2013年11月10日

渋谷凛「例えば、私がアイドルになってなかったとするでしょ」

http://i.imgur.com/iku5Ny4.jpg

P「え……?」

凛「プロデューサーもプロデューサーじゃなくて……」


P「え、ど、どうしたんだ凛? まさか、アイドル辞めたくなったとかか!?」

凛「違うよ。最初に例えばって言ったでしょ?」

P「あ、あぁ、そうだったか……?」

凛「そうなの」

凛「それでね、プロデューサーはプロデューサーじゃなくて」

P「俺、プロデューサーじゃなかったら何やってたんだろうなぁ」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1369237540

凛「冴えないサラリーマン」

P「なん、だと……」

凛「営業部なんだけど、しょっちゅう仕事サボって街ぶらついてるの」

P「……凛は俺のこと嫌いなんだな」

凛「細かいことは気にしなくて良いよ」

P「……うん」ショボン

凛「それで、よくうちの花屋に来てるの」

P「……うん?」

凛「私もアイドルやってないから、よく店番に出てて、なんとなく顔なじみになって」

P「ほう」

凛「たまに、ハナコの散歩中にもばったり会ったりして、そのまま少し一緒に歩いてみたり」

P「……」
凛「それでね、ある時ふと気になるの」

P「何に?」

凛「いつも同じ花を買って行くから、なんでかな、って」

P「へぇ、何を買っていくんだ?」

凛「菊」

P「えっ」

凛「菊」

P「菊って……ほとんど答え出てるんじゃ……」

凛「趣味が生け花かもしれないでしょ?」

P「あぁうん……」

凛「だから、あとをつけてもしょうがないよね」

P「しょうがないかー」
凛「そしたら、案の定霊園に向かうプロデューサー」

P「あぁ、やっぱり……」

凛「あるお墓に花を手向けて一言」

凛『なんで俺を置いて逝ってしまったんだ、加蓮……』

P「待てコラ」

凛「何?」

P「なぜ加蓮を殺した」

凛「殺してないよ? 病弱だった加蓮が死んじゃっただけ」

P「だから友達を妄想の中でとは言え死なせんなっつーの」

凛「細かいなぁ。じゃあP子(仮)で」

P「お、おぅ……」


北条加蓮
http://i.imgur.com/Ca7LzXy.jpg
凛「で、そこでハナコが吠えちゃって」

P「ハナコ居たんだ……」

凛「見つかっちゃっても散歩の途中って言い訳出来るかなって」

凛「プロデューサーにばれちゃったから、私も言うんだよ」

凛『ごめん、聞くつもりはなかったんだけど……つい……』

凛「って」

P「はぁ……」

凛「そのまま、ポツリポツリと話をして――」
―――
――――――

P『……大切な、人だったんだ』

凛『そうなんだ……』

P『もともと体の強い人じゃなかったんだけど』

P『ちょうど半年前、かな……拗らせた風邪を切っ掛けに、ね』

凛『半年前……うちに来始めた頃だね』

P『そうだね。たまたま目に留まった花屋が、君のところだった』

P『ただひたすら、忘れたくなくて、毎日のようにここに通ったんだ』

P『そうしたら、そのうち、彼女に会えるんじゃないか、なんて思って……』

凛『……』

P『そんな訳ないのにな』

凛『……』
P『ごめんな、こんな話して』

凛『ううん……』フルフル

凛『……ねぇ』

P『うん?』

凛『私じゃ、ダメかな』

P『え?』

凛『その人の代わりでも良いから、私を、Pさんの隣に……い、居させてよ』

P『代わりなんてそんな、失礼なこと出来ないよ』

凛『……やっぱり、ダメなんだ』

P『ああ……代わりじゃなければ――』

凛『……え?』

――――――
―――
凛「こうして、2人は付き合い始めるの」

P「」

凛「どう?」

P「――ぁー、えーっと、そんな移り気な人と付き合うのはどうかと思うぞ?」

凛「……そっか」

凛「じゃあ、プロデューサーの心の傷が癒えるまで、そばで支え続ければ良いよね?」

P「えっ」

凛「えっ」


渋谷凛編 終わり
荒木比奈「例えばアタシがアイドルになってなかったとして――」
http://i.imgur.com/QvYKCRI.jpg

P「えっ、比奈まで……?」

比奈「プロデューサーもプロデューサーじゃないんでスよ」

P「へ、へぇ……」

比奈「プロデューサーは漫画雑誌の編集さんなんでス」

P「ふむ?」

比奈「アタシは漫画を持ち込むんスけど、その度にダメ出しされ続けて」

比奈「それでもめげずに持ち込み続けて、たまに食ってかかって」

比奈「そんなこんなで信頼関係を築いて、ようやく読み切りデビュー、さらに連載デビューを果たしまス」

P「デビュー出来るんだ」

比奈「するんスよ! 失礼ッスよ!!」

P「ああ、悪い悪い」
―――
――――――

P『いやー、とうとう連載まで漕ぎ着けたな』

比奈『うっ……ぐすっ……今まで、ありがとうございました……ッス』

P『おいおい、これからが本番だろう? 泣くには早いぞ』

比奈『そう言われましても……夢だったんスよ』

P『これからは〆切に泣くんだ、今からそんなに泣いてたらコミックス1冊分すら描けずに打ち切られちまうぞ』

比奈『ちょっ! たまには優しい言葉をかけてくれても良いんじゃないッスか!?』

P『ハハハ、それでこそ荒木先生だな!』

比奈『もぅ……』
比奈『Pさんには、ホントに感謝はしてるんスよ』

比奈『色んな先生方のアシもやらせて貰えましたし、色々勉強になったッス』

P『ま、俺はこれからは担当編集として、荒木先生を支えていく訳だが』

比奈『えぇ!? 担当は別の人だって言ってたじゃないッスか!!』

P『無理矢理上に認めさせた』

比奈『……ふぇ?』

P『連載、おめでとう、比奈』チュッ

比奈『んっ――』

――――――
―――
比奈「――にへへ」タラー

P「比奈、比奈、ヨダレ」

比奈「おっと」ジュル

P「……なぁ?」

比奈「なんでスか?」

P「俺、やってることプロデューサーとあまり変わってなくね?」

比奈「……そうッスねぇ」

比奈「じゃあ、キスもしてくれるんスよね?」ンー

P「やらねーよ!?」

比奈「ちぇー」


荒木比奈編 終わり
とりあえず今日はこれだけ

こんな感じで思い付いたら書いていきます
ひとまずの目標はアイドル10人くらい
何かレスがいっぱいでビビった

2人分書き溜めたので投下しますね

姉御がキャラ崩壊してる気もしますが勘弁してください
向井拓海「おい、P」

P「ん? 拓海か、どうした?」

拓海「例えば、例えばだ……アタシがアイドルにならなかったとしてだな」

P「拓海まで……!?」

P「なんなの!? 流行ってんの!?」

拓海「イイから聞け!!」

P「お、押忍」

拓海「まぁ、アタシはまだ特攻隊長やってるよな」

P「……もったいないよなぁ」

拓海「っ〜〜〜!? も、もったいねーとか言うんじゃねーよ!」

P「ああうん。それで?」
あ、やべ
画像準備すんの忘れた
改めまして……
向井拓海「おい、P」
http://i.imgur.com/R2hTcuy.jpg

P「ん? 拓海か、どうした?」

拓海「例えば、例えばだ……アタシがアイドルにならなかったとしてだな」

P「拓海まで……!?」

P「なんなの!? 流行ってんの!?」

拓海「イイから聞け!!」

P「お、押忍」

拓海「まぁ、アタシはまだ特攻隊長やってるよな」

P「……もったいないよなぁ」

拓海「っ〜〜〜!? も、もったいねーとか言うんじゃねーよ!」

P「ああうん。それで?」
拓海「アンタはさ、白バイ隊員なんだよ」

P「――ハイ?」

拓海「んで、検問突破したアタシらを追いかけてくるんだ」

拓海「早苗と一緒によ」

P「ああ、早苗さんもアイドルやってないのか」

拓海「ったりめーだろ、アンタがプロデューサーじゃねーんだし」

拓海「アイツをスカウトするような物好き、アンタしかいねーよ」

P「ひどい言われようだな……」

拓海「――って、早苗の話はどうでも良いんだよ!」
拓海「んで、何度もやりあうんだよ」

P「何を?」

拓海「何って……そっちは警察でこっちは族だ、やることは決まってんだろ?」

P「あぁ、俺はお前らを止めようとしてるんだな」

拓海「そういうこった」

拓海「走りでも喧嘩でも勝てなくてよ、調べてみたらアンタは伝説のチームの元総長」

P「……とうとう経歴まで捏造され始めたぞオイ」ボソ

P(身体は確かに人よりちょ〜〜〜〜っと頑丈かもしれんが、腕っぷしはそんなじゃないんだけどな……)

拓海「そんな奴がなんで警察に居るのかわからねぇ」

拓海「ただ、公僕に成り下がったような奴に負けるのが気に食わなくて、アタシは何度もアンタに挑むんだ」

P「大人しくなれよ……」

拓海「で、ある日、いつものようにアンタに追われてる訳だ――」
―――
――――――

 ファンファンファンファン

P『……』

拓海『ちっきしょう、振り切れねぇっ!』

拓海『なんなんだよ! なんであんな奴に勝てねぇんだよ!!』

P『……』

拓海『まだだ……まだ、この先で――!!』グォンッ

P『っ!!』

拓海『ここでっ!!』ギャギャギャッ

 ズリッ

拓海『!?』

拓海《ここでスリップかよ……ダメだ、このスピードじゃ、もう――》
P『っ……』グォォォォオンッ

 ガシッ

拓海『ぐっ!?』

 ギャリリリリリリリリリッ

 ズシャァッ

P『はぁ、はぁ……あっぶね……』

拓海《マジか……》

拓海《あのスピードの中、片腕でアタシをキャッチして、転けずに止まった、だと……》

 ドサッ

拓海『いてっ』

P『ったく、このバカが……』

拓海『……っせーな』
―――

P『どうだ、落ち着いたか?』

拓海『……ふんっ』

P『……はぁ』

拓海『……テメェ、なんでアタシを助けた』

拓海『あんなの、テメェだって巻き込まれて転ける可能性のがデカいだろ』

P『……もう、目の前で人が死ぬのは見たくないんだよ』

拓海『……あの噂、本当だったのか』

P『ん?』

拓海『アンタの女が、チーム同士の抗争に巻き込まれて、死んだって……』

P『っ――知ってたのか』
P『ああ、そうだよ。俺は惚れた女を守れなかった。だからチームも解散した』

P『それだけの話さ』

拓海『だからって、あんな無茶する意味なんかあんのかよ』

P『意味なんて考えてねーよ』

P『ただ、あのまま何もしなかったら俺は俺を許せなかっただけだ』

拓海『……』

P『命は一つだ。それをどう使うのも勝手だけどな』

P『望んでも生きられないヤツもいる』

拓海『説教すんな、バカ』

P『あぁ、そうかよ』
拓海『アタシは……別にいつ死んでも構わないって思ってた』

P『ん?』

拓海『だ、だから、さ――アンタが無理矢理拾った命』

拓海『最後まで……』

P『あぁ?』

拓海『最後まで面倒見ろよ!!』

P『はぁっ!? 何言ってんだお前!?』

拓海『っ〜〜〜〜〜〜〜!! うっせぇ!!』

拓海『これからはアンタにつきまとってやるからな! 覚悟しとけよ!!』

――――――
―――
拓海「っ〜〜〜〜〜〜〜〜!!」バシッバシッ

P「痛い! 痛いって!!」

P「自分で語っておいて照れて俺を叩くな!!」

拓海「るっせぇ!!」

拓海「……さ、最後まで……面倒、見ろよなっ……」カァッ

P「」


向井拓海編 終わり
片桐早苗「例えばさ、あたしがアイドルになってなかったとするじゃない?」
http://i.imgur.com/7ELrglG.jpg

P「」

P(早苗さんまでだと!? なんなんだ!?)

早苗「とーぜん、まだ警察官やってるわよねぇ」

P「はぁ……」

早苗「プロデューサー君は、交通課の後輩なのよ」

P「……ん?」

早苗「白バイ隊員でね♪」

P(あれ? なにこれデジャヴ?)

早苗「あとねあとね――」

早苗「あたしの弟なの♪」

P「なん……だと……」
P「イヤいくら何でも属性付けすぎでしょ」

早苗「今時これくらい属性なきゃ、埋もれちゃうぞ♪」

P「……埋もれてもいいですよ、元々裏方ですし」

P(あぁでも、姉弟って事なら変なことにはならないか)

早苗「そんなこと言う子は、お姉さん嫌いだなー」

P「はぁ、それで?」

早苗「お姉さん想いの弟であるプロデューサー君は、お姉さんが心配なあまり警官になったのよ」

P「……どれだけシスコンなんですか、俺」

P「って言うか、そんな弟、気持ち悪くないですか?」

早苗「そんなこと無いよー。むしろ嬉しい?」

P「嬉しいんですか?」

早苗「だってお姉さん、弟大好きだもん」

P「」
早苗「それでそれで」

P「はい……」

早苗「それでプロデューサー君はお姉さんのことをなんて呼びたいかな?」

P「えー……」

早苗「お姉さん的には、『お姉ちゃん』が一押しなんだけど」

P「……じゃあ」

早苗「お、何々?」

P「『姉貴』で」

早苗「えー、可愛くないなー」

P「……十分可愛いでしょ(年齢と比較して)」

早苗「……えっ」
―――
――――――

P「ただいまー」

早苗「おっかえりー」

P「姉貴ー、向井のヤツ何とかしてくれよ」

早苗「あー、拓海ちゃん? まーしょうがないよ、そう言うお年頃なんだし」

P「そんな思春期みたいな……」

早苗「そんなもんだってー」

早苗「それよりP、晩酌に付き合いなさいよー」

P「姉貴、飲み過ぎだろ。どれだけ空けたんだ、酒……」

早苗「いいでしょー、明日も非番だし〜」

P「ったく、しょうがねーな」

P「……って、つまみもねーじゃねーか」

早苗「イカ! イカ焼いて!!」

P「どれだけイカ好きなんだよ!!」
早苗「はぁ〜、いーきもち〜」ヒック

P「はぁ……もう寝ろ」

早苗「布団につれてって〜」

P「子供じゃあるまいし……」

早苗「……え〜……」

P「……」

早苗「……」

P「姉貴?」

早苗「すぅ……すぅ……」

P「……しょうがねぇな」ヒョイッ
P「……しょ、っと」トサ

早苗「むにゃ……ぴぃ……」

P「……今の、俺の名前読んだか?」

P「……んな訳ないか」

P「んじゃ、おやすみ、姉貴」

 ガシッ

P「っ!?」

早苗「んっふっふー」トローン

P「……オイ、何してる」

早苗「おねーちゃんを布団に連れ込んで、何しようとしたのかなー?」

P「何言ってやがる酔っぱらい!!」

早苗「逃がさないよー?」

P「や、やめっ! ちょ、シャレにならないから!!」

――――――
―――
早苗「完璧な姉萌え環境ね!」

P「……いやぁ」

早苗「何か文句がある?」

P「とりあえず、全国に一握り居るかも知れない姉萌え属性の人に謝った方が良いと思いますよ」

早苗「まったまたー♪」

早苗「ほらほら、お姉ちゃんと一緒に寝ましょうねー」

P「やめて!!」


片桐早苗編 終わり
今回は以上です

色々悩んだ結果、姉御と早苗さんは微妙にリンクさせてみました


Co、Pa、と来たので、出来れば次はCuアイドルにしたい(願望)

色々リクエスト頂きましたが、
一つ言えることは、わくわくさんはなんとなく考えていますが>>44の様なことにはならない可能性が大です
>>72
訂正

×P「……今の、俺の名前読んだか?」
○P「……今の、俺の名前呼んだか?」

やっぱアルコール入ってるとダメだな……


>>77
はい、俺も思いました
バイクつながりで今回のその役をなつきちに担当させかけましたが流石に思い止まりました
寝ようと思いつつ見直してて気付いた
早苗さんの妄想パートのカギ括弧が全部「」じゃないですかー、やだー
>>103-104
すいません、そう言うネタをやるつもりはないのでやめて貰えませんか
すいませんでした
普段は書き溜めて一気に投下して終わりってパターンでやってるので、こんなにレスが付いて結構浮き足立ってます


昼間考えてたのを丸ごとボツにしたり、フェスだったりで1人分しか書き溜められていませんが、ひとまず投下します
島村卯月「例えば私がアイドルになってなかったとするじゃないですか」
http://i.imgur.com/1X5xvpc.jpg

P「今度は卯月か」

P(いい加減このやりとりも慣れて来たな……)

卯月「今度?」

P「ああ、こっちの話だ、気にしないでくれ」

卯月「はい! それでですね、アイドルやってないと、私ってただの高校生じゃないですか」

P「んー、まぁそうだな」

卯月「それで、プロデューサーさんは駅員なんですよ」

P「駅員?」
卯月「そうなんです!」

卯月「私が線路に携帯を落としちゃったのを拾って貰ったのがきっかけで知り合うんです」

P「ふんふん」

卯月「毎日の登下校の時に、探して挨拶するようになって」

卯月「だんだん、少しだけお話しするようになるんです」

P「ま、駅員は仕事中だしな」

卯月「仕方ないですよね」

卯月「それである日の夕方に――」
―――
――――――

P『あれ、今帰り?』

卯月『え……っと?』

P『ああ、私服だと分からないかな』

卯月『あ、駅員さん!? こんにちはー……じゃなくて、こんばんは、かな?』

P『はは、確かに微妙な時間だね』

卯月『えへへ。お帰りですかー?』

P『ああ、今日はもうね』

卯月『えーっと、ご苦労様でした!』

P『あはは、うん、ありがとう』
P『ところでさ、少し時間、ある?』

卯月『はい、大丈夫ですけど?』

P『そっか。じゃあ少しお茶でも付き合ってよ。奢るからさ』ニコッ

卯月『えぇ!? え、えっと、はい! よろしくお願いします!』ペコッ

P『……ぷっ』

卯月『あっ……』カァッ

P『ごめんごめん、普段あまりゆっくり話出来ないしさ、たまにはと思ってね』

卯月『いえ、ありがとうございます!』
卯月『ケーキまですみません……』

P『良いよ良いよ、気にしないで。付き合ってもらってるんだしさ』

卯月『つ、つきっ――』

P『?』

卯月『あ、いえ、気にしないで下さい!』

P『そう? ……ま、いっか』ズズッ

P『あぁ〜、仕事終わりのコーヒー、美味いなぁ……』

卯月『コーヒー、ブラックで飲むんですね?』

P『うん、普段はね』

卯月『大人、って感じですね!』

P『そうかな?』

P『俺は卯月ちゃんくらいの時にはブラックで飲んでたけど』

卯月『私は苦いの苦手で……』

P『そっか。ま、ブラックで飲めたら偉いって訳じゃないし、気にすることはないんじゃないかな?』
P『へぇ、卯月ちゃんは長電話が趣味なのか』

卯月『そうなんです』

卯月『でも、電話しすぎって親に怒られちゃって』

P『あらら。今時、通話無料とかじゃないの?』

卯月『金額じゃなくて、電話のしすぎで良く寝不足になっちゃいまして』テヘヘ

P『あっはは、なるほど、それじゃダメだね』

卯月『あ、あの!』

P『ん?』

卯月『こ、今度、お電話しても良いですか!?』

P『ああ、良いよ』

卯月『そ、それじゃ、電話番号を――』
卯月『今日はごちそうさまでした!!』ペコッ

P『うん、じゃ、また明日、だね』

卯月『は、はい! 失礼します!』クルッ

P『あっ!!』

 ガシッ

卯月『きゃっ!?』

 ブロロロロロロ パッパーッ

卯月『ひっ!』

卯月《振り返った目の前を、車が……》
 ギュッ

P『卯月ちゃん、大丈夫?』

卯月『は、ははははい! ああありがとうございます!』

P『うん、無事で良かった……』

P『まったく、危なっかしいね』

卯月『う……ごめんなさい』

P『危なっかしいから、これから近くで見守っていて良いかな?』

卯月『えっ』

――――――
―――
卯月「って言うの、どうですか!?」

P「どうって、お前は俺に何を求めてるんだ?」

卯月「えっと……」

P「……」

卯月「これからもずーっと、近くで見守っていて欲しいです!」

P「」

P「――そ、そうか。まぁ、俺が見守れる限りは、な」

卯月「はい!」


島村卯月編 終わり
sage消すの忘れてた……

今日中は以上です
一応これから次を書き溜め始めますが、寝る前に投下出来るかどうか
佐久間まゆ「もしも、まゆがプロデューサーさんに会ってなかったら……」
http://i.imgur.com/P5o2Gzj.jpg

P「お、おう……まゆか……」

まゆ「はい、貴方のまゆですよぉ」

P「俺のじゃないよな」

まゆ「もぅ、つれないですよねぇ、プロデューサーさんは」プー

P「それでまゆは、やっぱり読者モデルやってたのか?」

まゆ「そうですねぇ、惰性でやってたかも知れません」

P「そんな、惰性って……」

まゆ「まゆはもう、プロデューサーさんと出会っちゃいましたから……」

まゆ「もう、プロデューサーさんが居ない生活なんて考えられませんからねぇ」
P「うーん、そうかぁ」

まゆ「不満そうですねぇ」

P「読者モデルとしてのまゆのファンだって居たはずだと思うとな」

P「まゆにはそんな風に言って欲しくないな、と思ったんだ」

まゆ「さすが、プロデューサーさんですねぇ」

P「これでもお前達のプロデューサーだしな」

まゆ「でも……まゆだって、仕事を離れればただの女の子、女子高生なんですよ?」

P「ま、まぁ、そうなんだが……」

まゆ「ですから、プロデューサーさんとも、別の形で出会ってれば良いんですよぉ」

P「うん、やっぱりそうなるよねー」

まゆ「はい♪ プロデューサーさんは保険医とか、良いんじゃないかと思います」
―――
――――――

 ガララッ

まゆ『こんにちはぁ』

P『佐久間、また来たのか』

まゆ『はい、来ちゃいましたぁ』

P『ここは憩いの場じゃないんだが』

まゆ『良いじゃないですかぁ、保健室が平和なのは良いことですよぉ』

P『……ま、一理あるな』

まゆ『それじゃコーヒーお入れしますねぇ』

P『別にそんなことしなくて良いんだぞ?』

まゆ『まゆがしたいからしてるんですよぉ』

P『そうなんだろうが、な』

まゆ『どうかしたんですか?』
P『いや、なんでもないんだ』

まゆ『本当ですか?』

P『……はぁ』

P『最近、教員の間である噂があってな』

まゆ『噂?』

P『この学校の保険医が生徒といかがわしい行為を行っている』

まゆ『その生徒って、もしかして……』

P『ま、そうだな』

まゆ『うーん、まゆとしては実際にそんな行為をして欲しいんですけどねぇ』

P『おい』

まゆ『それはともかく、まゆの先生を貶めるような噂を流すなんて、許せません』

まゆ『誰ですかぁ? そんな噂を流してる人は』

P『ま、当事者である俺の耳に届くくらいだからな、もう広がっていて発信源は分からないな』
P『問題は、そんな噂が立って、それが信じられてしまう状況にあると思うんだが?』

まゆ『イヤですよ?』

P『まだ何も言ってないんだけどな』

まゆ『先生はつまり、まゆにもう二度と保健室に近づくなと言ってるんですよね?』

P『……大体そんな感じではあるが、二度と、までは言う気はないぞ』

まゆ『来ても良いんですか?』

P『怪我したり体調が悪いんだったらな』

まゆ『優しいところは相変わらずなんですねぇ』

P『そりゃ、保険医だからさ』

まゆ『あの時、いち早くまゆの元に駆け寄ってくれたのも、保険医だから、ですか?』

P『ま、これでも生徒の健康には気を配ってるつもりだしな』

P『ただ、あの時はたまたまだ』

まゆ『たまたま、ですかぁ』
P『たまたま、佐久間の顔色が悪いのに気が付いた』

P『そして、たまたま見ていた佐久間がふらついた』

P『そして駆けだしてすぐに、佐久間が貧血で倒れた』

P『ただ、それだけだよ』

まゆ『……まゆにとっては、それだけでも十分なんですよ?』

P『ん?』

まゆ『十分、運命なんですよ?』

P『そんな大げさな』

まゆ『そして、まゆは運命は自分の手で切り開くものだと信じてますから』

 ゴソ

まゆ『これ、プレゼントです』
P『それ、ずっとここで編んでた……』

まゆ『はい、マフラーです』

P『いや、もう夏……』

 ファサッ

P『……やけに長いな』

まゆ『まゆも一緒に巻きますから』

まゆ『赤い糸よりも丈夫な、赤いマフラーですよぉ』

P『そ、そう……』ダラダラ

まゆ『ずいぶん汗をかいてますね。今拭いてあげますからねぇ』

P『そりゃ、アレだよ。こ、こんな時期にマフラーなんかしたら、あああ暑いに決まってるだろ?』

まゆ『そうそう、噂については、まゆの方で【処理】しておきますから――』


まゆ『安心してくださいねぇ?』

――――――
―――
P「」ダラダラ

P(あれ、ホントに汗かいてきた?)

まゆ「えっとぉ、こうして、こうして、こう……」

P「ん? あれ? 動けないんだけど、まゆ何かした?」

まゆ「はい、運命の赤いリボンでプロデューサーさんを縛ってみましたぁ」

P「え、ちょ、なんで!?」


佐久間まゆ編 終わり
出来れば今日で終わりにしたかったんですが、無理ですた

ひとまず今日も2人分です
黒川千秋「例えば、私がアイドルになってなかったら」
http://i.imgur.com/B3sH1oS.jpg

P「うん」

千秋「私は大学生ね」

P「そうだね」

千秋「きっと、アルバイトでもしていたんじゃないかしら」

P「うん? ちょっと意外だな」

千秋「そう?」

P「お金に困るように思えないしな」

千秋「……あのね、何もお金が欲しいだけでやる訳ではないのよ?」

P「そうなのか?」

千秋「一つの社会勉強ね。お金を稼ぐと言うことを身をもって経験するという意味もあるけれど」

P「なるほどな」
P「それで、千秋はどんなところでバイトするんだ?」

千秋「そうね、名曲喫茶なんかで働くのに憧れるわ」

P「名曲喫茶?」

千秋「あら、知らない? クラシックを流してくれる喫茶店よ」

P「なるほどね」

千秋「拘っているお店によっては、もの凄い音響装置を置いているところもあるわね」

P「クラシックが流れてればいいってもんでもないのか」

千秋「喫茶よりも音楽に重きを置いている、そんなイメージかしらね」
―――
――――――

千秋『お待たせ致しました、ブレンドです』

P『……』

千秋『ごゆっくりどうぞ』

 ズズッ

P『……』サラサラ

千秋《また始まったわね》

P『……』スッ

千秋《……『相変わらずおいしいよ』、ね》

千秋《『ありがとうございます』、と……なんだか普通になっちゃったわ》スッ

千秋《いつも人が少ない時間に来て、その度にこんな遣り取りをして……変な人》

千秋《それに慣れちゃった私も、変なのかしらね》
P『……』スッ

千秋《……『今日の選曲は、どなたが?』》

千秋《『私ですけど』……何かしら?》スッ

P『……』スッ

千秋《『良い選曲だ。とっても落ち着くよ、ありがとう』》

千秋《ふぅん……こういう曲が好きなのね》

千秋《『気に入って頂けて、何よりです』……うーん》

千秋《『普段は誰の曲を聴くんですか?』》スッ

P『……』スッ

千秋《『割と適当と言うか、気分次第かな』》

千秋《『今日は丁度、今日のようなゆったりした曲が聴きたい気分だったんだ』》

千秋《なるほどね……この際、いつも気になってた事、聞いてみようかしら》

千秋《えーと……『前から気になっていたんですが、なんでこんな方法で会話をするんですか?』、と》スッ
P『……』スッ

千秋《『何となく、話し声で曲の邪魔をしたくないから、かな? あと』……?》

千秋《あと……なに? どうしてこんな中途半端に……気になるじゃない》

P『……』スッ

千秋《あら、続き? ……『学生時代の授業中の手紙廻しを思い出して楽しいから』》

千秋《ふふ、意外とお茶目なところがあるのね》

千秋《少し意地悪してみようかしら……》

千秋《『面倒くさい人ね』》スッ

P『っ!?』

千秋《動揺したわね、珍しい》

P『……』スッ

千秋《『ごめんなさい』……あ、え? 本当に若干涙目になってないかしら》

千秋《そんなにダメージだったなんて……いけないいけない》

千秋《『こちらこそごめんなさい、冗談よ』》スッ
P『……』

P『……』スッ

千秋《『いや、もうこんな事はやめるよ』》

千秋《『こんなやり方をあっさり受け入れてくれたのは君が初めてだった』》

千秋《『感謝している。ありがとう』》

千秋《え……もう、やめてしまう? もしかして、もうこの店にも来なく……?》

P『……』

千秋《――この人が、来ない……もう、会えない……》

千秋《『それは嫌。これからも、お願いしますね?』》スッ

P『……』スッ

千秋《……『ごめん。ありがとう』》

千秋《よかった……》
千秋《? ……下の方に何か……》

千秋《『もし良かったら、仕事の後に食事でもどうですか』……?》

千秋《……》

千秋《…………》

千秋『っ!?』ガタッ

 ガツンッ

千秋『〜〜〜〜〜〜〜っ!!!!!!』

千秋《つま先……打った……》

P『だ、大丈夫っ!?』

千秋『……は、初めて、ちゃんと、声を聞いた、気がする、わ』ウルウル

P『……あ』

――――――
―――
千秋「実は学校の近くにお気に入りの名曲喫茶があるの」

P「へぇ」

千秋「内装もノスタルジックで良いお店よ」

千秋「今度一緒に、行ってみない?」


黒川千秋編 終わり
木場真奈美「プロデューサー君」
http://i.imgur.com/pFLpjlu.jpg

P「真奈美さん? 何かありました?」

真奈美「私がアイドルになってなかったら、君はどう思う?」

P「……また、意外な人が来ましたね」

P「そうですね……正直、真奈美さんは何をやってても驚かない気がしますが」

真奈美「そうかい?」

P「ええ」

P(自衛官やってても納得しそう……なんて言ったら、早苗さんよろしくシメられそうだけど)

真奈美「こんな事を聞いておいてなんだが、私はやはりスタジオボーカリストをやっていたのではないかと思うんだ」

P「ふむ……」
―――
――――――

P『それじゃ、今回もよろしくお願いしますね』

真奈美『ああ、こちらこそ、だ』

P『はは、木場さんになら大概の仕事は安心して任せられるので、こちらとしても助かってますから』

真奈美『そう言って頂けるのはありがたいんだが、君はたまに変な仕事を持ってくるからな』

P『それでも完璧にやってくれるじゃないですか』

真奈美『こちらもプロなのでね、それなりに矜持もあるのさ』

P『それじゃ、今日はこれをお願いします』

真奈美『うん? これは台本かな?』

真奈美『さすがにこれは、プロの声優を使った方が良いんじゃないのかい?』

真奈美『演技までは自信はないよ?』

P『そうは言っても、今回は木場さんに指名の仕事なので……』

真奈美『む……そう言われては私も弱いな』

真奈美『ひとまず読んでみるか』

P『お願いします』
真奈美『……っ!? ちょ、ちょっと待ちたまえ! なんだこれは!!』

P『なんですか?』

真奈美『この内容はなんなんだ!』

P『あくまでイメージ音声ですから、大丈夫ですよ?』

真奈美『大丈夫って……そんな話をしてるんじゃない!』

P『何が問題なんですか』

真奈美『何がって……君はこれを読んでないのか!?』

P『読んでますよ』

真奈美『ッ……もう君では話にならない!』

真奈美『クライアントは誰なんだ、私が直接話を付ける!!』

P『俺ですよ』

真奈美『……何?』

P『俺のリクエストです』
真奈美『ほぅ……』

真奈美『つまり君がこれを聞きたいと?』

P『ええ』

真奈美『……すまない、少し落ち着く時間をくれないか』

P『良いですよ』


真奈美『……はぁ、しかし参ったな』

 ペラ

真奈美『彼が、これを……』

 ペラ

真奈美『私に……か』

 パサ

真奈美『やってみるか……』
真奈美『待たせたね、やってみるよ』

P『そうですか、良かった』

真奈美『最初にも言ったが、演技力にはあまり期待しないでくれよ?』

P『良いですよ』

―――

真奈美《ふぅ……》

真奈美『ま、待ってくれ、何をするんだ!』

真奈美『だ、ダメだ……あ、イヤ、嫌という訳じゃないんだが……』

真奈美『その、せめてシャワーを浴びさせてくれないか?』

真奈美『んっ……そんな、こら、嗅ぐんじゃない』

真奈美『頼む……あっ、そんな、強引な……』

真奈美『や、やめ、んっ……い、言わないでくれ』
真奈美『ひぅっ、まて、まって、強すぎる……優しく、して……』

真奈美『ふぅ……はぁ……』

真奈美『ん……いいよ……来て……』

真奈美『あ、ぁ……あぁぁぁぁ!』

真奈美『あぁ、好きだ……あ、愛して、る……』

真奈美『くっ……似合わないとか思ってるんだろう?』

真奈美『だったらその下卑た笑みをやめてぇっ、そんな急にっ!』

真奈美『も、もっと、強く……そんな意地悪、言わないでくれ……』

真奈美『んぁ、んっ、いいよ……ああ、来て、来てっ……!!』

真奈美『はぁ、はぁ……え、またかい? 良いよ、ああ、愛してる』

真奈美『え……? ちょ、ちょっと待て、そっちはちがっ、あ、や、やめっ』

真奈美『普通にっ、してっ! やだ、そんなところっ!! ひぃ! ち、ちが……感じてなんて!!』
―――

真奈美『ふぅ……その、どうだったかな?』

P『ええ、完璧です』

P《若干、棒読み気味なところが、また》

真奈美『君じゃなければ、殴っているところだ』

P『良いですよ、貴女に殴られるなら本望です』

真奈美『ほぅ、良いんだな?』

P『……はい』

真奈美『なら、目を瞑れ』

P『……』ギュッ

 チュッ

P『へ……?』

真奈美『今日は、こ、これくらいで勘弁してやるっ』フイッ

――――――
―――
真奈美「まったく、ろくでもないプロデューサーだね」

P「いや、ですから妄想の中まで責任持てませんからね!?」

真奈美「そんなに私の嬌声が聞きたいなら、夜を共にしてくれればいくらでも聞かせてやるのに」

P「しませんからね!?」

P「なんでそうやって、現実の俺に当てはめようとするんですか!」


木場真奈美編 終わり
黒川さんのネタは、名曲喫茶をググったら、おしゃべり禁止の店もあると言うところから思い付きました
行ったことはありません
オチらしいオチも思い付きませんでした

木場さんは雰囲気を壊すのがたまらなく楽しいです
っと、誠に勝手ながら、次回でラストとします

休み明けから忙しくなってしまうため、できれば明日中には投下したいと思います
数々のリクエストに応えられず申し訳ありません

誰を書くかは決まっています
ラスト行きまーす
喜多日菜子「むふふっ、プロデューサーさん?」
http://i.imgur.com/MMVyI8W.jpg

P「……日菜子。何か用事か?」

日菜子「皆さんの妄想は楽しかったですか?」

P「……そうか、お前の差し金か」

日菜子「驚かないんですねぇ?」

P「いや、ちょっとだけ、そうじゃないかなー、とは思っては居たんだけどな」

P「さすがに確証まではなかったから、言わなかったけど」

日菜子「むふ、さすが日菜子の王子様ですねぇ」
P「……それで、どうしてこんな事を……いや、どうやって、と聞いた方が良いのかな」

日菜子「日菜子は大したことはしてないんですけどねぇ」

日菜子「最初は、凛ちゃんがこぼした『アイドルにならなければ良かった』と言う一言でした」

P「やっぱり、凛はアイドル嫌なのか……」

日菜子「……あんまりとぼけてると、そのうち刺されちゃいますよ?」

P「やめて怖い」

日菜子「凛ちゃんがアイドルを辞めたい訳ないじゃないですかぁ」

日菜子「それでも、凛ちゃんに限らず、プロデューサーとアイドルと言う関係に――」

日菜子「歯がゆい思いをしている人が沢山居ると言うことですよ?」

P「……うん」

日菜子「かと言って、実際にその関係がなくなったら、プロデューサーさんとの繋がりもなくなっちゃいます」

日菜子「皆さん、そんな二律背反な思いを抱えて居るんですよ?」
P「それで、妄想か?」

日菜子「はい♪」

日菜子「妄想だったら、そんな関係とか簡単に壊せますからねぇ」

日菜子「自分はアイドルにならず、それでもプロデューサーさんと親密になる」

日菜子「現実には有り得ないそんな状況も、簡単に作り出せちゃうんですよぉ?」

P「はは、まぁそうだな」

P「で、日菜子は、どんなのを考えたんだ?」

日菜子「そうですねぇ、レパートリーはそれなりにありますけど」

日菜子「……むふ、日菜子は、暗殺者です」

P「え……」

日菜子「そして、プロデューサーさんは日菜子を狙う、殺し屋です……」

P「……ふむ」
―――
――――――

日菜子『むふふ……とうとうバレちゃいましたねぇ』

P『そうか、お前が……』

日菜子『はい、日菜子が貴方の狙う暗殺者ですよ?』

P『なぜだ、日菜子……なんで暗殺者なんて……』

日菜子『それを言ったら、どうして貴方も殺し屋さんなんですか? Pさん』

日菜子『望んでなった訳でもない、ですよね?』

P『……そうだな』

P『俺たちは似ているのかも知れない』

P『だからこそ……』

日菜子『惹かれ合いました』

日菜子『だけど、お互い……大切なのは任務』

P『……ああ』
日菜子『日菜子は……正体を知られたら、対象を殺さなくちゃいけません』チャキッ

P『そんなナイフで、俺に……俺の銃に勝てるのか?』チャッ

日菜子『やってみないと分かりません――よっ』ヒュッ

P『っ!?』ドンッ

 ギンッ

P《ナイフは弾いたが――》

 フッ

P《後ろかっ!》

 ドンッ

日菜子『きゃっ……!』

P『くっ……』

 ドササッ
P『――日菜子、お前なら避けられたんじゃないのか』

日菜子『Pさんこそ……』

P『そうだな』

P『お前になら、殺されるのも悪くない……そう思っていたのかもしれん』

日菜子『日菜子も、です』

P『そうか……』

日菜子『あぁ……死んじゃうん、ですね、日菜子』

P『……そうだな』

P『俺も、これダメだろ……』

日菜子『ごめんなさい、日菜子の、ナイフには、毒が仕込んで、あるので』

P『構わないさ、こんなに可愛い道連れが居るなら』
日菜子『P、さん……』

P『ん?』

日菜子『手、握っても……良いですか……?』

P『ああ……』

 ギュッ

P『冷たいな』

日菜子『暖かい……です』

P『知ってるか? 手が冷たいヤツは心が温かい、らしいぞ』

日菜子『そう……ですか………』

P『おやすみ……日菜子……』

日菜子『……』

P『次……目覚めたら……ずっと…………』

日菜子『』

P『』

――――――
―――
P「おい、死んじゃったよ!?」

日菜子「こんな悲恋も燃えますよねぇ?」

P「……さすが、妄想上級者は違うな」

日菜子「産まれた時は違いますけど、死ぬ時は一緒……良いですねぇ」

P「それ桃園の誓いだよ! 義兄弟の契りだよ!」

日菜子「それじゃ夫婦の契りにしましょうね? ね? むふふっ♪」



喜多日菜子編 終わり
 エピローグ

P「……」カタカタ

比奈「プロデューサー、プロデューサー」

P「ん? どうした?」

P「まさか、また妄想か? お前のはもう聞いただろ?」

比奈「違うッスよー」

比奈「ここに、皆さんの妄想を描いた薄い本があるんでスけど、どうでスか?」

P「なんだとっ!?」

比奈「1人1冊ずつで、語られてないところまで補完した完全版でス」

比奈「個人的には留美さんのなんてお勧めッスけど」

比奈「夜のお供的な意味で」ボソ
P「なぁ比奈。それに奈緒のは……」

比奈「当然あるッス」グッ

P「よくやった」グッ

奈緒「ちょっ、比奈さん!?」

凛「諦めなよ、奈緒」ガシッ

加蓮「そうそう、プロデューサーも見たそうだし?」ガシッ

奈緒「お、お前らっ!? 離せ! は〜な〜せぇ〜!!」ジタバタ

凛「ほら、レッスン行くよ」ズルズル

奈緒「お、お前ら、覚えてろーっ!」
比奈「どうするッスか? ちなみにプロデューサー特別価格で1人300MCになるッス」

P「おぉう、金取るのか……」

比奈「そりゃ、多少は元手が掛かってるので……」

P「よし、一部ずつくれ、比奈」

比奈「誰と誰ッスか?」

P「何言ってる! 全員分だ!」

比奈「さすがッス、まいどッスー」


日菜子「むふふ、今日も妄想日和ですねぇ♪」

 終わり
目次っぽい一覧の様なもの(書いた順)

>>1 渋谷凛
>>9 荒木比奈
>>57 向井拓海
>>67 片桐早苗
>>115 島村卯月
>>132 櫻井桃華
>>148 和久井留美
>>161 塩見周子
>>177 兵藤レナ
>>187 本田未央

>>209 双葉杏
>>228 白坂小梅
>>249 北条加蓮
>>267 星輝子
>>292 (双葉杏)
>>306 三船美優
>>322 太田優
>>333 前川みく
>>347 イヴ・サンタクロース
>>372 森久保乃々
>>387 新田美波

>>410 愛野渚
>>439 伊集院惠
>>456 安斎都
>>478 喜多見柚
>>495 神谷奈緒
>>516 日野茜
>>536 奥山沙織
>>553 川島瑞樹
>>568 速水奏
>>584 安部菜々

>>598 龍崎薫
>>606 輿水幸子
>>625 佐久間まゆ
>>638 黒川千秋
>>646 木場真奈美
>>661 喜多日菜子
以上で終わりです

思えば、凛編を練習スレに投下するつもりで書いてみたのが始まりでした
書いたらさすがに長すぎたのと、これ、同じパターンで何人か書けるんじゃね?と思いスレを立てました
まさかこんなに書くとは思いませんでしたが

正直、毎度導入部に悩みました
もう無くてもいいんじゃね?と何度か思いましたが、これがないのもねぇ


長々とおつきあい、ありがとうございました

08:32│渋谷凛 
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