
P「どう言ったか知らんが慕情はしてない、と思う」
比奈「アイドルとお風呂行ってる時点でどーかと思うッスけど」
P「ごもっともー」
比奈「それででスね、プロデューサー」
P「ん?」
比奈「私も連れてって下さいよー」
P「待てぃ」
比奈「いいじゃないッスかー、一人も二人も似たようなモンッスよ」
P「どーかと思う」
比奈「楓さんにも許可もらってまスから!」
P「どんな許可だ」
比奈「ロッカーの上のお風呂道具は使ってもいい、って」
P「半分は俺のだよ」
比奈「まあまあ、アタシもお風呂行ってご飯奢ってもらってのリア充ルートしたいんスよー」
P「それが目的か。あと奢ってはいない」
比奈「冗談ッス、ちゃんと自分で出すッスよ。漫画のネタになるかなーくらいの気持ちッスから」
P「……古き良き富士山の絵の銭湯ってわけじゃ無いからな。その辺を期待するなよ」
比奈「わかってるッスよ。それじゃ、行きましょー」
P「漫画のネタって、今度は風呂の話でも描くのか?」
比奈「んー、まあ……そういうのもアリかな、と。ほら、温泉回は基本じゃないッスか」
P「まあ、そうかもしれんけど」
比奈「かのこわしや会社だってその後は温泉回でしたから」
P「あぁ、そうだったな」
比奈「それに、やっぱり人体を描くなら裸の方が練習になりますし?」
P「あんまり他の人をジロジロ見るなよー」
比奈「プロデューサーじゃあるまいし。それにメガネはずしたらそこまではっきりとは見えないッスよ」
P「……そんなにジロジロ見てるか、俺?」
比奈「自覚ないんスねー」
P「ところで、荒木先生的には風呂ネタってどうなんだ?」
比奈「そりゃあもう、色々オイシイッスよね」
P「色々ねえ」
比奈「男同士女同士だったら普段とは違う一面が見れたり、普段話せないこともお風呂の雰囲気にまかせて語り合ったり」
P「ほう」
比奈「男女にしたって、普段は見ることのできないお風呂あがりとか見どころ満載じゃないッスか」
P「ああ、髪下ろしてたり」
比奈「いいッスね」
P「ちょっと火照ってほんのり桜色だったり」
比奈「たまんないッスね」
P「確かに、普段と違う一面ってのは魅力的か」
比奈「そうッスよー」
P「ところで比奈は温泉ロケとか興味あるか?」
比奈「い、いやアタシはそのー、服やらでブーストしないとそういう自信は無いので…」
P「そうか?」
比奈「そういえば、男同士で温泉とかってどんな感じなんッスか? やっぱり覗きやろうとするんッスか?」
P「ああいうのは漫画の中だけだ。社会的に終わる」
比奈「そりゃそーッスよねー。あ、じゃあアレやらコレやら比べたりするのは?」
P「せいぜい高校生くらいまでじゃないか」
比奈「そんなモンッスか」
P「女同士は大きさ比べやらするのか?」
比奈「セクハラッスよプロデューサー」
P「女から男もセクハラに入るからな?」
比奈「むう」
比奈「銭湯やら温泉やらのあの『カポーン』って音、なんなんスかね?」
P「んー……やっぱり桶じゃないか?」
比奈「実際どうなんッスか、聞こえるんスか?」
P「放り投げるくらいすれば鳴るだろうけど、そこまでやると正直うるさいと思うぞ」
比奈「自分で置いて聞いてみるッスかねー」
比奈「そういえば菜々さんもCDデビューッスねぇ」
P「感慨深いな」
比奈「ボーカルレッスンの時にいろんな曲歌ってましたからねー」
P「実はサンプルの中にこっそりラブラブビッグバンを混ぜ込んどいた」
比奈「アンタどこに喧嘩売ってるんスか!?」
P「いっぺん歌ってもらえんだろうか」
比奈「ルートによってはガチじゃないッスか」
P「ひょっとしたら知り合いかも知れん」
P「と、ここだ」
比奈「確かに『いかにも銭湯』って感じとは違うんスね」
P「ところで比奈は長湯するのか?」
比奈「うーん、あんまりしないッスねー」
P「じゃ1時間くらいにしておくか。早く出てもいいけど」
比奈「あ、いやいや。プロデューサーこそ気にしなくていいッスよ」
P「そうか?」
比奈「漫画のネタでも考えてますから」
P「じゃ、後でな」
比奈「はーい」
P「なんだかんだ言ってるけど、比奈もスタイルいいと思うんだがなぁ……」
P「……カポーン、ねぇ」
P「けどあれ以上に合う擬音ってのもないなぁ」
P「よくわからんが偉大だな、カポーン」
比奈「へー、なかなか広いお風呂ッスねー」
比奈(えーと、シャワーは……あ、ここッスね)
比奈(うーん、せっかくだからポーズとってみるッスかね。シャワーシーンっぽく)
比奈「……いやいや、誰得ッスか」
比奈「んぅ〜……いやー、思った以上に足伸ばせるおフロってのはいいッスね〜……」
比奈(軽くマッサージもしときまスかね)
比奈「んんー……っふぅ」
比奈「あ、ジェットバスとかもあるんスね。どれどれ」
比奈「おぉ〜……こ、コレはなかなか強いッスねぇ〜……」
比奈「うぁー、なんかジンジンする……」
比奈(結構入った気になってたけどまだ30分しか経ってないとは…)
比奈(長湯するなら温めの所じゃないとキツそうッスね)
比奈「あ、この薬風呂はぬるめでいいかも……」
比奈「えーと、なになに……玉露?」
比奈(玉露ってお茶のアレッスよね、お高いの)
比奈(……)
比奈(『玉露ってあの高いお茶だよね!どんな味なんだろ』『飲んじゃダメー!?』)
比奈(うーん、ツッコミ不在じゃさせられないッスね)
比奈(おフロで歌うと音が反響して上手くなった気がする、とは言うッスけど)
比奈(さすがに銭湯じゃあできないッスよねー、というか広いし)
比奈(……)
比奈(小声ならいいかな……)
比奈「〜〜♪」
比奈「はー、さっぱりしたッス。いやー、なかなか悪くないモンでスねー」
比奈(さ、ぱっぱと着替えてーっと)
比奈(おー、鏡も結構大きいッスね。あ、ドライヤードライヤー)
比奈(んー、よし。変なとこはないかな)
比奈(えーと、プロデューサーは……あ、いたいた)
比奈(なんというか、スーツ着てると風呂あがりって感じ薄いッスねー)
比奈(……ん? 風呂あがり?)
------------------------------------------------------------------------
「男同士女同士だったら普段とは違う一面が見れたり、普段話せないこともお風呂の雰囲気にまかせて語り合ったり」
「男女にしたって、普段は見ることのできないお風呂あがりとか見どころ満載じゃないッスか」
------------------------------------------------------------------------
比奈(自分が見てるということは)
比奈(プロデューサーもアタシを見ることができるということで)
比奈(普段見られることのないお風呂あがりが、プロデューサーに見られ
P「お、比奈。出たのか」
比奈「うひゃい!?」
比奈「ぷ、プロデューサー。おつかれさまッス」
P「風呂入って疲れたのか? ちゃんと疲れ取らないとダメだぞ」
比奈「いやーアハハー。ダイジョーブッスよーゆっくりできたッスよー」
P「ならいいけど……何でバスタオル被ってるんだ?」
比奈「いやー暑くってでスねー」
P「ドライヤーかけたんだろ? 髪ぺったんこになるぞ」
比奈「いやそのぅ」
P「……実は比奈も結構髪ふわふわしてるよな」
比奈「うぇ!? こ、コレはどっちかっていうとボサボサ」
P「初めて会った時ならともかく、最近はちゃんと整えて綺麗な髪してるじゃないか」
比奈「そ、そうッスか? その、て、照れまス……へへへ」
P「と、何か飲むか? 水分はちゃんと取れよ」
比奈「あ、そ、そうッスね。えーとー」
比奈「ビン牛乳、コーヒー牛乳、スポーツドリンクに……ビールの自販機なんてのもあるんスね」
P「そうだなぁ、風呂あがりのビールってのもうまいしなぁ」
比奈「うーん、アタシは言うほどビールおいしいと思えないッスけど」
P「飲み慣れてないとそんなもんだ。もし興味があるなら、ここで飲むのは我慢して店で頼むのを勧める」
比奈「そんなに違うッスか?」
P「ああ。指の跡がつくくらい冷やしたジョッキに注がれたビールは、缶とはまったくの別物だ」
比奈「むう……ちょ、ちょっと試してみようかな……?」
P「なら、そろそろ行くか? 食事までって話だしな」
比奈「ラジャッス。はー、こうしてまたひとつプロデューサーに変えられちゃうんでスねー、私」
P「えらく語弊がある気がする」
比奈「いーんスよ、だって」
比奈「Pさんが変えてくれたおかげで、こんなにも充実してるんでスから!」
おしまい。
比奈ちゃんと酒飲みながらネタ出しあいたい。
―――またしても後日―――
薫「おつかれさまでー!」
P「ん、お疲れ様。今日のレッスンはバッチリだったな」
薫「えへへ、かおるがんばったよ!」
ルキトレ「今日は特に動きがよかったですね。プロデューサーさんが見てたからでしょうか?」
薫「えへー」
P「それじゃ、送っていくから着替えて来い」
薫「はーい!」
P「ルキトレさんもお疲れ様です。いつもありがとうございます」
ルキトレ「いえいえそんな! 薫ちゃんは飲み込みが早くて教え甲斐がありますよ」
P「そうですね、ここのところの薫の成長は目ざましいものがありますね」
ルキトレ「……ところでプロデューサーさん、薫ちゃんが言ってたんですけど……」ピピピピピ
P「あ、すみません電話が……早苗さん? はい、Pですが」
P「お疲れ様です。ああ、終わりました? それは何よりで……直帰? 構いませんが」
P「はぁ……分かりました、程々にして下さいよ? はい、お疲れ様です」
ルキトレ「どうかしたんですか?」
P「いえ、早苗さんが仕事帰りによさそうな居酒屋を見つけたから寄って行きたいと……で、薫が何か?」
ルキトレ「いえ、そのー……薫ちゃんがですね」
薫「せんせぇ、着替えました!」
P「ん、ああ」
薫「それでね、かおるね、せんせぇとおふろいきたーい!」
ルキトレ「……って」
P「薫もか……」
ルキトレ「も!?」
P「ちなみに薫は誰から聞いたんだ」
薫「ひかるさん!」
P「だよなぁ……とはいえ、もう券無いしな」
薫「せんせぇ、かおるはつれてってくれないの……?」
P「むう……ちょっと待っててくれるか」ポパピプペ
P「……あ、もしもし早苗さんですか? もうお店入って……2杯目?」
P「いえ、いいお店の様で何よりです。なんでもないのでごゆっくりどうぞ」ピッ
ルキトレ「あの、お風呂って、どういうことなんですか!?」
P「……ルキトレさん、この後ご予定ありますか?」
ルキトレ「え!? わ、わたしですか!? ええと、特には無いですけど……」
P「入浴代こっちで持ちますので、薫と一緒に銭湯入ってくれません?」
ルキトレ「え、ええ!? せ、銭湯って……銭湯?」
薫「おっふろー、おっふろー♪ せーんせぇーとおっふろー♪」
P「みんなここまで行きたがるとは思わなかったんですけどねぇ」
ルキトレ「なんと言いますか……みんな楽しいんですよ、プロデューサーさんと一緒にいるのが」
P「なんと言ってよいものやら」
薫「せんせぇー、ルキトレさーん、はーやーくー!」
P「はいはい」
ルキトレ「かわいいですね、薫ちゃん」
P「ですね」
P「薫は銭湯初めてか?」
薫「うん! ママやパパと一緒に入ったりはするけど、銭湯ははじめて!」
P「なるほどそうか……それじゃあ、せんせぇとお約束だ」
薫「やくそくっ!」
P「お風呂に入る前に体を洗うこと」
薫「はいっ!」
P「あんまり大声をだしたり、走り回ったりしないこと」
薫「はいっ!」
P「熱くなったら、のぼせる前にお風呂からでること」
薫「はーいっ! せんせぇと約束しまー!」
P「あと水分はとっておくこと。はいこれスポーツドリンク」ガコン
薫「せんせぇありがとー!」
P「ルキトレさんもどうぞ」ガコン
ルキトレ「あ、ありがとうございます」
P「初めて家族と銭湯行ったのも、薫の歳の頃だったかなぁ」
ルキトレ「そうなんですか?」
P「正直、あの頃は風呂に長く浸かってるだけって退屈で仕方ないんですよね」
ルキトレ「あぁ、確かに。9歳くらいの時にじーっとしてるだけなんて我慢できませんよね」
P「それに、薫ひとりだとさすがに不安ですし。ルキトレさんが来てくれてよかったです」
ルキトレ「いえ、そんな! わたしこそ誘っていただいて」
P「ルキトレさんがいるなら1時間半でいいかな。すみませんが、薫の面倒見てやって下さい」
ルキトレ「ふふっ……ええ、任せて下さい。バッチリ薫ちゃんの疲れもとってあげます!」
薫「とうちゃーく!」
P「よもやまた回数券を買うことになるとは……」
ルキトレ「あの、わたしの分は結構ですよ?」
P「いえ、最初からそういう約束ですしお構いなく」
ルキトレ「えーと、ありがとうございます」
P「……あ。薫は小人だった」
ルキトレ「それじゃあ薫ちゃん、行こっか?」
薫「かおる、せんせぇと入るー!」
P「ダメ」
薫「えぇー!? かおる、せんせぇの背中流してあげるのにー」
P「薫、あれ読めるか?」
薫「えーっと……『七…以上の……はお…え下さい』」
ルキトレ「『七歳以上の混浴はお控え下さい』だよ」
薫「うー……りゅうざきかおる、6さいです!」
P「年齢詐称は早苗さんにおこられるぞ」
薫「ぅー」
P「異論はないな、レディー? ちゃんとルキトレさんのいうことを聞くんだぞ」
薫「はぁーい……」
P「それじゃあ、よろしくお願いします」
ルキトレ「はい、プロデューサーさんもごゆっくり」
P「あ、そうだ。薫、先に出たらこれでジュースでも飲んでなさい」チャリン
薫「はーい! ありがとうございまー!」
薫「すごーい! おふろひろーい!」
ルキトレ「それじゃ、まずは汗を流そっか」
薫「はーい!」
ルキトレ「えーと、シャワーのお湯はこっち…」
薫「えっへへー、シャワーばしゃー!」
ルキトレ(かわいいなぁ)
ルキトレ「それじゃあ、体を洗おっか?」
薫「え、おふろ入らないの?」
ルキトレ「え? 体を洗ってからじゃない?」
薫「かおる、おうちではお湯かけたらまずおふろ入るよ?」
ルキトレ「ああ、なるほど。んー、それじゃあまずは温まろうか」
薫「はーい!」
薫「あったかーい……」
ルキトレ「んー、気持ちいい……」
薫「かおるのおうちのおふろ何個分あるんだろー……」
ルキトレ「薫ちゃんちのお風呂は足伸ばせる?」
薫「うん! あ、でもなんだかだんだん小さくなってる気がする?」
ルキトレ「成長期だねー……薫ちゃんはまだまだおっきくなれるもんね」
薫「ルキトレさんくらい?」
ルキトレ「もっとおっきくなれるかもね」
薫「きらりさんくらい!」
ルキトレ「そ、それはどうかなー……」
ルキトレ「それじゃ、体洗おっか」
薫「はーい!」
ルキトレ「えーと、タオルと石鹸と……」
薫「ルキトレさん、かおるがお背中ながしてあげまー!」
ルキトレ「ええ? うーんと、それじゃあお願いしちゃおうかな?」
薫「ママにもほめられるんだよー。ごしごし」
ルキトレ「そうなんだ……確かに上手」
薫「えへへー」
ルキトレ「ん、ありがとう。それじゃあ、わたしもお返しに薫ちゃん洗ってあげるね」
薫「わーい!」
ルキトレ「かゆいところはありませんかー」
薫「ありませーん!」
薫「ルキトレさん、お外におふろあるよ!」
ルキトレ「へー、露天風呂も……ちゃんと隠れてるのね」
薫「うぅ、ちょっとさむい……はやくはいろ!」
ルキトレ「うん、そうだね。ちょっとぬるいかな」
ルキトレ「あ、ちょうどいいしマッサージでもしようか」
薫「まっさーじ?」
ルキトレ「お風呂でできるマッサージ。お母さんとかにやってあげると喜ばれるかもね」
薫「せんせぇも?」
ルキトレ「お風呂に入らない状態でのマッサージを教えてあげるね」
薫「うぅー」
薫「泡がぽこぽこー!」
ルキトレ「ジャグジーだね」
薫「でもこの泡すぐ消えちゃうね」
ルキトレ「ああ、泡風呂とは違うもんね。あっちは石鹸、こっちはただの空気だから」
薫「へぇー……あ、こうやって手でとめると波立たないよ!」
ルキトレ「だねー……あ、そうだ。薫ちゃん水鉄砲できる?」
薫「みずでっぽー? 今日は持ってきてないよー?」
ルキトレ「こうして、こう」ピュー
薫「ルキトレさんすごーい! かおるにもできる!?」
ルキトレ「できるよー、こうやって手を組んで……あ、手の方向気をつけないと」
薫「はぴゅっ」
ルキトレ「自分にかかっちゃうから、って遅かった」
薫「うぅー、びっくりしたー……」
P「つい早めに出てしまった……ルキトレさんいるから大丈夫だろうけど」
P「……たまにはマッサージ機にでもかかってみるかな」
P「ぁ゛ー………………この足がしびれる感覚が……」
薫「あ! せんせぇー!」
P「おー、薫かー……ちょっと待ってくれなー」
薫「せんせぇ疲れてるの? だったらかおるがマッサージしてあげる!」
P「んー……疲れてるって程でもないが……」
薫「おまかせー!」
P「そうだなぁ、じゃあこれ止まったらお願いしようかなぁ」
ルキトレ「わたしが監修しますから大丈夫ですよ」
P「すいません、わざわざ」
P「いやはや、肩が軽くなりました」
薫「せんせぇ、かおる上手にできた?」
P「ああ、ありがとうな。すごく疲れがとれたぞー」
薫「えっへっへー」
P「さて、晩ご飯何がいい?」
薫「えーっとねー、うーんとねー……あ! せんせぇのおすすめ!」
P「む?」
薫「いい女の子は男の人にえすこーとしてもらうんだって!」
P「なんか色々摩訶不思議な感じがするが。うーん……向かいのファミレス?」
薫「せんせぇーとごっはんー♪」
P「……で、いいですかね?」
ルキトレ「え、わたしですか!? ええと、いいんじゃないでしょうか?」
P「それじゃあ、行きましょうか。薫、デザートも頼んでいいぞ」
薫「ほんとう!? せんせぇだいすきー!」
ルキトレ「ホントにかわいいですねぇ薫ちゃん」
P「まったくですね」
薫「ねえねえせんせぇ、あのね、かおるね」
P「ん?」
薫「えへへ、こんどはせんせぇのお背中ながしてあげるね!」
―――その翌日―――
早苗「ところでP君? 昨日の電話なんだけどね」
P「昨日のですか? ああ、もう済んだのでお気になさらず」
早苗「そうじゃないんだなー。聞くところによると、最近アイドルのみんなとお風呂言ってるそうじゃない?」
P「お風呂というか、銭湯ですね」
早苗「あたしを抜きにそんな談合してるなんて許すと思うかな?」
P「混ざってたら許すんですか元警官」
早苗「で、あたしの番はいつなのかな? P君」
P「生憎と自分から誘ったことは――――」
早苗「ほう?」
P「……一度だけですね。順番とかは特にありませんので」
マストレ「うむ、その節は妹が世話になったようだ」
P「おやマストレさん、お疲れ様です」
マストレ「ああ、お疲れ様。で、だ」
早苗「P君がいたいけな女の子達をいかがわしい所に連れて行ってないかキッチリ確認しないとね?」
マストレ「姉としては妹が下手なマッサージを教えていないか確認しないと落ち着かなくてな?」
P「確認しなくても行きませんよ。あとマッサージはすこぶる楽になりました」
早苗「まあ、そんな訳だから今日の仕事はキッチリ時間内に終わらせるように! じゃないと……シメる♪」
マストレ「なに、ここのアイドルたちはスジが良い。バッチリ時間内に仕上げて見せようとも」
P「聞いちゃいねえ」
早苗「さあ、そうと決まれば張り切って行くわよー!」
P「決まっちゃいねえ」
マストレ「うむ、万事任せておけ!」
P「そうですか。もう二人で行ってきたらいいんじゃないでしょうか」
『お前は何を言ってるんだ』
P「ですよねー」
これにておしまい。
たまには銭湯もいいよね、というお話。
ちょうど明日は菖蒲湯の銭湯も多いだろうから行ってみるのもいいと思うよ。
HTML化依頼は明日風呂に入ってから。
16:42│高垣楓